モロッコ

ピンク色の迷路の街、マラケシュですれ違いざまに殴られる(Day364-5)

モロッコ
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1MAD(モロッコディルハム)≒1.57円

モロッコ2日目、マラケッシュ1日目。

Hostel kif kifホテルの朝

ホテルは安い割に朝食が付いていた。
炭水化物×炭水化物×炭水化物・・・ウズベキスタンの朝食と比べるとずいぶん貧相だ。飲み物は紅茶にミントの葉を入れたものにたっぷりの砂糖が入っている。モロッコ人に歯のない人が多いのは、恐らくイスラム教なので酒は飲まずこの紅茶ばかり飲んでいるせいだろう。

昨日、宿で偶然会ったShさんが、今朝から自力でワルザザートへ行くと言うので、一緒に宿の朝食を食べ見送った。
彼とはエチオピアのバハルダールで別れたが、その後どうなったか聞きたかった。
バハルダールに2週間位いたらしいが、ボート乗り場で無理矢理ボートを発進させようとしたぼったくりキャプテンに、偶然、町で会うと「金をくれないと仲間と襲撃する」とか言われたらしい。

やはりエチオピアって闇が深いな・・・

それと、私がアフリカ大陸を縦断している1ケ月の間、彼はずっとエチオピアだけにいたのもびっくり。元々「チルしたいんですよ、チル。」が口癖だったので、同じところでずっとのんびりするのが好きなんだろう。色んな旅のスタイルがあるな。

旧市街にあるこの宿は、レセプションの若い男女はとても感じがいいし、イスラム教の国だけあって猫の親子が住んでいて癒される。(ムハンマドが猫好きだったため。)
だがいかんせんネット環境が悪過ぎ。写真一枚すらアップ出来ないスピードなので、2泊予約したが明日は別のホテルへ移ろうかと思う。

マラケッシュ観光

昨夜はほぼ夜中に着いたので、早速マラケシュの街を観光してみる。

メディナと呼ばれる旧市街は、迷路と言われるだけあって、細い道路がいくつも枝分かれしていてごちゃごちゃしている。なんとなくイランのヤズドを彷彿とさせ懐かしく感じたが、こっちの方がだいぶ道が汚い気がする。

私と同世代の人は、「マラケッシュ」と聞くと聖子ちゃんの歌しか思い浮かばないだろう。
ピンク色の建物が可愛いと言えば可愛いような気もするが、イランやウズベキスタンに比べると、そこまで心躍らない。

大きな門から出ると、新市街になるようだ。ここで日本から持って来た化粧水が切れてしまったので、新市街にあるショッピングモールに買いに行くことにする。
一度アフリカの薬局で300円位の化粧水を買い足したのだが、泡立って薬品臭かったので買い替えたい。アフリカ人はあんなものを肌につけているのだろうか。

GoogleMapでバスの経路が出るので、目的地までローカルバスで楽に行ける。ただバス停の目印はないのでGoogleMapの場所表示だけが頼り。地元の人は、バス停の場所を覚えて乗り降りしているようだ。料金は一律4MAD。

ショッピングモールにある「メイソウ(なんちゃってジャパンショップ)」でいつも通り無事、肌に合う化粧水を購入。

ジャマ・エル・フナ広場

旧市街の中心地、ジャマ・エル・フナ広場に来てみた。ここがマラケシュの旧市街で一番栄えている場所らしい。
マラケシュは11世紀は首都だったらしく、ここで公開処刑なども行われていたらしい。どこの国も昔ってそんな歴史あるよね。

ここは夜が更けるに連れ、食事の屋台が出てきて賑わうようだ。
勧誘された屋台に入り、メニューにはないが色々なものを食べたいので、肉の串や魚をみつくろってもらう。

エビは勿論大好物。
盛り合わせというメニューはないので、くら取られるか心配だったが、食事が70MAD、コーラが20MADだった。全部で1,400円。モロッコの物価からすると高いが、これだけエビがあるので妥当な金額だろう。これまでのアフリカ大陸同様、出てくるのは30分位待ったが。

宿の屋上のテラスでぼーっとする。

こんな景色を見ながらビールを飲みたいが、旧市街のどこを探しても売っていなくて探し疲れた。同じイスラム教の国でも、エジプトだと売っていたのにな・・・
(その後、モロッコの旧市街と呼ばれる場所ではどこの商店にもビールが売っていないことを知る。)


モロッコ3日目、マラケッシュ2日目。

今日は旧市街は旧市街だが、中心地から少し離れたホテルへ移動する。

スーツケースを引き摺ってガタガタする石畳を20分位歩いた。旧市街の中は車が入れないので、スーツケースを持っての移動はかなり大変だ。道はネコや馬の糞だらけなので、避けるのも一苦労。
今度のホテルの場所は地元の人の生活圏のようで市場がある。魚が常温で売っているのも驚かなくなった。買わないが。

カスバ レッド カステル ホステル

ここのレセプションの男性は日本人が好きらしく、日本語で挨拶してくれ、かなり感じが良かった。理由は「これまでの日本人の宿泊者は行儀がいい」かららしい。

女性専用ドミトリー。内装やシーツの雰囲気は綺麗な感じはしないが、床や水回りなどは綺麗だった。

今後のルート検索や洗濯をしていたらあっと言う間に時間が経つ。旅人は本当に時間がない。
西アフリカ縦断はかなりハイペースで旅していたので、宿代がまだ安いモロッコではのんびりしようかと思う。

Googleで評価が高い近くの食堂へ食べに行ってみる。

ミンチタジンとペプシで45MAD(700円)。味はめちゃくちゃ薄く、すぐ飽きる味。醤油か塩を入れたくなった。700円だと日本だともっと美味しいものが食べれるよなぁ・・・数年前とレートが1.5倍違うのでこの金額は仕方ない。

食べていると、2軒隣の店の店主がすぐ横に来ていてなぜか私をからかってきた。
世界三大ウザイ国のモロッコ。歩いているとずっと「へい!チャイナ!コリア?ジャパニ?」と声を掛けられる。しかし物真似される意図が分からない。不快なだけだった。

すれ違いざまに、モロッコ人にいきなり殴られる

その後、フナ市場の方に向かって歩道を歩いていると、だらしない服装の男とすれ違った時に目が合った。すると、男はすれ違いざまにいきなり私の右肩をグーでパンチして通り過ぎていった。

・・・?!

びっくりしたし、痛かった。そもそも見知らぬ人に殴られたことなんて生まれて初めてだ。
意味が分からず振り返って「なぜ殴る?!」と叫ぶと、男はこっちを振り返り、肩をすくめておどけて見せる。

こいつ・・・っ!!許せない。

近づくと、男も同じ距離だけあけて早歩きする。私が走ると男も走り出した。

絶対、捕まえてやる!!

そう思って追いかけると、男も凄い勢いで走り出した。
人混みの中、ずっと走っているのは私とその男だけ。周囲の人たちもすぐに気づき、スリと思ったのか男性陣が次々に男を一緒に追いかけてくれた。あっと言う間に男は捕まえられ、私とその男の周囲には何十人もの男女の野次馬が集まった。

「なぜ殴ったか言え!」
そう問いただすも、彼の眼は虚ろで宙を見ていた。
3人の男に肩を掴まれている男は何か訳の分からないことをブツブツ呟いてる。
周囲の人たちもそれに気付く。
「マダム・・・こいつはクレイジーなんだ・・・Not Normal・・・もう忘れてやってくれ。」
「大丈夫か?水でもいるか?」
周囲の人らに私はなだめられ、男は肩を捕まれどこかへ連れ去られていった。

クレイジー・・・。
障がい者なのか、ドラッグでおかしくなった人なのか。
そんな人がモロッコでは割とその辺を歩いている。職業に付けないのか、物乞いをしている人もいる。しかしいきなり殴られた私の怒りのやり場はどうしたらいいんだ。

フナ市場に向かう。
しかしあんなに周りの人たちが追いかけてくれるとは思わなかった。モロッコ人はいい人たちなのかも知れない。南米だとスリを追いかけたら拳銃で撃たれ亡くなった人もいるので、本当は追いかけちゃ駄目なんだろうけど。
モロッコ到着早々、バス停で長時間説教され、毎日チャイナと物真似され・・・どうもストレスが溜まっているようだ。

屋台でカタツムリやオレンジュースを頼んで、気持ちを落ち着かせる。

少し苦くて酒のつまみに合う味。ひっくり返すとカタツムリの形そのままなので、想像力豊かな人はちょっと食べるのは無理かも知れない。

日が暮れてきた。旧市街の外も少し歩いてみる。

ライトアップされた美しいモスクはあるが、モロッコではイスラム教徒以外は中に入れない。
ここを歩いていると、地元の小学生位の男の子の兄弟が、私を見るなり自分の両目の端を釣り上げる仕草をした。目が細いアジア人をバカにする、有名なアジア人差別のジェスチャーだ。

モロッコ人の民度はこれか・・・アフリカでもやられたことないのに・・・

ストレスが溜まりまくっている私は、鬼の形相でその兄弟に近づいて行った。彼らは恐怖で顔を引きつらせながら逃げていった。

我ながら子供相手に大人気ないと思ったが・・・
いや、あんなアジア人差別はしちゃいけないって、国が教育しないなら、私がするしかないだろう笑
目がでかいことの何が偉いんだ??(因みに私の目はデカいので、アジア人ってだけで見下しているのだろう。)

そんなことを考えながら、40分近く歩いてお酒が売っているっぽいカルフール(大型スーパー)にやって来た。店は開いていたが、お酒売り場のCAVEだけ20時閉店だった。

踏んだり蹴ったりの1日だ。

お酒も飲めず、帰りのバスも夜のせいか待っていても来なかったので、また40分歩いて宿まで戻った。

しかしこれはまだモロッコ人を知る序章にしか過ぎなかった。
明日はエッサウィラへ移動する。

コメント

  1. Kik より:

    はじめまして。
    昨日会社に退職を申し出、退職後なにをしようか探しはじめたところにこのサイトに巡り会いました。
    私もアラフィフ、女性、本当のノンスペック。かつてはバックパッカーをしていました。今のうちにバックパッカーをもう一度、いやしんどいかな、と思っていましたが、このHPにであって勇気が出ました。
    よし、行こう。

    これから遡って読ませていただきます。
    お体に気をつけて、旅を続けてください。
    新作も楽しみにしております。

    • mikipu mikipu より:

      はじめまして。
      同じ元バックパッカーさんと聞いて嬉しいです。
      全てのアラフィフバックパッカーに夢を与えたいです笑

      スマホとSIMのお陰で20代の頃の旅よりかなり楽になりました。
      足を使って宿を探したり、事前に駅に行ってチケットを買ったりしなくていいし
      金銭的余裕のお陰で精神的にも楽かも。
      Kikさんはどんな旅になるのか、楽しみですね(^^)/