イラン

ピンクモスクでうんざり、アートギャラリーへ行って夜行バスでバンダレ・アッパーズへ移動(2023.12.25)

イラン
スポンサーリンク

2023.12.25(月)1ドル≒490万イランリアル(実勢レート)

シーラーズ最終日。イランに行きたかった理由はインスタで有名過ぎるピンクモスク(Nasir al-Mulk Mosque)に行きたかったからだ。イスファハーンのモラッバシーハウスを知るまではここを目指していたと言ってもいい。とうとうピンクモスクを訪問する。

Nasir al-Mulk Mosque

ホステルの部屋が一緒のMさんとカウチソファでイランを私歩いているHさんと3人で行く。彼女らは数日前に1度行ったらしいが、入場料がかかるのにもう1度入りたいらしい。
ホステルから10分位の距離を一緒に歩く。

途中、こんなおしゃれな立体駐車場が。日本のも景観上こんなデザインにすればいいのに。

到着。このモスクはステンドグラスから日が差し込むのが朝の早い時間帯だけなのと凄く混むのでオープン前から並ぶのを推奨されている。
オープン8時の15分前に来たが、私たちの他は欧米系の男性1名のみ。

しかしオープンの8時と同時に、中●人のツアーグループ10名程がやって来て、私たちの方が先に並んでいたのにあっという間に先にモスクの中に入られた。
料金は100IRR(300円)で、女性はまたチャドルという布を入口で借りて身に付けないといけない。この時点で男性陣には入場を抜かされる。あー本当にこの制度、うっとおしい!何もかも女性が不便を強いられるなんて理不尽過ぎないか。

1番奥のスペースがインスタ映えスポット。あっと言う間に中●人らに陣取られポーズや向き、場所を変え動画撮影大会。こうなると長時間場所を占領され全く近づけない。仕方ないので他人の背中をパチリ。足を組んで床に座って黄昏れる写真を撮ってもらう角刈りのおっちゃんが1番滞在時間が長く、Mさんと「あの写真いるかなぁ・・・」と突っ込みまくり。

場所が空かないので天井でも撮りましょうかね・・・

親切なMさんが空いている場所で撮影してくれるが、背景が・・・(´;ω;`)
全然映えない。
もう人が混み過ぎうるさ過ぎ、映えスポット取り合いの嵐で私は「もうええわ、ここ。」とうんざりしていた。モラッバシーハウスや昨日の古民家群でお茶でもしていた方がよっぽどいい。

1時間以上経ってやっと場所が空いてMさんに写真を撮ってもらった。
朝1番の他人の写真と比べてもう光が落ちていて雰囲気が全然違う。8時にこの場所を取らないといけないのだ。しかしあの人らの勢いに勝てる気は全くしない。

9時半頃になると今度はイランの小学生らの遠足団体客が。皆私たちに興味深々で、英語を少し話せる子が代表で「どちらの国ですか?」と聞いて来る。「ジャポン!」と答えると「きゃぁぁぁぁ~」と喜びの歓声。日本人は珍しいとは思うが、どこ国の名前を言っても同じ反応なんだろうか?

イランで「ジャポン」と言うと決まって「ホンダ!カワサキ!マツダ!トヨタ!」「日本は商品の質がいい。中国製はすぐ壊れる。」と言われるので、日本人は見たことなくても日本と言う国は知っているよう。いい製品を作ってくれた戦後の世代にいつも感謝。
ちなみにイランに入国以来韓国人は全く見ない。中国人はビザ不要のため、ビジネスで滞在している人も多数で宿の半分は中国人が占めている。

MさんとHさんは1時間以上撮影大会をしていたので、私はぼーっと待ってから一緒に外へ。

イマムザデ・シーイド・アラジン・ホセインモスク

観光用のモスクではないが、見掛けたので入ってみる。

やはりキンキラキン。入口はセキュリティチェックとチャドルをまた頭から被せられる。
無料。ガイドのおばあちゃんが同伴で中が見学出来る。

中はもちろん女性のお祈り場所と男性のお祈り場所は分けられている。
Mさんがやたら愛想よくキュートな愛されキャラなので、私一人だけの時と反応が違い、あっと言う間に中のイラン人女性らに囲まれ写真を一緒に撮ってとせがまれる。しばし写真タイム。

Adel Yazdi Galleryخانه عادل یزدی(アートギャラリー)

一昨日訪問したQavam Houseから北に行くと壁画アートがたくさんある通りに出るので行ってみる。

おしゃれ壁画アート。歩いていると地元のおじいちゃんにペルシャ語で何か話し掛けられる。ジェスチャーからして「あの細い路地を入れ。」と言っているよう。

素直に入ってみるとこんな路地に。壁画アートデザイナー、アージール氏のアトリエらしい。写真を撮っていると、たまたま中からデザイナーのおじさまが出て来てなんとアトリエの中を案内してくれるという。

おじさまはここに1人で住んでいるという。弟子もいるみたい。

中に靴を抜いてあがると、暗くてよく見えないが天井から無数の指が下がっている。メタルで出来ていると思ったので落ちて来ないか心配だったが、触ってみると発砲スチロールだったので心配無用。一瞬タイのお寺がイメージとして浮かんだが、イスラム教の国でこれは何からインスピレーションを受けたのだろうか。

アジールさんは、このおしゃれなアートを無料で私たちに1枚ずつくれた。丁寧に案内してくれたので、最後に案内料金を請求されるかもと思ったが杞憂だった。このポスターは大事に持って帰ろうと思う。

更に北に行くとテイクアウト専門のカップケーキ屋がある。
私は既に一昨日来ていて、Mさんらに「中に入ると奥にいた男性陣らに『チンチョンチャン!(中国人!)フリー!』と言われたよ、お金置いていったけどね。」と言うと「私はタダで貰う!」とMさんは息巻いていた。彼女らは私が出会った中でもかなり極端な節約バックパッカーで、イラン人たちはよく好意で無料で食べ物をくれるのだが、かなりその恩恵にあずかっていた。

私は1つあたり1000IRR(3円)を置いていったのだが、地元の人らは皆50個以上で購入しているしお金を渡すと受付のお姉さんが嬉しそうだったので本当はもっと安いのかも知れない。
Mさんは持ち前の愛想の良さで、やはり見事タダで貰っていた。できたてはモチモチしていてうっすらメープルシロップの味もしてかなり美味しい。

ハーフェズ廟へ行こうかと思ったが、宿の他の宿泊客らが口を揃えて「何もない、面白くない」と言うのでやめ。
HさんとMさんは今夜から行くホルムズ島が宿がいっぱいで取れなかった時に野宿をするためのテントを買いに行くと言うので付いて行く。

お城から西のエリアでキャンプ用品が売られていたが、簡易テントは4000円だったし重いので彼女らは購入は諦めていた。

私とほぼ同い年の女性で異国の地でテントと寝袋で野宿かぁ。。。

凄い体力と気力で感心する。この年齢で毎日ドミの私でも節約型だと思っていたのに、彼女らは寝袋やキャンプ用品が詰まった15kg以上はあろうかというバックパックを背負い、時には野宿、時にはカウチソファでタダ宿泊、食事は毎日自炊で何ヶ月も旅をしている。私とは旅のスタイルがまるで違う。昨年ロサンゼルスを一緒に観光したみどりさんは、シェラトン系のホテルにばかり泊まっていたのでドミ宿泊の私は若干恥ずかしかったものだが。。。皆旅のスタイルはそれぞれ。

シーラーズからバンダレ・アッパーズへ深夜バスで移動

イラン入国前は、先人たちのブログでテヘランからシーラーズまで抜けたらここから飛行機でどこかの国へ飛ぶつもりだった。
イランの東はパキスタン、アフガニスタン、トルクメニスタンでビザ取得が大変そう(そもそも治安が悪そうで興味がない)だし、西はイラク(もっと治安悪そう)。北へ行けば陸路でアルメニアかトルコへ抜けれるが、そもそももう行ったし、テヘランからミニバスで24時間らしいのでそんな過酷なものには乗りたくない。

テヘランやヤズドのホステルで会った龍さんや、タクさんが「シーラーズから南へ行ったバンダレ・アッパーズ、最高だよ。」と言っていたのだが、暖かい以外何が最高なのか興味がなく詳しく聞いていなかった。(後にこれが命取りになる)

するとMさんとHさんが「バンダレ・アッパーズからドバイ行きの船に乗る。」と言うので私もそのプランに乗っかることにした。

ドバイへは行ったことがない。そしてドバイのあるアラブ首長国連邦からの飛行機は、石油産出国のためかめちゃめちゃ航空券代が安いのは知っている。次の目的地ヨルダンまでは探せばなんと3千円代のチケットがあるのだ。そして何より船で国境越えというのは浪漫以外何ものでもない。

ソフラン・ゲストハウスをチェックアウト

宿泊していたソフラン・ゲストハウスをチェックアウト。12時にチェックアウトしてからずっと外にいたので寒かった。この変な部屋の壁画ともお別れ。
しかしドミ1泊5$、ネットが早くていい宿だった。(他国に比べるとダントツで遅いが。)2

中庭で「昨日中国人らが市場で大量に海老を買い込んできて、1皿当たり30分も電子レンジでチンしてて、それが何皿もずっと連続でやるから全く電子レンジ使えなかったんだよね、しかも食べきれなかった海老、冷蔵庫じゃなくて部屋に持ち込むから部屋が臭くて臭くて・・・」とカウチソファをしていたHさんに説明していると、隣の席で雑談していた中国人男性が「ワタシ日本語ワカリマス、中国人の海老ガがクサくてレンジが使えなくてタイヘーンと言いましたか?」と言われたので笑って誤魔化したが焦った。いや、悪口ちゃうし事実やし!

22時半、ホステルの前は道路が細くてタクシーが来てくれないとテヘランで会った龍さんから聞いていたので大通りまで出てからSnapp!タクシーを呼んだ。

Shiraz bus terminal(バスターミナル)

シーラーズのバスターミナルに到着。MさんとSnapp!タクシーで。やはり2人で割ればタクシー代も安くていい。

チケットは今回初めてホステルのスタッフにイランカードを使って予約してもらったが、これまではガラガラのバスだったのに夜行バスは宿泊代が浮くから人気のようで満席だった。
チケット代は211万IRR(610円)。レシェプションには手数料10%を払ったがそれでも60円。

23時にきっちり出発。初めて配られた夜食的なもの。中はリンゴとみかんの詰め合わせ。

早朝からピンクモスク観光で疲れていたようで、ずっと爆睡。途中のトイレ休憩も気付かなかった。
朝7時にトイレに行きたくなって目が覚めたらこんな景色。

う、運転手さんしょぼーん。倒れたばかりのようでどこかに電話している。
怪我が無くて良かったけど詰んでいたイモ全滅。怒られるだろうな。
イランは私がこれまで行った国の中でもダントツで交通マナーが悪いく交通事故の数も相当らしい。飛ばし過ぎたのだろうか。

トイレに凄く行きたかったがなんとか7時45分、約9時間でバンダレ・アッパーズに到着。
(イランの人らは皆ここを『バンダレバス』と言うが。)バスターミナルではなく港で降ろされた。

今からドバイ行きの船のチケットを買いに行く。

コメント