エジプト

3度目のカイロ、ニューカイロショッピング。旅の終わり(2024.2.1~5)

エジプト
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2024.2.1(木)1ドル≒30エジプトポンド(公定)、1ドル≒65エジプトポンド(闇レート)

ウェイク アップ!カイロ ホステルからの景色。
カイロの建物は廃墟のようなものばかり。

宿の朝食。まあエジプトだとどこもこんなもの。
ここに日本人の大学生の男の子もいたので私たちと4人で食べる。ひとりで卒業旅行に来ている素直でかわいい子だった。

ここまでずっと一緒だった中国人のLenが、朝食後すぐ空港へ向かうと言うので下まで見送る。
彼の起床時間の遅さとシャワーの長さには散々振り回されたが、ダントツで彼の人格の魅力の方が勝っていた。本当に楽しかった。他の中国人たちとも触れ合い、中国人に対する見方が変わった。
この年齢になっても、人から影響を受けることがあるのが楽しい。

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昼のハンハリーリ・バザール

カイロは3週間前に初めて来た時よりかなり寒くなっていた。
同行者のTがひとりでキャンプ用品を買いに行くと言うので、私は闇両替屋を探すことにした。
あと3日しかいないが、ホテル代をエジプトポンドで払うと足りない。ルクソールであんなにいいレートだったのでもっと替えておけば良かった。

宿の他の客が「GoBusステーション前で両替した。」と言うので行ってみたが、両替商みたいな人は見当たらない。外国人がたむろするバザールにならいるのではないか思いやって来た。
道路に寝そべっているノラ犬たちを、エジプシャンの女性たちは「どけ」と蹴りまくっている。エジプトのノラ犬は弱い。

Uberでバザールの入口で降りると、降りた瞬間から若いエジプシャンの男の子に「英語を練習したいから案内させてくれ。」と声を掛けられる。やはりひとりの方が、現地の人に声を掛けられる率は高い。

彼が付近を説明してくれる。
「あっちは〇〇モスク、登るのにお金がいるよ。あっちは香辛料マーケット、あっちはカーペット、あっちはブラックマーケット・・・」
「ちょっと待って。ブラックマーケットって何?」
やった、ビンゴ。しれーっと聞いてみる。
「闇両替屋だよ。」
「私両替したいんだけど。」
「僕が両替してあげるよ。1$=45ポンドでどう?」

昨日ルクソールで1$=65ポンドで両替したので、そんなレートでは両替しないと告げると、彼はあるカーペット屋の亭主の所へ案内してくれた。亭主は1$=55ポンドで両替してくれるという。
Tも両替したいと言っていたので、後で友人と必ず来ると約束して店を出た。

エジプシャンの男の子がもっと案内してくれると言うが、間違いなくチップを要求されそうなので丁重に断り、ひとりでファラエルサンド屋で昼食。たったの10ポンド(30円)だった。

バザールを歩いてみる。

前回は夜に来たので全く形相が違う。モスクが点在していて昼に来た方が建物見学としては楽しめる。

Al-Aqmar Mosque(モスク)

入口でエジプシャンに「中に入れよ。」と勧められるがままにモスクに入る。

無料のはずなのだが、出る時に「お布施、マニー!」とやはり請求される。

そのモスクの向かいの、モハメド アリの時代に設立されたというモスクにも入ってみる。

この地下は水を貯めていた場所らしい。ここのカギを開ける人が、鍵と一緒に100ポンドの札束を手にちらつかせていたのでそうなるとは思っていたが、見学後に100ポンドも請求された。
笑いながら謝ってダッシュで逃げた笑

その後、キャンプ用品店からやって来たTと合流して、さっきのカーペット屋へ行き2人で50$を両替した。Tは交渉が上手いので、一度1$=60ポンドで両替してもらえた。

ニューカイロ

Tがお目当てのキャンプ用品が見つからなかったと言うので、観光も兼ねてニューカイロのショッピングモールへUberで来た。移動は1時間近くかかった。

目星を付けていたモールは閉店。ニューカイロ、大丈夫なのか。
少し離れたショッピングモールにも行ってみたが、どこもショボかった。

ニューカイロは高級住宅地として開発中のような雰囲気で、車でしかモール同士は移動出来ない位離れている。モノレールは工事中だし、開発が失敗している感が否めない。

Citystars Mall

ニューカイロでキャンプ用品が見つけられなかったので、またUberで移動して、オールドカイロ近郊のショッピングモールへ。
ここに入っている店舗はどれもかなり高級店だったので、近くのキャンプ用品屋をみつけてお目当てのものを購入し、夜ご飯を食べて宿へ戻った。

サファリ ホステル

昨日のホテルが延泊出来なかったので、そこから徒歩で行けるホテルに移った。

雑居ビルの5~7階まで名前がは別だが経営者は同じっぽいホテルが並ぶ。昔日本人宿だったと思われる「ベニス細川家」という名前のホテルも6階にあったが、オーナーの細川さんはとっくに亡くなられていてフロントはエジプト人になっていた。

なかなかディープな内観のビル。

最上階なのにエレベーターが壊れている。スーツケースを上まで運ぶのは地獄だ。幸い登る時も降りる時も同じ宿の日本人男性が運んでくれた。助かる。

部屋はかなり天井が高くて広く快適だった。ツインで一部屋7$。


次の日。
宿は一応朝食付きだったが、キツイ内容。キッチンは使えるような清潔さではなかった。
1泊1人3.5$なのでまあいいが。
ここも昔日本人宿だったのか、本棚には日本語の漫画が並んでいた。
ここと下の階の「ベニス細川家」に日本人男性がいた。皆、今後アフリカへ南下すると言う。
アフリカへ行く人らが集まる宿なのか、ここは。

Tと最後の食事を食べに出掛ける。

レバー肉が美味しかった。彼は今日の夕方、別の国へ旅立つ。
3週間も一緒にいたがとうとうお別れだ。

何をするでもなく彼の飛行機の時間まで一緒にロビーで漫画を読み、時間になると下の階まで見送った。別れの時間が近づくにつれ淋しくなってきて会話がなくなった。

彼が「また会いましょう。」と言って手を差し出すので、握手をして別れた。

「ありがとう。」そう言って、彼に背を向けて町中へ歩き出す。ボロボロ涙がこぼれた。
他の人と別れる時はそんなことなかったのに。
ずっとほとんど一緒だったからだろうか。
なぜか彼とはいつまでも会話が続いて楽しかった。そして凄く頼りにしていた。

年齢も、性別も、住んでいる場所も全然違うので、もう会うのはきっとこれで最後だろう。
旅での出会いなんて一期一会。

大丈夫、日常に戻れば私はすぐに忘れるだろう。

ベニス細川家(ホテル)

昨日宿泊していたサファリ ホステルに「同じ料金で私一人だけ延泊したい。」と言ったら、面倒臭そうに「コンプリート(満室)」と言われた。嘘っぽいが鬱陶しいので下の階のベニス細川家の男女混合ドミトリーにBooking.comから予約を入れて宿を移る。

ドミトリーを予約したのに、フロントには「政府からの指示で女性はドミトリーに泊れなくなったんだ。予約システムが機能してなくてごめん。」と言われた。
ベッドが3台ある部屋に一人で泊めさせてもらう。190ポンド。

夜ご飯はウェイク アップ!カイロ ホステルで一緒だった大学生の子を誘って一緒に食べた。
イランに行った話をすると「イランって歴史あるんですか?」「イランってキリスト教?」など聞いてくる。これが日本の大学生と思うと頭が痛い。
高校でペルシャ時代とか習わないのだろうか?ニュースを見てもイランが何教なのか分かりそうなものだが・・・
しかし素直で人懐っこくて、倍以上の年齢の私に普通に会話してくれる彼はかわいかった。


次の日。ホテルからの景色。私も今夜の夜中3時の便で帰国する。

キッチンは上のホテルより清潔さがマシだったので、ここで余っている手持ちの米や調味料を全て使い切った。
ロビーで日本人男性に会った。今このホテルのドミには日本人男性が5名も宿泊していて、全員今からエチオピアまで飛行機で行き、そこからアフリカ大陸を縦断するらしい。

そこまで皆が行くアフリカに何があるのか。辛いと聞くので自分のルートには入れていなかったが興味が沸いてきた。サファリやマダガスカル位はルートに入れてもいいかも知れない。

カイロ国際空港まで地下鉄で移動

最終日にどこかのモスクにでも観光へ行こうかと思っていたが、気分が切れてしまい、行く気分になれなかった。

飛行機は夜中の3時だが、暖房のないホテルのロビーが寒すぎるので、もう空港へ向かうことにする。
時間がかなりあるので、暇つぶしに空港までタクシーではなくローカル移動に挑戦。

宿から地下鉄の駅まで歩き、グリーンのラインに乗る。8ポンド。24円、安過ぎる。

GoogleMapで見ると「El Nozha(エルノズハ)」という駅が空港に1番近いようなので、40分位乗ってそこで降りる。

降りるとすぐミニバスステーションのようなところがある。
「エアポートに行きたいんだけど。」とその辺りに立っているおっちゃんに聞くと
「このバスだよ。」と教えてくれた。そしてなぜかおっちゃんも一緒に乗り込んでくる。

地図で見ると空港まで近いのに、ミニバスでかなり走った。降りる時に30ポンド支払った。
ここからまた無料のシャトルバスでターミナル2まで移動しないといけないらしい。
一緒に乗り込んできたおっちゃんは手ぶらなので空港に用事はなさそうなのだが、親切に案内してくれる。
しかし・・・先程から微妙にボディタッチをしてくるのが気になる。

無料の空港シャトルバスが来た。
ここまで案内してくれたおっちゃんには「ここからは一人で行けるから大丈夫だよ!」と告げるが「俺も空港に行くから。」とまた一緒に乗り込んでくる。
2人掛けの座席の奥に私を座らせ、自分は通路側に座る。案の定、右手が伸びてきて、ずっともも、腰、お尻を触られた。

体をひねって抵抗して「もしもーし?」と話し掛けるが、その度にとぼけて「僕と手をつなぐ?」などと言ってくる。座席の奥に座らされて逃げれない。
エジプトではずっと複数人で移動していたから男性のセクハラ具合に気付かなかったが、女一人になったとたんやはりこんな目に遭う。イランでもすれ違いざまにお尻を触られた。イスラム教の国の男性って外国人は触ってもいいと思っているこんな人ばかりなのだろうか。

長い時間かけてやっとターミナル2に到着。

空港内まではおっちゃんはついて来なかった。

タクシーに乗らなかったおかげでお金が余り、空港内の高いケーキもラテもいただくことが出来たが、これはセクハラと引き換え・・・

0時になってチェックインカウンターが開いたので、荷物を預けセキュリティを通ってラウンジへ。

カイロ国際空港のラウンジはショボかった。シャワー有料、アルコールなし。

エディハド航空に3時に乗る。日本まで3.7万円という格安飛行機なのに預け入れ荷物も機内食も付いている。夜中3時発だから安いのだろう。

アブダビ国際空港

早朝、経由地のアラブ首長国連邦のアブダビ空港に到着。
トランジットの時間は12時間以上ある。職員に「1度外に出てもいいよ。」と言われたのでドバイ観光でもしようかと検討したが、眠過ぎて止めることにした。今の私にはあのソファで昼寝する方が魅力的だ。

さすがお金持ちの国。空港が綺麗過ぎる。外に出なくても、広いアブダビ空港のデザインを見ながらウロウロするのは楽しかった。ラウンジ内でもないただの通路にあるトイレに無料のシャワーが付いているのも驚き。持ち込み荷物にシャンプーを入れておくんだった。

ラウンジに行ってみた。プライオリティパスのHPには「滞在3時間まで」と書かれていたが、空いているからか、いつまででもいれるようだ。

ラウンジで思う存分食べ、ビールを飲み、昼寝した。
ギリギリまで寝てしまい、目が覚めるとまたいつものように私の名前がファイナルコールで呼ばれていた。

21時発の関空行きの飛行機に乗り込む。乗っているのは日本人ばかり。
ガラガラだったので3席利用して睡眠を取らせてもらった。
それにしてもエディハド航空の人たちはめちゃめちゃ感じがい

帰国

次の日の朝。10時間で関空に着いた。

ダサいデザインの空港。荷物受け取り所の床の、無機質なデザインのPタイルを見て1番に思ったことは

「帰ってきたくなかった。」

その思いが強かった。カイロからヨーロッパかアフリカ大陸南下か・・・そのままどこかの国へ移動してずっと旅を続けたかった。
ずっと、次に行く国のこと、国境の越え方など考えてワクワクしながら過ごしたかった。

保険が切れている状態で旅を続けるのは危険だろう。
昔、保険が切れていて病院へ行かずマラリアで亡くなられた夫婦の話はバックパッカー界隈では有名だ。
日本で色々書類で手続きをしないといけないこともあったし、このタイミングでの帰国は仕方ない。

9月半ばにウズベキスタンから始まり、ジョージア、イラン、エジプトにはかなり長い時間いた。
中東・アフリカ旅がこんなにも楽しいものだなんて。
まさか自分がイランに行くことになるなんて。行く前には想像だにしていなかった。

イスラム教の国のイメージがテロがあって怖いだなんて勝手な思い込みだ。
そこに暮らす人たちは皆、フレンドリーで親切だった。宗教観念上、助け合いの精神が根付いていてヒッチハイクが容易に出来、困った時にいつでも助けてくれる。島国で暮らす私たちは無知すぎる。

南米旅ではコロナ禍もありほとんど日本人に会わなかったが、今回はなんて沢山の出会いがあったのだろう。日本人だけでなく、出会った外国人らも含め、私は様々な影響を受け、考え方が変わった。

もう仕事を辞めて1年以上にもなるが、まだまだ行きたい国がある。もっと色んな人から色んな影響を受けたい。もっと見たことがない世界を見たい。
旅の途中で仲間の訃報を聞いて思ったが。。。

人はいつ死ぬか分からない。
今やりたいことを全力でやらないと「いつか」なんて思っていると、そんな日は永遠にやって来ないかもしれないのだ。

だから私は旅を続ける。これからも。

現在、一時帰国中。

私の旅はこれからも続く。

コメント

  1. 匿名 より:

    結構ファンキーな旅してるなぁと毎回楽しみにしています

    関空、連絡橋から見る時の鳥が翼を休めてるような外観は好きなんですが、何で中はもっさいんですかねぇ

  2. mikipu mikipu より:

    ありがとうございます。この旅、ファンキーなんですね笑
    関空が出来たのが30年前なので、もっさいデザインなのはしょうがないんでしょうかね。