スペイン

ミース・フェン・デル・ローエのバルセロナパビリオン、ガウディのカサ・バトリョ(Day397)

スペイン
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1€(ユーロ)≒173.4円
スペイン再入国で13日目、バルセロナ3日目

宿の朝食。こんなのでもないよりはマシか。

バルセロナ・パビリオン

昨日も一昨日も曇っていたが、やっと今日こそ晴れ!今日は朝から必死で観光する。
地下鉄10回券で昨日夜景を見たカタルーニャ美術館にまたやって来た。

美術館の手前で右折するとここにあるのがバルセロナ・パビリオン
1929年、モダニズム建築の巨匠、ミース・ファン・デル・ローエ設計。

昨夜ネットから8€で予約しておいたが、予約するまでもなく人は数名しかいなかった。
ガウディ建築が有名なこの街で、ミース建築に来る人も珍しいのだろう。

この名作バルセロナチェアの設計者と言えば知ってる人も多いんじゃないだろうか。黒色の方が良く見るけど。白は汚れが目立つよね。ここでは自由に座れる。この椅子もこの建築と同じくバルセロナ万博博覧会のためにデザインされた。

アメリカ、イリノイ州のファンズワース邸もこんな感じなのかな。これはモダニズム建築の最高傑作と言われている。

Less is more…少ないほど豊かなこと

ミースの言葉。まさにこの名言を余すところなく表現している。
現代のミニマリストやシンプルライフに通ずるものがある。

「コンセント全然ない…ルンバ充電やスマホ充電はどうしたらいいのだろう」
と、職業的に余計なことを考えてしまう。万博の為の建築だから要らないのだろう。天井に照明もないし夜は真っ暗に違いない。

外構も一切無駄がない。

ここにいる人らもきっと、建築大好きかマニアックな人らなんだろうな。
シンプルな直線美の憧れのミース建築を堪能した。

名残り惜しいが、次の建築物へ向かう。建築家ペレ・ドメネク・イ・ロウラの建築物。

地下鉄&バス10回分回数券が宿移動したりしてあと2回しか残っていないので全て歩く。歩くと素敵な建築に出会えるのがバルセロナ。

Cerveseria Vaso de Oro(レストラン)

海沿いの方まで歩いてバーに来た。1日目のオマール海老パエリアのお店を教えてくれた友人が「美味しいフォアグラステーキのお店があるよ!」と教えてくれたので。10軒近く教えてくれたうちのひとつ。

数年前にパリに来た時も、フォアグラは日本より安かったのでお得に食べられるかと思い来てみた。
29€と結構高いので、半分の量で出来ないかと聞いてみたが駄目だという。
そしてやってきたのがこの量。ひとり旅、辛い・・・
味も食感も最高なのだが、味付けが岩塩系の塩で、この時は調理する人がかけすぎたのか、塩味の主張が強過ぎてその塩辛さに顔をゆがめながら食べる結果となってしまった。

鉄道駅も堪能。屋根がボロボロ。

カタルーニャ広場を抜けやってきたのが・・・

カサ・バトリョ

ガウディ建築で一つだけ絞って入ると決めたのが、このカサ・パトリョ。
ツアーサイト経由で前日に申し込んだ金額は24.24€(5,000円)。

ファザードからしてもう美しい。

もう恐らくここに来ることは無いと思い、大奮発した。
申し込んだのはブルーチケットの16時半。さらに課金したゴールドチケットならもっと部屋数が見れるらしい。ガウディのお陰でいったいいくら儲けているんだ。

入口のQRコードを読み込んだら日本語オーディオガイドをスマホで聞ける。
今の時代、ヘッドフォン持ち歩きは必須だな。

入場制限しているのに凄い人。人が入らない写真を撮るのは不可能だ。

天窓。高層階ながら、どの部屋にも美しい揺らめく光が入るように計算し尽くされている。

なんて凄い住宅なんだ。曲線、曲線、有機的曲線のオンパレード。唯一無二のデザインだ。

この建築がどれほど素晴らしいかなんて筆舌に尽くし難い。
この後行くサグラダファミリアより、心が躍った。

各部屋の細部を見ながら大興奮し、その度にしみじみやはり私は住宅デザインが大好きだ再認識した。遺跡より、教会より、大自然より、住宅を見るのが1番楽しい。

ドアの納まりや、換気ガラリの納まりについても仕組みを考えてみる。
こんなデザインで家具屋さんに依頼したら「造れるかっ」って怒られるだろうな。
納期掛かり過ぎって上司にも工事監督にも怒られるだろうな。
1枚の木から製作しているデザイナーと職人の信念を感じる。

ガラスの透かし模様までも有機的だ。ガウディは幼い頃リュウマチを患い運動が出来なかったため、常に植物や昆虫を観察して過ごしたのがこういったデザインの元になっているらしい。

屋上まで庭園。暖炉の煙突のデザインは昔は煙突から悪魔が入ってくると信じられたため魔除けのデザインの意味があるという。

途中、このカサバトリョの修復の動画を流している博物館的なスペースもあったので、興味のある人は是非行ってみて欲しい。壁のタイルやガラスは適当に割ったものを貼ったと思っていたが、全て緻密な設計図に基づいて職人たちにカットされていた。気が遠くなるような作業だ。

出口の非常階段だけ隈研吾氏がリフォーム・デザイン。どこにでも出てくるねこの人。
ガウディ建築と調和してないけど、非常階段ってことで気分が変わっていいかも知れない。

次はとうとう、18時45分から予約しているサグラダファミリア!

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