2024年8月6日(火)~7日(水)
1€(ユーロ)≒160円、1ハンガリーフォリント≒0.14円
ハンガリー3日目、ブダペスト3日目
ブダペストの朝。
同じ部屋に久々日本人

昨晩、同室のタンザニア人男性と話していると、30歳くらいの日本人の男の子が話に加わってきた。
彼の旅のスタイルは独特で、旅先で出会った外国人を訪ね歩くというもの。友人の家に泊めてもらう代わりに、お寿司を作ってふるまったりするらしい。行き先そのものにはこだわらず、人とのつながりを軸にして旅を続けているようだ。
初めて聞くスタイルだったが、こういうのも旅の形なのだろう。人の懐にスッと入っていける彼は、同室のインド人とダンスの練習までしていた。驚くほどのコミュニケーション能力だ。

私もインド人のダンス教師に誘われたが、案の定断ってしまった。今日は行きたい場所があるのだ。

この日の朝食は日本から持ってきていたお茶漬け。ヨーロッパでは節約、節約。
ブダペスト観光
セーチェーニ温泉
ハンガリーといえば温泉が有名。せっかくなので訪れてみることにした。
いくつか施設がある中で、まずは一番有名なところへ。
私は日本でもよくスーパー銭湯に行く。きっと清潔さでは日本の方が上だろう。けれど、それはそれ。海外の温泉がどんな雰囲気なのか、自分の目で確かめてみたい。

午前10時。宿から地下鉄で30分かけて到着。ここは改札に係員がいて、ヨーロッパでありがちなタダ乗りはできない。キセルで捕まると罰金がえげつないので、ちゃんと切符を買っておいてよかった。
温泉チケットはその場で購入。10分ほど並んで入場できたが、午後には長蛇の列と入場制限になっていたので早めの到着は正解だった。料金は29ユーロ(約4,750円)と驚愕の高さ。

入場券を買ってから気付いた。
なんと「床が汚いから サンダルを持って行け。」という口コミに気を取られ、水着を持ってくるのを忘れた。どうかしている。インド人と喋りながら用意していたからだろう。喋りながら何かすると、いつも失敗する。
宿に水着を取りに帰ろうかと引き返しかけたが、午後からオーストリア行きのバスを予約している。往復すると、温泉に入る時間が短くなってしまう。
熟考した結果、今ちょうど水着っぽいデザインの黒のユニクロ下着上下を身に付けているので、これで温泉に入ることにした。異論は認めない。
スペイン以降、暑すぎるせいかヨーロッパでは「ほぼ裸ですか??」みたいな恰好で路上を歩いている人々をよく見掛ける。それに比べると「プールでユニクロ下着」なんて目立たないだろう。

ちゃんとシャワーを浴びてからユニクロ下着で温泉へGo!
外人は誰も、入る前にシャワーなんか浴びてなさそうな不潔具合だったけど。。。
そして案の定、アジア人おばさんの私のことなんて、誰も気にして見ていない。
ユニクロ下着、全然水着の代わりになる。さすが世界のユニクロ!

外にあるのは温泉というより温水プール。
やはり塩素の匂いがする日本のプールと違い、何か皮脂のようなものが浮いている・・・
金髪の長い髪の毛の束がごそっと流れてきた。おえーーーーー。
気にしたら負けなので、顔はつけずに泳ぐことにする。

建物内部には、地下と1階に温度の異なる温水プールやサウナがいくつもある。
地下のサウナは素っ裸で入るタイプ。覗いてみると、素っ裸のヨーロッパのお腹が出たおじさまが二人。さすがに一緒に入る勇気はなく、そそくさと退散した。
同室の日本人の男の子によると、昨日は「素っ裸の若いドイツ人女性3人組」が入ってきたそうだ。男性にはちょっと嬉しい施設かもしれない。

混雑具合と温水プールの大きさが全く合っていない。小さなプールに人がぎゅうぎゅうで、正直おっさん臭と汚染度が酷い。だって、日本じゃ見たことのないような、背中までびっしり毛が生えているおじさまたちが入っているのだから…。
一応、まだ比較的綺麗そうな温水プールにはいくつか入ってみたが、どれも40度以下であまり熱くない。外国人は高温の温泉が苦手なのかもしれない。サウナもぬるめ。
それでも、海外の温泉プールを皆がどのように楽しんでいるのかを体験できたのは楽しかった。課金すれば、ビアサウナやエステなども体験できるらしい。Youtuberしげ旅はビアサウナに入っていた。
ブダペスト中央市場

バスの時間までまだ少しあるので、中央市場へやって来た。

2階が食堂になっているようだが、高かったので食べるのはやめた。
ハンガリーのブダペストからオーストリアのウィーンへ移動

この辺りの地域の移動だとRegojet(レギオジェット)という、チェコを拠点とする民間の鉄道&バス運行会社が1番安いことを発見した。
チェコ、スロバキア、オーストリア、ハンガリー、ポーランド、ドイツで運行しているらしい。
HPから鉄道チケットを予約してあるので14時55分発の列車に乗り込む。結構満席。料金は11€。

17時半、3時間半でオーストリアのウィーンの鉄道駅に到着。シェンゲン圏内はパスポートコントロールもなく楽ちん。
a&o ウィーン ハウプトバーンホフ(ホステル)

ウィーンでは、鉄道駅に近い場所に宿を取った。17€。

観光は明日に回して、近所の中華料理屋で昼食。
頼んだのは、焼きそばの上にエビフライが乗った一皿。なんとも変わった組み合わせだ。
オーストリアは通貨がユーロなので計算が簡単なのもありがたい。

ピンボケ。焼きそば9.4€(1,500円)って、日本じゃあり得ない高さだけど。
次の日。
オーストリアのウィーン観光
ウィーンは地図を見て1日で周れそうな気がしたので1泊しか宿を取っていない。これが失敗だったけど。午後には次の国へ移動するので今日、半日だけ観光する。

効率よく周るために鉄道とバスの乗り放題チケットを8€で購入。せっかく買ったのに、乗っている間、誰も検札に来なかった。
クンストハウス・ウィーン

1番最初に1番行きたかった美術館に。1991年オープン。フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサーの美術館。15€。

オーストリアの芸術家、建築家で、環境保護活動家。彼の絵画やグラフィック、設計図などが展示されている。
大阪の舞洲のゴミ処理場をデザインした人。

彼は直線を嫌い、自然の形状を模倣することを重視していたため床も階段も波打っている。

大阪にあるゴミ処理場「舞洲工場」はとても斬新で可愛いデザインだ。世界一美しいゴミ処理場と言われているらしい。美術館内のこの柱も美しい。

絵をこんなにも描いていたとは知らなかった。1つ1つじっくり眺める。

いい笑顔。生涯独身だったらしいが、好きなことに没頭できて幸せな人生だっただろう。1997年に大阪のゴミ処理場が竣工、その2年後に心不全で亡くなっている。

1階カフェには無料で入れる。かなり混んでいた。満喫して次へ移動。
ハンドヴェルクハウス(Hundertwasserhaus)
10分ほど歩いたところに彼がデザインした住宅もある。今も人が住んでいるので中には入れない。
このお洒落な住宅を借りたい人は多いらしい。

1983年から1985年にかけて建設。彼独自の曲線とカラフルな色が特徴。彼は環境保護活動家なので屋上に庭園もある。

フンデルトヴァッサーは、デザインの美しさと住み心地の良さの両方を大切にしていて、住宅の中も床は波打っているが、住民が日常生活で不便や危険を感じないように工夫されている。テーブルを置く場所などは少し平らになっているらしい。

向かいに彼がデザインした商業施設もある。ユニークで温かみのあるデザインなのでつい見入ってしまう。

建築をゆっくり見過ぎて、すっかり遅くなってしまった。スーパーで買ったパンを慌ててベンチで食べ、次の観光地へ。(美味しかった。)
シュテファン大聖堂

お決まりの大聖堂類を見て周る。一応有名らしいので・・・12〜14世紀建築。高さ136メートルの南塔と、美しいモザイクタイルで飾られた屋根が特徴。
オーストリア国立図書館

ここもよくある「ヨーロッパイチ〇〇な図書館」ってやつ。図書館って普通、無料だろうと思ってやって来たけど、入場10€だった。なので入口から隠し撮り笑
よくあるデザインだっだし、入らなくてもいいだろう。
カフェ・ザッハ

チョコケーキ、ザッハトルテの発祥のレストラン「カフェ・ザッハ」へ。インスタでもよく見かける人気スポットだ。行ったら少し並んでいた。もう今日は私には入る時間はない。
ザッハトルテ自体、甘すぎて日本でもほとんど食べたことないし、恐らくここで2千円もするケーキを食べるより、日本で食べた方が美味しいだろう。そう自分を納得させる。
シェーンブルン宮殿
ここだけ少し離れていたがなんとか行けた。ハプスブルク家の栄華とウィーンの歴史を今に伝える重要な文化遺産。
世界史の授業でずっと出てくる、名家ハプスブルク家の夏の離宮だ。幼少期のマリーアントワネットもここで過ごした。

デカい。でか過ぎるだろう。部屋数1441。
たかだか夏しか使わないのに、掃除も維持費も大変。どれだけ金持ちなんだ。自分たちでも全部屋把握していないだろうし、こっそり忍び込んで誰か住んでても分からなそうな程の広さなのが恐ろしい。

入場料38€(6,100円)。高い、高過ぎる。しかも当日券は1時間待ち。買わなかった。

広い庭だけは無料なので堪能する。

テラスから中を覗き見。お金がなくてこんなのばかりだな笑
ゴテゴテした装飾でここも好みではないので、入らなくていいだろう。入場6千円って・・・

ウィーン、もう1泊すればよかった。有名な観光地なのに、完全に舐めていた。この日のバスが安かったせいで、こんな強行スケジュールになってしまったのだ。
この街も夜景はきっと綺麗だっただろう。そしてクリムトの「接吻」が展示されているベルヴェデーレ宮殿にも行けなかった。また改めて訪れたい。
後ろ髪をひかれつつ、次の国、チェコへ向かう。
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