モロッコ

初モロッコのカサブランカで20分説教される(Day363)

モロッコ
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モロッコ1日目
1MAD(モロッコディルハム)≒1.57円

モロッコのカサブランカへ飛ぶ

南アフリカから、ドーハ経由でモロッコのムハンマド5世国際空港に到着。
モロッコのことを何も調べていないが、AmazonKindleで個人が書いたガイドブックを無料でダウンロードしておいた。そこにモロッコ周遊時のバスの時刻表など詳しく書かれていた。

9時過ぎ、すんなり出国審査を抜け、荷物を受け取り、ATMでお金を下ろす。

SIMカード屋が3軒並んでいる。郊外でも繋がり易いのはMaroc Telecom(モロッコ・テレコム)らしいのだが、最低金額が30ギガ300MADという表を見せられた。渋っていると15ギガ10€(1,700円)でもいいと言う。これで空港に到着した外人に高いプラン買わせているんだろうなぁ。
これまで市内で買った方が安かったので、市内で買うことにする。

列車でカサブランカの市内のCasa Port駅へ

カサブランカは特に見所がないらしいので、唯一の観光地のハッサン2世モスクだけ見て、そのままマラケシュへ向かうことにする。空港からは市内まで列車が出ているのでチケットを買って乗り込む。50MAD(785円)。

10時45分の列車。車内は空いている。

1時間でCasa Port駅に着いた。ここからが1番ハッサン2世モスクが近い。空港からは結構遠いんだな。

CTMバスターミナルへ

カサブランカの町並み。映画や歌のイメージからノスタルジックな雰囲気かと思いきや、首都だけあってやはり都会。

しかし道路はゴミが散乱していて汚い。建物も古いものが多い。

CTMバスターミナルに来たのは、ここからマラケシュに行くバスチケットを購入するためだ。
鉄道で行きたかったが、このバス停ならチケットを購入したら荷物を預かってくれるとガイドブックに記載してある。

今12時過ぎ。次のバスは13時45分と17時50分。その間にもう1本あったが金額がそこだけ高かった。
ちょっと遅いが仕方なく17時50分のバスを90MAD(1,500円)で購入する。

購入後に、窓口のお姉さんに「スーツケース預かってくれない?」と聞いたらなんと「そんなサービスやってない。」と断られた。他の職員や、警備の人にも聞いたが「荷物は預かれない。」と言われた。
本の出版年を見ると2019年。時刻表は全く一緒だが「荷物を預かってくれる」というサービスはコロナ以降なくなってしまったようだ。モロッコには鉄道駅や空港にすらコインロッカーというものが存在しない。そんなものあったら自動販売機と同じく、モロッコ人がロッカーごと持って行ってしまうからだろう。

バスチケットには払い戻し不可と書いてある。今から18時までこのバス停で過ごすか、もっと早いチケットを買い直すか、チケットは捨てて宿を予約し、そこに荷物を置くるか・・・
これまでエジプトや南アフリカでそうしてきたように、ベンチとスーツケースをセキュリティワイヤーで括り付けて観光に出掛けることにした。間違った判断だったが。

カサブランカ観光

バスターミナルに置いてきたスーツケースは気になるが、セキュリティで立っていた男性が3人もいたから大丈夫だろう。すっかり身軽になってカサブランカの街を歩く。

凝った造りの建物デザインにすると鳩の住処になるようだ。

モロッコのSIMカード

街中にOrange Moroc(オレンジ・モロッコ)というSIMカード会社を見つけたが、高いアンリミテッドプランしかないと言われた。

次にMaroc Telecom(モロッコ・テレコム)の建物を見つけ、プランを聞いてみる。空港では提示されなかった1ケ月7.5ギガ70MADのプランがあったので、それを購入した。

スマホに購入したSIMカードを入れ、窓口のお姉さんに開通してもらうのだが、かなり手間取っている。「出来たわよ。」と言いながらスマホを渡してくるのだが、電波の所はびっくりマーク(!)が付いていてネットが繋がっていない。は?
YouTubeのアプリを開いて「ネット繋がってないよ?」と見せるとまたスマホをいじり「出来たわ。」とインスタのアプリで動画が動いているのを見せてくる。

・・・それ、空港で無料Wi-Fiに繋げていた時に見ていた動画のキャッシュじゃ!!

電波がびっくりマーク(!)なのになんでそんな適当なんだろう。これがモロッコ人なのか。
スマホの画面表記は英語に変えてから渡していたのだが「フランス語に変えて」と言われ変えてあげた。モロッコはフランスの植民地だった経緯があり、英語よりフランス語が流通しているようだ。なんとか格闘してもらいネット開通。

ローカルバスでハッサン2世モスクへ

ネットが繋がったのでGoogleMapにハッサン2世モスクまでの経路を入れるとバス番号が出たので、ローカルバスで移動することにする。5MADとバスが凄く安い。

これがモロッコ最大級のモスク。210mあり世界で2番目に高い。1993年に、ほぼ国民の寄付だけで建ったというから、国民の信仰心の深さが伺える。

HPを見るとツアーガイドと一緒じゃないと見学出来ないようなので、ツアーの始まる16時半に来た。入口はかなり分かりにくく遠回りした。

モロッコで唯一イスラム教徒以外が入れるモスク。他の国だとヒジャブを被ると入れたのだが。

ツアーは140MAD。入口で英語・フランス語・スペイン語ガイドのグループに分かれる。私はいつも通り英語のガイドについて行き、Google翻訳で読み取る。

ウズベキスタン、イランで見たのと全然違う様式。新しいのでぴかぴかといった感じ。

ここはツアー代を取るからか、ヒジャブを被らなくてもいいんだな。
ガイドの説明は「この木の扉はこれだけの大きさがあって・・・」といった感じのもの。

最後に地下の沐浴場へ。足を洗うとこだったっけ?音が凄く反響する。本当はもっと長かったんだけどここでツアーは終了。

解散後、現地の人用のトイレ兼、足を洗う場所を掃除のおばさまが見せてくれた。見ただけなのにチップを要求される。

モスクのチケットは隣の博物館とセットになっているのだが、博物館は人気がなく人がいなかった。

CTMのバス停で大説教される

17時半、4時間ぶりにバス停に戻ってくる。荷物がどうなったかかなり気になっていたがセキュリティワイヤーは簡単には切れないだろう。そう思って戻ると・・・

なんと。ベンチはあるのだが荷物がない!!!
え?一体どうやって?こんなにも人が待機してる待合室の中で盗れる??

慌てて近くにいた男性スタッフに「荷物知らない?」と聞くと笑いながら「はは。こっちに1度来て。」とお偉いさんがいるような別室に案内された。
中にはヒジャブを被り、眼鏡をかけた女性がどんっと構えて座っている。

結局、ここでたっぷりこのお姉さんに20分以上説教された。
なぜ鞄をあんな風に放置したのか。盗まれて警察沙汰になったらこっちが大迷惑だ。二度と他の場所でも絶対するな。と。
謝ると「謝るのは簡単だ。他の言葉で言え。」と解放してくれない。「二度としません。」と言っても「なぜ昼に来たのに夕方のチケットを買ったのか。」「いや、観光に行きたかったし荷物預かってくれるって本に書いてあったから・・・」「盗まれたら警察を呼ばないといけないのよ!」

・・・ずっと同じ話の堂々巡り。「じゃあ私はどうしたらいいですか?」「私の荷物は今どこ?」と聞いても教えてくれない。最初に「外に出しておいた」と言っていた気がしたのだが・・・
もうバスが出発する時間の5分前を切っている。私は自分が持っている18時のバスチケットは諦め「あの・・・私の鞄ここにないんですね?じゃあ警察に行ったらいいですか?本当にすいません。私は英語が下手なのでこれ以上別の言葉で言えません。」と言ったら、やっと怒りながら外にベンチごと出して隠していた私のスーツケースの場所を教えてくれた。

スーツケースとベンチを結んでいたワイヤーをほどく。男性らは「そのワイヤー強いね!」と笑いながら言っていたので、切ろうとしたのかも知れない。「そうだよ!」と言いながら発車寸前のバスに飛び乗る。

ベンチは3列しかなかったし、動かせたのか。
朝から何も食べていないが、とにかくお姉さんが怖過ぎて他に何も考える余裕はなかった。エジプトや南アフリカでは、バスの職員は私の荷物なんて気に掛けていなかったが、モロッコではかってが違うようだ。もう懲り懲りで言われなくても二度としないし、今後は他の国でも荷物預けサービスがあるか聞いてからチケットを買うだろう。

マラケシュ到着

21時半にマラケシュ到着。ちょうどいい時間のバスがなかったとはいえ、少し遅過ぎたか。
CTMのバス停から予約している旧市街の宿までは徒歩30分以上離れている。

Carremというエジプトで使っていたタクシーアプリが使えたので、呼んでいるのだが全く捕まらない。
バスの経路も出るのだが終バスが終わっているのか来ない。

ずっとタクシーを待っている私を見かねたのか、私の横で停まっていた高級な車からおじさまが降りてきて「大丈夫?もうバスもタクシーも渋滞してるし来ないよ、送ってあげるよ。」と言ってくれた。
ベルギー人で奥様がモロッコ人らしい。「いくら?」って聞いたら笑って「いらないよ、僕も旅行者だから安心して。」とトランクに積んでいるスーツケースを見せてくれた。
知らない人の車に乗って大丈夫か少し迷ったが、明るい渋滞の道を通るので危険な目には会わなそうだ。どう見ても身なりがお金持ちだし。ここはお言葉に甘えて送ってもらう。
旧市街に着くと中までは車は入れないので車を停めて私の荷物をホテルまで運んでくれた紳士ぶりだった。

Hostel kif kif

Hostel kif kifに着いた。22時を回っていたが快くミントティーで迎えてくれる。送ってくれたベルギー人にお礼を言って別れた。説教され凹んでいた気持ちがやっとここでほっとした。

女性専用ドミトリー。宿代自体は4.78€と破格だが、モロッコではどの宿も宿泊税がホテルのグレードに応じて2€~取られるようだ。なので1,250円。モロッコは安いと聞いていたが、円安が進み過ぎて今のレートだとそこまで安くは感じない。
写真で見ると綺麗な宿に見えないが、アフリカから来ていたからか、感覚が麻痺していて汚いとは思わなかった。

共用部分。モロッコの宿はどこも真ん中に吹き抜けがあり風通しがいい。
洗濯物はその真ん中の柵にかけて乾かす。

開けっ放しの隣の男性専用ドミトリーに、エチオピアで一緒にバハルダールに行ったShさんに偶然会った。

やはりアフリカ大陸は狭い。

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