スロベニア

ブレッド湖からウィーンへの最短の行き方。メーデーで詰み、ヒッチハイク失敗。乗り換えも失敗。

スロベニア
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2026年5月1日(金)1€=187円
スロベニア3日目、ブレッド2日目。

ブレッド湖では日本人旅行者を一人も見かけなかった。秘境感があっていい。
この場所は、世界一周中にトルコを一緒に移動していたOさんに教えてもらった。彼には以前、モンテネグロのコトルも教えてもらったが、どちらも大当たりだった。やはり、実際にその土地を訪れた旅人の情報に勝るものはない。彼には感謝。

ブレッド湖からウィーンへの最短での行き方

今日はこのブレッド湖からオーストリアのウィーンへ移動する。

通常、「ブレッド湖からウィーンへ移動」と検索すると、首都のリュブリャナまで1時間半かけて戻り、そこから鉄道でさらに4時間かけてウィーンへ向かうルートや、鉄道やバスを3〜4回乗り換えるルートが表示される。わざわざリュブリャナへ戻るのは、時間的にかなり無駄だ。

だが、最短経路を見つけてしまった。
ブレッド湖からバスで2駅のマイナーな鉄道駅「Lesce-Bled」まで行けば、そこからウィーンへはOBB鉄道で乗り換え1回、わずか4時間少々で到着できる。

このルートは、ネット検索やGoogleマップではなかなか出てこなかった経路だ。「Lesce-Bled駅」の存在を知らなければ、まずたどり着けないだろう。何とかブレッド湖から直接ウィーンへ行く方法はないものかと、チャッピーにしつこく相談して見つけ出したかいがあった。

鉄道は、10時半発→ウィーンに3時到着のチケットを2ヶ月前に30€で予約してある。
問題はLesce-Bled駅までどうやって行くかだが、昨晩、Google Mapで経路を調べると、Bled Bus Stationから鉄道駅のLesce-Bled駅までのバスは平日ダイヤで9時台に2本あった。万が一、バスが来なくても、タクシーで行けばいいだろう。

昨晩はそう考えて安心して眠りについた。

ブレッド湖の朝

ブレッド湖の朝。風の強いリュブリャナ城で半袖を着ていたのが仇となり、風邪をひいてしまったようだ。熱っぽくて朝6時に目が覚めてしまった。

宿泊しているドミトリーが、3000円以下という金額なのもあり、10人部屋なのに部屋にトイレとシャワーは1個だけしかない。トイレは廊下にいくつかあるので助かったが、シャワーは朝は混んでいて浴びれそうにないので、昨晩浴びておいた。

朝からほとんど人がいないブレッド湖を散歩する。

ねこー!
トルコにはうじゃうじゃいるのに、この辺では滅多に見ない。トルコ人のねこ好きっぷりは異常だったんだな。

ブレッドケーキを味わう

8時。8時オープンの、宿からすぐ近くのカフェ「Confectionery Zima」に来た。

鉄道駅には10時半までに行けばいい。このカフェで9時までゆっくりしよう。鉄道駅までは、ここから市バスで9分。この距離を1時間半も余裕をみているのだ。何が起ころうと間に合うだろう。

オープンと同時に来たが、既に何組か客がいた。
ケーキはどれも美味しそうだが・・・

ブレッド湖名物のブレッドケーキを頼んだ。スロベニアの伝統菓子で、サクサクのパイ生地の間にたっぷりのカスタードクリームと生クリームが挟まれている。甘くなく、食感が楽しい。カフェオレとセットで1400円。

恐るべしメーデー。鉄道駅までのバスがない

9時。宿に戻ってチェックアウトする。
これまでずっと忙しそうで話しかける暇がなかった宿のオーナーのおっちゃんだが、今日は少し会話ができそうだ。

オーナー「次はどこへ行くんだ?」
私「Lesce-Bled駅からウィーンへ行くんだよ。駅まではバスで向かう予定。」
すると、オーナーの顔がみるみる青ざめて、レセプションのパソコンでカチャカチャ何かを調べ出した。

オーナー「何時のチケットを予約してるんだ!」
私「10時半だよ。まだ1時間以上あるよ。」
オーナー「今日はメーデーだ!バスがない!

どうやら5月1日はメーデー(労働者の日)で、ヨーロッパの多くの国では祝日となり、公共交通機関も休日ダイヤになるらしい。オーナーがパソコンの画面をこちらに向けて、今日のバスの時刻表を見せてくれる。8時55分の次は10時半だった。現在9時。つまり、次のバスに乗ると列車には間に合わない。

は?焦った。オーナーの慌てぶりがただごとではない。タクシーも何もかも休みだと言う。バス停の向かいに、タクシーが停車できる駐車場があるから、そこでタクシーを見つけて行けと教えてくれた。

親切なオーナーにお礼を言い、徒歩ですぐのバス停へ向かった。
しかし、昨日の賑わいが嘘だったかのように、辺りは静まり返っている。タクシーが停車できる駐車スペースは確かにあった。だが、肝心のタクシーが一台もいない。
いや、タクシーどころか車そのものがほとんど走っていなかった。ゴーストタウンやん。

焦った。とにかくここではもう何もできない。
もうひとつ先のBled Union駅まで行ってみよう。そっちの駅の方が大きかったし、大通りに面しているからタクシーが捕まるかもしれない。

15分走ってBled Union駅についたが、結果は同じだった。バスもタクシーも全く走っていない。
これは徒歩しかないとGoogleMapで経路検索をしたが、ここから徒歩1時間と出た。スーツケースを引き摺ってだと1時間では無理だろう。それに途中、草むらや高速道路に変わった時点で詰む。

カフェでタクシーに電話してもらう

困った。次の鉄道のチケットを買い直そうと検索してみたら、当日料金で2万5千円と出た。
いやだ、絶対間に合いたい。
私はバス停の前でヒッチハイクを始めた。ウズベキスタン、キルギス、イランなど、イスラム圏の国では困っていたら直ぐに車が停まってくれたからだ。

AI

・・・・
10分位ヒッチハイクを頑張ったが誰も停まってくれなかった。ああ、非常。ヨーロッパの人は冷たい。そして皆、こっちのことは見るのでめちゃくちゃ恥ずかしかった!

近くに店やホテルは見当たらない。そんな中、1軒だけカフェを発見した。店に飛び込み、ウェイトレスのお姉さんに頼み込んだ。
「お願い! タクシーを呼んでください!」
お姉さんは常連客にコーヒーを淹れながら、面倒くさそうだった。「どこまで行くの?」「バスで行けばいいじゃない。1時間後くらいに来るよ。」と言われた。
「30分後の列車なんです。お願い、通話できるSIMカードを持っていないので、タクシーを呼んでもらえませんか?」そう言うと、お姉さんはようやくタクシー会社へ電話をかけてくれた。

AI。めっちゃ似てる。

かけてはくれたのだが、「自分で説明しなさいよ。」そう言って、通話中のスマホをこちらへ差し出してきた。

メーデーのタクシー

電話に出た相手に、自分のいる場所と目的地、自分の服装・外見の特徴を告げると、「15分後位に着くから待っててね。」と言われた。
お姉さんにスマホを返しながら、厚くお礼を言うと、最後に少し笑ってくれた。
10時が過ぎて、刻一刻と列車の時刻が近づいている。

10時15分。そんな焦りの中、タクシーは本当に15分でやってきてくれた。
アジア人がほとんどいないから、見つけやすかっただろう。列車の出発が10時半だと告げると「大丈夫、反対車線は空いているから、10分以内に着くよ。」と言ってくれた。

タクシーの運転手は陽気でとてもいい人だった。
「今日はメーデーで労働者が全員休みの日やで?知らんの?」
「日本は今日はメーデーちゃうよ。知らんがな。」
「そんな訳ないだろう。5月1日は世界中がメーデーだよ。」

そうなのだろうか?アジアの他の国も??
他にもお互いの住んでる国や物価の話をした。日本のスキー選手が素晴らしいねと言ってくれた。
Lesce-Bled駅近くに住んでいるおっちゃんは「ブレッドは4日くらい滞在しないともったいないよ、ウィーンもいいけど高過ぎる。」と熱弁してくる。ウィーンってやはりこの辺の国の中じゃ飛び抜けて物価は高いんだな。

Lesce-Bled駅には10時20分に到着した。本当にギリギリだった。
運転手のおっちゃんにお礼を言い、料金を支払おうとしたところで気付いた。よく見るとメーターが付いていない。Uberのような配車アプリ系のタクシーだったのだろうか。
料金を尋ねると、「心配するな、めっちゃ安い。たった18ユーロだよ。」と言われた。
「そうかそうか、ありがとう!」と支払ったものの、18ユーロって約3,300円。たった10分の乗車でこれは痛い。いや、迎えに来てくれた15分間の料金を入れたら妥当な金額だが。
やはり事前にバスの時刻をしっかり調べておくべきだった。バスは1.5€位だったはず。

20€札を出すと、おっちゃんは財布の中から嬉しそうに「ラッキー!これはスロベニアの2ユーロ硬貨だよ。」とこのコインをくれた。ユーロって国ごとにデザインが違うのか。これまで全然気付かなかった。

「裏を見てごらん、この上の部分はスロベニアのドラゴンだよ!」なんてユーロ圏の地図を説明してくれた。スロベニアの人も、竜伝説は誇りに思ってるんだな。これをチップとして返してあげなくて申し訳ないが、旅の思い出としてもらっておいた。

鉄道 Lesce-Bled駅

おっちゃんに別れを告げ、駅のホームへ。寂れた駅、そりゃ検索に出てこないわけだ。

列車は10分遅れてやってきた。乗り換えのVillach Hbf(フィラファ)駅での乗り継ぎ時間は10分だけのはずだったが、間に合うだろうか。

乗り換え失敗

11時半。Villach Hbf(フィラファ)駅での乗り換え。乗り換え時間3分。

エレベーターに2回乗り、長い地下道を通って自分が乗るべき列車のホームに辿り着いた。列車はホームに泊まっていて、自分の目の前を走っていた人は遠くの開いているドアから車両に乗り込んでいた。私は自分に1番近いドアのOPENボタンを押したが、いくら押しても開かない。そして目の前で出発してしまった。

自分の目の前の人と同じように、開いているドアまで走っていたら乗れたいたのに。ショックでしばしボーゼン。
次の列車のチケットを買い直すか・・・と思いチケットインフォメーションセンターに行って「列車が遅延したから乗り遅れたよ。」と言ったら、あっさり「OK、OK」と遅延証明書をくれた。これで次の12時半発の列車に無料で乗れるらしい。助かった。

1時間の待ち時間。駅のトイレはなんと有料。ほんとヨーロッパは嫌になる。
1ユーロを入れたらトイレ全体のドアの鍵が開く仕組みになっているのだが、なんてことはない。トイレから出てくる人を待っていれば、皆親切に「入りなよ。」とドアを開けっぱなしにしてくれる。

今日は散々な日だったな・・・朝からなんて日だ。トラブルだらけではないか。
ここから数時間の列車の時間も、景色を楽しむより疲労の方が勝って疲れ果てていた。

16時半、オーストリアのウィーンに到着。予定より1時間半遅れだし、今日は観光する気分じゃない。

表示がドイツ語。世界一周中のスイスを思い出した。懐かしい。
さて。2回目のウィーン。今度は思い切り観光をしよう。

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