「世界一周」カテゴリーアーカイブ

帰国、世界一周終了(Day473)

1スリランカルピー≒0.48円
2024年9月。スリランカ11日目

スリランカ最終、とうとう帰国日。

バンダラナイケ国際空港

22時半。ローカルバスの駅から15分歩いてバンダラナイケ国際空港に到着。
空港に歩いて来ているのなんて、私位のもんだ。

チェックインと出国手続きを済ませ、ラウンジへ。
Trip.comのダイヤモンド会員だと、航空券予約時に無料のラウンジクーポンが貰えるので、それでラウンジに入る。
従業員も全然いないし、食事もクッキーしかないけど、スリランカでは高額で売られているビールが飲めるのがありがたい。

本当は深夜0時発の飛行機の予定が、キャセイパシフィック航空が直近でエンジンから火災が出たとのことで、点検のため深夜の2時半出発になってしまった。香港での乗り継ぎに間に合わず、香港から日本へ帰る便は朝の10時だったのに16時半に変更。日本に到着するのが夜遅くになってしまった。

キャセイパシフィック航空では、数年前も香港で24時間の遅延があり困った。こういう時って減額してくれたらいいのに。
航空券代はスリランカのコロンボから関空までで、香港乗り継ぎありの49,700円。

不満に思いながら、機内食を頂く。夜中に食事とかいらないけど。

香港チェクラップコク国際空港

朝の10時半に香港国際空港に到着。

乗り継ぎ時間が1時間半の絶妙な航空券を購入したのに、ここで6時間も時間を潰さないといけなくなった。

ラウンジをハシゴしようと、Plaza Premium Loungeに行き、プライオリティパスの新しいカードの番号と有効期限を伝えたのだが、「カード本体がないとだめ」と、受付の厳格そうな角刈りのおっさんに冷たくあしらわれた。
私は世界一周の途中でプライオリティパスの有効期限が切れ、カード本体は持っておらず、実家に届いた新しいカードの番号しか持っていない。

「はぁ?!ヨーロッパとか北欧とか、これまでのラウンジはこれで入れてくれたんだけど!
と詰め寄ったが「だめ。」の一点張り。もう1つのPlaza Premium Loungeに行っても断られた。
「本体カードからQRコードを生成して人数を管理してるから。どこのPlaza Premium Loungeに行っても無理だよ。」と言われた。

ヨーロッパの人らみたいに、1人位、そんなこと気にせず入れてくれてもいいじゃないか。
私はあんたの国の飛行機が火を噴いたせいで時間潰しを強いられてるというのに、はぁ??!

Chase Sapphire Lounge

別のラウンジに来て、プライオリティパスの番号と有効期限だけで入れてもらえないか頼んでみる。めちゃくちゃ愛想の悪いお姉さんだったが、「やってみるわ。」と言って番号を入力し、無事に入れてくれた。

ラウンジに入れて、Wi-Fiが繋がっていたら何時間でも時間が潰せる。助かった。

お腹はいっぱいだったので、バーカウンターでお酒を頼んでみる。美味しい。

こちらのバーテンダーのおばさまは愛想よく、そこら中の人にパフォーマンスをしながらお勧めのカクテルを作ってくれた。

日本へ

16時半。やっと飛行機が出発。

機内食。ハーゲンダッツのアイス以外は美味しくなかった。でももう直ぐ、帰国すれば美味しい蕎麦がいつでも食べられるだろう。

世界一周中の飛行機から見るラストシーン。2年弱の旅が、今、終わろうとしている。

65ヵ国を巡り、世界中を駆け抜けた記憶が蘇る。

昨年の冬、治安の悪さにドキドキしながら南米ひとり旅をスタートさせたコロンビア、インカの神秘を感じるペルー、日々の通貨暴落に驚愕したアルゼンチン、淋しそうなイースター島のモアイたち・・・・
英語力強化で留学したフィリピン、友人と周った美しいウズベキスタン。旧ソ連国の不思議な雰囲気に魅了され、夢中で周った中東。この旅で1番印象深かった、独特の空気感を持つイラン
愉快な人らがいるアフリカ、すれ違いざまに殴られた強欲モロッコ、毎日の移動が辛い辛いといいながら、実は美しい街並みを歩くのが楽しくて、やめられなかったヨーロッパにリベンジのインド

旅路の中で出会った人々、共に過ごした時間、触れた文化と景色の全てが、浮かび上がり、そして徐々に消えゆく。
計画なんて意味がなく、ただ流れに身を任せた旅。

最初は6か月位・・・など思っていたが、1年半掛かってしまった。

あの時の空気感のままで、二度と同じものは見られないし、同じ場所で二度と同じ人には会えない。
出会った人々の笑顔、暖かさ、優しさ、忘れないでおこうと思うのだが、もう旅の初期の記憶は薄れていってしまっている。

そしてまた、今、あの窮屈だった日本へ戻ろうとしている。
日本で働き出して日常に戻れば、これらの素晴らしい記憶も忘れていってしまうのだろうか。
日々の喧騒に追われるうちに、旅の思い出が少しずつ、そしていつか消えてしまうのだろうか。

忘れたくない、この記憶を。あの瞬間こそが、素晴らしかった、輝いていた。
世界一周は、間違いなく私を自信ある私に変えた。

窓からのいつもの雲の景色。旅先で出会った人たちの顔を思い出しながら思う。

やはりずっと旅していたい。


ー 世界一周 完 ー

ミリッサからコロンボへ移動。コロンボの荷物預かり場所情報。バワ建築のThe Gallery Caféへ(Day472)

1スリランカルピー≒0.48円
2024年9月。スリランカ10日目

スリランカ最終日。今日はミリッサから、スリランカ出発地点のコロンボへ向かう。

ミリッサからコロンボまで、エアコン付きバスで行く方法

ミリッサからは、コロンボとは反対方向になるが、東にあるマタラという所まで戻り、マタラからだとコロンボまでのエアコン付きの直行バスが出ているらしい。

12時。宿をチェックアウトして、大通りでローカルバスに乗り込む。
東へ行く方向のバスに乗れば、全てマタラに着く。70ルピー(35円)。

10分乗ったら、マタラの街に到着。ミリッサよりかなり都会。

マタラのバスステーション

終点がマタラの大きなバスステーション。

とても広くて、看板を見てもコロンボ行きのバスがどこから出てるか全く分からない。
やはりその辺の人に「コロンボ行きのエアコンバスどれ?」と聞きまくる。

エアコン付きのバス乗り場は、さっきのロータリーから出たマタラ・ビーチ前にあった。

バス乗り場に着くと、愛想のいい案内係のおじちゃんが、コロンボ行きのバスに案内してくれた。
料金は外人も現地の人も、同額でチケットをくれるから安心。1,130ルピー(550円)。
出発時間を聞いたら、決まっていなくて満席になったら適当に出発する仕様のよう。
「うーん、あと10分位。」と言われた。

乗り込む前に、横の売店でエビの揚げ物とコーラを購入。
売店は3軒あったが、外人はあまりここには来ないのか、近づくとどこも勧誘が凄い。コーラと合わせて220円だったからボラれてはいないだろう。

12時25分に出発。
スリランカで初めてエアコン付の窓が閉まっている高速バスに乗る。
ずっと大混雑のローカルバスばっかりだったから、とても快適だ。

コロンボフォートのハイウェイ・バスステーション

15時半。3時間で終点のコロンボフォートのハイウェイのバスステーションに到着。
道を歩くとトゥクトゥクの勧誘がすごい。

飛行機の時間は夜中だ。それまでコロンボを観光したい。
鉄道駅に行けばスーツケースを預ける所があるのではないかと、鉄道駅へ行ってみる。

コロンボで荷物を預かってくれるところ

駅の向かって左端の方に、CLOAK ROOMと書いてある場所がある。ネットでは「コロナ以降閉鎖されている。」と見たが、入ってみたらちゃんと営業していた。

受付の愛想の悪いお兄ちゃんが、一気にまくしたててくる。

「隣の階段を上がってこの小さい鍵で入口のドアを開け、中の部屋にロッカーがいくつもあるから、次はこの鍵で、お前のスーツケースが入る大きさのロッカーを開けて荷物を預けろ。最後に部屋の鍵を閉めて部屋の鍵はこちらへ戻せ。ロッカーの鍵はお前が持っていろ。何時間預けるんだ?閉店は20時だからそれまでに戻って来い、鍵を失くすと罰金がある。パスポート見せて。」

英文が長すぎて、理解出来ず、は??となっていると、別の愛想のいい従業員のおっちゃんが階段の上にある部屋の鍵を開けてくれ、やっと理解できた。

ロッカーのサイズは大・中・小とあり、中サイズに預けたら1日240ルピー(120円)だった。
なんて安いんだ・・・愛想は悪いが、感謝。

ダッチ・ホスピタル – ショッピング・プリーシンクト

荷物もなくなって身軽になったので、17世紀のオランダ統治時代の病院を改装したショッピングモールに行ってみる。

暑すぎて誰もいない。ほぼレストランで構成されていて期待はずれ。カニクラブ料理のレストランがあって美味しそうだったが、高額だったので入るのはやめておいた。
ショッピングモールだというのにトイレは有料だったので、別の大型ショッピングへ向かうことにする。

One Galle Face Mallというところが大きそうだ。15分位歩くが、トイレに行きたいので向かう。
ロータリーにもこんな狛犬てきなものがあるが、やはりどこかかわいらしくて笑ってしまう。

危うく悪徳トゥクトゥクに引っ掛かりそうに

歩いていると、スーツ姿のスリランカ人に「何人?どこへ行くの?」と話しかけられた。そういえば現地の人とあまり会話していないから、歩きながら会話を楽しむことにする。

彼とお互いのことを色々話す。
「俺はビジネスで出張中。そこのホテルに泊まっているんだ。君は今からどこへ行くの?」
「向こうに見えるOne Galle Face Mallだよ。」
「あそこは何も売っていない、よくない。City Centreの方がなんでも揃っていていいぞ、そっちへ行った方がいい。」
私のスマホの地図に場所を入力してくれたが、彼が教えてくれたショッピングモールは、口コミも少なく寂れているように見えた。それにここからかなり遠い。

「そうなんだ、後で行くけど、先にOne Galle Face Mallに行くわ。」
「今日はOne Galle Face Mallはイベントがあって16時半に閉まるんだ。City Centreに行った方がいい。」

今は16時15分、あと15分ある。ダッシュすれば閉店まで間に合うだろう。

「閉店時間を教えてくれてありがとう。急いで行くわ。」
「おい!どこへ行くんだ!もう閉まると言ってるじゃないか!」

そこに「はーい♪どうした?俺は彼の友達なんだ♪」といきなりトゥクトゥクが現れた。ドライバーが
「どこへ行くの?乗りなよ。」と話し掛けて来る。
こんなバスもビュンビュン通る大通りで、変なタイミングでトゥクトゥクが来るなぁと思いながら、別れの挨拶をしながらショッピングモールの方へ向かう。だが、それまでにこやかに話してくれていたビジネスマンは挨拶もしてくれなかった。

One Galle Face Mallはかなり綺麗は大型ショッピングモール。入口でセキュリティがあり高級店のようだ。
閉店の16時半まであと5分しかないのに、セキュリティゲートを次から次へとお客さんが通る。おかしい。。。
無事無料の綺麗なトイレに行き、16時半が過ぎたが、ショッピングモールは全く閉館する様子などない。

ここでやっと、あの愛想よく話し掛けてきたビジネスマンと、後からやって来たトゥクトゥクドライバーがグルだと気付いた。
閉館時間を嘘付いて、別のショッピングモールへ案内し、法外なトゥクトゥク料金をせびるつもりだったのだろう。
首都コロンボは、結構悪い人がいるようだ。いうことを聞かなくて良かった。

ゴール・フェイス・ホテル

スリランカ人に不信感を抱きながら、ゴール・フェイス・ホテルまで歩いて行く。

アジア最古のヘリテージ・ホテルというので、内装を見たくてやってきた。
無料で中に入って見学できるかなと思い入れてもらったのだが、入口からぴったり案内係の人に張り付かれた。やはりレストランかカフェを利用しないと見学出来ないようなので、時間がないので出る。

ここから本来の目的地まで、GoogleMapを見ながらローカルバスで向かう。36ルピー。

The Gallery Café

行きたい建物はこっちがメインなのだ。
ジェフリーバワの元オフィスをレストランに改装した建物。

やはり自然と調和した入口。

ちょっとバリを思わせるかのような、素敵なデザインだ。中と外の境界があいまい。

中のレストランに入ってみる。17時半という時間だとほぼ貸し切り状態で席が選べた。
ケーキが有名らしく、カフェ利用か食事利用か聞かれる。
シャンデリアの明かりは本物の火。地震が来たら落ちてきて火傷しちゃうね、なんて思ってしまう。

最初は椅子の席に案内されたが、後ろの背もたれがアイアンで出来ていて背中が痛い。座り心地が最悪だったのでソファ席に移動させてもらった。
ヘリタンス・カンダラマで食べたスリランカ・カレーをリベンジする。
今度はちゃんと20分位でサーブされて温かくて美味しかった。ビールと合わせて2,700円と観光客価格だが、バワ建築で食事が出来るなら安いものだろう。雰囲気もゆったりしていて最高だ。

19時半。そろそろ駅に荷物をピックアップしに行かないと。

ローカルバスでコロンボ・フォート駅に戻る。
無事、閉店時間の20時までに荷物をピックアップできた。

コロンボのバンダラナイケ空港行きのローカルバス乗り場

コロンボフォートには駅がたくさんある。最初、昼間降りたバス停で「空港行きのバスどこ?」と聞きまくったのだが、皆「あっち」と南を方を指差すだけでどの位の距離、「あっち」なのか分からない。
大通りに出ると案の定、トゥクトゥクドライバーに声を掛けられまくって、目の前のバス停なのに、「100ルピーで行ってやるから乗れ!」と言ってくる。

お金が余っていたら乗ってあげたいところだが、なんと手持ちの現金が250ルピー(125円)しかない。行きは空港からローカルバスで200ルピーで来たから足りるはずなのだが、ギリギリだ。
大丈夫だろうか。

親切なスリランカ人が「俺も空港へ行くんだ、ここだよ。」と一緒にバス停まで案内してくれた。
エアコン付きのミニバンがやって来たが、ニッポンレンタカーの中古。綺麗なので高そう。
地元のスリランカ人たちは次々に乗り込んでいく。外国人は私だけだ。
運転手が私を見るとほくほく顔で「お前は荷物があるから600ルピー。」と言われた。

「は?行きは200ルピーで来たから、200ルピーしか持ってないよ。」と言うと
「200?!そんな料金で行くわけないだろう。」と呆れられた。仕方ないの降りる。
600ルピーって、たったの300円。騙している訳ではなさそうだ。125円しか持っていない私があほ過ぎるのだ。

バスターミナルの案内係のおじいちゃんに
「もう帰国するから全部使っちゃって250ルピーしか持ってないの。さっきのバスに600ルピーって言われたんだけどどうしたらいい?」と聞くと、おじいちゃんも呆れて
「250ルピーって・・・じゃあローカルバスに乗りなよ。そこの大通りのバス停から乗れるよ。」と教えてくれた。

ATM手数料を払って、足りない350ルピー(200円)を降ろす気にはなれない。というよりATMの場所を探す方が面倒だ。頑張ってこの喧騒の中、空港行きのバスを見つけて乗らなけらば。

大通りに出て、また道行く人にバス停の場所を聞く。
散々色んな場所をたらい回しにされ、しんどいはずなのだが、これでもう最後、こんな道を人に聞きまくりながら歩くのも最後なのだと思うと、これまでの国々でのバス停での景色が頭によぎり、胸が熱くなった。

目の前で停車したバスの運転手に「空港に行く?」と聞く。
「これじゃなくて187番のバスだよ。」と優しく教えてくれた。

187番のバスは直ぐにやって来た。節電で真っ暗なのだろうか、それとも壊れているのか。
夜でも女性や家族連れが乗っているし治安は大丈夫そう。乗り込んでチケット係に200ルピー渡す。

外の景色を見ながら感慨にふける。

これで本当に世界一周が終わるのだ。

バンダラナイケ空港のローカルバス降り場

ローカルバスに乗ると、耳の穴まで砂や排気ガスだらけ。
しかも停車するのは空港から徒歩15分位離れた場所だ。ここはエアコンバスで空港まで行くのが賢明だろう。朝食代を800ルピー位に抑えておけば600ルピーは余っていたのに。

スーツケースを引き摺り空港へ向かう。トゥクトゥクドライバーに「200ルピーで空港まで行くよ?」と話し掛けられるが、そんなお金も持ち合わせてないのだ。
空港までの道は工事中の壁で歩道が塞がれていて、仕方なく車道を歩く。車にひかれそうで怖い。

今朝、ミリッサの海辺で、洋食朝食セットを食べたせいでお金が足りなくなったことをひたすら後悔しながら、帰国便が出る空港へ向かった。

エッラからミリッサへ移動。海辺でスリランカのシーフード堪能。(Day471-2)

1スリランカルピー≒0.48円
2024年9月。スリランカ9日目

本日はエッラからミリッサへバス移動。

エッラからミリッサ行きのバス

今日もMad Monkey Hostelの朝食を頂く。この宿はあたりだった。なぜか昨日は付いていなかったバナナが2本付いている。
中国人の男の子や宿のオーナーに別れを告げ、チェックアウトした。

バス停まで歩く。スリランカの家ってちゃんとコンクリート梁で出来ているんだな。支柱が曲がっているのが日本と違うけど、施工方法は同じ。
帰国したら早く家づくりの仕事がしたい。

朝の道路の市場。ほのぼのする。

エッラからミリッサ(ゴール)行きのバス停

昨日、警官に聞いたバス停。ゴール行のバスに乗れば手前のミリッサで降りれる。
ゴール(GALLE)行きの朝のバスは7:10、9:40、11:30、12:15の4本。

9時40分発のバスに乗り込む。欧米人も一緒に大勢バスを待っていたので、さっさと早く乗り込んだらなんとか1番後ろの座席に座ることができた。足元に隣のお姉ちゃんのバックパックが置いてあってすごい邪魔だったが。料金は750ルピー。

学校帰りの子供たちも乗り込んでくる。通学経路のバスに乗ってしまって申し訳ない気分。

スリランカのローカルバスは相変わらず飛ばす。隣の席のスリランカ人のおばちゃんは、車酔いしてビニール袋にゲーゲー吐いていた。

ミリッサに到着

14時。ミリッサのバス停で降ろされた。4時間半もローカルバスに乗っていて結構きつかった。

Summer House(ホステル)

バス停から近いホステルを予約したが、これが旗竿地にあって、東側の道路からは見えているのだが他の家の壁に阻まれてアクセスできない。ぐるっと大回りして、北側の細道から入って行かないと辿り着けないのだが、GoogleMapにもそんな道は出てこない。

ここが入口。その辺で工事している地元の人に聞き、入口まで道案内してもらった。アフリカと違ってお金を要求されないのがスリランカのいいところ。

門を開けると、中にはおばあちゃんがいて、2階の部屋に案内してくれた。ここはホステルというより普通の家だった。余っている部屋を貸しているようだ。

シャワールームもとても綺麗だ。1泊1300ルピー(650円)。

観光に出たかったが、部屋に入ったタイミングで大雨が降り出した。

暇なので、テラスでおばあちゃんが、木の板に細い針を打ち付けてレースを編んでいるのを眺めた。

「日本にもレースはあるでしょう?」興味津々で覗き込む私におばあちゃんは言う。

「あるけど機械でオートマチックだよ。」そう言って見せてもらった。昔の風景っぽくていい。

そうしていると、美男美女の若いオーナー夫婦が戻って来た。こんな住宅地にあまり客は来ないのか歓迎された。部屋代を支払いWi-Fiを繋げてもらう。

ミリッサ観光

夕方、大雨が止んだので外へ出てみる。ここでも日本の中古トラックが活躍中。

ミリッサもまたこれまでの街とは雰囲気が違う。
ゴールという地名の方が聞いたことがあるし有名だと思うのだが、観光客が多そうなので少し手前のミリッサにしたのだ。

ミリッサの観光と言えば海しかない。服の下に水着を着てきたのだが・・・
泳ぐには少し暗くなってきたか。地元のスリランカ人男女4名だけ泳いでいたが。女性はやはり水着の上に服着用。

また雨が降ってきた。潮が満ちてきてレストランと海の距離がおかしい。
寒いので泳ぐのはやめて食事をすることにした。
ミリッサの海岸はこじんまりしていて、数件しかレストランがない。

いくつか見て回って雰囲気の良さそうな店に入る。店頭に並ぶ魚の説明をしてくれる。朱色の魚をやたら勧められたが、なんの魚なんだろう・・・笑

雨が降っているのでテーブルの上にパラソルを立ててくれた。
魚は高かったので、「イカを少量で」とイカのガーリックバター焼きを頼む。
ビールと合わせて4,300ルピーと観光地価格。

それでも2千円ちょっとで、波の音を聴きながら食事ができるなんて最高ではないか。海を見ているとひとりでも飽きない。スリランカ宿泊、最後の夜思う存分楽しんだ。


次の日。
今日はスリランカ最終日だ。今夜の飛行機で日本に帰国する。

昨日とはうって変わって、晴天。
せっかくミリッサに来たのだから、チェックアウトの時間まで泳ぎに行くことにする。

朝の8時半。レストランもまだどこも開いていない。誰もいない海を独り占めして泳ぎまくった。風が強くて波が大きい。

Ourworld Wi Fi Cafe

9時、やっとオープンした、唯一あるローカルレストランっぽい所に入る。ちらっとのぞいたキッチンの衛生面はスリランカ・クオリティ。私は気にしないけど。

Wi-Fiカフェとは名ばかりで、Wi-Fiなんて飛んでなさそうだったが。空港で1週間しか契約しなかったSIMカードは昨日で使えなくなったので、またTrip.comのe-SIMを2日分1.5$で購入している。それを使って時間を潰す。

客は私だけ。こんな景色で朝食が食べられるなんてまた最高。
あまり愛想のないおっちゃん二メニューを見せてもらい、安いスリランカ・モーニングセットをオーダーしたが、「ない。」と言われ、強制的に高い洋食モーニングになってしまった。
残りの現金があまりないのに、ここで1,250ルピーも使ってしまったことが、今夜の空港行きのバスで効いてくる。

ミリッサの海岸にはトイレもシャワールームも無いので、水着の上からびちょびちょTシャツとパンツを履いて宿へ戻る。
ミリッサものんびりしていていい場所だった。宿も綺麗だったし、帰りの飛行機を取っていなかったらここに何泊かしただろう。

宿の前の仏教のお寺。

宿でシャワーを浴び、オーナー夫婦にお礼を言ってからチェックアウト。ここがスリランカ最後の宿だったので、日本ではもう使わないだろうというものを、ゴミとして部屋に紙袋に入れて置いていった。

醤油、油、胡椒、塩など調味料の数々、屋内履きスリッパ、汚れたシャツにタオル、シャンプー類・・・

中がスカスカになったスーツケース。あと1日分の身支度分しか残っていない中身を見ると、これで1年半続いた世界一周も、とうとうもう終わるのかと、とても淋しい気持ちになる。

貯金はまだあるし、旅を続けようと思えば続けられる。
しかしもう最初の頃のような、どこへ行っても、何を見ても感動する新鮮な気持ちと好奇心がすっかり薄れてしまっている。旅慣れというやつだろう。そろそろリセット時なのだ。

空港を目指し、コロンボへ向かう。

キャンディーからエッラへ景観列車で移動。ナインアーチブリッジへ(Day469-470)

1スリランカルピー≒0.48円
2024年9月。スリランカ7日目

本日はキャンディからエッラという町へ移動する。

キャンディからエッラまでの列車

7時半。宿をチェックアウトして鉄道駅へ向かう。
エッラ行きの列車の時刻は、予めスリランカの列車サイトで調べてある。

キャンディの宿、City View Hostelのオーナーは、今朝も切なそうな顔で「気を付けてね。」と丁寧に別れの挨拶をしてくれた。(元々そういう喋り方なのかもしれないが。)
私がチェックアウトするとあの淋しそうな殺風景な宿に、誰もいなくなることを思うと胸が痛んだ。

徒歩15分、鉄道駅に到着。歩いている途中、トゥクトゥクドライバーに声をかけられまくり。

前回で3等車は満席で懲りたので、エッラ行きの2等車のチケットを買う。600ルピー(300円)。
ホームに入る前に、駅の外の売店で大好きなコーラを買う。駅中の売店は高かったので外で買っておいて正解だった。

時刻表とホームの番号が、なんと今どき手動の木製プレートである。めちゃくちゃかわいい。
エッラ行きは8時50分に2番ホームから出るようだ。

プラットフォームには標識が全くなく不安なので、念のため駅員にもエッラ行きのホームの場所を聞く。2番ホームで合っているようだ。

列車は遅れて9時10分にやって来た。
ちゃんと2等車の乗り場に並んでいたのに、乗り込む時に駅員らにチケットを見せると「こっちの列車に乗りなよ。」と3等車の空いている席に座らされた。

2等車が満席だったから親切に案内してくれたようなのだが・・・
こっちは3等車の倍の料金(150円が300円にだけど笑)を払っているので、納得がいかない。3等車の座席は2等車の座席より固いのだ。

2等車は4両以上あったはず。もっと先頭の車両は空いていないのだろうか??と食堂車を抜け、3等車から、前方にある2等車の方に行こうとすると職員に止められた。
2等車の前方の方の車両は、同じ2等車でも前日までにネット予約した人しか座れないらしい。

2等車の当日販売チケット用の車両はわずか1両しかなく、浮かれポンチ欧米人たちで満席だ。
ネット予約用の席は、まだまだ空いているのに、なんて効率が悪いんだ。

仕方なく元の3等車に戻り、停車駅から乗り込んできた売り子から固いつまみ(コーンを揚げたもの)を購入して食べる。70円。今回は英語の教科書に包まれていた。
3等車の他の席の地元のスリランカ人たちは、素手でビリヤニを食べていた。

ヌワラエリア地帯を通る景観列車

この列車は、ヌワラエリアという紅茶が採れる地帯の横を通り、景観列車として有名らしい。

この紅茶地帯のヌワラエリアには、イギリス植民地時代に建てられたチューダー様式の建物や英国風庭園が多く残っているらしい。ここに降りる計画も立てていたのだが、キャンディでバス代をぼったくられたことで気持ちがそがれてしまい、飛ばすことにしてしまった。

9月のヌワラエリア。
どうにもこうにも天気が悪く、噂に聞くほどの景観列車にも思えない。

列車からの景色は、ヨーロッパのセルビア、モンテネグロ間のバール鉄道がやはり最高だった。

ヨーロピアンたちは、開けっぱなしのドアから体を乗り出したり、のけぞったり、わーきゃーわーきゃー騒ぎまくってうるさい。
そしてスリランカ人たちはトンネルに入る度に「ヒャッハー!!」と騒いでうるさい。あほですか
トンネルを通る度に、身を乗り出した欧米人が壁面にぶつかったりしないかひやひやする。

エッラに到着

15時45分。
キャンディ出発の列車は、エッラの駅に到着。
ここは終点ではないが、観光客らが皆一斉に降りるので、目的地に到着したことに気付く。

どうやら欧米人たちにかなり人気の場所のようだ。

欧米人に人気のリゾート地といった雰囲気。スリランカには様々な雰囲気の場所がある。
駅から宿まで15分ほど歩く。

Mad Monkey Hostel & Lounge

宿は、列車の駅と観光目的の橋がある場所の中間地点を予約した。1泊4.65$(690円)

靴を脱いで上がるスタイルで清潔だ。宿のオーナーも陽気で感じがいい。ドミトリーだけど、この2段ベッドが置いてある部屋を貸し切り状態。

しかし隣の部屋との間のドアは無く、隣の部屋の中国人の若い男の子が大音量でかける演歌みたいな曲が丸聞こえだ。
彼のベッドは下の段だけのはずだが・・・上段も、周囲も使いまくっていて荷物で溢れている。
世界一周中の最後の最後まで、なぜ中国人だけ音楽をイヤホンで聞く習慣がないのかは謎だった。

Ak Ristoro(レストラン)

たまたま宿の向かいに、日本人女性とスリランカ人男性のご夫婦が経営するレストランがあった。
凄くおしゃれで居心地が良さそうなので行ってみる。

ご夫婦は不在だった。
LIONビールとエビパスタを頼む。パスタ1,200円、ビール660円。
美味しい!めちゃくちゃ美味しかった。ビールは間違えて苦手な黒を頼んでしまったけれども・・・
さらに、Wi-Fiの速度も非常に速い。インドとスリランカに入ってからというもの、どこの宿でもWi-Fiが極端に遅く、ブログの更新がまったく進まなかった。しかし、ここであればインターネットも快適に使用できそうで、ストレスが溜まることもなさそうである。

近所の売店で特大サイズの水を買って宿に戻る。180ルピー(87円)であったが、また少しぼられているような気がする。

宿に戻ると、隣の部屋に宿泊していた中国人の若者の姿はなく、今夜は静かに眠れるかもしれないと思ったのも束の間。彼は深夜2時に帰ってきて、酔った様子でどこかに電話をかけたかと思うと、今度はスマートフォンで大音量の音楽を流し始めた。

「あの!うるさくて寝れないんだけど!」と注意すると
「あれ?もう寝るの??」とあっけらかんとしている。その後音楽は消してくれたが、30秒後に大いびきをかいて寝だした。これがまたうるさい。はっ?寝つき良すぎない?!
彼の全く悪気のない態度と屈託のない笑顔に、もう怒る気は失せてしまった。


次の日。

Mad Monkey Hostel の朝。

宿は朝食付きだった。男性オーナーが全てひとりで用意してくれる。
1泊700円もしないのにいいのだろうか。ホットシャワーも出るし、綺麗で居心地がいいので延泊することにした。

朝食を食べていると、例の中国人男子が、
「今日、何するのー!?僕と一緒にツアーでリトル・アダムス・ピークへ行こうよ!」
と誘ってくれる。

今日、どうしても行きたい場所があったので残念だが断った。
無防備な犬たちの間を抜けて、目的地へ歩いて行く。

ナイン・アーチ・ブリッジ(Nine Arches Bridge)

アーチ型の橋の上を通る鉄道を見に行く。中国人の彼は、昨日行ってしまったらしい。

宿からの近道はこんな茂みの横道を降りて行く。その辺のスリランカ人に聞いたら場所を教えてくれる。

ちょっとしたトレッキングコースをどんどん下って行く。

途中、列車が通る時刻表があった。頻繁に変更になるのか、ネットで見たのとは全く時間帯が違う。
そしてどの列車も、この時刻表の時刻からは30分以上遅れてやって来た。
12~13時半の間に3本位通るみたいなので、この時間帯に来るのがいいだろう。

昼過ぎ、ナイン・アーチ・ブリッジに到着。
ちゃんと9つアーチがある。列車好きにはたまらない、そそられる景観だ。

しかし・・・
12時半を過ぎても全く列車が来る気配がない。待ちくたびれてお腹が空いてきたので、山の上のレストランに行くことにする。

レストランからナイン・アーチ・ブリッジを見下ろす。

そして頼んだチャーハン(700円)がやってきたタイミングで・・・

あーっ!列車の汽笛が鳴って待ちに待った列車がやって来た。13時を過ぎている。
列車は、しばらくこの上で停車しているので、西洋人らが乗り込んだりして記念写真を撮っている。
私も近づきたいが、そうしたらテーブルに来たばかりのチャーハンを見捨てて山を降りることになる。
・・・なんてタイミングが、運が悪いんだろう。

チャーハンを食べ終わってから、山を降りたが、もう列車は通り過ぎた後。
列車を再び見るのを諦め切れず、次の13時50分の列車を間近で見れないかと、時間を潰すことにする。
トンネルの向こうまで歩いたり、近くで待機しているトゥクトゥクのドライバーに、近くの紅茶工場までの金額を聞いたりした。

この後、Uva Halpewatte Tea Factory(紅茶工場)へ見学へ行こうかと思っていたのだが、トゥクトゥクドライバーに「そこに行くのは3,000ルピー」と酷いボッタクリ価格を言われたので「やめるわ。」と返事した。

「待て、待て、2,000ルピーでいいから。」とドライバーは追いかけて来たが、後の祭りだ。

ナインアーチブリッジ周辺のジャングルを眺める。
こんなジャングルの中に住んでいる人がいるんだな。

14時15分になっても列車は現れなかったため、諦めて宿の方へ引き返すことにした。すると、5分ほど歩いたところで、遠くから列車の接近する音が聞こえてきた。急いで駅へ引き返したが、それは急行列車だったようで、すでに通過した後であった。
……あれほど待っていたというのに。つくづく運がない。

ゴール行きのバス

街中に戻ってきた。

明日はまた移動しよう。明日の移動経路の確認に、駅の方まで散歩してみる。
道端に警官がいたのでGoalという地名行きのバス停はどこか聞いたら、場所と時刻表を教えてくれた。

隣に列車の時刻表もある。ここからキャンディに行くならこの列車がいいだろう。私は反対方向のゴールへ行くのでバスにする。

今からでも紅茶工場に行く時間はあるけど、(そんなに紅茶工場に行きたいか?そんなに紅茶好きだった?観光を消化したいだけなのでは?)と自問自答する。
その結果、工場見学はやめて、昨日と同じレストランへ足を運ぶことにした

今日は、レストランにスリランカ人の旦那さんがいらっしゃった。パスタを注文すると、昨日対応してくれた店員が私のことを覚えていて、「昨日も同じものを頼んだね」と声をかけてくれた。昨日の方が美味しかった気がするが・・・作る人によって出来栄えが違う。

スリランカやインドで瓶ビールを頼むと、大瓶サイズしかないので量が多い。なのでレストランでは頼まなかったのだが、やはり小さい缶ビール位は飲みたい。

お酒を売っている場所を探して街を彷徨うが、いくつお店に入ってもぜんぜん見当たらない。
そこら辺のスリランカ人に聞きまくる。

かなり鉄道駅の方まで歩いて、やっと酒屋を見つけることができた。インドもそうだったが、スリランカもお酒が高い。350mlのビール缶を300円ほどで購入する。お酒を飲めない人は、旅費がかなり抑えられるだろうな。「じゃあお酒を飲めない体質を選ぶか?」と言われると、飲める体質に生まれてきてよかったと心から思うが。

酒屋を見つけるまで、現地の人に何度も道を尋ねた。スリランカでは、不確定要素が多く、人に聞かないと目的地に辿り着けない。そんな不便さも、かつてのバックパッカー旅を思い出させてくれ、ロールプレイングゲームのようで楽しい。

宿に戻って寝ていると、今夜も隣の部屋の中国人の男の子が「オーマイガ♪ オーマイガ♪」と叫びながら、夜中の2時に酔っぱらって帰ってきた。英語で誰か女の子と電話をしている。どうやら彼は夜な夜なクラブに通い、そこで外国人の女の子をナンパし、電話で口説いているらしい。
…若い男の子は大変だなぁ・・・笑

そんな彼に、「みきぷ!なんでヌワラエリア行かないの?イギリスみたいな建物があって、とってもいいのに!」と何度も勧められた。彼の無邪気な態度に、ここ二日間は癒された。

彼の話を聞いてヌワラエリアにも立ち寄ってみたくなったが、残念ながら日本帰国のフライトはすでに予約済みである。先を急がなくては。

明日は海辺の街、ミリッサへ移動する。

シギリアから聖地キャンディへ。閑古鳥の宿のオーナーが切ない(Day468)

1スリランカルピー≒0.48円
2024年9月。スリランカ6日目

今日はシギリアの宿をチェックアウトして、聖地キャンディーへ向かう。

朝、シャワーを浴びようと思ったら、ガマガエルがシャワーヘッドを占領している。
切ない目でこっちを見ながら、喉を鳴らしていて、なんとなくかわいい。
部屋に入り込んでくる猿とカエル。スリランカの自然は素晴らしい。

シギリアからキャンディ行きの直行バス

昨日、River Retreat Sigiriya ホステルの女性オーナーから、シギリアからキャンディ行きの、バスの行き方は聞いている。

このレストランの向かいから、キャンディ行きのの直行バスが一日一本、朝の6時半に出ている。
それ以外の時間だとダンブッラで乗り換えになり、ダンブッラからは満席で座れないと言われた。

眠いが仕方ない。バスでは座りたいので、早起きして朝6時半に目印もないもない場所でバスを待つ。
他に誰もいないし、本当にこの場所で合っているのだろうか。

こんな辺鄙な場所にバスなんか来るのだろうかと疑ったが、6時半過ぎにバスがすごい勢いでやって来た。
見過ごされてしまわないよう、大きく手を振ってバスを停める。

チケット回収係の人が、私のスーツケースをバスの後ろのトランクへ入れてくれた。
無事、キャンディ行きの早朝の空いているバスに乗れた。

スリランカのバスは、やはりドアは開けっぱなし。
途中で乗客がどんどん乗ってきて、あっという間に満員になった。
チケット係は、私以外の地元の人々からはバスの料金を徴収するのに、なぜか私には言ってこない。
不思議に思いながらそのまま乗る。

ぼったくりバス

9時過ぎ。約2時間半でキャンディーに到着した。
バスはここが終点ではないので、慌てて降りる。
降りると、チケット係の若い男性は私をバスの後ろのトランク置き場まで連れて行き、スーツケースを出してくれる。

そしたバスの料金を聞くと「1,000ルピーだ。」と言う。
「高いわ!」
これまでのバスの料金と違い過ぎたので、思わず叫んだが、チケット係の男性は目を逸らす。
「本当に乗客全員、1,000ルピーも払っているの?」と聞くと
「・・・Yes・・・」と気まずそうに言う。

乗って来たバスが、もう出発するというので、揉めるのも面倒なので1,000ルピー払った。
2時間半も乗って、たったの500円だし。

これまで乗ったバスで貰ったバスチケット

のちに宿のオーナーに「キャンディシギリヤ間のバス代っていくら位なん?」と聞くと、「知らないけど・・・たぶん5~600ルピー位じゃない?」と言う。やはりぼったくられていた。

これまで乗ったバスは、乗ったらすぐにチケット係が、ちゃんと料金を書いた紙を機械で発券してくれていた。あのチケット係は、他の乗客がいる前ではボッタクリの金額を私から徴収出来ないから、最初から私だけは発券せず、誰もいない場所で金額を徴収する形を取ったのだ。
スーツケースを背後のトランクに入れ、その場所まで連れて行きチケット代を回収する流れが、あまりにもスムーズだった。これまでも外国人旅行者から、この方法でお金を騙し取っていたに違いない。

ぼったくられた金額は200円位。惜しくはない金額だが、なんとも素直に騙されてしまった自分が悔しい。

スリランカ人はインド人よりずっといい人だと聞いていたので、油断し過ぎたしショックだった。
どこにでも悪い奴はいるものだ。今後はもうちょっと警戒しないと。

City View Hostel Kandy

宿はバス停からと、佛歯寺からも、近い場所を予約していた。
Booking.comでのホテル名はCity View Hostelだが、Googleマップ上の名前はなぜかMLSC hostelとなっている。ドミトリーで2,000ルピー(930円)

9時半に宿に着く。
入口に近所の怪しいおっちゃんらがたむろしていて、私の姿を見るなり「お前はあっちだ。」と、旅行者で賑わっている、隣にあるカフェを指差された。
外国人はこんな安宿に泊まらないのだろうか。「ちゃうわ!」と言いながら宿へ向かう。

恐る恐る、階段を上ってレセプションへ。
若いくりくり髪の毛のオーナーは、クチコミ通りとても親切で、私がここを通る度に気に掛けて話しかけてくれる。
いつ見てもなぜか悲しそうな顔をしながら、ゆっくりとした英語でだ。

宿のWi-Fiのパスワードが「onemorestay(もう1泊して)」だった。
彼は私にも、「泊まるの1泊だけなの・・・そう・・・」と悲しそうにつぶやいた。
キャンディでは皆、長居はしなくて、儲からないのだろうか。ちょっと切なくなる。

私の他の宿泊者は、インド人男性1名だけ。
全部で3部屋ある宿で、私にはこの6人部屋が貸切になった。
清潔だったが、殺風景過ぎてオーナーの態度と相まってこれまた切ない。

ミニマリストを目指していたら、これが究極の部屋の形になるのだろうか。
なんとも味気なさ過ぎて、落ち着かなかった。

部屋からの景色。
雨が降ってきて出掛けるのが億劫になったが、キャンディには一泊しかしないので、観光に行かなくてはならない。

キャンディのフードセンター

雨が止んだので街へ出る。

化粧水がまた切れたので、歩いて行けるショッピングモールまで買いに行くことにする。
そのショッピングモールの横の、立体駐車場の最上階にフードコートがあるようだ。

スリランカでは、これまでスリランカカレーコットゥなど食べたが、他にも美味しい地元グルメがあるらしい。
そんな地元料理の数々が、このフードコートの窓口で買える。
上部に設置されたモニターで、メニューと料金が見れるので分かりやすい。
安さで人気過ぎて、地元の人らで溢れ返っているので、席には中々座れなかった。

まずはエッグホッパー60円。美味しい。

これは名前を忘れた。クレープのような生地とカレー。50円。酸っぱくはないけど、食感はインジェラそのもの。懐かしいエチオピアを思い出した。

食後のデザートにソフトクリーム65円を頼んだが、水の味しかしなかった。
これがスリランカクオリティ。本当にありがとうございました。

キャンディ・シティ・センター

隣のショッピングモールへ。いつも化粧水を買うのに利用しているメイソウはなかったが、またもジャパニーズショップのパッチもんみたいなお店があったので、そこで化粧水購入。
全然肌は潤わなかったが、帰国まであと数日なので、これで耐えることにする。

ショッピングモールの食料品売り場はこんな感じ。ビールが売っていないか、のぞいてみたが、地下の別の売り場にあるようだ。
インドでもスリランカでも、アルコールは別売り場で、レジや在庫は鉄格子の中にある。金額が高いから盗まれるのだろうか。

世界遺産の仏歯寺へ

川を横目に見ながら、世界遺産の仏歯寺へ向かう。

寺の周囲の、庭部分に入る。午前中に雨が降ったので道がぐちゃぐちゃ。

ぬかるみだらけで歩きにくい。

八角堂

シンハラ建築(古代から中世にかけてのシンハラ王国の時代に最も栄えた建築)の建物で、もともとは王の休憩所。今は図書館になっている。

これらの建物の内部に入るには、靴を脱がないといけない。
このどろどろの地面の状態で靴を脱ぐのが・・・
気持ち悪いし、足洗い場なんてないので、再度履くときに靴が汚れるし。

うーん・・・入るか、やめておくか・・・かなり悩む。

しかし、どう考えても、キャンディーに来て、この世界遺産のお寺に入らない人はいないだろう。

意を決して入り口の靴預り所で入場料2,000ルピー(1,000円)を払い、靴を脱いで中へ向かう。

やはりスリランカ人は無料のようで、中にたくさんいる。

象牙が飾られた祭壇がある。亡くなった象から取ったものだといいんだけど。

一日3回のプージャ(お祈り)の時間には扉が開かれ、仏歯が入った金色の入れ物を見ることができるらしい。凄い人だかりのようなので、時間はずらした。

2階へ上がる。
地元の人らにとってはかなり重要な祈りの場らしく、真剣にお祈りをしている人の数が凄い。
あまりの混雑ぶりと、そこまで敬虔な仏教徒ではない私は、場違いな気がして、仏歯の入れ物を見るのは諦めることにする。

象が通り抜けられるだけの高さがある色鮮やかなトンネル。

そこからバルコニーに出てみると、警備員の若い男の子に「こっちへ来い。」と呼ばれる。

何かと思って話を聞くと、今日はキャンディのお祭りがある日で、夜にあの川の向こうでダンスが行われるらしい。

なんてことはない、そこまでの案内とダンス鑑賞の営業だった。1時間2,000ルピーだと言う。全然興味がないので、断ってお寺を後にする。

近所のスーパーの地下で、缶ビールを買って宿に戻ってきた。

殺風景な部屋でひとりで飲むビールは少し孤独。ドミトリーが貸し切りだとかなり淋しいな。
ここに、他に誰かがいるのといないのとでは、キャンデーの夜の感じ方は全然違っていただろう。

スリランカは、気に入ればヌワラエリアゴールなど、もっと観光しようかと思っていたが、他の旅人にも全然会わないし、今朝、バス代を騙されたことで、さっさと出たい気分になってきた。

日本への帰国日が近づいてきた。明日は列車でエッラへ移動する。

ど田舎のシギリヤで癒される。貧乏人はピドゥランガラロックからシギリアロックを臨む(Day466-7)

1スリランカルピー≒0.48円
2024年9月。スリランカ4日目

シギリアに到着し、シギリアロックを眺めながら予約している宿へ向かう。
宿はここの近くを予約している。

Kalana Homestay(ホステル)

シギリヤにはドミトリーもあったが、個室のこっちの方が中心地に近くて安い。ダブルルームで5$(743円)。

訪問すると、おばあちゃんが愛想のいい笑顔で迎えてくれた。英語は通じないがウェルカムドリンクを用意してくれて歓迎してくれる。テラスのソファーには、なぜか虎のぬいぐるみもいて癒された。

めちゃくちゃ清潔な部屋に専用のシャワールームとトイレ。綺麗すぎて感激した。
Wi-Fiの遅さは使い物にならないが、シギリアではどこもこんなものだと言う。
そして停電が2回起こり、扇風機が回らなくなって暑いので出掛けることにした。この停電する感じもラオスの田舎町を思い出していい。

宿にいた娘さんは、少し英語が喋れたので周囲の観光について教えてもらう。
「アーユルヴェーダをやってみたいんだけど。」と言うと、宿の目の前のお店を紹介してくれた。
最近オープンしたようでGoogleMapには載っていない。
今すぐ入れると言うのだが、支払いが現金しか駄目とのことで、現金を下ろしにATMへ。

宿の目の前にATMがあったのだが、停電があったせいか画面が変になっている。銀行に併設していないATMにクレジットカードを入れて飲み込まれても嫌なので、かなり離れたATMまで歩いて行ってみることにする。ずっとこんな田舎道。

もうひとつのATMもこんな辺鄙な場所にあり、やはり銀行と併設していなくてクレカが飲み込まれたら困るので、下ろすのは止めておいた。

夜になった。道が真っ暗すぎて宿の周囲しか歩けない。夜は野生の像に襲われるので、歩くと危険らしい。
宿の周囲のレストランに、クレカが使えないが何軒も聞いて周ったが、見事にどこも現金しか無理だった。シギリアがこんなド田舎とは思わなかった。都会でもっと現金を下ろしてくるべきだった。

宿の目の前のATMで、他の誰かがちゃんと現金を下ろせていたら自分も下ろそうと少し離れて観察していたら、ツアー帰りのカップルがやって来た。男性の方がクレジットカードを入れたら、なんと飲み込まれて出て来なくなった。

「オーマイガー!オーマイガー!お前もここでお金を下ろしたか?!」

慌てまくる男性が駆け寄って来て聞かれたが
「いや・・・下ろしてない。ごめん。」と答えてその場を去る。
・・・・『今日、停電があってATMの画面がおかしいから気を付けろ。』と言ってあげたら良かったかな。見学していて実験台にしちゃって、ごめん・・・

あの男性は、明日の朝までクレカは取り出せないだろうな。
少し罪悪感を感じながら、近所の混んでいるレストランへ入る。

ビール一杯分の現金しか持っていないので、ビールだけ頼む。
お店の人に「食事はいらないのか。」と聞かれたので「ATMが壊れていて現金を持っていないんだ。」と言うと、親切に「ツケにしといてあげるから頼めよ。」と言ってくれた。
気持ちだけありがたく頂き、ビールでお腹を膨らませた。

最近、鏡を見ると、首やあばらの骨がすごく浮き出ている。食事を抜きまくっていて、一体この旅でどの位痩せたのだろうか。(帰国してから測ると10Kg減っていた。)


次の日。

朝、部屋の窓から隣の敷地を覗くと、なんと象がいた。
シギリアは象に乗る観光で収益を得ているようだ。

近くの川でも象に水浴びをさせていた。だが、水の深さが全然足りなくて、無理やり寝ろと足を叩いて横たわらせている。象は明らかに嫌がっていた。ちょっと、いや、かなりかわいそう。

宿の目の前のATMに行くと、画面はちゃんと直っていて現金を下ろせた。近所のレストランに朝食を食べに行く。
それにしても、ダンブッラでもそうだったが、外で座っていると目に向かって小さな虫がひっきりなしに近づいてくるので不快極まりない。
ネットで調べたら「メマトイ(目纏い)」と言うハエらしく、涙に含まれるタンパク質やミネラルを舐めようと寄ってくるらしい。どれだけ手で追いやっても目に向かってやって来るので、サングラスをかけることにした。少しマシになった。

ダンブッラで食べて気に入ったコッティを頼む。このコッティは、中に入っているクレープ生地をみじん切り部分がかなり多く、口の中の水分を全部持っていかれた。

River Retreat Sigiriya(ホステル)

宿がとても綺麗だったので延長したかったが、予約でいっぱいだった。
娘さんに「私の姉もホテルやってるんだけど、そこどう?」と言われたが「Wi-Fiが遅いからいいや。」と断り、Booking.comでクチコミの良かった宿へ行く。
GoogleMapの場所と少しずれていて、探しまくって辿り着いた先は宿泊していたホテルの裏(南)だった。

しかもここが、さっき娘さんが言っていたお姉さんのホテル。1,900ルピー(950円)。
12時。ネットで予約せず直接訪問したので、お姉さんのマドゥは驚いていたが、歓迎してくれた。
「ごめん部屋はまだ用意出来てないの。前の客がドアを開けっ放しでチェックアウトしたから、猿が三匹入ってきてめちゃくちゃ汚していったの!14時に部屋が用意できるけどいい?」と言われた。

確かに部屋の中をのぞくと、本当にどこもかしこも、バスルームの中まで泥だらけでめちゃくちゃ汚い。

お姉さんの方はかなり英語が正確で流暢だった。地図を出して周囲の観光や美味しいレストランなど教えてくれる。

「今からシギリアロックの横のピドゥランガラロックに行くから、すぐにチェックインできなくても大丈夫。」
そう告げて、荷物を置いて観光へ出掛ける。

ピドゥランガラロックへ

【シギリアロックとは】
5世紀にカッサパ1世が建てた古代の王宮跡。200メートル以上の高さを持つ巨大な岩山の上に建てられており、その頂上にはかつて王の宮殿があった。世界遺産。
岩山に登るための入り口は、巨大ライオンの口を通り、中腹の岩には美しいフレスコ画が描かれている。
カッサパ1世は、王位を巡る争いの結果、父王のダーットゥセーナ王を殺害して王位を奪取、兄弟であるモガッランの復讐を恐れ、シギリヤの岩山に要塞を築いた。

シギリアに着いた時はもちろん、シギリアロックに登るつもりだったのだが、なんと入場料が35$。5千円以上もする。
Googleマップの口コミを見ていると、どうやら貧乏人はシギリアロックの北にあるピドゥランガラロックという岩に登り、そこからのシギリアロックの眺めを楽しむらしい。

ピドゥランガラロックの入場料は1,000ルピー(500円)。
もちろん私はピドゥランガラロックの方へ行く。
この暑い中、徒歩で行く人はいないのか無人状態。

行き方はマドゥに教えてもらっている。シギリアロックを横目に見ながら西に大回りする。徒歩だと30分はかかる。
遠目に見たシギリアロック。登る階段が、大勢のインド人観光客でぎゅうぎゅうに埋め尽くされているのが見えた。うーん・・・やはり行かなくて良かったかも・・・

も入口に到着。宿からは45分も歩いているので結構遠かった。ここで入場料を払う。

入口はお寺になっているようだ。象の壁がかわいい。

早速登り始めたのだが、なんだこれ。かなり急でハードな道。

道・・・なのか?岩・・・なのか?

ずっとこんな感じの急な階段が続く。体力的に頂上まで行けるか不安になってきた。
運動靴、ペットボトルの水持参で懸命だった。足腰の弱い人には無理だろう。

日本にいる時は車でばかり移動していたので、自分には体力がないと思い込んでいた。しかし一緒に旅をしている人たちにはいつも「健脚」と言われる。知らない自分の一面を知ることが出来るのも、旅の醍醐味だ。

30分歩いてやっとひらけた場所に出てきた。

仏陀が寝ている。金箔が途中でなくなったのだろうか。

幸せそうな寝顔だが・・・やはり何故か笑ってしまう。なんでなんだろう笑
日本の仏像のように、薄目を開けている崇高な感じがなく、隣のおっちゃんが縁側で昼寝しているという雰囲気なのである。そこもまたスリランカの醍醐味なのか。

ここ以降の道もえぐい。
ここは本当に観光地なんだろうか。いや、金額的に現地人の聖地なのだろう。他に人も見かけないし不安になる。

ラストの道。
これは道というか、岩と棒を使って登らないと上には行けない。
困っていると、地上にいた女性が声をかけてくれ、上から私を引っ張り上げてくれた。これ、一人だと登れるのだろうか。

頂上に到着。遥か向こうにシギリアロックが見える。
道中は全く人に会わなかったのに、頂上はインド人観光客家族らが数十人いた。西洋人もちらほらいる。

美しいスリランカの大自然が、360度のパノラマビューで見れる。
世界一周の最後の地がここスリランカだ。こんな絶景を見れて幸せだと思った。

しばらく佇んでいると、他の観光客らはいなくなり、絶景を独り占めにすることが出来た。
どうやって登ってきたのか、ノラ犬も数匹いる。

ピドゥランガラロック側の岩とシギリアロック。とても神聖な景観。
風が気持ちいい。

絶景を独り占めで大満足。
麓に降りて、喉がカラカラだったので売店でコーラを購入。250ルピー(120円)。
宿までトゥクトゥクで戻りたかったが、商売気が全くなく向こうから声をかけてこないので、なんとなく片道40分を歩いて戻る。

宿に着いたが、マドゥに「急にガイドを連れてカップルが2名来ることになったから、そっちの部屋を掃除しないといけないの。ごめん、もう2時間待って。」と言われた。
いや・・・私の方が先に予約したんだけど・・・

後から来たカップルは西洋人だった。こういう時、アジア人ひとりの私はなめられてるんだろうな。
仕方なくシャワーだけ使わせてもらい、昨日妹の方に教えてもらったマッサージ屋にアーユルヴェーダをしに行く。山を登って体がガタガタ笑

アーユルヴェーダは初めてで、70分で1万ルピー(5,000円)という高い金額にも期待していたのだが、ただの普通のオイルマッサージだった。まあかなり気持ち良かったのでいいけれども。

18時半。マッサージから戻って来たら、やっと部屋にチェックインできた。
めちゃくちゃ綺麗になっていた。これがあの猿の足跡でベタベタだった部屋なのか。Wi-Fiも昨日の宿より速い。
お姉さんのマドゥは独身で子供もいないようなので、1人で切り盛りするのは大変だろうな。
「何時間も待たせてごめんね。」と言うマドゥに「全然OK!」と返事をして夜ご飯を食べに出掛ける。

昨日と違い、現金があるので近所のレストランへ行き「デビルシュリンプ」というものを頼んでみる。
出てきて気付いたが、「デビル」が付くとケチャップ炒めになるらしい。醤油を持ってきたら良かった。バナナジュースと合わせて1,500円。

隣の席の酔っ払い西洋人男性らに、一緒に座らないかと声を掛けられたが、断って宿に戻る。

夕方にしかチェックイン出来なかったので、せっかくの綺麗な部屋だが、ここで過ごす時間は短い。

またシャワーを浴びようとしたら、なんと先客がいた。
ゲコゲコ喉を鳴らしながら、切ない目でこっちを見てくる。

本当にスリランカは、自然豊かで癒される。
しかしシギリアは本当に何もない小さな村。これ以上行くところもないので、明日は聖地キャンディーへ移動する。

再びダンブッラにて石窟寺院と黄金仏像へ。シギリアへ移動(Day466)

1スリランカルピー≒0.48円
2024年8月。スリランカ4日目

ずっと憧れていた自然と共存したホテル、ヘリタンス・カンダラマ。
かなり見応えがあって本当に宿泊して良かった。2泊しようかと思った位だ。空きがなかったけど。

ヘリタンス・カンダラマからダンブッラへ戻る

ヘリタンス・カンダラマに客を送りに来たトゥクトゥクに話し掛け、ダンブッラまで戻ってもらう。

30分位の距離で1,500ルピー(750円)。ホテル手配のタクシーの半額以下。
ドライバーのおっちゃんは、誰も乗せないでダンブッラまで戻るつもりだっただろうから、つたない英語で「俺もラッキーだが、お前もラッキー♪」と上機嫌。
途中にあるポッパムズ・アーボリータムという自然公園についてなど説明してくれる。

景色がのどか過ぎて、タクシーよりトゥクトゥクの方が絶景で気持ちいい。

ダンブッラ石窟寺院

12時半。
今日はダンブッラからバスに乗ってシギリアまで行くつもりだが、その前に世界遺産のダンブッラ石窟寺院を観光することにした。おっちゃんに石窟寺院の入口まで送ってもらう。

ここのチケット売り場で、スーツケースは預かってもらおうかと思っていたのだが、おっちゃんが
「荷物をみておいてやるよ。その間に石窟寺院と黄金仏陀を見ておいで。戻って来たらシギリア行きのバスターミナルまでまた送ってあげる。」
と言ってくれた。追加は追加で1,000ルピーだと言う。

スーツケースの中にはパソコンやら現金やら入っているが、預けて大丈夫だろうか。
「念のためナンバープレートを撮ってもいい?」と尋ねると快くOKしてくれた。治安の悪い国だとトンズラされそうだが、この人は信用して良さそうだ。
1時間半後に、またここで待ち合わせの約束をして荷物を預ける。

入口で入場料2,000ルピーを払って階段を上って行く。スリランカ人は無料のようだ。
袖なし服や短パン・ミニスカートは禁止。
階段は急でかなり長くてしんどい。これは計算外。1時間半で元の入口まで戻って来れるだろうか。

階段を20分上って入口に到着。他の人たちの真似をしてここで靴を脱ぐ。入口で「ガイドはどうだ。」と勧誘されるが断る。

紀元前1世紀から使われている寺院。スリランカ人の7割は仏教徒でここはその聖地だ。
第1窟から5窟まである。まずは1つ目の窟へ。

仏像と並んで、インドのヒンドゥー教のヴィシュヌ神像が祀られているので懐が広い。

第1窟Deva Raja Vihara(デーワ・ラージャ・ヴィハーラ)は、「神々の王の寺」という意味の石窟で、中には長さ14mあるこの石窟寺院最大の涅槃像が横たわっている。
タイを思い出す。あっちは金ぴかだったけど、こっちは足の裏が赤い。

横たわっている仏陀のポーズはタイのものと同じだが、顔の造りが全然違う。なんか笑ってしまうというか・・・なんでだろ笑

第2窟へ向かう。

恐らくここがメインのようだ。かなり広く、約60体の仏像が祀られている。
天井のフレスコ画も見ごたえがある。

いや、だめだ。やはり笑ってしまう表情。なんだろう、下手な人が描いた絵っぽいというか、なんというか。それか下から当てるライトアップがおかしいのか。聖地でこんなこと思うなて失礼極まりないが。

第3窟。涅槃像(ねはんぞう)。やはり足の裏が赤い。神聖な意味があるのだろう。

第4窟。

第5窟は改装中なのか閉まっていて入れなかった。

石窟寺院を出る。景色がすばらしい。
入口で脱いだ靴がないので焦った。少し離れたところに靴の預り所があってそこに勝手に移動させられていた。返してもらうのに50ルピー取られる。

あと30分しかないので早歩きで元来た方と反対側へ降りていく。反対側に黄金仏像があるのだ。

黄金仏像

道中、マンゴージュースやらアイスやら露店があって他の外人らは購入していたが私にはそんな時間はない。トゥクトゥクのおっちゃんとの待ち合わせが1時間半後という時間設定が、短か過ぎてなんかおかしい。

到着。タイでもよく見たストゥーパ。

高さ約30メートルの黄金仏像。あごに黒いものがいっぱいついているので、何かと思ってよく見るとスズメバチの巣がついている。仏像のあごに向かってガスバーナーで焼き払うわけにもいかないだろうし、しかたないか。

ここからまた急な坂を登って、駆け足でトゥクトゥクのおっちゃんと別れた場所に戻る。約束の時間を10分過ぎていたが待っていてくれた。
どうやら石窟寺院だけで1時間半みてくれていて、その後またトゥクトゥクで黄金仏像の前まで送ってくれるつもりだったらしい。おっちゃんの英語が単語ぶつ切りなので理解出来なかった。どうりで全然時間が足りなかったわけだ。

「もう黄金仏像まで見てきちゃった。」と言うと「早い!体力あり過ぎ!」と驚かれた。

待ち合わせ場所には、おっちゃんの他にもうひとり別の、やたら愛想が良すぎてあやしいトゥクトゥクドライバーがいて、私を見るなり目を輝かせて駆け寄ってくる。

「今からシギリアに行くんだろ?シギリアは広くて徒歩では観光出来ない。バス停からホテルまでも遠い。俺の知り合いのトゥクトゥクに頼んでやるから、そいつにシギリアを案内してもらえ。」
「バス停の近くのホテルを予約しているから大丈夫。いらないよ。」

断ってもしつこい。昨日のトゥクトゥクドライバーで懲りているから、この強欲そうな人には頼みたくない。断り倒して、おっちゃんにお願いして直ぐにバス停に向かってもらった。

ダンブッラのバスターミナル

14時。10分ほど走ってダンブッラのバスターミナルに到着。
おっちゃんは、シギリア行きのローカルバスを見つけて目の前で降ろしてくれた。
金額も当初の約束の合計2,500ルピーのみ。このトゥクトゥクドライバーのおっちゃんはガツガツしていなくていい人だった。

乗り込んだら直ぐに出発。ついている。
この経路はGoogleMapでは出てこないが、ダンブッラからシギリアまでの直行バスだった。やはり地元の人に聞かないとスリランカの経路は読めない。
座れてほっとした。スリランカのバスは飛ばすから揺れて立っているのが大変なのだ。料金は100ルピー(50円)。

大きな停留所で停まると売り子がやってくるので、またドーナツと水を購入。
今度はノートではなく数学の教科書を再利用した紙に包まれていた。

シギリアに到着

50分走ってシギリアに到着。GoogleMapを見て予約したホテルを通り過ぎた次のバス停で降ろしてもらう。

ダンブッラと違ってかなりのどかな雰囲気。

飼われているようだが、道端に像がいる。触れる距離にいるのが驚き。

バスを降りてすぐシギリア・ロックが見える。ギリシャで見たメテオラにそっくり。

ここは自然豊かでのんびり出来そうだ。ずっと1泊ずつで移動しているから、少しゆっくりすることにしよう。

ジェフリー・バワ最高傑作、ヘリタンス・カンダラマ・ホテル(Day465-6)

1スリランカルピー≒0.48円
2024年8月。スリランカ3日目

ヘリタンス・カンダラマ・ホテルに到着

Uberタクシーのドライバーに1,600ルピー(800円)を払って降りる。
ドライバーに「明日のお昼にまたダンブッラに戻るから、ここまで迎えに来てくれない?」とお願いしたが、「あぁ・・・じゃあWhatsUpを教えろ」と言いながらもやる気がなさそうだった。迎えは期待しない方が良さそうだ。

半屋外のレセプションがあり、予約している旨を告げると、1本の蓮の花を渡してくれながら女性が中まで案内してくれた。

ヘリタンス・カンダラマ・ホテルとは

スリランカの有名建築家ジェフリー・バワ(Geoffrey Bawa)の傑作の一つで、彼の「トロピカル・モダニズム」を体現した代表的な建築。1994年に開業し、バワの自然と建築を融合させる独自のスタイルが完璧に反映されているホテル。
バワのホテルはスリランカにいくつもあるが、ここが1番傑作と言われている。

チェックインを待つスペースで、ウエルカムドリンクを頂く。さっそく自然環境を取り入れた独自の建築が現れてきて胸が躍る。

インフィニティプールが目の前に見える。湖と一体化しているかのようだ。
インフィニティプールはシンガポールのマリーナ ベイ サンズで知ったが、このデザインのプールはバワが1900年代に積極的に取り入れており、マリーナ ベイ サンズの方が後に建てられたようだ。

ホテルの部屋の種類

まだ12時でチェックインは14時からだが、部屋は用意出来ているとのこと。サービスが凄い。

建物は真ん中がレセプションで、右のダンブッラウイングと左のシギリアウイングに分かれている。
1番安いプランの部屋はシギリアウイングの2・3・4階でシャワーのみの部屋。

下から2番めのグレードの、シャワーのみ5・6階「パノラミック」の部屋を予約していたのだが、部屋が空いているとのことでバスタブ付の「デラックス」にアップグレードしてくれた。

この日だけ異常に部屋代が安く、この日に向けてインドから移動してきた。
朝食ブッフェを付けて1泊144$(21,500円)。

「デラックス」ルームはシギリアウイングの4階。無垢の木の床が裸足に気持ちいい。
壁にも木がふんだんに使われている。

エアコンがガンガンにきいている。バルコニーがついていて「猿が入ってくるのでドアを開けっぱなしにしないように。」と注意書きがある。景色がジャングルのようだ。

バスタブ!この旅で初のバスタブ!グレードアップしてくれて最高!。テンションが上がる。

バワ建築を探索

当初、シーギリヤロックの麓にホテルを建設する予定だったが、バワは、世界遺産「シーギリヤロック」からも世界遺産「ダンブッラ」からも離れたカンダラマ湖畔に建設することを主張。

建設前からそこにあった岩をそのまま残し、自然との共存・自然に溶け込むというホテルのコンセプトを体現。

通路の装飾は淋しい感じがするが、自然を体感できるようにわざとシンプルにしているのだろう。

プールは3つある。横を通ってホテルを散策。

広い。森の中のホテル。美しくて館内をくまなく歩く。

ヘリタンス・カンダラマの歴史がつづられているコーナーがある。アートはバワの友人たちの作品らしい。

ラウンジ。ここにも岩が剥き出し。

ダンブッラウイングの方へも行ってみる。全長が1㎞あるので、宿泊しているシギリアウイングからは10分ほどかかる。

廊下が野ざらしなので雨が降ると滑るらしい。ホテルのコンセプトを壊さないよう後から滑らないように床に絵が刻まれたらしい。

景色が美しい場所にはベンチが置いてあって、景色が堪能できるようになっている。

バワがいつも座っていたお気に入りの椅子。ここからはシギリアロックが見える。

インフィニティプール

全てのエリアを周り終わった後は、インフィニティプールで夜まで泳いだ。最高だ。

ジャグジー風呂

部屋に戻り、ジャグジーのお風呂を冷蔵庫に冷やしておいたビールを飲みながら楽しむ。
高級ホテルと思ってビールを持ち込んだが、ルームサービスやレストランの金額を見ると全然高くなくて驚いた。

ひとりだと少し寂しいかも・・・考えないようにする笑

夜ご飯を食べにレストランへ。最上階のアジアンレストランに来てみたが、客は中国人グループが1組いるだけだった。退散。

KANCHANA RESTAURANT

朝食ブッフェと同じレストランにする。夕食ブッフェの予約客でいっぱいだ。
2名以下だと窓際の席に座らせてくれるようだ。
アラカルトでお願いして「3種類のスリランカカレー」とマンゴージュースを頼む。

ジュースも15分位待たされたが、30分経っても食べ物が出てこない。見兼ねたウエイターが気まずそうにパンだけ持ってくる。いや・・カレーだから要らないんだけど。

50分待ったところでウエイターに「カレー頼んだんだけどまだ?」と聞くと「アラカルトは40分かかるんだ。」と言われた。・・・50分経ってるんだけど・・・

たっぷり待たされ、シェフみたいな人が意気揚々と「どうだ?素晴らしいだろう?」とスリランカカレーを持ってきた。
盛り付けに時間がかかっていたのだろうか。スリランカ時間でのんびり作っていたのだろう。
本来は美味しいのだろうが、お米もカレーも全て冷めていたので美味しく感じなかった。
ジュース込で2630円。

食べきれない量だったので、少し残して部屋へ戻る。

通路にバーもあるがお客さんはいないもよう。

それにしても素晴らしい建物だ。バワ建築にうっとりしながらこの日は寝る。


次の日。

バルコニーの外のガサガサいう音に目覚め、外をのそいてみるとお猿さんの親子がツタに座って何か食べていた。本当に自然と一体化していて素晴らしい。

部屋に置いてあったオプショナルツアーやエステ料金などよく読んでみると、無料で館内バワツアーをやっているらしい。早速レセプションに行って今日のツアーに参加出来ないか聞いてみる。

今日はたまたま外部から来たインド人らでガイドが空いていないらしい。
「明日なら空いているんだけど・・・」と言われたが、1泊しか取っていないので諦めた。

レストラン前にある、バワお気に入りの彫刻家ラキ・サナナヤキの巨大フクロウの彫刻

昨晩と同じレストランへ行き、朝食ブッフェを楽しむことにする。

ブッフェは14$の追加料金だった。かなり種類が多くて楽しい。朝食ブッフェも友人と行ったウズベキスタン以来か。

久々のブッフェで舞い上がり、盛りだくさん。焼いてもらったオムレツが最高だった。

朝食後も散歩。
ヘリタンスカンダラマの紹介でよく見るこのアングルが見れる場所へ行きたかったのだが、昨日はここへの道が分からなかった。

シギリアウイングの中央らへんで、階段がありそうな場所をくまなく探し、やっと1か所だけ庭へ出れる階段を見つけた。従業員通路かと思うような道を通るので昨日は分からなかったのだ。

お猿さんいっぱい。人がいても逃げない。

これこれ。この景色こそがヘリタンス・カンダラマって感じ。私の部屋はここの4階だ。

残り2つのプールを堪能

チェックアウトの時間まであと2時間弱。
昨日はインフィニティプールにしか入らなかったので、その上にあるもうひとつのプールへ入ってみる。床がそこにある岩をそのまま活かして造られているのが楽しい。

水着の上にTシャツを羽織り、3つ目のプールへ移動。3つ目のプールは遥か離れたダンブッラウイングの端にある。10分歩く。

3つ目のプールに到着。場所が中心から遠くて見つけにくいため、1組しか泳いでいなかった。
ここでも泳ぐが、やはりインフィニティプールが湖と一体化していて1番楽しかったかな。

あっという間にチェックアウト時間の12時。
朝に昨日のUberドライバーにメッセージを送っておいたが、既読にならなかった。雑な感じの人でメッセージなんか読むタイプじゃなさそうだったもんなぁ・・・彼は英語が通じなかったので電話も出来ない。

レセプション前にはホテルのフロンで呼んでもらったタクシーを待つ人らで溢れている。
Uberはこんな辺鄙な場所では捕まらないし、ホテルに頼んでタクシーを呼ぶと4500ルピー。

ホテルに頼まず、チェックインしにやって来る人が乗ってきたタクシーやトゥクトゥクに、そのまま乗れば、昨日のUberと同じ料金でダンブッラで帰れるんじゃないか??

そう思ってチェックアウトしてから振り返ると、ちょうどトゥクトゥクがやって来てチェックインするヨーロピアンを降ろしたところだった。
直ぐに出発しようとしたドライバーに駆け寄り話しかける。

「待って。ダンブッラに戻る?」
ここからホテル手配意外でトゥクトゥクに乗る人はいないのだろう。
話し掛けられたのが意外だったのか、ドライバーのおじいちゃんは驚いていた。
「ああ。」
「乗せて。いくら?」
「1,500ルピー(750円)だよ。」

やった。ついている。安いし待ち時間ゼロ。

タクシー待ちの人らに恨まれないよう目立たないように素早くトゥクトゥクに乗り込んだ。

今日はシギリアへ向かう。

スリランカのダンブッラ到着、激安ホステルと極悪トゥクトゥクドライバー(Day464-5)

1スリランカルピー≒0.48円
2024年8月。スリランカ2日目

ダンブッラ到着

Polgahawelaからダンブッラ行きのバスは、ラスト30分頃には席が空いて、一緒に乗っていたスリランカ人の女性が「あんた、座りなよ。」と誘導してくれた。
バスは私以外は全員スリランカ人だ。外国人は普通このバスには乗らないのだろう。

ほどなくしてダンブッラに到着し、町の中心で降ろされた。

ロバートイン・ダンブッラ(ホステル)

スリランカのドミトリーはインド人だらけ。人が寝ていようがお構いなしに喋る無神経さに昨日で懲りたので、今回は個室を予約した。バス停から西へ15分程なにもない道を歩く。

到着したのは普通の家だった。門から出てきた女性が「あれ?泊まりに来たの?」と驚いて中に入れてくれた。

父親とおじいちゃんを呼んで来てくれた。2人とも喜んでくれていて大歓迎といった様子だ。
「ちょっとここで座って待っていて。パソコンチェックしてくるから。」と言われ、待たされた。どうやらめったに客が来ないようでBooking.comからの予約に気付いていなかったようだ。

そしてなんだこの手摺のない階段は。ボスニア・ヘルツェゴビナのスナイパービルの再来ではないか。

かなり長いこと待たされ、私の予約金額が確認できたようで、「OK!1200ルピー。」と言われその金額を渡す。個室、シャワートイレ付で570円だ。この旅で最安値だろう。

まさかと思ったが、部屋はあの階段を上った2階にあった。おじいちゃんがスーツケースを運んでくれた。これ、落ちたらしぬよね・・・

2階の外廊下も手摺が一部しかない。なんでこんな造りなんだろう。自分たちで造ったのだろうか。

部屋はとても綺麗だった。エアコンはないが扇風機、ポットも蚊帳もある。トイレも洋式だし昔みたいに和式のトイレなんてもうインドもスリランカでもあまり見ないのだろう。
こんな個室に570円で泊まっていいのだろうか。少し悪い気になる。

夜のダンブッラ

電車とバスの移動で疲れたので、シャワーを浴びてから仮眠。夜になってしまったが夜ご飯を食べにバスで降ろされた通りまで歩く。ホステルは住宅街の中にあったようで、大通りに出るまで10分、道が真っ暗なのでスマホのライトで照らしながら歩いた。
途中、この仏像だけが光っていた。

バスで降ろされたところまで来た。来る途中、よほど外国人が珍しいのか、トゥクトゥクの運転手にひっきりなしに声を掛けられる。

Royal Tasty Cafe

昨日のインド料理レストランにはアルコールが置いていなかったので、アルコールが置いているお店をGoogleMapで探して入ってみる。2階のテラスに座席が2つあり、従業員の男性らが暇そうに座っていた。そして、ここもやはり外に面している場所に手摺がない。だれか落ちたりしないのだろうか。

壁にチョークで書かれたメニューを見ながら、スリランカ名物の「コッテゥ」を頼む。

シュリンプのコッテゥ。1,500ルピー(750円)とスリランカの物価からすると高めだが、ここのコッテゥが1番美味しかった。
ソースチャーハンの中に、お好み焼きをみじん切りにしたようなものが入っている感じ。味に飽きたら味変できるソースやケチャップまで付いていた。

会計はオーダーを取りに来た男性と別の男性が持ってきたのだが、「コッテゥ 1,800ルピー」と書かれていた。数字の8のところが何十線にもなっていて不自然だった。どうやら最初5と書いていたのを8に書き直したようだ。

「黒板のメニューは1,500だよね?」と黒板の方へ行こうとすると「あれー?間違えたかな、ごめんごめん。」と白々しい。ちょっとだけぼったくろうと思っていたのだろう。スリランカ人、侮れない。


次の日。宿からの景色。

スリランカは自然が豊かで癒される。久しぶりの静かな個室。この辺りは高地なのか蚊はいなかったので、蚊帳も使わず快適に寝れた。デカイ蜂は部屋に入ってきてびびったけれども。

この日はヘリタンス・カラマンダラ・ホテルへ移動する日。ホテルの近くは食べるところもスーパーも無いため、バス停近くのローカル食堂で腹ごしらえ。300ルピー(150円)。

ダンブッラの極悪トゥクトゥクドライバー

世界的な有名建築のホテルで注文すると、きっと高いだろうと思ったので、食後はスーパーに寄ってホテルで飲む用のビールを購入。

ロバート・イン・ホステルに戻って、荷物をピックアップしてチェックアウトする。

ヘリタンス・カンダラマまでUberで行こうと呼んだのだが、ダンブッラ付近に走っていなくて全然捕まらない。やっと捕まったUberは15分以上先のかなり遠くからやって来るようだ。
暑い日差しの中、Uberがやってくるのを待っているとトゥクトゥクがやって来て、太った強欲そうな運転手に「どこへ行くんだ?」と話し掛けられた。

「ヘリタンス・カンダラマだけど、もうUber呼んじゃったんだ。ごめんね。」
「そのホテルは知っている。1600ルピーだ、乗れ。」
「いや、Uber呼んだから。あと3分で来るし。」
「俺のに乗れ。Uberの金額はいくらだ?」
「同じ1,600ルピーだよ。」
「Uberはここには来ない、乗れ。」
「いや、もうすぐ来るから。だからごめんね。」
「来ないよ、画面を見せてみろ。」
「もう来るんだってば。」スマホの画面を見せた。運転手が覗き込む。
「来ないからキャンセルしろ。同じ金額で俺のトゥクトゥクに乗れ。」

何言ってるんだ、この運転手。いくら断っても、歩いて逃げても、ずっと付いて来てしつこい。
10分以上かけてもうすぐここに来るUberを、キャンセルなんて酷いこと出来るはずもない。同じ金額でもUberは車、トゥクトゥクは野ざらしバイクなのに。キャンセルしてペナルティが付くのも嫌だ。

ずっと言い合っていると、正面からも後ろからも別のトゥクトゥクがやって来て、クラクションを鳴らされた。その隙に逃げる。運転手はまだ追いかけて来ようとしたが、やはり再度クラクションを鳴らされ、やっと諦めて去っていった。

ほっとして待っていたら、目当ての黒のUberの車がやって来た。エアコン付きで綺麗、ドライバーも金持ちそうな男性だ。しかし、窓を開けて、こわばった顔でこう言われた。
「すまない、君を乗せることは出来ない。さっき、ここでUberの営業をするなとトゥクトゥクドライバーに脅された・・・奴らはクレイジーだ。僕はここには二度と来れない。」

は?さっきのドライバーだ!

私のスマホを覗き込んだ時に、予約車の車種かナンバーを見て、その車がやってきたら脅したのだろう。そんなことをしてもあいつのトゥクトゥクになんて乗らないのに、復讐なのか?
あっけに取られてる私を見ながら、20分も待ったUberは、謝りながら去っていった。

じゃあ、仕方ないからトゥクトゥクに乗ろうか。なんて気分にはなれなかった。
インドでは「Uber呼んじゃった」とトゥクトゥクに言っても怒らなかったのに。運転手が青ざめる程脅すなんて酷すぎる。意地でもトゥクトゥクになんか乗るもんかと思い。また別のUberを呼ぶ。

また凄い遠くからやって来ることになったが、Uberは捕まった。今度はボロボロのエアコンなしの車。ドライバーは気の強そうなガリガリのおっちゃんで、ずっとスマホで奥さんと喧嘩しながら運転している。彼なら例え脅されても気にしなさそうだ。

ヘリタンス・カンダラマ・ホテル

30分位Uberに乗って、無事、ヘリタンス・カンダラマに到着。
入口は想像していた「高級ホテル」のイメージとはほど遠い、質素な雰囲気だ。

ここまでの道中、あのトゥクトゥクドライバーに対して腹が立って仕方なかったが、そんな気分もこの自然に囲まれたホテルを見ると吹き飛びそうだ。

わくわくしながらレセプションへ向かった。

初スリランカ、コロンボに到着。空港からローカルバスで市内へ。ダンブッラを目指す(Day463)

1スリランカルピー≒0.48円
2024年8月。スリランカ1日目、コロンボ1日目

無事インドの出国審査も終わり、スリランカ行きの飛行機に乗る。

インドのチェンナイからスリランカのコロンボへ

9時50分の飛行機に乗り、スリランカのコロンボへ。
近いので料金はスリランカ航空でたったの1.38万。

スリランカのビザ

スリランカに入国するには日本人はアライバルビザが要る。
スリランカビザ申請用ウェブサイト「E-Visa」が運用委託先の選定過程で揉めていて、2024年8月頭から運用停止になっている。

仕方ないので、空港でアライバルビザを取ろうとコロンボに到着してすぐに取得窓口に並んだのだが、パスポートを見せたら「お前はビザ要らない、入国審査へ行け。」と言われた。
2024年8月時点ではVISAは不要のようだ。(2025以降は要る。)

他の並んでいるインド人たちはビザ代を払っていたのだが、ビジネスビザか何かだろうか。
とにかくVISA代が浮いてラッキーだ。

コロンボ空港のATMとSIMカード

ビザ無しですんなりスリランカに入国。

スリランカもインド同様、ほぼ現金しか使えないだろうから空港のATMでキャッシングする。
4台あって迷ったが空いている1番左のATMで下ろした。インド同様、明細を見たら手数料は取られていなかった。

アラブとインドでは、Trip.comの3ギガ数百円のe-SIMを購入して使っていたが、ギガ数を気にしないで使いたかったので空港で物理SIMを買うことにした。
1番安いプランの15Gで6$または1600スリランカルピー。(7日間)

コロンボ空港から市内までのローカルバス

空港から市内までのローカルバスは、空港を出て15分位歩いたバス停から出ている。
GoogleMapでバス番号は出るので、自分のホテルの近くまで行くバスの番号を見つけて乗り込む。

料金回収のおじいちゃんがやってきてチケット代を払う。150ルピーだが、荷物があるので200ルピーと言われた。
200ルピーって97円。スリランカ、物価が桁違いに安過ぎる。

Havelock City Hostel, Colombo(ホステル)

バスを2本乗り継いでホステルに到着。2本目のバスは100ルピー(50円)。
口コミが良かったのでここにしたが、コロンボの中心地はFort Railway station付近のようだ。
ここは中心地から少し離れていて歩いて行ける距離ではなかった。

しかし綺麗で居心地はいい。受付の若い女の子には「日本人!日本の文化が好き!!」と褒められた。これは旅をしていてもよく言われる。島国で独特の文化で日本はアメージング♪らしい。

女性専用ドミトリーで約1,000円。インドの宿と違ってエアコンがガンガンにきいていて清潔だ。
この時点では貸し切りだったのぐっすり仮眠できたが、夜になってから戻って来たメンバーは、全員親戚同士のインド人6人グループだった。もちろん喋りまくっていて騒がしい

スリランカのショッピングモール

移動に疲れていたのか仮眠から目覚めたら夜になっていた。宿にキッチンはあるけど、フライパンや食器がなくて全く使えない。
近くにショッピングモールがあったのでそこへ夜ご飯を食べに行ってみることにする。

勿体ない空間の使い方。
1階と最上階にフードコートがあったがかなり高かった。ほかの場所に食べに行くことにする。

この付近はあまり食堂やレストランが見つからず、この大型インディアンレストランへ。

口コミ通り汚い店。客より従業員の方が多い。

インドでラッシーを食べられなかったのでエビカレーとバナナラッシーを頼む。全部で約1,000円。味は悪くないけど座席が汚くて物凄くハエが寄ってくる。

宿に戻る前に、スーパーに寄ってトイレットペーパーやコーラなどを購入した。インドやスリランカのトイレでは紙が置いていないことがある。


ホステルに戻ると、同室のインド人家族らは戻ってきていた。(戻ってこんでいいにの。)
家族の男性陣らは別室の男性ドミトリーに宿泊しているようで、そこから電話がかかってきて夜中に何時間もベッドで寝そべりながら電話している。お互い同じ宿にいるんだから、そ・と・で・喋れよ?はぁ?!

インド人らは、寝るのが寝るのが遅かったから朝も起きるの遅いのかと思いきや、夜中3時半に隣のインド人女性のスマホのアラームが鳴る。そして全然起きない。アラームがうるさくて寝れないので起こしたら「おぉー。」と言いながらやっと気付いて止めていた。(謝れよ)
そしてそこから部屋の中にあるシャワーに女性2人で1時間位入っている。(うるせーよ)

夜中や明け方に、室内のシャワーやトイレを使うと他の人を起こすかもしれないので、私はいつも部屋を出て共用スペースにあるシャワーやトイレを使うのだが、インド人にそんな配慮はないようだ。

インド人家族らは、朝の8時頃に大騒ぎしながら出て行った。おかげさまで寝不足だ。
なんで家族で個室を予約しないんだろう。高いからか。そして朝8時出発には、3時半に起床しないと身だしなみが間に合わないのか?

インド人の生態は謎だらけだ。大学の卒論は「クロネコヤマトの実態」より「インド人の実態」をテーマにした方が奥が深かったかもしれない。

コロンボからダンブッラへ移動

3日後にバワ建築ホテルのヘリタンス・カンダラマを予約している。今日中にカンダラマに近いダンブッラへ移動しなければ。ダンブッラはスリランカのハブとなる拠点だ。

フォート駅にはバスも列車も走っている。バスだと1本、列車だとPolgahawela駅まで行って、そこからバスに乗り換えないといけない。どちらも5時間位でダンブッラに到着する。
列車の方が揺れなくて楽かなと思い、後者の行き方で行くことにした。

Fort Railway station

11時。バスでFort Railway stationに到着。

ここがスリランカの首都、コロンボで1番大きな列車の駅。

列車に乗る前に付近の食堂で朝食を購入。スリランカカレーは150ルピー(70円)。
列車の中で食べられるように、カレーではなく焼いたチキンを購入した。

駅に近づくと待機していたトゥクトゥクの運転手らに一斉に「どこへ行く?」と声をかけられる。
「列車でダンブッラまで。」と言うと列車のチケット購入窓口まで案内してくれた。
1時間半かかる長距離列車のチケットは180ルピー、なんと90円。

駅員に「Polgahawela駅に行きたい。」と言うと、出発は12時50分で、目の前のホームに列車がやってくると教えてくれた。
ホームでキョロキョロしていたら、コロンボ人らが「どこ行くの?」と話しかけてくる。
チケットを見せたら「それ、3等車だから端っこの車両だよ。」と教えてくれた。等級なんかあったのか。安いと思った。

12時にやって来た列車の3等車はぎゅうぎゅうの満員、座る座席などなかった。ふざけんなよ?
「3等車が満席だから、2等車のチケットを買い直したいんだけど!」
そう駅員に頼んで1度外に出してもらった。1等車、2等車、3等車とチケット購入窓口は分かれているようだ。

2等車は350ルピー(180円)。元々持っていた3等車のチケットの差額と手数料10ルピーで購入出来た。この分厚い紙のチケット、昭和を彷彿とさせて懐かしい。

2等車では座れたが、出発時間が近づいてくると車両は満席になった。
エアコンがなくて暑かったが、走り出したら直ぐに窓から風が入ってきた。

始発なので12時50分、ぴったりに出発。車窓を楽しみながら購入したチキンとコーラを楽しむ。

チキンが包まれていた紙は、中学数学のノートだった。スリランカは教科書やノートの紙を再利用する文化らしい。エコでいいではないか。

列車の中では売り子が次々にやってくる。ヨーロッパにはなかったこの文化が居心地いい。
ワデーという食べ物を頼んでみた。100ルピー。豆のすり身にコーンが入っている揚げ物。想像していたよりかなり固かったが、美味しくて気に入り、その後も度々購入した。

Polgahawelaの鉄道駅に到着

14時20分。スマホに夢中になっていて降り過ごしそうになった。出発して動き出した列車から慌てて飛び降りる。ドアが開けっ放しで助かった。
ここからバスの駅までは15分ほど歩く。

GoogleMapを見ると、ここからダンブッラ行きのバスが出ているようなのだが、私の他にバスを待っている人はいない。
不安になり、目の前のバイク店の人に「ここ、ダンブッラ行きのバス停?」と聞くと「違うよ、あっちだよ。」と北の方を指差す。英語は通じず返ってくるのはシンハラ語かタミル語なのだが、対面だとお互い言葉が違っていてもジェスチャーでなんとなく通じる。

Polgahawelaのバス停

指を差された方へずっと歩いて行くと、人がたくさん待っている箇所があった。
列車に乗る時もそうだったが、スリランカでは人に聞きまくらないと乗り場や行き先、チケット購入方法が分からない。昔のバックパッカー旅に近いことが出来そうで、少しわくわくしてきた。

15分程待っているとバスがやって来た。運転手に「ダンブッラ?」と聞くと「そうだ。」と言うので乗り込む。満席も満席、立ち乗り部分も満席で足の踏み場もない。
料金はチケット回収係の人に行き先を告げて支払うと、紙のチケットをくれる。

ぎゅうぎゅう詰めのバスに、ダンブッラまでの残り2時間半、立って乗ることになってしまった。
運転手は真剣に前を見ながら、そして自分のガラケーに電話がかかってきたら出て、喋りながら猛スピードで片手運転している。かなり飛ばし、他の車を追い抜いていくので、冷や冷やした。

コロンボからのバスなら始発だから座れただろう。コロンボからダンブッラまでは、バスで1本で行くのが正解だった。

これがスリランカの旅か・・・

列車を選択したことを後悔しながら、それでも少し昔の旅っぽくて楽しいなんて思いながら・・・
2時間半、満員のバスに揺られながらダンブッラへ向かった。

インド、チェンナイの破壊力が凄すぎる(Day462-3)

1インドルピー≒1.71円
2024年8月。インド2日目、チェンナイ2日目

昨晩は蚊に何度も噛まれて眠れなかった。窓に網戸がないのでいっぱい入ってくる。窓を閉めるとエアコンがないので暑い。
日本から液体殺虫剤スプレーを持って来ていて、アフリカでもヨーロッパでもガンガン効いて、ほぼ蚊には刺されなかったのに、インドの蚊には効かないようだ。恐るべしインド。

Kaalikambal Kamadeswarar Temple

昨日、朝食を買ってきてくれた宿のおじいちゃんは、私から50ルピーぼったくれて味を占めたのか、今日もにこやかに話し掛けてくる。
「You breakfast? Clothes you wash?me wash?」
また朝食買って来てやろうか?服を洗濯してやろうか?と言っているようだ。無茶苦茶な英語でも対面だと通じる。

「はは、いいよ。」と断って外へ出る。
昔、インドで洗濯を頼んだら、全ての服にマジックで部屋番号を書かれたから勘弁だ。

インドのヒンドゥー教寺院は12時に一度閉まって16時に再開するところが多い。
閉まる前に北にある寺院へ向かうことにした。地下鉄40ルピー(70円)。

また降りる駅を間違えて、到着が12時を過ぎてしまった。でも開いている。

この小さな門をくぐるようだ。中へは靴を脱いで上がらないといけない。無料。

中では女性たちが円陣をくんで素手で昼食を食べている。地元の人らのお祈りの場というより、団らんする場のようだ。床に食べ残しの米や水がこぼれていて裸足で踏んでしまった・・・

寺院から海の方へ歩くとChennai Beach駅という鉄道駅があるようなので、興味が沸いて行ってみる。
町並みは相変わらず。バイクとトゥクトゥクのクラクションとゴミだらけ。それでも北のデリーよりはだいぶ静かでお上品だ。

Chennai Beach駅

なんですかこの駅は。

工事は中断してしまったようで、平日というのに工事車両には誰も乗っていない。
このがれき、処分する気ないよな・・・

チケット窓口があったのでのぞいてみる。犬が真ん中で堂々と寝ている。
インドではここから鉄道で周遊しようか悩んでいて、行き先を眺めてみたが、どこへも行きたいという気持ちが沸いて来なかった。

ホームへ出て、鉄道が来るのを眺める。線路にも凄いゴミだ。
ここまで至る所にゴミが落ちている国はやはりインドだけだ。アフリカの比じゃない。何故なんだろう。国民性なのか。

昔、ムンバイで列車に乗ったな。ドアは開けっ放しで窓には格子。ちょっと乗る気がしない。

ローカルバスでインドの海へ

ここの駅名はBeachなのに泳げるBeachがない。GoogleMapを見てローカルバスでBeachの方まで行ってみることにする。バスはひっきりなしに来るので地元の人たちの主要な足のようだ。

三菱電機のマークのバス。日本の中古車か。インドでも走っている車やバイクは日本製ばかりなので誇らしい。
やってきた満員のバスに乗ってビーチへ向かう。こんなバスに乗っている外国人はもちろん私位。
バスは中に乗っている料金回収の人に行き先を告げてお金を払う。なんと15ルピー(26円)。

マリーナ・ビーチ

インドの海へやって来た。・・・・おえーーーーー笑
これがGDP世界5位の国。

インドのゴミっていつか片付く日がくるのか。
宗教の関係で肌を見せれないのか、水着ではなく皆服で泳いでいる。
私は・・・もちろん遠慮しておいた

Policeと書かれた服を着ているので、溺れている人がいないか見張る監視員だと思うのだが・・・スマホしか見ていない。

泳ぎたくない泳げないので、ビーチサイド・レストランに来た。
シーフードレストランは3軒あったが、どの魚も赤い液体に漬けられている。唐辛子に付けて腐敗防止みたいな感じなのか。

声をかけられたお店に入る。「日本のアニメの服だね。」と言うと私のことを中国人だと思っていたようで、少しびっくりしていた。

お勧めの魚を食べる。揚げていた油は真っ黒だったが、アフリカでもそうだったので私のお腹は大丈夫。同席したインド人男性らとも会話し、楽しく食事した。
魚150ルピー(260円)、コーラ40ルピー(70円)。

ビーチのお土産屋ものぞいてみる。

・・・著作権とは。

ビーチでも顔を隠して道端にインド人は落ちている。

初めてインドに来た人ならかなりカルチャーショックだろう。私は昔見たとおりで、何も変わってないことに驚いた。
マドラス大学を横目に見ながらホステルへ戻る。マドラスという地名は植民地時代の名前だから、チェンナイに変えたのに大学名はそのままなんだ。

この後の旅路について

ホステルに戻ってから、この後の旅路について考えた。

チェンナイが楽しかったら、ゴアなど南インドを1ヶ月位かけて周遊しようかと思っていた。しかし、やはりインドはどこまで行ってもインド。
20年前に北インドを周った時とあまり変わりない景色と雰囲気。違うのは、騙してくる人がいなくて居心地がいいということだろうか。

昨日一緒だったRyさんも、インドに1ヶ月いるつもりだったのに
「チェンナイに来てみたら、もうインドはいいかなと思ったので、今朝、楽しそうなタイ行きのチケットを予約しました。」と言っていた。
聞いた時は勿体ないなぁと思っていたのに、今、私は同じ気持ちになっている。

インドはもういいか・・・

居心地のいいインドなど、インドの真骨頂ではないのかも知れない。北インドの混沌と詐欺師たちとのバトルこそが、インドという国の面白さを倍増させていたのだ。それか、南米やアフリカを周った自分には、南インドは刺激が足りなさ過ぎたのか。

南インドを周遊する気分にはなれず、明日の夜のスリランカ行きの飛行機のチケットと、4日後のスリランカのバワ建築ホテルの予約を取った。

夜のヒンドゥー教寺院へ向かう

チケットを取った後、宿でシャワーを浴びてから、夜のヒンドゥー教寺院へ向かう。
アブダビで見たモスクが夜が幻想的で綺麗だったので、インドでもそうなのか夜に見に行ってみたくなったのだ。

またローカルバスに乗り込む。そう言えば昔、ニューデリーのローカルバスでレ〇プ事件があったな。
チェンナイは夜でも女性がたくさん乗っていて、治安は大丈夫そうだ。

バスを降りて寺院へ向かう。夜道もかなり人が歩いている。

カパリーシュウォーアー・テンプル

7世紀に建てられたチェンナイで1番古い寺院。ポルトガルに破壊されたから16世紀に再建されたらしいけど。入口はやはり靴を脱いで入る。

なぜここに鶏が寝ているのか。熟睡していて近づいても起きない。

中は凄く広かった。
中央の建物内は入るのに凄く並んでいて、入口に「Special」と書かれている。
異教徒なので躊躇したが、どうしても中が見たくて入ってみた。
中は中央の厳かに飾られた場所で、お金を払った人が、偉い僧侶に何か儀式的なものをしてもらっている。

この敷地内も建物の中も全員インド人だけで、観光客は私だけだ。
儀式をしばらく眺めていたが、建物内に監視カメラがあったようで、わざわざ入口付近の管理事務所からやってきた管理人に「ちょ!マダム!君は外に出て!」とつまみ出されたwww

敷地内をぶらぶらするのはOKなようなので、しばらく観光した。
イスラム教よりはヒンドゥー教はまだ寛大かもしれない。

バスでまたホステル付近の大通りに戻ってきた。

図らずもインド最後の夜になったので、ラッシーを飲みたくて適当な食堂に入って頼んだが、夜は置いていないらしい。

仕方なくチャイとサモサ、揚げドーナツを頼む。これら全部で60円。
時間をかけて出てきたチャイは、予想通り香辛料が効いていてめちゃくちゃ美味しかった。

昨日行った酒屋に寄って180ルピーでビールを買うと、もう明日空港まで行く地下鉄代の40ルピーしか残っていなかった。夜ご飯を買うお金はなくなってしまったので、昨日Ryさんにもらった赤バナナを夜ご飯にする。

確かビールとバナナは一緒に食してはいけないとネットで見た気がするが、仕方ない。


次の日。

2日間お世話になった宿をチェックアウトし、地下鉄の駅へ向かう。
相変わらず凄い景色だ。この通りだけこうなんじゃなくて、全ての道がこんな感じだもんな。

便器が捨ててあるよ。は?

チェンナイ国際空港

20円の地下鉄に乗り、再び、チェンナイ国際空港に到着。
空港に入るのはセキュリティが厳しく、航空券のEチケットの画面を見せてもすんなり入れてくれない。
ガードマンが持っている「本日空港を利用する者リスト」と私の名前を照らし合わせて、一致したのでやっと入れてくれた。
2008年に、ムンバイでテロがあったからだろう。仕方ない。


スリランカ航空の窓口で男性の職員に「スリランカの出国航空券は?」と聞かれた。
てっきりスリランカVISAを持っているか聞かれるだろうと、スリランカ領事館のHPの「日本人はアライバルビザ可」のページの準備だけしていたので、不意打ちだった。

私「出国日を決めてないから持ってないよ。あっち着いてから取るよ。」
職員「スリランカ出国航空券がないと乗せれないよ。」

職員「出国航空券、見せて。」
私「No、No、No、No、No!!」

言い訳が思いつかず、ずっとNo!と言っていると職員は隣のカウンターの職員に「なぁ、日本人って出国航空券いらないのかな?」と聞き、隣の職員は自分の客をさばきながら、面倒くさそうに「いらないんじゃない?」と答えていた。

職員「じゃあ、なくてもいいよ。」

出国航空券がなくても乗せてくれた。適当だな。こういうユルイ感じ、大歓迎。

プライオリティパスの有効期限が切れているので、Trip.comの航空券に付いてくる無料ラウンジQRコードでラウンジに入る。
貧弱なラウンジだったが、ありがたく食べ物とビールをいただいた。

南インドでは全く騙されることなく、接したインド人たちは陽気でいい人たちばかりだった。
3日しかいなかったが、オーストラリア人のおじいちゃんとの「君はインドを誤解しているから、もう一度行ってみろ。」という約束は果たせた気がした。

さて。スリランカは行ったことがないから楽しみだ。

いきなりインド、チェンナイ(Day461)

1インドルピー≒1.71円
2024年8月。インド1日目、チェンナイ1日目

22時半にアブダビを出て、4時半にインドのチェンナイに到着。
ヨーロッパからすんなり日本に帰国すればいいのに、最後にどうしても寄りたい場所があった。

帰国前に寄らなければならない場所

スリランカのバワ建築ホテル。建築が素晴らしいと有名なので泊まりたい。
そしてスリランカから近い南インド

海外で出会う人、出会う人が「インド人はいい奴だ。」と言うので、本当かどうか確かめないと。
私は20年前に女1人で北インドへ1ヶ月出掛け、インド人らにコテンパに騙され、まとわりつかれ、インド人が大嫌いになっているのだ。
ポルトガルの宿で仲良くなったオーストラリア人のおじいちゃんに
「あっちから話しかけてくるインド人と話すのではなく、南インドでこっちから話しかけたインド人と仲良くなってみろ。」
と言われた。私はインド人を誤解しているらしい。確かめたい。

スリランカへ飛ぶ飛行機が、チェンナイからだと安かったので、南インドのチェンナイに行くことにした。

チェンナイ国際空港に到着

到着の空港では、アライバルビザを取るのは私だけだった。
空港の職員は「アライバルビザ?あっちだよ」とイミグレの左の奥にあるブースへ案内してくれる。
そこで貰った書類に必要事項を記入し、インドビザ代の2,000ルピー(3,580円)をクレカで支払う。

ここまではまだスムーズだったが、嬉しそうに「アライバルビザ?俺の列に来なよ!」と窓口に呼んでくれたイミグレ職員は新人だった。
私の書類を見ながら、滞在日数や宿泊先ホテルの住所を一文字一文字パソコンに打ち込んでいるのだが、めちゃくちゃ遅い。しまいに先輩職員2人が登場して背後で「そこの欄じゃないよ、こっちに打ち込めよ。」「おい、綴り間違えてるよ。」とわちゃわちゃ指導している。

・・・早く空港から出たいんだけど・・・

イミグレには誰もいなくなり、私1人が残されている。そこに、また別の職員のインド人男性が3人やってきて「ここにいた、ここにいた!お前はアライバルビザ?」と聞いてくる。
なんだろう・・・イミグレを出た瞬間に高額タクシーに乗せられたり、ツアー会社に連れて行かれるやつだろうか。北インドでの経験があるので、かなり警戒する。

新人くんのせいでかなり長時間イミグレで足止めをくらった。
入国したら、さっきの男性3名が「こっち来いよ。」と案内してくる。行ってみたら、あまりにも引き取りが遅くて、ずっとベルトコンベアで回っていた私のスーツケースを、暇そうな空港職員6名で見てくれていた。
チップを要求されるのかと身構えたが「荷物、俺たちがみといてあげたよーははっ。」と渡してくれ、何も要求されなかった。拍子抜け。

北インドのイメージが強すぎて、警戒し過ぎかもしれない。
ここまでのインド人たちは皆、面倒見が良くて親切だ。英語はなまりが強すぎて聞き取りが難しいが。

空港のATM

チェンナイ市内へは地下鉄で行けるようだ。20年前はインドに地下鉄なんて文明はなかったのに。
チケットは40ルピー。・・・70円って採算が取れるのだろうか。500~800円払っていたヨーロッパから来たら別世界だ。

地下鉄のチケット購入窓口では、クレカは2枚とも弾かれたので、空港に戻ってATMで現金を下ろす。空港の外にはここ1台しかなかった。(空港の中には航空券を持っていないと入れない。)
この銀行は手数料は無料。

チェンナイの地下鉄

チケットはこのQRコードが書かれた紙を改札にかざす。

インドに地下鉄!
調べてみたら日本のODAで建設されたようだ。こういう所で協力しているから日本人と韓国人だけアライバルビザで入国出来るのだろう。遠慮なく80円で乗車させてもらう。

1番前から2両目までは女性専用車両になっている。
チェンナイは田舎なのか女性たちの服装はインドの伝統服だ。そして地下鉄であぐらをかくのが標準。

チェンナイ市内に到着

予約した宿があるGovernment Estate Metro駅に到着。
さっそくインド人が転がっている。「インドは昔と比べて凄い発展している。」と旅人たちから聞いていたのだが。全然20年前と変わっていないではないか。

全然20年前と変わっていないではないか。
まあこの位なら大阪にもいるか。

いやいや、いやいや。
これは日本にはない、道のごみ、えぐい。

道に神の使いのこいつらがいるのは想定内なんだけど・・・

なぜ道端にヤギがいるのか。

電線の絡まり方も相変わらず凄い。安定の破壊力だ。
インドが発展したと聞いて少し寂しい気がしていたのだが、全然変わってなくて安心した。

ブロードランズ(ホステル)

チェンナイ。1000円位の宿はいくつもあり、どこに宿泊しようか迷ったが「伝統家屋」という文言に惹かれ、ここにした。1泊税込みで1,180円。

収容所ですか。

個室。エアコンは無くてファンだけだった。このレベルの宿なら20年前は350円位で泊まった記憶があるんだけどな。物価は3倍位になっているということだろうか。

トイレとシャワーをのぞいてみる。
普通なら「1000円も払ってこれかい!」と落胆するところだが、20年前もこんな宿に泊まったので懐かしくて嬉しかった。その頃は宿のトイレは和式で、水は側に置いてある手桶で流すタイプのものしかなかったのでかなり進化している。

昨日の朝にナン1枚を食べてから何も食べていない。
宿の部屋まで案内してくれた従業員のおじいちゃんが、「朝食いる?」と聞いてくれたので、水と朝食を買ってきてもらった。

バナナ、パンケーキ、卵焼きにスープ、充実している。
最初150ルピーと言っていたのに、
「こぉひぃぃーー、バァナァナーーー、パンケェキィィーーー!!・・・180。」
「ばななぁぁぁーー、こぉひいいいー、ぱんけぇきぃぃーーー!!・・・・・200」
と聞いてもないのに3回説明してきて3回目に200ルピーに値上がりした。
50ルピーは85円。どうでもいい金額なので気持ち良く200ルピーを払った。

朝食は美味しかった。インドじゃ350円でお腹いっぱいになるのか。幸せだ。

3時間ほど仮眠してから、廊下に出てみたら、日本人男性がいた。大学院生で、3日前からチェンナイに来ているらしい。
今日がチェンナイ最終日らしく、一緒にショッピングモールへ行かないかと誘われたので、Uberアプリでトゥクトゥクを呼んで一緒に行くことにした。

エクスプレス・アベニュー

20年前にはあれだけぼったくられたインドのタクシーやトゥクトゥクにサイクルリキシャ。
Uberで呼べたらもう揉めなくてすむ。なんて楽になっているんだ。
もっと皆に私が旅した20年前のインドの苦労を味わって欲しいのに。片道250円位。

日本人大学院生のRyさんが行きたがったのは、ここ。彼が持っている地球の歩き方に載っているようだ。

フィリピンでも見たようなよくあるショッピングモール。ホールで出し物をしていて賑わっている。
私はここでお馴染みの「miniso」でメイク落としとクシ、家電屋でUSB-Cコードを購入。彼はスポーツタオルをお互いかなりの格安で購入した。

どのお店の店員も愛想が良くて感じがいい。もじゃもじゃの頭で「イエス」と言いながら首をかしげるのもかわいい。(インドでは前にではなくよこにうなずく)
やはりインド人は、根はいい人たちなんだと思った。

ヨーロッパで購入した1,500円のUSB-Cコードはどれも使用して3日位で接触が悪くなり使い物にならなかった。高いのに4回買い替えた。
ここで購入した199ルピー(340円)のUSB-Cコードは、充電速度も速く故障しなくて性能がダントツいい。
インドはやはり進んでいる。そしてヨーロッパのスマホアクセサリーはなぜあんなにカスなのか。

最上階のフードコートに来た。
入口でセキュリティチェックがあるこのショッピングモールに来れる人たちは、お金持ちの部類なんだろう。

チョコワッフル177ルピー(300円)。現地の物価からしたら高いが美味しかった。

クエイド・Eーミラス・ロード

帰りもUberを呼ぶ。ショッピングモール前でUberでないトゥクトゥク運転手らもひっきりなしに声をかかけてくるが、「Uber呼んじゃったんだよ。」とこちらが言っても「えー。もっと高い金額で行ってあげるよ!」と、なんでやねんというわけのわからないことを愛想よく言ってくる。

宿の近くの賑わっている通路まで戻って来た。

Ryさんが「インド最後はビニヤニで締めくくりたい。」と言うので、ビリヤニが置いてあるお店に来た。持ち帰りしかやってなかったので、一番小さい130ルピーの持ち帰りを頼んだら、銀色の袋に大量に詰めたビリヤニをくれた。

Tasmac(酒屋)

ビールも飲もうという話になり、この通りに唯一ある酒屋へ。
インドのヒンドゥー教は、イスラム教と違ってお酒を禁止してはいないが、国から販売の許可がおりるのが難易度が高く、酒屋の数は少ない。地元民が行くレストランにはもちろん置いていない。
しかしアルコールは皆好きなようで、酒屋は大混雑だった。

後日行った他の酒屋も鉄格子がしてあったので、よっぽど高価で強盗に遭いやすいのだろう。

Ryさんとビリヤニを分け、ビールで乾杯した。ビールは1本350円となかなか高い。

彼は今夜の飛行機でタイへ旅立ってしまう。
大学の休み中にインドを旅してみようとやって来たが、北インドの後にチェンナイに来て、3日で「もうインドはいいかな。」と感じ、今朝、タイ行きの航空券を取ったらしい。

「インド、悪くはないけど、インドが最高って言う人の気持ちが分からない。旅慣れてますの自己アピールなのかな?」「旅って結局、どこへ行くかではなく、そこへ誰と行ったか、だよね。」

彼とは意見が合い、話が盛り上がった。
そう、同じ場所でも誰と一緒にいたかで全然感じ方が違う。

その後も、彼が大学生の時はコロナ中で、誰とも交流がなく閉塞感に耐えられなった話など聞いてあげたりした。

彼が宿をチェックアウトする時間になった。
今朝会って1日一緒にいただけなのに、お互い淋しくなった。
「ハグを。」
最後に彼はそう言い、お互いハグして別れた。

旅先での出会いはやっぱりいいし、そして別れは辛い。
旅立つ方はいいが、残されたものは何故か淋しさが倍増してしまう。

久々、日本語を喋ったな。きっと彼もだろう。
ひとりになり、いつまでも彼が座っていた椅子を眺めていた。

アブダビから日帰りでドバイ観光、遠過ぎて無謀(Day460)

1AED(アラブ首長国連邦ディルハム)≒38.5円
2024年8月。アラブ首長国連邦2日目、アブダビ2日目

宿のエアコン温度問題

昨晩は宿、Paradiso Backpackers Nest 1の部屋が寒過ぎた。
外は暑いのだが、部屋についているエアコンの設定温度が16℃になっている。日本のエアコンだと18℃までしか下がらないものが多いが、アブダビは暑いから16℃まで下げられるのだろうか。

「寒過ぎる。」とオーナーに言ったら
「大丈夫、ここにエアコンのリモコンがあるよ!」と渡してくれた。
26℃にしたいところを、他の男性らに遠慮して22℃に設定したのだが(それでも寒い)、シャワーを浴びている間に同室のデブデブアラブ人男性に16℃設定に戻され、リモコンは隠されてしまった。

確かに彼はかなり太っている。暑いのだろう、そして昨晩のいびきも大音量で大迷惑だった。
くたばれば・・・(以下自粛)

宿のキッチンに付いていた洗濯機は無料だったので洗濯した。
洗濯するだけで宿泊客男性らが「洗剤もっと入れたらどうだ?少ないぞ。」など面倒をみてくれる。
距離感が近すぎて、ほっといてくれ(関西弁)と戸惑い、時に迷惑だったりする。
しかし人の温かさを感じていいかも知れない。エアコンリモコン隠しは困るが。

この日もデブデブアラブ人から朝ご飯とコーヒーが振舞われた。ありがたくいただいて、他の宿泊客らとも雑談。しかしこんなことしている場合ではなかった。

ドバイ行きのチケットが買えるバス停

Musaffah Bus Station

昨日で10AED分しか買わなかったバスカードを全部消費してしまった。宿のオーナーに聞いて、バスカードが買える、1番大きくて近いバス停を教えてもらう。

バス停に到着。
今夜空港まで行くので、アブダビで使えるHafilat Card10AED分と、ドバイ行きのバスに乗るのに使うNol Cardを、ドバイまでの片道分+発行手数料で35AED分購入しないといけない。

窓口は2つとも別。そして両カードともなんと、この辺鄙な場所にあるバス停では現金支払いのみ。近くにATMはない。

「現金持ってないんだけど。」と言うと「あっちの窓口に頼めよ。」と、2つの窓口をたらい回しにされた。「どうすりゃいいのよ!」と助けを求めたら、ドバイ行きチケット販売側の窓口の男性が、隣のコンビニに連れて行ってくれ、コンビニの店員にアラビア語で何かお願いしてくれた。

どうやら私のクレカをコンビニの決済で読み込ませ、10%の手数料で決済金額分の現金をくれるように頼んでくれたようだ。宿のアラブ人といい、レストランやコンビニの店員といい、英語が通じる人が少ないので助かった。

アブダビからドバイへバスで行く

なんとかコンビニで現金を得て、バスカードは買えて乗れたが、時間も手数料も取られた。
最初から空港のATMで現金を下ろしておけば良かっただけの話。ドバイはクレジットカードだけで済むだろうが、アブダビでバスに乗るなら現金は必須だ。

14時にホテル近くのアブダビのバス停に来たのだが、ここからドバイ行きは1時間に1本しかないらしく、14時50分のバスになってしまった。番号はE102番。

アブダビからドバイへ行くのなら、朝の8時位からもう移動しておかないといけなかったようだ。それかドバイでもう1泊。
Googleの地図で見てなんとなく「20分位で着くんじゃない?」とか思っていた。
タクシーで1時間半、バスだと空港などに寄るので2時間半かかる。往復5時間!
宿でアラブ人と昼までくつろいでいる場合ではなかった。完全に失敗した。

ドバイ観光で有名なのは世界一高い建物のブルジュ・ハリファや、世界一広いショッピングモールのドバイモールだろう。しかしドバイ中心にあるそれらに行っていたら、今夜のアブダビ発の飛行機には完全に間に合わなそうだ。

イブン・バットゥータ・モール

16時50分。アブダビを出てから2時間。
時間がないので、仕方なくドバイ中心地までは行かず、1つ手前のバスの駅で降りる。ここにもショッピングモールがあり、世界一美しいスタバがあるらしいのだ。

降りて直ぐにクレカが使えるバスの券売機があったので、帰りのアブダビまでのチケット、30AEDをチャージしておいた。

バス停のすぐ目の前がショッピングモール。
帰りのバスも1時間に1本しかないので、空港に行く時間を逆算したらここには1時間しか滞在出来ない計算になってしまった。

アンダルシア・チュニジア・エジプト・ペルシア・インド・中国の6エリアに分かれているらしい。

エジプト、こんなんじゃなかったけどな。

かなり広い。1時間では周りきれなそうだ。

世界一美しいスターバックス

モール内にはスターバックスが3軒あった。最初違う方へ行ってしまったが、真ん中にあるここが世界一美しいらしい。

綺麗だけど、しょせんショッピングモールにある最近造られたタイル貼りの壁・・・という感じはする。
こんな風に商業的に造られたものより、やはり世界各地にある、宗教や歴史を感じる何百年も前の本物の建物の方が美しさを感じる。

世界一美しい図書館やスターバックス、マクドナルド。世界一周でかなり見てきたけど、ここもやはり来るほどではなかったな。
なぜ有名なのだろう。

イブン・バットゥータ・モールからアブダビまでバスで戻る

18時のバスに乗らないと、飛行機に間に合わない。
17時50分、周囲の人に聞いてアブダビ行きのバスはどれか聞く。
1番ターミナルのバスのようだ。

乗り込んだら凄い混んでいた。私より5分後に来た大勢の人らは、満席でバスに乗れていなかったので10分前に来ていて良かった。

そう思って安堵していたが、乗り込んで1時間半を過ぎた辺りで、宿の方にではなく、海辺にある大きなバスターミナルへ向かっていることに気付く。

どうやらアブダビ行きのバスはAbu Dhabi Main Bus Terminalへ行く101番と、宿の近くや街中を通る102番のバスがあり、私は102番のバスに乗らないといけなかったようなのだが、路線が2種類あるとは露知らず、101番のバスに乗ってしまった。

Abu Dhabi Main Bus Terminalに19時50分に到着。
宿には荷物を預けてある。宿に到着したかった19時半は大幅に過ぎていた。
空港は遠いし出国審査もあるのに、22時半の飛行機に間に合うのか???
もう焦りしかない。

迷っている暇はない。バスを降りたら即Uberを呼ぶ。
ドライバーに、宿に寄ってから空港へ行くようお願いした。

Zayed International Airport

ドライバーは通常の道路は安全運転だったが、空港までの高速道路は飛ばしてくれた。
21時に空港に到着、料金は6,000円。
ドライバーに厚くお礼を言って別れた。Uberアプリは、こっちもドライバーを評価出来るがドライバー側もこちらに点数を付けることが出来る。そのことに気付いてから、好感度を上げるため、ドライバーとは感じ良く会話することにしている。

飛行機出発の1時間半前。エア・アラビア・アブダビのカウンターはまだ開いていた。
今日、ここからインドへ行く。

カウンターの女性に予約番号を告げると、「インドビザは?」と聞かれた。
「日本人はインドの空港でアライバルビザが取れるから、インドに着いてから取るよ。」
そう告げたが首をかしげる。
「インドビザを持っていないと乗せられないわ。それかビザの申請画面があるなら。」

は?

「なぜ?日本人と韓国人はアライバルビザ取れるんだよ。だから申請なんかしてないよ。」
「申請中の画面がないなら乗せれない。」

私が勘違いしているのだろうか?今から申請して間に合うだろうか?
慌ててスマホでインド大使館のHPからインドビザ申請を試みるが、E‐VISAはインド到着3日前までに申請しないといけないと表示された。これだと明日の到着に間に合わない。

「ちょっと、ちゃんと調べて!」
そうお願いしたらどこかに電話し、しばらくして上長っぽい男性が現れ、カウンターの女性とネットで何か調べ出した。
飛行機出発の1時間15分前。出国審査が並んでなければいいが・・・

直ぐに「日本人がアライバルビザでインド入国が出来る」のが分かったのか、カウンターの女性は何も言わず、私の荷物を通して飛行機のチケットをくれた。謝れよ。
アラブ人は事前申請をしておかないとインドのアライバルビザは受け取れないので、日本人もそうだと思い込んでいたようだ。そりゃ世界中の人のビザの要件を覚えていないのは仕方ないけどさぁ・・・
海外の人ってほんと、自分が間違っていても絶対謝らないよね。

出国審査をすませ、直ぐにゲートへ行き飛行機に乗り込む。

ドタバタの大変な1日だった。思えば今朝、アラブ人からもらったナン1枚しか食べていない。
飛行機内で何か頼もうかと思ったが、食欲よりトラブル続きで疲れの方が勝ってしまった。

この日アブダビ到着の飛行機が安かったので、アブダビは1泊だけにしたのだが、タクシーに6千円もかかる位なら、ドバイで1泊すれば良かった。ドバイは物価が高いイメージだが、千円台の安宿はたくさんあった。
帰国までの他の国での計画を練っていて、アラブに関しては完全な調査不足で失敗。

食事は何も頼まず、疲れで電気が消えたら直ぐに寝てしまった。

明日はとうとう、あれだけ避けていた20年ぶりのインドだ。

不安しかない笑

オランダからアラブ首長国連邦へ。アブダビのモスクが凄過ぎた(Day458-9)

1€≒162円、1AED(アラブ首長国連邦ディルハム)≒38.5円
2024年8月。オランダ2日目、アムステルダム2日目

ヨーロッパ最後の地、オランダを後にしてアラブ首長国連邦(UAE)へ向かう。
UAEに行きたかったという訳ではなく、この国を経由すれば、他の国へ行く航空チケットがどこも安いからだ。アブダビやドバイへ行くビジネス客が多く、飛行機の運行が多いせいらしい。

アムステルダムのスキポール国際空港へ

朝の9時半、アムステルダムのスキポール空港へ向かう。
昨日購入した乗り物24時間チケットは、やはりこの空港への路線には使えなかった。
仕方なくクレカタッチで料金を支払って乗る。
あとでクレカの明細を見たら、オランダでは全部1€=166.5円で換算されていて800円だった。
市場レートは162円だが、オランダだけなぜクレカのレートが166.5円になるのか不明だ。現金を下ろした方がお得かも。

バスで空港に到着。飛行機に乗るためにスーツケースを持ってバスに乗っていたのは私だけだった。
ということは・・・よくよく考えたら列車で空港へ行った方が特急がありダントツ早い。失敗した。

オランダの空港はそこまでおしゃれな空港ではない。
航空券の購入時にTrip.comからプレゼントされた「ラウンジ無料券」を持ってラウンジへ行ったのだが、「混んでるからプラチナカードのVIP客しか入れない。」と気の強い女性スタッフに追い返された。
こんな場面ではいつも「アジア人差別??」とか思ってしまうのだが、入ろうとした人は白人でも全員断られていたので、今回はそういう訳ではなさそうだ。

仕方なくマクドでチーズバーガーとコーラを購入。(他の飲食店はびっくりする程高かったので。)
これも後からクレカの請求額を見たら1€=166.5円換算で、チーズバーガーが825円、コーラが608円だった。ぼったくり・・・
ラウンジに入れないって事前に知っていたら、朝にちゃんと宿で自炊して食べてきたのにな。

経由地のトルコに到着

13時に出発して、17時、乗り継ぎのトルコのイスタンブール空港に到着。

前にトルコに来た時にも思ったけど、空港のWi-Fiは、その辺に備え付けの機械にパスポートを読み込ませ、表示された4桁のパスワードを入力したら接続できるタイプ。その機械が凄い行列で、やっと接続したとしても、カスのように速度が遅い。

あまりにも空港のフリーWi-Fiが遅いので、ラウンジでWi-Fiに接続。しかし、それですら遅く、なんでトルコはこんなにもネット環境が遅れているのだろうと思う。

ラウンジは、またも「プライオリティパスの有効期限が切れてるんだけど、入れてくれる?」とお願いして無料で入れてもらった。外国人のこういういい加減おおらかなところは、日本人も取り入れて欲しい。(のちにアジアに突入するとこの方法は使えなくなる。)

ラウンジでかなりゆっくりできた。22時半のアラブ首長国連邦行きの飛行機に乗り込む。

アブダビ到着

朝の4時。アラブ首長国連邦の首都アブダビにあるザイード国際空港に到着。

空港のWi-Fiは無料でトルコより全然速い。なので色々調べると、市内やドバイまでのバスは交通系カードを購入しないといけなくて、現金やクレカタッチでは乗れないようだ。
ドバイという世界的に有名な都市がある国なので、もっと進んでいるのかと思っていたのだが。

空港のバスカード販売カウンターで「Hafilatカード」を買う。いくら分の料金チャージで買えばいいのか分からなくて「10AED分(380円)くれ。」とカウンターの男性にお願いしたら、「2回分しか乗れないぞ?」と言われた。
後でチャージすればいいやと思って購入したが、もらったカードはよくよく見たら、チャージ式のものではなくtemporary(一時的)だった。

空港からバスに乗って予約していたホステルがある市内へ向かう。
バスからの景色を見てみると砂漠の上にデザイン性のない建築物がずっと並んでいるだけで、誰も外を歩いていない。(夏は気温が50度を超えるから。)
この国は人口が少ないのか?初めて降りた国だが、殺風景過ぎて不安になる。

冷房の効いたバスを降りたら、あまりの暑さと湿気で目眩がした。ヨーロッパで1番暑いと思ったアテネの比ではない。熱気が凄過ぎる。
外を誰も歩いていなかったのは、この強烈な暑さのせいだと納得した。

Paradiso Backpackers Nest 1(ホステル)

Booking.comで予約した安宿は、ビルの住所しか載っていなくて、何階がホステルなのか凄く迷った。

入口に小さくこの紙が貼ってあって6階だったようだ。たまたまエレベーターで遭遇した、オーナーの感じのいい若い男性に部屋へ案内してもらう。

部屋はマンションの1室をホステルに改造したタイプ。1泊32AED(1,230円)。ヨーロッパから来たら異様に安く感じる。安いからなのか、イスラム教の国だからか、ドミトリーの女性は私だけで、他はかなり恰幅のいいアラブ人と、出稼ぎに来ているインド人とシリア人。

アラブ人のかなり太った男性が「これがイスラム式のおもてなしだ。」と言って食事やチャイを振舞ってくれた。人をもてなすのがイスラム教の教えだそうだ。そのもてなしの精神は、ウズベキスタンからイランの国を旅した時にもう体験済みだ。

宿の人らとお互いの職業や、旅の目的などを喋っていたら、すっかり夕方になってしまった。ヨーロッパを抜けると急に人と人との距離が近い。英語の下手くそなアジア人だからと会話に入れてくれないこともない。ヨーロッパの大人数宿では、あまり宿泊客らと会話をしなかったから新鮮だ。
お腹が空いたので、宿の人らに「ご飯を食べてくる。」と告げて外に出た。

外へ出て歩いてみる。思った通り、昼間よりは人が歩いている。
そして意外なことに建物のデザインや看板のロゴがダサイ。昭和を彷彿とさせる安っぽい全て同じようなデザイン。アラビア文字以外のアルファベットは全部同じフォントでデザイン性がない。

Samacoza Seafood Resturant(レストラン)

GoogleMapで見ると、近くにシーフードカリーのお店があったので行ってみた。
客が私だけだったからか、ホールのおば様が「観光なの?何人?」と嬉しそうに話し掛けてきて、日本人だと言うと歓迎してくれた。やはりヨーロッパ以外の国は温かくていいな。
カレーも少し辛かったが美味しかった。33AED(1,350円)。

イスラム教の国なので、やはりモスクがありアザーンが聞こえる。

夜のシェイク・ザーイド・グランド・モスク

夜になったのでシェイク・ザーイド・グランド・モスクを見に行く。
ドバイではなく、アブダビに宿をとったのはこのためだ。
これまで見てきたモスクも、昼より夜の方が綺麗だったので夜に見に行きたかった。

空港で購入したバスカードで、GoogleMapを見ながら最寄りのバス停まで行ってみる。

相当な大きさだ。歩いても歩いても近づけない。2007年に完成し、世界で最も大きなモスクの一つ。総面積は22,000平方メートル以上で約40,000人を収容出来る大きさ。

降りたバス停から近づいても裏門にしか行けず、警備員に「ぐるっと回ってゲート6へ行け。」と言われた。

ゲート6に着いて、モスクへ向かう。
正面入口から入ろうとしたら「観光客は別入口で、あの鳥かごみたいなドームの地下にある、ショッピングモールから入るのよ!」とヒジャブを被った女性職員に言われた。
・・・・また遠い距離をショッピングモールまで戻る。何も調べず来たら、入口探しだけで翻弄されまくりだ。

Souq Al Jami’(モスク入口)

結局、イスラム教徒以外はこのショッピングモールにある地下の入口からしかモスクには入れない。
到着したバス停からはだいぶ歩いて時間を無駄にした。

↑入口はここ。

予約なしで無料で入れるが、事前にアプリから国名などを登録し、QRコードを見せないと入場できない。長袖長ズボン、女性は髪の毛も覆わないといけない。
モスクには慣れているのでそこはぬかりなく、ちゃんと腕と足が隠れる服、髪の毛を隠すスカーフは持って来ていたのですんなり通してもらえた。

地下の長い距離をモスクまで歩いて行く。
かなり遠いなぁ・・・普通にさっきの正面入口から入れてくれたらいいのに。

地上に出て、やっと中に入れた。・・・美し過ぎる!来て良かった・・・

柱はインドのタージマハルで見た模様に似ている。

モロッコ、インド、トルコ、エジプトなどの多様な様式で建てられているらしい。

このモスクは・・・

美し過ぎて声が出ない。シャンデリアはスワロフスキーのクリスタル。
石油産出国って金持ちで羨ましい。

やはり夜のライトアップが見どころありではなかろうか。
アブダビには、こことルーヴル・アブダビ美術館以外は観光出来そうな場所はないので、わざわざ宿泊する人も少ないと思うが、この夜の景色を見たければ1泊することをお勧めする。

これは世界最大の手織りカーペット。所々アラビア語と英語で説明書きがある。

広いし、美し過ぎて閉館の22時近くまでいてしまった。外にでてホステルへ戻ることにする。

モスクの最寄りのバス停からは、バスを2本乗り継いでホステルに帰れるようなのだが、人がいるバスチケット売り場はもう閉まっていた。ショッピングモールの警備員に、どこかでバスチケットが買えないか聞いてみたが、この時間はバスカードに現金でチャージ出来る機械でしか購入は無理だと言う。
私の持っているカードはチャージ式ではないし現金は持っていない。20AED分位は買っておけばよかった。

その機械で、持っているバスカードの残金を調べたら3.5AED。あと1回だけは乗れそうなので、宿まで乗り継ぎなしの1本で行けるバス停まで15分歩く。
アブダビの夜道は誰も歩いていなかったが、ホームレスもいないし明るいし、危険は感じなかった。

22時も過ぎてやって来たバスはほぼ満席で女性もたくさん乗っていた。アラブは治安は良さそうだ。

そのまま宿の近くで降り、スーパーに寄る。4軒寄ったがお酒はどこも置いていなかった。
イスラム教の国はこれがキツい。ノンアルコールビールなら売っていたので仕方なくそれを購入。

宿に戻るとまたアラブ人に夜食をもてなされた。遠慮してもいつものごとく外国人には通じない。
他の人らはビーガンで卵が食べられないらしく、私しか一緒に食べてくれる人がいないらしい。

遠慮なくいただき、この日は就寝した。
明日夜は飛行機でまた移動だ。飛行機の時間までドバイへ行ってみよう。

ヨーロッパラスト、オランダ。無計画で美術館全く入れず、風車とミッフィーで満足する(Day457)

1€≒161円
2024年8月。オランダ1日目、アムステルダム1日目

朝8時、深夜バスでヨーロッパ 最後の地、オランダのアムステルダムに着いた。
この国の隣国、ベルギーとドイツは昔行ったことがある。なので、ここからはもう日本帰国に向けて東へ、東へ向かうつもりだ。

オランダの英語名は昔はホーランドだったが、今はネイザーランドになっている。大麻が非刑事化の国。

アムステルダムのバスターミナル

フランスで利用した安いBlaBlaCarBusもあったのか。今や懐かしい。
FlixBusの方が遅延情報などアプリで届くので後半はずっとFlixBusを利用していた。

バスターミナルは中心地からは少し離れた東にある。
中心地に宿を取りたかったが、この国もまた中心地近くのBooking.com最安値の宿(Xplore Hostel )は『年齢40歳まで』となっていた。
なぜ年齢で区切るのか不思議に思いAIに聞いてみたら『若い人らだけで共同生活や社交活動を楽しむため。』ということらしい。別に無理に若い人らの中に入ろうともしないし、年齢関係なく仲良くすればいいのに。心が狭い。

仕方なく私の年齢でも泊まれる、中心地から鉄道で30分西に離れた場所に宿を予約した。
移動しようと券売機で電車のチケットの金額を見ると24Hチケットが9€。

明日は10時頃に空港行きのバスに乗ろうと思うので、その時でもこの24時間チケットが使えるよう、この駅のカフェで2時間、時間を潰すことにした。コーヒー4€(650円)。
(結果、空港行きのバスは別料金となっており、本当は空港行きのバスも含まれる18€のチケットを購入しないといけなかった。)

10時前になったので24時間チケットを購入して列車で移動する。

Hostelle – women only hostel

女性専用ホステル。23.3€(3,800円)。
ホテル自体が女性専用になっている宿は初めてだった。静かで秩序が保たれていて化粧スペースまであって快適だ。だが女性だけだと全員自炊するようでキッチンが混み過ぎていて全然スペースが足りない。

そしてここに来てやっと気づくが、夜に中心地に行きたい観光地がある都市では、多少評価が低かろうが高かろうが、中心地に宿を取れば良かった。
アムステルダムは夜のピンク街が有名なのだが、夕方にホステルに戻って来てからはまた外出する体力はなく、行けなかった。失敗した、

アムステルダム中央駅

まだチェックインできないので荷物を預けて観光へ向かう。
アムステルダム中央駅。凄い賑わい。

そう言えばオランダは大麻が合法(の中の非刑事化)の、リベラルな国だった。たまに、通りすがりの人から、たばこではない甘い匂いがふっとする。公共の場では禁止らしいのだが。

ダム広場。ここからSingelというアムステルダム運河のほとりに家々が並んでいる場所へ向かう。

今回はチケットを買っているので体力温存のため一駅でもトラムに乗ることにした。

アムステルダム運河

美しい町並みが続いている。建物は細長くて本当にかわいい、これがオランダを代表する景色なのか。

しかし川は茶色く濁っていた。都会なのでしょうがないか。

Rudi’s Original Stroopwafels Albert Cuyp Markt Amsterdam

お腹が空いてきたので、美味しいオランダワッフルが食べられるという通りへ移動。
上記のお店が有名なのだが、日・水・木は定休日で休みだった。

近くの開いている屋台でオランダワッフルを購入。せんべいのような薄い生地が2枚あり、間に甘いはちみつが挟まっている。かなり美味しいが、隣国のベルギーワッフルの方がモチモチしていて好きかも。
1枚4€。

アムステルダム国立美術館

ゴッホ博物館

アムステルダムではゴッホ博物館アンネフランクの家に行きたかった。
1週間位前からHPの予約欄を見ていたが、どちらも1ヶ月先まで埋まっていた。しかも今回は2つともツアー会社経由でも満席だ。
東欧に入ってから特に、毎日毎日次の日~3日後の行き先を決めている。無計画ってだめだな。

仕方ないので国立博物館に来た。
手持ちのユーロがかなり余っているので、現金が使えるチケット窓口を探したがなかった。ネット予約しか受け付けてないようだ。HPの予約受付を見ると入場ラストの15時半の回が空いていた。

入場料は22.5€(3,600円)。国立美術館前の公園を眺めながら、意を決し入場を決める。
予約しようとすると、30分後以降の入場回しか予約出来ないようで、15時半の回が予約不可になっていた。現在15時4分。

4分迷っている間に入れなかった。恨めしくガラス越しに中を覗いてみる。
レンブラントの「夜警」、フェルメールの「牛乳を注ぐ女」などが展示されていたらしい。
これまでも予約出来ていなくて、相当、ヨーロッパの美術館は逃しているしな。いつかまたもっと時間とお金にゆとりがある時に来よう。その方が将来の楽しみもあるってものだ。

ザーンセ・スカンス

他にアムステルダムで行くところはないかと調べてみたら、「ザーンセ。スカンス」という中心から1時間程北に行ったエリアに風車が並んでいるエリアがあるようだ。
オランダと言えば風車!オランダと言えばミッフィー!
こっちの方が楽しいかも知れない。早速向かうことにした。

お腹がすいたので、途中でレストランに入ろうかといくつかメニュー表を見たが、どこもかなり高かった。調べたらオランダと次に行こうかと思っていたベルギーは、ヨーロッパの中では北欧に次ぐ物価の高さ。イギリスやフランスより食費が高いようだ。
朝食兼昼食は抜くことにした。こんなことばかりしているから、最近、鎖骨とあばら骨の浮き出方が凄い。一体今体重はいくらなのだろう。体重計を置いてある宿はないので想像がつかない。

中央駅へ向かい、2階のバス乗り場まで行く。
持ってる 24時間チケットでザーンセ・スカンスまでバスで行けるかと思ったが、ザーンセ・スカンス行きの800番のバスは、会社が違うので、このチケットでは乗れないと運転手に言われた。
・・・ということは明日の空港行きの100番のバスもこのチケットでは乗れないのではないだろうか。(乗れなかった。)今朝、カフェで時間を潰した2時間が無駄になった。

仕方なく、列車で往復8.4€のチケットを買い、ザーンセ・スカンクへ。
駅から、皆が歩いて行く方向へ向かうと、早速、風車があった。

橋を渡る。17~18世紀は数百もの風車があった地域で、現在でも10基の風車が保存のために残されているらしい。

ちゃんと稼働している。白と青のイメージだったけど、このザーン地方では塗料には緑色が好まれていたらしい。

なので家も緑。
観光客向けの家かと思ったが、人が住んで生活していた。18世紀の家を再現した地域だけど、住んでもいるって感じか。かなり観光客がのぞいていたが、落ち着くのだろうか。

観光地化されていて、再現なんだろうけど、それでもこの付近を歩くのは楽しい。

チーズ工房もある。

会いたかった、ミッフィー!ブルーナの故郷のユトレヒトまで行かなくても会えた笑

木靴工房。農業をする際、水や泥から足を守る役目をしていたらしい。そうか、痛そうだけど中に水が入らないから実用的だったのか。

十分楽しんだので、そろそろ宿へ戻ることにする。ここからバスで直接アムステルダムへ戻れたようなのだが、列車の往復券を買ってしまっているので駅まで戻る。

ザーンセ・スカンスの駅は改札がないタイプ。
誰もチケットを有効化していないよなーと思っていたら、次の駅で検札官が乗って来て全員のチケットをチェックし出した。皆ちゃんとアプリでチケットは買っていたようだ。良かった、私も往復券を持っていて。検札されたのは初めてかも。

ザーンダム

アムステルダムに戻る途中のザーンダム駅は面白いデザインのホテルが並んでいるので駅から写真を撮った。

本当は線路沿いに建っているインテル ホテルズ アムステルダム ザーンダムが見たかったんだけど、駅から出ないと見えないようだ。

ネットからお借りしました

こんなホテル。なんとも外観は落ち着かないがユニーク。中はどうなっているのだろう。

ホステルに戻って来て、近くのスーパーでサーモンとビール2本を購入してヨーロッパ最後の晩餐を楽しんだ。
スーパーに売っていた野菜以外の食材で1番安かったのがこのサーモン、4€だった。
ビール2本と合わせて全部で7.5€(1,200円)。外食がどこも4,000円超えだったので安いと思って買ったが、日本だと数百円でいける食事だな。

夜になったのでオランダのレッド ライト ディストリクト地域、ピンクのネオンが光る売春婦宿街へ行きたかったが、ここから列車で30分かける体力がもうなかった。
まあ面白がって見に行くものでもないか・・・など考える暇もなくビールを飲んだら速攻で寝てしまっていた。

今日でヨーロッパ最後。
世界一周では旅人たちから「アフリカが1番キツかった」などよく聞いたが、総合的に私はヨーロッパ3ヶ月が1番キツかった。体力的にだけど。
2~3日に1度は深夜バス移動、早朝に次の街に着いて荷物を預けてシャワーも浴びず、ご飯も食べずに観光・・・

こんな旅のスタイルだとそりゃしんどい。後半は記憶が飛んでるし、ちょっと無理し過ぎた。

しかしそれももう今日で終わりだ。行ってみたいなと思えたヨーロッパの国は(アイスランド以外)はほぼ周れた。

明日は飛行機でヨーロッパを脱出する。

デンマークのコペンハーゲンで人魚の像へ、更に物価が高くてもう体力も限界(Day455-6)

1€≒162円、1DKK(デンマーク・クローネ)≒21.7円
2024年8月。デンマーク1日目、コペンハーゲン1日目

スウェーデンのストックホルムを21時発のFlixバスに乗り、朝6時にデンマークのコペンハーゲンに到着。

ストックホルムからコペンハーゲンに到着

夜が明けてきたところ。北欧だし暗くても治安は悪くないだろう。
バスで一緒だった日本人女性のChさんとはここで別れた。

ビルがおしゃれだ。曲面部分のガラスとカーテンはどうなっているのだろう。

コペンハーゲン鉄道駅

GoogleMapで予約している宿までの経路を調べて、その通りのバスに乗る。
これまでの国のようにクレカのタッチ決済で乗れると思って何も調べず乗ったのだが、専用のチケットかカードを当てないと無理だった。検札の人が来たら罰金になるので、慌ててひと駅で降りた。

降りた先はたまたまコペンハーゲン鉄道駅。

機械の券売機があったが、ゾーン1~10迄のチケット、24時間券、48時間券・・・かなりチケットの種類がありややこしい。コペンハーゲン券まである。
『ゾーン1は〇〇から△△駅の範囲まで』とか書かれても外国人には全く分からないのだが・・・

どの乗り物チケットを買えばいいのか調べるのも面倒になり1回チケットを買おうとしたが、24クローネ(520円)。高いので宿まで45分、スーツケースを引き摺りながら歩くことにした。
まあいい散歩になるだろう。

信号機が吊られていておしゃれ。これまでの北欧の国よりさらに道路が太い。自転車専用の道が歩道の横に造ってあるからだ。

そこをベビーカー付の自転車が、凄いスピードでビュンビュン飛ばしているから赤ちゃんは大丈夫なのかとビビる。運転しているのは男性も多い。ヨーロッパでは男性もちゃんと子育てに参加しているんだろう。
バイクだらけのアジアと違って、自転車メインの移動手段は空気が汚れなくていい。

コペンハーゲンの恐ろしい物価

7時にホテルに着いたが、「レセプションの出勤9時」と書かれていて入れなかった。

仕方なく近くの空いているカフェへ。このカフェラテと小さなクロワッサン、料金なんと74クローネ(1,800円)。信じられない、そりゃ歩くよ・・・もうバス代も節約しよう。

フィンランド→スウェーデン→デンマーク→ノルウェー・・・と、西へ行けば行くほど物価が高くなるようだ。
そしてノルウェーに関しては、オスロのドミトリーが1万円近かったので飛ばすことにした。
ノルウェーと言えば村上春樹の小説「ノルウェイの森」の印象しかない。あの小説のようにどこまでも暗い印象の国なのか・・・行ってみたかったのだが。

9時を過ぎたので宿に戻り、荷物を預けた。やはりチェックインはまださせてもらえないので、観光に出ることにする。さっきのカフェの綺麗なトイレで顔洗い歯を磨いていて良かった。

白鳥の親子がかわいい。グレーは子供なんだけど大きさは親と変わらない。

コペンハーゲン観光

この物価の国で私が出来ること、無料の植物園の散歩を堪能する。

市内中心の方へ向かってまた40分歩く。ローゼンボー城を眺める。入場は3,000円なのでもちろん眺めるだけ。

小物、服、家具屋をウインドウショッピングすることにした。

見るだけならタダだ。やはりインテリアを見るのは楽しい。そろそろ帰国してインテリアの仕事をしたいと思いだしてきた。

ロイヤル・コペンハーゲン本店

コペンハーゲンといえばロイヤルコペンハーゲンの食器。名前もそのまんま。
本店があったので入ってみた。「買わないけど見学だけ」という観光客ばかりいた。
ここの食器のブルーが好きなのだが、珍しいオレンジやグリーンの模様のものも展示されている。
昔5千円でティーカップ1客を買ったが、今見るとかなり値上がりしていた。

建物ごとに色が塗り分けられていて歩くのは楽しい。

教会は無料。この隣にある塔「ラウンドタワー」は500円位で登れる。

お腹が空いたので、Googleで「庶民の料金」と書いてあった中華食堂に入った。焼きそばが1800円したので、もっと安いエビフライを頼んだ。ビール小瓶700円にエビフライ1250円。
量は全然足りないけど、久々食べたマヨネーズに醤油をかけたら凄く美味しくて感動した。

デンマーク王立図書館

デンマーク王立図書館まで歩いて来た。左が1648年に設立された方で、右が1999年に完成した「ブラック・ダイヤモンド」と呼ばれている増築した建物。

ブラックダイヤモンドの方。

中に入ってみると、これら2つが段差なしで繋がっていることに驚く。
17世紀にもうこっち建物の図書館があったのが驚きだ。その頃の日本だと寺小屋程度か。

デンマーク建築センター

デンマーク建築センターにもやってきた。建物がおしゃれだ。入り口はどこか全然分からず、ジムに入ってしまったけど。

吊り下げられる椅子の数々。映像や写真でもデンマークの建物や家具の歴史を流していた。

ここらで疲れてきたので、また宿まで30分歩いて戻る。

Globalhagen Hostel

ホテルに戻って来てチェックインした。

しかもデンマークではホテル代と別にシーツレンタル代が掛かるようだ。予約規定に書かれていたが、英語だったのでもちろん見落としている。
5千円の宿泊費にプラスしてシーツレンタル代が35クローネ(800円)。
もうひとつ目を付けていたホステルはシーツレンタル代は15クローネだったのでそっちにすれば良かった。詐欺に合った気分。

すぐ裏のスーパーでズッキーニとハムを買ってパスタを作った。これが1番安くすむ。キッチンではアメリカ人のおっちゃんがコミュニケーションを取ってくれた。

ふとスマホの歩数計を見ると3万歩以上を示していた。疲れるはずだ。
バス代、宿代、食事代・・・バックパッカーにはデンマークは楽しめない。体力の限界ですぐに眠りについた。


次の日。
デンマークは一泊だけ。この日の夜もオランダ行きの深夜バスを予約している。

外食が高過ぎるので、朝食と別に夜ごはんも作って弁当箱に詰めた。この宿はチェックアウト後は共用部分には入れないようになっているのでチェックアウト前に作らないといけない。このキャンプ用品の火にかけられる弁当箱を持ってきておいて本当に良かった.

リトル・マーメイドの像

今日はデンマークで一番有名な場所へ行ってみる.

カステレット要塞を通る。

そう、リトル・マーメイド、人魚姫の像。童話『人魚姫』の作家アンデルセンはデンマーク出身なのだ。
世界三大がっかりスポットなんて言われているが、凄い人。日本人団体ツアー客もいた。やはりこんなところに来れるなんて日本人はまだまだ金持ちなんだろう。

人魚というか、ほぼ人だけど。憂えいを帯びていて全然がっかりではないと思う。

デザインミュージアム・デンマーク

デンマークで一か所だけ課金しようと思ってやってきたのがここ。
130クローネ(3,000円)。

変なファッション。

特別展が日本の昔の絵の展示が多くて面白くなかった。外国人には珍しいのかもしれないが。
これだけ矢が刺さったら普通死ぬだろう・・・

かなり広かったのだが、期待していたようなものはなかった。私自身、おしゃれな建築物に興味はあってっも、椅子にはあまりないのかもしれない。

フレデリック教会を見ながら海の方へ。

海・・・というか河かな。ここでワインでも飲んだら楽しかったのかも。

宿に荷物をピックアップしに戻り、もう流石に足が痛いのでバスに乗ることにした。
バス停横にあった券売機で1回券を購入してタッチする。

バスは途中のバス停で全員降ろされたので乗り換えないといけなくなった。そこから先へ行くバスが全然来なくて、Flixバスのバスターミナルに到着するのはギリギリになりそうだ。

コペンハーゲンのバス乗り場

最寄りのバス停から、FlixBusのターミナルまで徒歩15分のところを、また方向音痴炸裂で逆方向に向かって歩いていた。
GoogleMapを見て10分程歩いてから気付いたのだが、普通に歩いて向かうと全然間に合わない。慌ててバスターミナルまで25分、スーツケースを引きずりながら走る。

バスの出発時刻の5分前にターミナルに到着した。
全力で走って、汗だくになりながら運転手に駆け寄ると、笑いながら「あと5分もあるのにゆっくりでいいよ!落ち着けよ。」となだめてくれた。

思えば他の北欧の国同様、カフェの店員、レセプションの人もみんな愛想良かったな。
きっともっと食事やお酒、観光にお金を使っていたら楽しいデンマークになっていただろう。
ハンガリー以降位から、毎日凄い距離を歩いているのと食事をろくに取っていないため、観光を楽しもうにも疲労の方がキツイ。

ヨーロッパを3ヶ月も旅していたらどうしても節約モードに入ってしまう。
ヨーロッパは国が多い。シェンゲン協定内で全ての国を周るのは無理だろう。

そろそろヨーロッパを出ないと。次の国、オランダで最後だ。

ストックホルムのスクーグシュルコゴーデンへ。デンマークへ移動(Day454)

1€≒162円、1SEK(スウェーデン・クローナ)≒14.3円
2024年8月。スウェーデン2日目、ストックホルム2日目

ストックホルム最終日。
グスタフスベリに高級食器の数々を見に行くか、ストックホルムの建築士、アスプルンドが設計した森のお墓のスクーグシュルコゴーデンのどちらかに行くか悩んだ。
どちらも今いるホステルからは片道45分ほどかかる。電車はどちらも片道600円。
グスタフスベリにあるリサ・ラーソンの工房は日曜の今日は休みとなっている。なのでグスタフスベリではなく行くのはやめ、世界遺産にもなっている森のお墓へ行くことにした。

スクーグシュルコゴーデン(森のお墓)

グンナー・アスプルンドとシグルド・レーヴェレンツが設計した近代建築の共同墓地。1994年にユネスコの世界遺産に登録。

最初、お墓なんか見に行って楽しいのかと思ったが、そのデザインとコンセプトが国際的に高く評価されているらしい。墓地という機能を超えて芸術的・文化的な価値を持っているのだとか。
期待して行ってみる。

森の墓へ列車に乗って45分。ストックホルムの鉄道は同じホームから3方向行きの列車がいる出してるようだ。また違う方向へ進み出し、しばらくしてから気付いた。慌てて戻る。
駅からは徒歩で15分位で到着。

墓には無料で入れる。このエントランスからしてお墓らしくない。
実際に個人を忍んで訪問しに来ている人もいるし、観光客の写真を撮りに来ている人、家族でサイクリングやハイキングに来ている人も。

単なる埋葬の場所ではなく、生と死、自然と人間の関係について深く考えさせられる空間という点で優れているらしい。このなだらかな丘も計算されているんだろう。

上に長く伸びる木、光が当たる緑とお墓。
なんとなくここは死者を弔う場所というより、残された者の悲しみを癒す場所なんだと思った。

私がここを見て1番に思い出したのは「ペットセメタリー」という古いホラー映画という貧困な想像力だが・・・

礼拝堂は日曜日は全て閉館なのだろうか。3つあるのだが、全部閉まっていた。

のぞき窓から隠し撮りだけする。これもアスプルンドデザインだ。

途中にはカフェもある。老人たちの憩いの場になっていた。ぬいぐるみがお茶をしていてかわいい。

訪れる人々にとって、静かな瞑想や感情の浄化を行う場所。その精神的な価値も高く評価されているらしい。

アスプルンドは晩年、ほとんどをこの墓地の設計に没頭していたらしい。相当な思い入れで設計したのだろう。

中はかなり広く静寂に包まれている。散歩しているだけで、心が落ち着く。
確かに、お墓を見ながらここを歩くと、生と死について色々考えてしまう。

亡くなった知り合いの人たちのことも考えるし、私は今死んでも幸せな人生だったかとかも考える。

チェックアウトを済ませてあるホステルへ戻る。いつも占領されていて使えなかった共用スペースが初めて空いていた。

IPAビールがスーパーで売られているので、深夜バスの時間までここでビールを飲んで過ごす。
高いけど、日本でIPAを買うよりは安いと言い訳をしながらここ数日はIPAを購入。ビールはIPAが1番美味しい。

スウェーデンのストックホルムからデンマークのコペンハーゲンへ移動

ストックホルムは鉄道駅とバスの駅が一緒になっている。
昨日スターバックスを購入した駅へ荷物を持って向かう。

バス停が見つからなくて焦った。駅の2階へ上がる。
スウェーデンは土地の高低差が大きいのか、通常の道でも上下2段式になっている所が多く、GoogleMapで見ていると上なのか下なのか分からなくなる。下の土地と上の土地を違和感なく繋げている建築技術も凄いと思うけど。

21時15分発のバスに乗り込む。
なんと隣の席は日本人女性だった。ヘルシンキには腐る程日本人がいたけど、スウェーデンになんて珍しい。

30代のChさんとお互いの北欧旅について盛り上がる。一度社会人になったけど、北欧に大学院のプロジェクトで自然環境について学びに来ているらしい。

昨日の日本人男性とは話が合わなくて、私のコミュニケーション能力がおかしいのかと思ったが、やはり話が合う人とは違和感なく心地よい雰囲気になれる。
きっと昨日の彼とは波長が合わなかっただけだ。彼には彼に合う人がきっといるだろう。

バスで会話を楽しみながらデンマークへ移動。
デンマークでの観光も誘おうかと思ったが、宿代が高過ぎてまた1泊だけで次はオランダへ向かう予定だ。一緒に周る時間はないだろうから、1人で観光することにした。

バスが消灯したらすぐ寝てしまった。
デンマーク、次の国はどんなところなのだろうか。

スウェーデンのストックホルム観光。物価が高過ぎて手も足も出ない、対策法(452-4)

1€≒162円、1SEK(スウェーデン・クローナ)≒14.3円
2024年8月。スウェーデン2日目、ストックホルム2日目

ストックホルムのスウェーデンは北欧だから来たというだけなので、なかなか観光の足も進まない。

街を歩くと、車止めが全てこのかわいいライオンデザイン。さすが北欧。

ストックホルム観光2日目

スウェーデンの通貨はクローナ。フィンランドはユーロだったのに。どこでもカードが使えるので現金を下ろす必要はないが、計算が面倒なのでユーロに統一して欲しい。

マクドナルドなら金額的に出せるかと思い入ってみたが、ビッグマックが650円。
ドリンクを付けたら千円超え、フィンランドより高い。

外食は高いが、スウェーデンの名物のミートボールは食べたい。
レストランだと4,000円以上する。だがIKEAのレストランだと800円位のようだ。
そう言えば、スウェーデンはIKEA発祥の地だった。
日本のIKEAのレストランのように、安いが冷凍食品なんだろう。味は期待できないが、一番近いIKEAへ行ってみる。

ストックホルムのIKEA

ストックホルムのIKEAは、日本のように郊外の大型店舗ではなく、ショッピングモール内にある珍しい形態の店舗のようだ。

機械でミートボールとビールを頼むが、精算ボタンを押した瞬間に「年齢確認のため店員を呼べ。」という表示が出てきて精算が出来ない。これは昨日のスーパーのセルフレジでもやられた。

フィンランドではお酒がよっぽど悪なのか、購入するのに毎回店員の確認がいるようだ。
機械のランプはついているが、店員が誰も来ないし、近くにもいないので、諦めてノンアルコールビールに変更して頼み直した。フィンランド、ちょっと面倒くさい。

味は普通のミートボールでまあ想像通り。 ミートボール59クローナ、ノンアルビール25クローナ。全部で1,200円位。この国の物価にしてはかなり安くは済んだ。

IKEAも見て周る。キッチンや洗面などやはりかわいいデザイン。

今の日本でも同じものが置いてあるのだろうか。インテリアの仕事から遠のいて久しい。またやりたい。でも旅も続けたい。

王立公園

王立公園に寄った。チェス盤が並んでいて、知らない人と対戦出来るシステムのようだ。

路上でビッグサイズのチェスをするかっこいいおじさんたち。
見にくいだろう、このデカさ。

また宿までの長い距離を歩いて戻る。

ストックホルム市立図書館

ストックホルムで一番楽しみにしていたのが、スウェーデンの著名な建築家グンナール・アスプルンドによって設計の1928年開館の図書館。
これも世界にいくつもある「美しすぎる図書館」シリーズだ。
わざわざ歩いて来たみたが、何ヶ月も前から改装中のようで入れなかった。こんなのばっかり。

宿までの帰り道でスーパーに寄る。ここで食材を買うと、外食よりかなり安く済むことに気付く。

魚とベーコンを焼いてご飯と食す。変な甘いジャムが乗ってるIKEAのミートボールより、こっちの方が美味しい。魚とご飯だけは、毎日食べても飽きない。1食300円位。


次の日。

ストックホルム観光3日目

ストックホルムのインテリア

チェックしていた家具屋さんをいくつも見て周る。Östermalmstorg地下鉄周辺に集中しているようだ。

センスのいいお店がかなり並んでいる。フィンランドより、スウェーデンの方がデザインが洗練されていて楽しめるのではないだろうか。

家具屋は日本でもかなりの頻度で訪問する位好きだ。時間をかけて見て周った。

Östermalms Food Hall

1880年代に建設されたフードホールへ来た。

カフェや市場があり、ワインや伝統的なスウェーデン料理が置いてある。市場なのに食事4千円超え。もうこの国では何をするのにも手も足も出ない。

船の博物館がある港の方へ歩いてみる。
途中、人がかなり入っているインテリアショップがあったので入ってみた。

中華??これまでのショップと違って北欧っぽくない。スウェーデンの人らはこっちのデザインの方が好きなのだろうか??

ヴァーサ号博物館

17世紀建造の軍艦ヴァーサ号が良い状態で保存されている博物館。チケット3千円超え。
中は凄い綺麗な船があるらしいのだが、そこまで興味がないので飛ばす。

無料で入れる船の博物館2つ

そこから少し歩いた海の上に、無料の海洋博物館がある。インスタで紹介されていた。

こっちは中に入れて楽しい!船員の個室。

ここ一帯は冬の海は凍るようだ。豪華な船長室や、砕氷船の氷を割りながら進む映像や写真など公開されている。ここで見れる無料の2船は、役目を終えた船のようだ。かなり楽しめた。

フェリーに乗る

今からグスタフスベリへ向かう。スウェーデン市街地から東へ向かって1時間かかる。
リサ・ラーソンの工房兼、Arabiaや、グスタフスベリのヴィンテージショップがあるのだ。

今いる場所からフェリー乗り場に移動。

ストックホルムの地形ってこんなのだから、いる場所によってはフェリー移動になる。これは1回券1時間以内なら600円の料金に含まれる。

クレカタッチで改札を抜け、最初に来たフェリーに乗り込んだら、同じフェリー乗り場から色んな方向へ出てるようで、行きたい方向と反対方向に到着した。失敗。

今から向かうとリサ・ラーソン工房の16時の閉店時間に到着することになる。明日は日曜日で閉館しているので、もう行く機会はなさそうだ。方向音痴は辛い。

1時間以内ならこのままバスを乗り継いでもお金はかからないはずなので、クレカの請求がどうなるのかちょっと怖いが、有名なアイアンボーイストックホルム一細い道を見学。

この細さ程度でストックホルムで1番細い小道と言うなら、日本の住宅街は有名小道だらけになるな。
大阪市内はもっとひっついている。

ぎりぎり1時間以内で地下鉄に乗って宿へ戻る。
船、バス、地下鉄と3台乗ったが、クレカの請求は1回分の600円だけだった。

クラフォード プレイス ホステル

窓なしの部屋は最悪だったので、今日は宿を移る。

昨日までの窓なし部屋は24€、こっちは22€。
こっちの方が安くて窓も大きく最高だった。一昨日は満室で空いてなくて予約出来なかったのだ。

部屋でくつろいでいると、日本人男性が隣のベッドにチェックインして来た。

男性「日本人ですか?あー、さっき道で見掛けて声をかければ良かった〜!ずっと日本人が居なくて心細かったんですよ〜!!
私「そうなんですね。いつからひとりになったのですか?」
男性「昨日、日本を出発して、乗り換えのアブダビからは日本人は僕だけになっちゃったんです!!」

ずこーーーっっ!!(昭和)数時間だけやん。

ほぼ初海外の彼は、その後もひっきりなしに話し掛けてくる。
彼は話すスピードも、話の後の返答までの間も長く、会話が壊滅的に面白くなかった。(すまん)

私が廊下のテーブルに移動すると向かいに移動してくる。外出しようとするとついてこようとする。「私は廃棄予定食品を、すっごい遠い場所へ取りに行くんです。あなたはせっかく北欧に来られたんだから、ちゃんと外食された方がいいですよ~」
そうアドバイスして一人で外出した。

フードロス撲滅アプリ、To Good To Go

ヨーロッパにはTo Good To Goというフードロス対策アプリがあり、お店が廃棄する予定の食料を、中身は選べないが格安で手に入れることが出来る。
インスタで紹介されているのを見て、物価の高い国で使おうと思っていて登録しておいた。日本のGoogleアカウントだと登録出来ないので、ポーランド在住の新規アカウントを作成して登録しておいた。

お店はどこもだいたい800円位の金額で廃棄食料を販売していて、登録されているお店はパン屋が多い。
今朝、駅中のスタバを予約しておいた。日本でもスタバにはよく行くので試したかったのだ。
駅のスタバに行き、貰った紙袋を開ける。

チキンサンド、サーモンベーグル、ハチミツヨーグルトにチョコクッキー。850円でこの中身は大満足だ。キッチンのないホステルに宿泊した時には大いに役立つだろう。

人との距離感のむつかしさ

駅の地下のスーパーで缶ビールを買い、宿へ戻る。
途中、昨日まで同室だったスーダン人とばったり会った。宿を移ったと言うと「いいなー!あの部屋、相変わらず臭くて最悪だよ!!」と言っていた。凄い奥まった部屋で窓なくて風通しゼロだもんな・・・

廊下で持ち帰った食料を食べていたら、あの日本人男性が向かいに座って来た。
会話を楽しもうとしたが、まだ会って間もないのにかなり距離感を縮めてこようとするので、引いてしまった。

部屋にいたらずっと彼に話し掛けられっぱなしで、うるさくて同室の他のメンバーにも迷惑になる。廊下に出て、ひとりPC作業をすることにした。


次の日も彼を避けて、シャワーを浴びたら直ぐに部屋を出て共有スペースで過ごした。彼は1度ちらっとこちらを見に来たが、目を逸らしてしまった。
そしてチェックアウト時間の間近に部屋に戻ると、彼はもうチェックアウトしていた。

・・・・

あーあ。

傷付けてしまったかな。悪いことをした。たまにこういうことをやらかしてしまう。
相手を傷つけないように上手く振舞わないと。人を傷つけたくはない。

世界を旅していても全然成長しないな。。。
色んな人に会うので、自分がどんな人が苦手で、どんな人に惹かれるのかは明確に分かってきたが。。
彼がいたベッドを少し寂しい気持ちで眺めながら、自分の態度を反省した。

今日も次の国への移動は時間とお金の効率を考え、深夜バスを予約している。

さて、昼からどこを観光しようか。