エジプト

カイロ観光。考古学博物館とオールドカイロにナイル川、魑魅魍魎の宿メンバー(2024.1.19)

エジプト
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2024.1.19(土)1ドル≒30エジプトポンド(公定)、1ドル≒57エジプトポンド(闇レート)

魑魅魍魎なドミトリーのメンツ

ホステルのドミトリー6人部屋には、私たち3名とフランス人、スイス人女性の他に、NY在住の中国人医師のジョンがいた。

60歳位かと思うのでドミの中では彼が1番私と年齢が近い。彼は岡山大学に留学していたことがあり日本語も少し話せた。彼は私がこれまで出会った高齢者に有りがちな自分のことだけを一方的に話すタイブの人だった。しかも自分の考えを押し付けてくる。
経歴を聞いていると自称中国の財閥出身で政治家や有名な医者とも繋がりのあるミリオネラの外科医なんだそうだが、そんな人が何故ドミトリーなんぞに泊まるのか疑問だ。理由を聞くと「人と交流がしたいから」だと言う。

メラミーズ ホステルの朝食。エジプト旅行の中じゃかなりいい方。

本日は3人で8時半に起床して博物館へ行こうと約束している。しかし中国人Lenは10時半にのそのそ起きだして朝食を食べた後、今からシャワーを浴びると言う。そして待てど暮らせどシャワー室から全く出て来ない。もう40分以上経つので中で倒れているのかと思い、Tに見に行ってもらった。やっとシャワーから出て来たLenに「なんでそんなに遅いんだ」と聞くと頭皮に美容クリームを塗ったり髪の毛がサラサラになるケアをしているからだと言う。Lenの髪は中国人には珍しくとても長い。
今どきの子だなぁ…

同室のフランス人とスイス人女性らも、朝食の後シャワーを浴び、部屋でのんびりと何時間も調べごとをしている。なんなんだ誰も観光に出掛けず6人全員部屋にいるこの時間は。私がせっかちなだけなのか??

お昼過ぎになってやっとLenが出掛ける準備ができたと言うので3人で博物館に行こうとすると『今日と明日はピラミッドを見に行く』と言っていたはずのジョンが何故かまだ部屋にいて、こう告げる。
「今から博物館は時間が足りないから止めた方がいい。僕は昨日、英語、中国語、日本語のガイドを雇って3パターンの説明を聞いた。僕は朝から閉館までいたのでもっとじっくり見た方がいい。明日にしなさい。今から僕と旧市街観光に行こう。」

。。。

なーんでやねーん\(^o^)/押しつけんなよ、自分の意見。

私「は?閉館までまだ5時間もありますよ。」
ジョン「僕は昨日、朝から3種類のガイドを雇って…」
😇同じ話、何度もええっちゅうねん。

Len「そうだよ!今から博物館じゃ時間が短いよ!」

お前が言うな。どの口が言う。

『ガイドは雇わないし、体力的に3時間で十分』とジョンに言ったのだが同じ説明を3回繰り返された。とにかく博物館は明日にしろの一点バリ。今からは僕と旧市街、明後日は僕とピラミッドにしろと。いつの間になぜ全ての予定があなたと一緒に・・・

『明後日のギザピラミッドの天気は曇りだから嫌だ』と私が感情的になりジョンと揉めていると、見兼ねたTが「旅のスタイルによると思うんですよ。ジョンさんは博物館を訪ねて知識を深めるスタイルだと思うんですが、僕は現地の人と会話して話その国の文化を知りたいスタイルなので、博物館の時間は短くていいので今から行きます。」と丁寧に説明してくれた。
ジョンは「じゃあ、あなたたちが戻ってくる15時から一緒に旧市街に行きましょう。」と納得してくれた。だからなぜ一緒に・・・?!

エジプト考古学博物館

ホステルから徒歩ですぐのエジプト考古学博物館へ行く。

入場は450ポンド。少し前迄は300だったのに凄い値上げだ。闇レート換算なら1,350円なのだが、そんなことをする奴を排除するためか、エジプトでは観光地の入場料金は少し前からクレジットカード払いオンリーになっている。クレカだと公定レートで決済されてしまうため2,200円になる。
エジプシャン・アラブ人だとこれの10分の1以下、わずか30ポンド(150円)で入れる。

貧しい国ほど観光の外国人料金と地元民料金の差が大きい。高額を支払ったのでこの広大な博物館をじっくり見学することにする。

中は人や動物のミイラからパピルス、死者の書に棺など・・・撮影は禁止だがツタンカーメン王の仮面や遺品の展示コーナーもあり展示物が多過ぎてとても全部は見れない。それに何より説明がほとんどないのでガイドと回らないと意味が分からないだろう。
中国人は撮影禁止でも平気でカメラを回しているのをよく見るが、例に漏れずもれず黄金に輝くツタンカーメン王の仮面をこっそり隠し撮りしたLenは、早々に飽きてさっさと先に帰ってしまった。おい、自由だなぁ。今朝、あーたを何時間待ったと思ってるんですか。時間足りないとか言ってませんでしたか?

オールド・カイロ(カイロ歴史地区)

ホステルに戻ってLenとも合流し、15時過ぎにジョンも含めたドミトリーの人らでUberでオールド・カイロ地区へ来た。

聖セルジウス教会は見れたが他のコブト博物館やムアラッカ教会などは16時閉館で入ることが出来なかった。きちんと開館時間を調べてから来るんだった。
いつもは一人なので観光地をちゃんと調べてから訪問するのだが、今回は同室メンバー6人と夜もずっと会話していて調べる時間がない。

入れなかったので外観だけ。キリスト教はエジプトではたった10%の人口比らしい。
入口に大きなモスクもあったのでじっくり見たかったが、若いLenは歴史的建造物には全く興味がないようでさっさと飛ばして食事がしたいと言う。

彼のペースで6人で近くのレストランで食事。16時だがこれはランチなのかなんなのか。

スラム街の子供たちとナイル川の夜景

ここから皆でナイル川を見に行くことに。直線コースで突っ切るとかなり賑やかな貧しい地域を通った。スラム街だ。外にビリヤード台が置いてあり皆で楽しんでいる。
私たち外国人6人を見ると子供たちが一斉に歓喜の声をあげ後から付いて来た。女一人ではとても怖くてここは歩けなかっただろう。

そこにいた少しパリッとした感じの年配の男性が「どこへ行くんだ?案内する。」とナイル川まで道案内してくれた。

柵があり川岸までは近寄れない。ジョンはずっと「こんな柵、デザインがなってない、景観に悪いね。NYでは・・・」とぼやいていたが、恐らく貧しい人たちが川岸で小屋を建てて生活するのを防止するために柵がしてあるのではないかと私は思った。

Qasr El Nil Bridge

おしゃれなデザインの橋まで来た。セルフィーを撮る地元の人らで溢れていた。
発展途上国にありがちな、小さな子供たちが花やティッシュを売りつけてくる。売れるのかな、大変だなぁ・・・

そして橋の上からナイル川を覗き込むとゴミ・・・ゴミ・・・

帰りはUberでなく地下鉄に乗ってみたいと誰かが言い出し、メトロで帰ることにした。年配のエジプシャンはこの駅までずっと案内してくれたが全くチップを要求してこなかった。
今のところエジプトがウザイ国だというのは全く感じられない。イスラム教の人々は助け合いの精神が根本にあるせいか、とても親切だと思う。

地下鉄とは名ばかりでなぜか地上を走っている。料金はたったの6ポンド(18円)。真ん中辺りの車両は女性専用車両になっている。

明日のピラミッド行きの意見がまとまらない

ホステルの最寄り駅まで戻って来た。
今のホステルは隣にリカーショップがあり好都合。Lenはかなりアルコール好きなようで、ワインやウォッカを買い込み上機嫌だ。ジョンの奢りで皆で共用部分でビールを飲む。

そこで明日は6人でピラミッドを見に行こうという話になるが、今日ピラミッドを見に行ったという隣の部屋のインド人が「ピラミッド内の敷地は広大でとても歩けないぞ。タクシーチャーターかレンタカーで行け。」と言うものだからジョンが「レンタカーを借りよう。免許持ってる?朝日と夕日が見たいので朝6時に集合してじっくり17時までピラミッドを見て・・・」と言う。そんな疲弊する長時間滞在はごめんだ。

私は「ネット情報だと、誰もレンタカーなんか借りてないので頑張れば歩けると思うんですが・・・」と言ったがジョンは「インド人が歩けないと言ったではないか。」と譲らない。レンタカーやタクシーチャーターの金額を聞くと高かったので、私たちが承諾しても、今席を外しているLenは絶対OKしないだろう。
集合時間も観光手段も0時を過ぎても話がまとまらないので「ごめん、眠いから先にシャワー浴びてくる。」と、この中で1番頼りになるTにまとめ役を任せて席を外した。

朝日を見るために6時に出ても、ピラミッドの開場が8時なので入口でかなり待機しないといけないと思うのだが・・・

よっぽど「一人で昼から行ってもいいですか?」と喉まで出かかったが、6人で行こうと言っているのにそれは協調性が無さ過ぎだろう。
結局シャワーから出たらT以外皆寝ていて「6時にここ出発でUberで行くことになりました。」と言われた。もう1時だが本当に皆起きてくるのだろうか?

目覚ましを5時半にセットして眠りについた。

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