サウジアラビア

サウジでグランピング。レンタカーではへグラ遺跡には入れません!(2024.12.30~31)

サウジアラビア
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サウジアラビア3日目。1$≒157.4円、1サウジアラビアリヤル≒41.7円

19時半。アルウラのエレファントロックを後にし、予約していたグランピング施設へ向かう。

アルウラで夜の運転

予約しているグランピング施設は、町の中心部から車で1時間ほど北へ走った、人工の灯りも店も見当たらないエリアにある。Mlさんにどこに泊まりたいか尋ねると、彼女がこの場所を見つけて選んでくれた。

この道路の写真は翌日の昼間に撮ったもの。夜になると、この道は一面の闇に包まれる。外灯はほとんどなく、道路脇の反射材と車のヘッドライトだけが頼りだ。

砂漠の中の一本道をひたすら進む。幸い同じ方向へ向かう車は見当たらず、後続車に急かされる心配もない。「この道なら運転できそう」とMlさんがハンドルを握ってくれた。
頼もしい宣言とは裏腹に、ハンドルは少しだけ自由奔放だったが、その勇気に感謝。

Masarat Camp – AlUla(グランピング施設)

サウジアラビアの大自然の中にあるキャンプ場。
1テントあたり1泊4万600円。普段の私なら、まず候補に挙げない価格帯だ。やはり誰かと一緒の旅は新しい発見があっていい。

20時半。予約していたグランピング施設に到着。

柔らかいベッドは想像以上に快適だった。
けれど、ウズベキスタンやモロッコでも経験した通り、砂漠の夜のテントはやはり冷え込む。想像していた通り、しっかり寒い。
備え付けの小さな電気ヒーターと毛布に加えて、スタッフが、もう一枚ずつ毛布を渡してくれた。それでも、寒い。

Mlさんはさらにもう一枚毛布をお願いしようと、何度かスタッフに声をかけていた。
「すでに1枚お渡ししています」となかなか追加はもらえない。私ならその時点で諦めてしまうところだが、彼女は別のスタッフにも相談し、「毛布が難しいなら、もう少し強い暖房はありますか?」と粘り強く交渉していた。

「何度言っても来る気配ないし、もういいんじゃない?」と私が言うと、「寒いとか暑いとかは我慢しないのが“ゆとり”です。」と言われた。昭和の私は我慢世代だからうらやましい笑

だいぶ時間が経ってから、ようやく予備の毛布を持ってきてもらえた。そしてMlさんに明日は何時に起きるのか聞くと、「9時間は寝ないとだめなので、9時間後です」と即答。

「えーーー!? 9時間も?」と思わず声が出た。
私など6〜7時間で十分と思っている身からすると、その余裕は未知の世界だ。これが“ゆとり”?!彼女は若い。6〜7時間睡眠の私は、まあもう年寄りなんだろう。

グランピング施設のプール

初めて一緒に旅行する人とは、こんなところで違いに気づくのだと思う。
暑さや寒さの感じ方も、必要な睡眠時間も、人それぞれまったく違う。
新婚旅行で初めて海外にいく夫婦ってこんな感じなんだろうな。

寒いのでグランピング施設の隅にあるたき火の場所まで行く。
ドバイやクエートなどからアルウラに観光で来ている男性らが、同じくたき火で寒さをしのいでいた。
ここ、世界遺産の町アルウラは近隣の国の人にとっても、人気の観光地のようだ。

次の日。
昨晩は寒かったが、ホットシャワーを浴びられたおかげで、なんとか眠ることができた。

毛布をもう一枚もらえるように粘り強く交渉してくれたMlさんには感謝しかない。
私はというと、つい「まあいいか」と面倒が先にきてしまうタイプだ。

朝のアルウラのキャンプ場。なんですか、この景色。

他の客が岩の奥へと吸い込まれるように入っていく。
何があるのだろうと覗いてみると、そこはヨガをするためのスペースだった。
岩に囲まれたその空間は、どこか ペトラ遺跡 を歩いたときの雰囲気に似ている。

朝食ビュッフェは宿泊料金に含まれている。宿泊客のイタリア人女性がかなりしつこく「昨日はヨーグルトあったのに今日はないじゃない!出しなさいよ!」とクレームをつけていた。海外の人はやはりパワフルだ。

野良ねこもいて、こんな砂漠でどうやって餌を確保しているのだろうかと思ったら、なんてことはない。宿泊客らが目を離した隙に、皿からハムをかすめ取っている。

味は普通だけど、景色が最高で幸せな食事。ねこちゃんが何度もしつこく「ハムをくれ。」と膝に乗ってくる。そして席を立った隙に取られる。

Mlさんと二人で食事をしていると、一人で来ているらしいアジア人女性が通りがかった。こちらをちらりと見て、向こうも少し気にしている様子だ。ユニクロのウルトラライトダウンを着ていたので、思わず日本人ではないかと声をかけてみた。

話を聞くと学校の先生で、正月休みを利用してひとりでサウジアラビアへ来て、このキャンプ場に泊まっているという。
ひとりでこの場所に来る行動力。その静けさを選ぶ感覚。なんだか、すごいなと思った。

一緒に食事をしながら、これまでの旅の話で意気投合した。

彼女はこの近辺にある ヘグラ遺跡 を巡るツアーを予約しているという。
けれど、私たちにレンタカーがあると話すと、「そっちのほうが面白そう」とあっさり予定変更。ツアーをキャンセルして、一緒に車で回ることになった。

レンタカーでへグラ遺跡へ向かう

宿をチェックアウトし、Googleマップを頼りに、この地の目玉である2008年登録、サウジアラビア初の世界遺産、ヘグラ遺跡 へ向かう。
運転はもちろん、私だ。

宿の人に教えてもらった近所のカフェに行ってみたが、GoogleMapで見るのと、入口が違っているか、門が閉まっていて入れなかった。カフェは諦めて遺跡へ向かう。

この道なら煽られる頻度も少ない。気を使わなくて楽ちん。

景色がよさそうな場所で車を停め、写真や動画を撮る。
左手の頂上にぽつんと乗った奇岩。あれはどうやってできたのだろう。風と時間の仕事か。自然の彫刻は、理屈を超えている。

車を道路脇に寄せて停めていたのだが、横を通る車はなぜかクラクションを鳴らしていく。
十分にスペースはあるはずなのに、不思議だ。どうやらこのあたりでは、停車中の車にも合図を送る文化らしい。運転のテンポも、日本とはだいぶ違う。

へグラ遺跡の入口(Hegra South Gate)

ヘグラ遺跡 は、あの ペトラ遺跡 を築いたナバテア王国の第二の都市とされている。
入口はどこだろうと道に迷いながら車を走らせ、ようやく遺跡のゲートらしき場所にたどり着いた。ところが北側からは柵があり、中へ入ることはできない。

どうやらこのビジターセンター、Hegra South Gate からしか入れないようだ。観光客が大勢集まっていて、みなツアーバスに乗り込んで遺跡の中へと入っていく。

「誰も自分の車で入っていないよね。もしかして、あのツアーバスでしか中に入れないのかな?」ビジターセンターの土産物店をのぞきながら、私たち三人は少しずつ不安になってきた。

不安になりながらも、ビジターセンターの横に車で入れそうなゲートを見つけた。

ゲート前にいた男性スタッフに「ここ、開けてもらえますか?」と声をかけると、
「OK!」と笑顔で門を開けてくれる。

「なんだ、レンタカーでも入れるんだ。しかも無料?」

そう言いながら、へグラ遺跡へ向けて車を進めていった。

ウー!ウー!

後ろを振り返ると、パトカーがサイレンを鳴らしながら追いかけて来た。
・・・そして私たちの車は止められた。

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