イラン

ゾロアスター教の鳥葬の聖地の沈黙の塔、照明博物館、ダウラットアバド庭園(2023.12.21)

イラン
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2023.12.21(木)1ドル≒490万イランリアル(実勢レート)

昨日GoogleMapで騙された沈黙の塔。今日こそは本物の場所へ行く。
宿泊しているFriendly Hotelの周囲はこんな細い迷路のような道が入り組む旧市街。
道が細すぎてコーナー部分は車が擦った跡がいっぱい。Snapp!タクシーをここで呼んでも嫌がって来ないこともあるそうなので大通りに出てから呼ぶことにした。

この細い塔は「バード・ギル」といい、温められた空気が上部の細い隙間から逃げていくため冷たい空気が下から上へ抜けて行く冷却構造になっている。砂漠地帯をしのぐための昔の知恵だそう。

ゾロアスター教の聖地、沈黙の塔

本物の沈黙の塔はやはり街の中心から歩いて行ける距離ではなかった。砂漠の中だし。Snapp!で150円位で到着。

昼休憩を3時間半も取る施設。イランでは多い。
出る時に12時を少し過ぎていて入れない可哀想な老人グループを見た。
入場料金は100万IRR(300円)

塀を抜けると想像だにしていなかった景色。市内から急に砂漠地帯の景色に代わる。
Snapp!の運転手に「右の塔と左の塔があるけど登るなら右が楽ちんでいいよ。」と言われた。
右が女性の鳥葬場所、左が男性。この辺の国の人は葬儀の場所ですら男女を明確に分けるのか。

所々にある解説を読むと、火をおこせる神を崇拝するゾロアスター教では、火だけでなく水、土も神聖なものとしており、これらを汚すことになる火葬や土葬を嫌い、遺体を鳥が食べることで自然に還すという方法を選んでいたそう。
死体をあの塔の上に置いてワシやタカに食べさせていたのだ。他にも乾燥した土の性質のため、土葬しても微生物が働かず土に還りにくかったのもあるらしい。
手前の建物は遠くから遺体を運んで来た家族らが宿泊するためのドーム。

そんな解説看板をじっくり読みながら進みたいのに・・・
人懐っこいイラン人観光客らがそれを許してくれない。「Mikipuー!!早く来なさいよ!」と絡まれまくって一緒に観光することに。私の年齢を聞いて何度も驚愕。アジア人は皆若く見えるからね。
そしてなぜそんな化粧濃いのか。最初妖怪人間べ
そしてこうして比べると本当に日本人って(いや私は)平たい顔族なんだね。

右の女性の塔から登る。確かにこっちは階段があって楽ちん。

なのであっと言う間に頂上に到着。
ここに1930年代まで遺体が安置され、残った骨はあの穴の中に放り込まれたそう。
覗いてみると・・・

何もない。まあ骨があったらびっくりする。

イラン人観光客の彼女らはバスの時間があるのでお別れ。
どうせ同じものだと分かっていても、好奇心がうずいて左の男性の塔にも登ってみる。

普通に道っぽいところを登ったのに、途中行きついたのはこんな所。
せっかく登ってきたのに戻るのも面倒なので、両手両足を駆使してここを渡り切る。
そういえば生配信しながら凍った富士山に登って滑落死した人がいたなぁ・・・なんて考えながら。
ここも落ちたら即死だと思われるので真似しないように・・・というか観光客が普通にこんな崖まで登れる造りがおかしいよね。いや、聖地に登る観光客がおかしいのかな。

こっちの方が放置されっぱなし感があるけど、やはり似たような感じ。
疫病蔓延を懸念して中止されたのが1930年代ってそこまで昔ではない。
当時を想像しながら街を一望。

ヤズドの街並みが見える。ビルとかないしトルコやアルメニアのように綺麗でもない。
遺体をこんな上まで運ぶのはとても大変なので「埋めるの面倒だから鳥に食べさせよう」なんて安易な考えではなく、とても神聖なる儀式だったよう。

Museum of Light and Illumination(照明博物館)

ヤズドはゾロアスター教の聖地なのでその博物館が有名だけど、ネットの口コミが「たったこれだけ」ばかりだったのでパスすることに。
仕事柄、日本でよく照明器具のショールームへ行っていたことを思い出し、Snapp!タクシーで照明博物館とやらに来てみた。

私設博物館のよう。
チケットカウンターのお姉さんに「500万リアル(2500円)」と言われ「わぉ!高!」と言って帰ろうとしたら「高い?待って。半額でいいわ。」って。
細かいお金は持ってないと言うと更に「200万リアルでいいわ。」言われる。
・・・ちょー待て。最初の金額、ボリボリ??
どうやら料金が明記されていないタイプの私設博物館って、チケットカウンターの人の気分で料金を決めているみたい。他の私設博物館もGoogleMapの口コミがどこも入場料マチマチだったのも納得。
これも余分にぶんどれたらぶんどってポケットマネーにしようという魂胆なのか。

壊されたら困る展示がいっぱいなのか、入口でスマホ以外をロッカーに預けさせられる。
そして英語ガイドの人がぴったりくっついて案内。ガイドの男性は上品ですこぶる感じが良く好印象。

チェコやフランス産の素敵な照明がいっぱい!
ゾロアスター教の聖地まで来て普通の観光客はここには寄らないだろうが、私は土器や鉄器、骨ばかりの考古学博物館よりもガラスや照明のこんな博物館の方が好きだ。

高そうなものばかり。これらを維持するために最初あんな高いぼったくり金額の提示を・・・

これは部屋の内部に設置する内窓。イラン人は相変わらず手先が器用だ。

観光客は他に2組だけだったが、美しいものをいっぱい見れて大満足の博物館だった。
ガイドの方にも「ジャポンから来た」と言うと大変歓迎された。私はGoogleMapを見て来たが、ガイドブックに載っていないここに来る日本人もそういないだろうから。

Dowlat Abad Garden(ダウラット・アバド庭園)

最後は同じ宿の人らが行くと言っていたダウラット・アバド庭園へ。
それほど興味はなかったが、皆が行くなら凄い観光地なのかと思い行ってみることに。

昨日のエセ沈黙の塔の近くだったからその時に寄れば良かった。入場料は100IRR(300円)。
風が抜ける構造の塔とのことですが・・・

内部はこれのみ。これだけ?!
イランで入場料払って損した観光地No.2だった。No.1は明日行くことになる。
塔から出ると「ニーハオ!」と若いサングラスの男性に声を掛けられ「あなたの国のコインが欲しいんだけど持ってる?」と聞かれた。面倒なので逃げ体制になりながら
「今ない、ホテル。」と言うと「どこ?今から行くフレンドリーホステル?」とズバリ当てられ焦りまくった。ホテルに来られても困るので「忙しいからごめん。」と逃げる。

目の前は噴水のある庭園。
1ヶ月前なら快適にここでゆっくり出来ただろうけど、今は寒さが身に染みて誰もいない。
出る時に、入口で同じ宿のチェコ人のぽっちゃり女性のテレザとシンガポール人のオカマっぽい可愛い男性のニャチャンに偶然遭遇。2人はイスファハーンの宿から意気投合してずっと一緒に観光している。
午前中にここに行くって言っていたのに今までどこを観光していたんだろう?外国人たちは朝食後いつまでもダラダラ会話しているので時間がもったいなくて私は2人を置いてきたのだ。
ここでニャチャンに晩御飯に誘われるもやはり断る。なんか体力的に疲れていてずっと英語で話す気になれない。イスファハーンでもっとゆっくりすれば良かったかも。

イマムザデ・ジャフェア

2人に別れを告げ、先にホステルに戻って仮眠。毎日こんなにも疲弊するのは乾燥した空気のせいなのか年齢のせいなのか。今日は最後のヤズドの夜なので、目が覚めてから近所のモスクへ行ってみる。

ここも観光地じゃないモスクだが、他と同じようにミラー張り。
中には地元の女性3名のみ。座り込んでパンと紅茶で楽しく雑談中。聖なる場所でいいのかな。

ヤズドはこれまでのテヘランやイスファハーンと違い田舎のせいなのか、歩いているとイラン人たちにずっと「ニーハオ!ニーハオ!」と声を掛けられる。「中国人じゃないよ。」と否定するのも面倒になる位の頻度なので最後の方は「はいはい、ニーハオ、ニーハオ。」と返しておく。「チン・チョン・チャン!」と言ってくる奴はバカにしてきているので無視。この日は「ヤルダ!ヤルダナイト!」と声を掛けられなんのことかと思えば『1年で1番夜が長い日』という意味らしい。
そんな夜の夜ご飯も1日目と同じレストランへ。美味しかったので。

ケバブを頼むと胸肉が出て来てパサパサなので「ウイング」と書いてある鶏肉を頼んでみる。
手羽の部分。こっちの方がジューシーなのに安い。
この時ニャチャンからまたWhatsAppで「夜ご飯どう?」とメッセージが来ていたようだが、ネットをVPNに繋げていなかったため気付いたのが夜中で入れ違いになってしまった。
彼はもうイランビザが切れそうなので夜行バスでテヘラン戻り、飛行機でシンガポールに帰るそう。
オカマっぽくて可愛かったニャチャン、さようなら。そしてこんなすれ違いがあるからネット規制は最悪だ。

旅先で知り合った色んな人との交流を楽しむタイプの人は多いと思うが、人見知り系の私は他人と話すと疲れ「孤独な自分と遺跡」「ひとりじっくり美術館」という状態を楽しむタイプなのであまり交流はしたくない。入ってくる情報が圧倒的に少ないので、社交的な人より損しているし羨ましくもあるが、疲れてしまうので仕方ない。酒が入ると社交的になれるが残念ながらイランではお酒は違法。

しかしイラン人も本当はお酒を飲みたくて、自宅では自家製のお酒をこっそり家族で飲んでいるらしい。だが粗悪なものを作ってしまい何十人も失明したりしているそう。

「本当はヒジャブがうっとおしくて外したい、酒飲みたい、政府がアメリカ嫌いなだけで英語を学んでアメリカに稼ぎに行きたい、毎日VPNに繋げてインスタばかり・・・」というイラン人の本音を聞いているとやはりイスラム革命って失敗だったのでは・・・と思ってします。
宗教の概念がほぼない日本人の私には、分からない部分も大いにあると思うが。

明日は同じ宿の中国人ルイの提案で、テレザも入れて3人でタクシーでシーラーズへ移動することにする。

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