モロッコ

マラケシュより迷路で汚い、茶色の街フェズ。バスでモロッコ最終地のシェフ・シャウエンへ(Day374-7)

モロッコ
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1MAD(モロッコディルハム)≒1.57円
モロッコ13日目、フェズ1日目

フェズの街

サハラ砂漠ツアーを終え、フェズに辿り着いた。

モロッコでの移動。車窓からの景色は砂漠が多いが、ビニールのゴミだらけ。アフリカ大陸に入ってから現地の人らは皆平気でポンポン窓からペットボトルなどのゴミを捨てるし、ビニール自体を規制しないとこうなるよな。西アフリカではスーパーで有料でもらう袋は全て紙製だった。

今回も旧市街に宿をとっている。こういった門から内側にある昔からの街。
意図している訳ではなく、Booking.comで最安値の宿が必然的に旧市街の中なのだ。

サハラ砂漠ツアーで旧市街にホテルを取っている人は全員ここで降ろされた。
帰りのバスは中国人らと一緒になり、会話してくれて楽しかった。彼らはガイドに「どこに酒と煙草が売っている?」と聞く。だよね、私も聞きたいわ。
ガイド「フェズの旧市街内は酒の販売も飲酒も禁止。」と言われた。これまでの街もお酒は売っていなかったし、宿もアルコール禁止だったから旧市街はどこもそうなのかな。厳しい。

fes hostel home

お世辞にも綺麗とは言えない宿だが、二段ベッドじゃないので人口密度が低く、ゆったり過ごせる。フェズ最安値だし、オーナーのファンキーなドレッド黒人男性も、チェックイン時に1時間以上外出していて待たされたが、人は良かった。€4.2+税€2。

この宿には、長期滞在の中国人の元数学教師(定年)のおっちゃんと、イタリア人の元マジシャンの若い男の子がいて、毎日一緒にマジックを教えて貰ったりして遊んだ。英語下手くそ同士だと気を使わなくて楽しい。
イタリア人はチュニジアに住んでいるが、歯の矯正のために毎月モロッコに通っているらしい。飛行機代を入れてもイタリアより安いそう。

「チュニジアってイタリアじゃなくてアフリカ大陸だよね?」って聞いたけど「イタリアだよ、ほらっ」ってリゾート感満載の写真を見せてもらった。
・・・アフリカだよな・・・

テラスがあって宿の人らはよく話し掛けてくる。
「日本人と中国人は全然違う。日本人は行儀がいい。」
「おいっ長期滞在の中国人のおっさんには聞こえないようにしろよ笑」
「俺、漫画大好きなんだ、ナルト!」

ドミトリーの隣のベッドのモロッコ人にも日本の漫画が浸透していて、デスノートを持っていた。
バスの予約にスマホのSNS認証が要ると言うので貸してあげたら「中華料理をおごるよ!」とか言ってくれる。日本人なんだけどな、私。

フェズの町は、マラケシュよりずっと入り組んでいて、道は細く巨大迷路だった。
道は猫やロバの糞尿やゴミだらけ。猫の毛並みも酷く汚れている。

そう言えばモロッコに入国してからずっと鼻水と喉の痰、咳が止まらない。
最初、風邪かと思ったが2週間も経つし、砂漠に行くとマシだったのは、きっとモロッコには凄い排気ガスか埃が飛んでいるのだろう。

フェズには3泊したが、何をしていたかと言えば、地元の食堂に入ったり、ハマムでマッサージしてもらったり。どっちもフランス語しか通じない。魚セットは30MAD。

マッサージは45分300MADと日本より高かったが、技術レベルも高かったしラクダ乗りのせいで全身筋肉痛なので満足した。

モロッコのATM手数料、クレカ事情

モロッコではクレカはあまり使えない。現金主義だ。
エジプトやエチオピアのように「ブラックマーケット?」と持ち掛けられたことはないので闇両替はないのだろうか。仕方ないのでATMでお金が無くなる度に都度キャッシングしていたが、画面に表示される35~40ディラハムは明細を見ると引かれてはいなかった。キャッシング手数料だけ気にしていたらいいだろう。

路上の常温保管の牛乳プリンを食べて、奈良漬みたいな味だなーと思っていたら食べて20分でお腹を壊す。

街が汚過ぎて気に入らないので、さっさと次の街へ移動すればいいのに、ヨーロッパでの工程を組むのが面倒で、先延ばし先延ばしにしてしまっている。
この調子だと、ヨーロッパ周遊は行きあたりばったりになりそうだ。

3泊目は個室で€4という宿を見つけたので移ってみたが、迷路の中にあり、Booking.comに記載の地図も全くデタラメで辿り着くのに1時間以上かかった。
新しくて綺麗、フロントの人も日本のアニメ大好きでいい人だったが、彼の弟らが枕を部屋に持って来てくれただけでチップを要求。Wi-Fiは激遅だった。早いとこの方が珍しいかな、モロッコでは。

モロッコでSIMカードのギガをチャージする

オーナーからは「チェックインする時電話して!」とメッセージが来ていたが、入国日に買ったモロッコのSIM7.5Gがデータ切れで使えなくて電話出来ない。しかたなくトップアップ(チャージ)した。

最初Morocco SIMの会社に行ったが、「KIOSKでしか無理」と言われた。コーラとか売っている商店で20MADで2G追加した。
そして電話しても「君、全然遠くにいるよ。BigGateの前に来て!」と言われたが、旅行者にはBigGateがどこかわかりませんが・・・

宿のある場所が迷路過ぎて、買い物から戻ってきても毎回自分の宿に辿り着けなかった。そして勝手に道案内してくるモロッコ人にチップを要求される。
フェズがこんなに迷路だなんて。
モロッコ人がこんなに強欲だなんて。

宿はトイレ・バスルームが専用の個室で4€。基本オールドミトリーだが、2ヶ月に1回、個室に泊まるのは伸びてきた白髪をホームカラーで染めるためだ。海外のシャワールームはタイル貼りなので汚さずに染められる。

だがこのシャワールームが・・・排水口に向かって勾配が付いておらず、シャワーを浴びると丁度真ん中の床がたわんでいるようで、便器と洗面台の間の床にどんどん水が溜まってくる。部屋が浸水しそうで焦り、仕方なく洗面台で髪を洗った。
5階建ての建物なのに設計図も何もなしで、素人が建築しているのだろうか。出来たばかりの建物っぽいが、これだと永遠に水がはけず今後かなり掃除が大変だろう。

フェズは皮なめしが有名らしく、道を歩いていると声をかけられ「屋上に染色場があるよ。」と案内してくれる人がいる。無料だというので付いて行ったが、辿り着いた先のお店の人には「見学後に何か買うか、何も買わないなら20MAD」と言われた。
この国の人たちは自分たちの伝統を無料で見てもらいたいとか思わないのだろうか。無料でアートを見せてくれたタンザニアの人らの方が・・・

それにしても日本人に会わないな。案内してくれた人も
「コロナ前は日本人いっぱい来てたのになぜ今は来ないんだ。中国人しか来ない。」
と悲しそうに言われた。「円安だからだよ・・・」と答えておいたが数年でそんなに変わるもんなんだな。


モロッコ16日目、フェズ4日目

重い腰を上げてモロッコ最後の地、青い街のシェフ・シャウエンへ向かうことにする。
ヨーロッパへ行くのは物価高が恐ろしくて二の足を踏んでいる。最近行きたいのか行きたくないのか分からなくなってきた。

フェズからシェフ・シャウエンへ移動

ネットで11発のCTMのバスチケットを予約。ターミナルに来た。

旧市街からはかなり離れていたが、スーツケースを持って旧市街の門から出たら、すぐに他に2名乗せたシェアタクシーの運転手が声を掛けてくるので簡単に行ける。最初30MADと言われたが、値切ったらすぐ20になった。相場は15~20MADだが、同乗の地元の人らはもっと少ない金額しか払っていないと思われる。

窓口で荷物代5MADを払う。
・・・どこからどうみてもバングラデシュ人ですか。そうですか。

バスターミナルのトイレに行ったら、「FREE」ってドアに記載のあるトイレなのに、出口で掃除のおばちゃんが小銭じゃらじゃら言わせてチップを要求してきた。
・・・本当にモロッコ人金の亡者、くたば(自粛)

途中の休憩所でも2MAD要求されたが、感じのいい掃除のおばちゃんだったので払った。しかし同じバスの欧米人の女性は、どれだけおばちゃんに声を掛けられてもフル無視。あの強気、羨ましい。

5時間でシェフシャウエンのバスターミナルに到着。
ここも町まで遠いので、バス停を出た道路でシェアタクシーに拾ってもらう。15MAD。
なんとタクシーまで青。徹底している。

山が近くに見えて、これまでの埃だらけのモロッコの町とは違う雰囲気がする。
ネットで何度も見たことのあるブルーの町。少し期待に胸がふくらんだ。

明日以降、ヨーロッパでの工程を組みながらこの町でのんびりすることにする。

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