1€(ユーロ)≒175円、1セルビアディナール≒1.5円
セルビナ3日目、ベオグラード3日目
夜の列車の時間に間に合うようにベオグラードを観光する。
起床してキッチンに行くと日本語の動画を見ていた男の子がいたので「日本人ですか?」と聞いてみた。セルビア以降、日本人どころかアジア人すらほぼ見ないので珍しい。
現在大学生でオランダ1年留学が終わり周辺を周りながら帰国するらしい。少し話しただけで聡明なのが分かった。話が広がるので彼から周った国の感想や留学中の話を聞きたかったが、ノビサド観光に行くとのことで1時間しか話せなかった。とても残念だ。そして彼もベオグラードではずっと無賃乗車らしい。
セルビアのベオグラード観光
ベオグラード観光。かつてのユーゴスラビア王国や連邦の首都。
ガイドブックに乗っているお決まりの要塞、教会を見に行く。
聖天使首ミハイル大聖堂
ネオ・ビザンティン様式。ビザンティン帝国の建築様式に触発されているらしい。
ベオグラード要塞
1本だけ大きなビルがあるね。暑すぎて即撤退。
うーん。美的センスなし・・・
ホテル・モスクワ でモスクワ・シュニットを食す
1922年に開業したモスクワ・ホテルのケーキが美味しいというので要塞から歩いて行ってみる。
セルビアにあるのに名前がモスクワって。ロシアとセルビアの関係性を表してる。
ここのモスクワ・シュニットというケーキのレシピは、二人のパティシエしか知らない門外不出のレシピらしい。期待に胸が膨らむ。
内装はとても豪華だし、流れるピアノ音も癒される。店員の接客もパーフェクト。
セルビア人全員が不愛想というわけでもない。
うーん、ただのフルーツを混ぜたケーキ?
味が上品過ぎるのか全くしない。レシピもうちょっと広めて皆に味の感想聞いたほうがええんとちゃいますか?
食感だけを楽しんだ。
ケーキ650ディナール(950円)、ビール350ディナール(510円)。
1999年のNATO攻撃による空爆ビル
1990年末のコソボ紛争の時に、NATOが紛争を抑えるために軍事介入。アメリカ主体で78日間セルビアとモンテネグロを対象に空爆開始。
その時、中国人大使館が誤爆されたらしい。アメリカ、やっちゃってくれたな。わざとかな。
セルビアではここぐらいしか紛争の爪痕は見つけられなかった。
ボスニア・ヘルツェゴビナはボコボコにやられた建物だらけだったけど。
聖サワ大聖堂
ここが1番有名な教会らしい。完成は2000年代と新しい。セルビアはセルビア正教会が主な宗教。
教会のキリストの絵はウェルカム的で可愛かった。しかし当のセルビア人のスーパー店員などは愛想が悪くてしばきたくなる。ジョージアとかもそうだったし昔から侵略されてきた土地柄なのか。
夕方になったので宿に戻る。日曜日でバスが全然来ないせいで観光に時間が掛かった。
途中、スーパーで歯磨き粉や石鹸などを購入して残りのセルビナディナールの現金をほぼ使い切る。
宿に戻ると今朝の大学生がいたので、余った現金を全てあげて連絡先を交換して別れを告げた。
絶景列車バール鉄道に乗車
19時。20時半の列車に乗るために無賃乗車でまたベオグラード中央駅へ向かう。
朝の9時発と20時半発の2本しかないが、絶景はモンテネグロ側にあるのでそれを見ようと思うとベオグラードからは20時半発の選択になる。
バール鉄道は1919年着工、1928年にバールとベオグラードを結ぶ鉄道路線が完成。旧ユーゴスラビア時代の重要な交通網だったらしい。
乗車券2,296ディナール、シート席代358ディナール。10~12時間乗車の寝台列車がまさかの4,000円。
20時に到着。鉄道駅の地下のホームは人でごった返していた。
15分前に列車が来た。ラクガキ・・・ガラ悪・・・これが国際列車なのか。
シート席は新幹線のような座席配置を想像していたが、チケットに記された車両に行くとコンパートメントの中に向かい合わせに6つ席があるタイプだった。
同室の人らは姿勢はお行儀が悪い(なんか見えそう笑)が荷物を持ち上げてくれたりお菓子をくれたりと感じがいい。英語は通じない。
しかしまさかのエアコンもファンもなし。満席の人口密度。風はない。あっという間に服が汗でびしょ濡れになった。奴隷船ってこんな感じだったのかな?なんて思いながら出発まで耐える。さらっと書いているがかなりキツかった。そしてネットもないのでかなり暇。kindleで本を読もうかと思ったがコンセントが窓際にしかなくスマホが充電出来ないのでやめた。
走り出したら少しは風が入ってくるかと思ったが、窓が開けられる面積がすごく小さい上に、通路部分にタバコを吸う人らが密集して部屋に全く風が入ってこない。何なんだこの国の喫煙率は。たばこの値段をもっと上げろ。
日が暮れてくると車内の温度は下がってマシになっていった。
椅子が広くてふかふかなのでゆったり座れる。座席は座る部分が二段階に引き出せ、全員が全て引き出すと全面床状態になるので、夜になると皆でその状態で寝ることにした。コンパートメントの皆で協力すればシート席でも寝れる。
途中3回の切符拝見があり、夜中に叩き起こされ2回のパスポートコントロールがあった。国境越えの列車だから仕方ない。
この鉄道は座席に空きがなくても乗れるようで、夜から何人か通路に座って寝ていた。
私のコンパートメントのドアやドアの引き位置にもたれて寝るもんだからドアが開けられない。本人もいちいちこっちがトイレに行く度に起こされるのに、なぜ壁部分にもたれないのか不思議だった。
バール鉄道の絶景
朝、6時頃目が覚めて窓の外を見てみたら…物凄い絶景!
バール鉄道の絶景はモンテネグロ付近にあるのでセルビアから行けば早朝に見れることになる。
これは…なかなかこれまで見た車窓の中でも1番位の絶景鉄道かも知れない。
山岳地帯のためトンネルが多く、美しい景観が短時間で見え隠れするのも希少感があっていい。
絶景は数時間続いた。
セルビア、バスはボロポロなのによくこんな線路を建設するお金あったな…
長大トンネル工事は難航を極めたらしい。
写真はWikipediaからお借りしたが、こんな橋の上を鉄道が通るのか。そりゃ絶景だ。
たまたまセルビアに来たけど、たまたま鉄道があるのを知り、乗って本当に良かった。少しスイスの絶景を思い出した。
モンテネグロのポドゴリツァ到着
8時。予定より2時間遅れでモンテネグロの首都ポドゴリツァに到着。
私以外はほとんどバールまで行くようだ。私と他数名だけ降りる。
ポドゴリツァには何もないらしいが、ここから行けるコトルという町がとてもいいらしい。
なので、このまま横にあるバスターミナルでコトルまでのバスチケットを買って行くことにする。
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