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中国のパムッカレ、黄龍へ。九寨溝から黄龍まで、予約バスに乗れずローカルバスで行く(2025.5.1)

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2025年5月1日(木)1元=20

九寨溝から黄龍へ。バスで2時間。自力で向かう。

高鉄の黄龍九寨駅の近くだが、そこの手前で左に曲がって到達する。

九寨溝の黄龍行きのバスセンターの場所

九寨溝の入口から東に徒歩約15分位のところに「旅客バスセンター」があり、ここから黄龍や成都方面へのバスが運行しているらしい。
黄龍行きのバスは、シーズンオフの5月末は7:30発と7:40発の2便のみで、料金は52元(約1050円)。6月以降は7:30~9時半発まで大幅増便される。

黄龍までは、ここからバスで約2時間かかる。旅客センターまでは、私が宿泊しているホテルから徒歩25分の距離だが、今日は3万歩も歩いてすでに疲労困憊、これ以上歩きたくなかった。7時代のバスも嫌。そのため、翌朝8時半のバスをTrip.comで予約した。(≒1,200円)

予約完了後に届いたメールはこれ。

ピックアップ場所は8カ所。日本語がおかしい「永遠の愛」ってどこ?!
そして出発前日の夜21時までに、ドライバーからピックアップして欲しい場所の電話があるとのこと。

は?

電話は中国語オンリー、そして日本の携帯番号の私にはかかってこないだろう。予約時点で前日の夜20時でキャンセルも変更も出来ない。どーすんのこれ??!

予約した旅行会社宛てにメッセージを送ると直ぐに返事があった。
「中国語が話せないので、ドライバーと連絡が取れない。明日月湾駐車場に8時20分に待ってる。」
「了解。ドライバーに伝えておきます。」
「私は白いミニスーツケースを持っている。絶対見つけてね!」
「了解!」
良かった。安心して眠りについた。

予約した九寨溝から黄龍行きのバスに乗れない

Trip.comから指定されたピックアップ場所8か所全てを、Amap(高徳地図)に入力して調べてみると、「月湾駐車場」が宿泊ホテルから1番近いようなのでそこを指定した。
ピックアップ時間の10分前の8時20分には駐車場に到着。

てっきり、乗る人は私位しかいなくて、バスはすぐにわかるものと思っていた。しかし、駐車場には30人ほどの人が集まっており、次々とバスがやってくる。これでは、自分が乗るべきバスを見つけるのは難しい。どうしよう。

「黄龍」と書かれたバスが来たので喜んで駆け寄ると、運転手に「違う違う」と強く追い払われた。彼は手持ちのメモを見ながら、事前に連絡を取っている客しか乗せないようであった。Google翻訳で「予約してます」と伝えてもダメ。なんだこの冷たいおっさん。

その後、何台ものバスを見送ったが「黄龍」と書かれたバスは二度と現れず、気づけば駐車場には私と若い女性の2人だけ。彼女にバスのナンバーを聞かれたが、私のメールには書かれていなかった。
ようやく9時に最後のバスが来て、彼女が乗車。私も一緒に運転手に行き先を確認したが通じない。女性が翻訳機で「このバスは黄龍ではなく、高鉄の黄龍九寨駅行き」だと教えてくれた。

はあ、バスを逃したのか。行き先看板を掲げたバスは1つしか来なかった。このバスでとにかく高鉄の駅まで行こう。そこからタクシーで黄龍に行っても3,000円位のようだ。
運転手に「予約してないけど乗せて。」とお願いすると「料金を払えばいいよ。」と言ってくれた。51元をWeChatのQRコードで支払う。

予約会社との返金やり取り

バスに乗ってひと安心したので、予約した旅行会社に「予約したバスに運転手が乗せてくれなかった!」と怒りのメッセージを送った。
ほどなくして「は?調べたらあなたの予約したバスは8時40分に月亭駐車場を出たよ。メッセージ見てないの?」と返事が来た。

なんと。予約確認はメールで届いていたのに、バスのナンバーは、このやりとりしているメッセージに昨夜の23時半に届いていたらしい。
寝てるし、見るかいボケっ💢
(前日夜に予約した私が悪いのだが。)

私「白いスーツケースを持っているから、見つけてって言ったよね?!」
旅行会社「運転手は席を離れちゃダメという規則。あなたが見つけないといけなかった。」
私「だったら昨晩の『私を見つけてください』ってメッセージに『了解!』って返すなよ。」
旅行会社「翻訳の限界ですね。バスの中をいくら探してもあなたの白いスーツケースはない。」

???
お互い翻訳機で話しているから話がかみ合わない。返金してもらいたかったが、もう時間の無駄なので諦めた。まあ1,200円のバスチケットだし。

Trip.comにチャットで「返金して」と報告したら旅行会社が200円だけ返金してくれた。
今後このブログを見た人は、中国語が話せなくても、バスのナンバーはTrip.comのメッセージ欄に届くと分かったので、安心してこの経路のバスを予約できることでしょう。なんて役に立つブログ。

高鉄の黄龍九寨駅から黄龍までの路線バス

10時半。一昨日訪れた高鉄の黄龍九寨駅に戻ってきた。バスを降りる時、運転手に翻訳機を通じて「まだ黄龍行きたいか?」と聞かれた。
「はい。タクシーで行こうと思っています」と返すと、「あのバスなら15元で乗れるよ!」と指さして教えてくれた。おっちゃん、なんて親切!お礼を言ってバスを降りた。

おっちゃんが教えてくれたバスに行くと、運転手らが暇そうにたむろしている。
「黄龍に行きたい」と伝えると、「高鉄の到着時間に合わせて出発するから、11時20分に出るよ。」と教えてくれた。先にQRコードでチケット代を支払い、「ご飯食べるからまた戻ってくるね」と言ってバスターミナルの待合室へ向かった。

バスターミナルの待合室。変なお土産。
まともに食べられそうなものは、カップラーメン、肉まん、とうもろこしだけ。

周囲の中国人らがとうもろこしを食べていたので、200円で買ってみたのだが・・・
まだ熟していないのか水の味しかしない。

11時15分、バスに乗ろうとすると、ちょうど高鉄の駅から降りた人々が次々と乗り込んできていた。この路線バスルートはネットでは見つけられなかったが、バスの本数も多いし300円と安い。
路線バスに揺られること30分、車窓は絶景だった。

黄龍景区に到着

世界遺産の黄龍景区の入り口に到着した。運転手が私が外国人だと分かるとゼスチャーで「先にあっちへ行け。」と親切に教えてくれる。荷物が無料で預けられるらしい。
荷物預かり所の若い女性スタッフは、中国に来て初の英語が流暢な人で、褒めると喜んでくれた。(以降、英語が話せる人には出国まで出会わなかった。)

荷物預り所の横のこの入口&出口は、徒歩ルートのようだ。頂上の五彩池までは徒歩では1時間半かかるので、ほとんどの人がロープウエイコースへ向かった。チケットは予約していなかったので、窓口でパスポートを見せて、ロープウエイと入場料がセットになったチケットを購入。140元(2,860円)。

標高は約3,500メートル。九寨溝よりも高く、お土産屋では酸素ボンベが売られており、吸入しながら登る人もいるほどだ。しかし、私はこのエリアに来てすでに3日目。高山病の薬が効いているのか、体調はすっかり元に戻っていた。

無料のバスでロープウエイの入口までは、チケット売り場からはさらに無料のバスで向かう。
ロープウエイに乗っている時間は5~10分。

ロープウェイを降りると、電動カートで上に向かうコースと徒歩コースがあった。徒歩は40分かかるらしいので、迷わず20元(400円)課金して電動カートに乗り込む。
ここでも一人旅は私だけなので、運転手の横のひとり席に乗ることができた。

なんですかこれは。
アルプスの山のように絶景ではないか。電動カートでの距離も結構長く、楽しめた。

ついに黄龍の最上部に到着。美しい山々。標高3,500mは・・・日差しがきつすぎる!
日焼け止め、日傘、マスク、サングラス必須。

黄龍古寺

頂上には黄龍古寺という道教の寺院があった。若い女性たちが民族衣装をまとい、音楽に合わせて踊りを披露している。楽しそう。

五彩池

さらに奥へ進んで行くと・・・メインの五彩池が見えてきた!

水がやはりとても澄んでいる。これも私がかなり昔にガイドブックで見て、ずっと憧れていた景色だ。当時は経路を見て遠すぎて諦めていたが、今やスマホひとつで、簡単にここまで来れてしまう。

目の前に到着。本日、ここに着いた人は高山病が辛いのか、お土産屋で買った酸素を吸っている人らがいる。思いのほか多くの人が訪れており、皆が熱心に動画を撮影していた。
私も一息ついて座り、景色を堪能。

世界一周中もこんな段々畑のような白い土地に水が溜まっているのを見たことがある。
そう、トルコのパムッカレ!
こっちの方が山々やお寺に囲まれていて、水も豊富で幻想的だ。
トルコのやつは、周囲から水を引き過ぎて枯れてたし。しかしあっちは中を歩けたから、足の裏の感触がとても楽しかった。あの白いざらざらした地を歩きたい。

かなり長い時間いたが、下山することにする。
電動カートは購入したチケットで往復で乗れるらしいが、同じ道を戻るのも面白くないので、徒歩で降りることにした。

信じられないほどの量のお菓子やジュースを担いだ男性たちとすれ違う。山頂のお店のジュースやスナック菓子が高いのも当然だろうな。かなり高齢の人もいて、表情を見ていても辛いのが分かる。

道中には何カ所もトイレや休憩時間がある。鳥が驚くほど近い距離にいる。

どうやら人々がお菓子をあげるから人に慣れているようだ。微笑ましい。

ここも九寨溝と同じく、トイレはとてもきれい。ビニールに詰めて、きちんと密封して捨てるスタイルのようだ。かつてバックパッカーの憧れだった“ニーハオトイレ”には、今の中国ではどこに行けば出会えるのだろう。

整備された木の遊歩道を下るのは、それほどしんどくはなかった。
ただ、絶景を期待していたものの、シーズンオフのためか、まだ雨季前だからなのか、五彩池以外はどこも水が枯れていて残念だった。

出口近くはもう干からびている。2時間近くかけて頂上から下までゆっくり下山した。

高鉄の黄龍九寨駅まで戻る

徒歩で下山したら荷物預かり所がすぐ横なので楽だった。道路の向かいにバスが停まっていたので、声をかけてくるタクシーを振り切って乗り込んだ。やはり15元で高鉄の黄龍九寨駅まで行くようだ。

ここから成都まで戻る。列車の予約はすぐに埋まってしまうため、あらかじめ17時50分の列車を予約してある。黄龍自体は滞在時間は5時間位で済むが、心配なのでかなりの時間の余裕をみてある。朝のバストラブルのせいでちょうどいい時間になった。この駅周辺には時間を潰すところが何もないので、逆に良かったかも。

うん。時刻表がたやすく読める。日本人ばんざい。

天気にも恵まれ、九寨溝と黄龍を堪能した。帰りの列車も満席だったから予約は必須だ。

成都到着

20時。2時間で成都東駅に到着した。宿は中心地の春熙路(しゅんきろ)駅にとってある。

地下鉄の春熙路(しゅんきろ)駅に到着。なに、この人、人、人。
3日前と全く形相が違う。

中国は今日から5連休だ。それだけでこんなにも街の景色が変わるものなのか。
舐めてはいけない。恐るべし中国の人口。

足の踏み場も通り道もない中、必死でスーツケースを引き摺りながらホテルへ向かった。

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