スリランカ

キャンディーからエッラへ景観列車で移動。ナインアーチブリッジへ(Day469-470)

スリランカ
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1スリランカルピー≒0.48円
2024年9月。スリランカ7日目

本日はキャンディからエッラという町へ移動する。

キャンディからエッラまでの列車

7時半。宿をチェックアウトして鉄道駅へ向かう。
エッラ行きの列車の時刻は、予めスリランカの列車サイトで調べてある。

キャンディの宿、City View Hostelのオーナーは、今朝も切なそうな顔で「気を付けてね。」と丁寧に別れの挨拶をしてくれた。(元々そういう喋り方なのかもしれないが。)
私がチェックアウトするとあの淋しそうな殺風景な宿に、誰もいなくなることを思うと胸が痛んだ。

徒歩15分、鉄道駅に到着。歩いている途中、トゥクトゥクドライバーに声をかけられまくり。

前回で3等車は満席で懲りたので、エッラ行きの2等車のチケットを買う。600ルピー(300円)。
ホームに入る前に、駅の外の売店で大好きなコーラを買う。駅中の売店は高かったので外で買っておいて正解だった。

時刻表とホームの番号が、なんと今どき手動の木製プレートである。めちゃくちゃかわいい。
エッラ行きは8時50分に2番ホームから出るようだ。

プラットフォームには標識が全くなく不安なので、念のため駅員にもエッラ行きのホームの場所を聞く。2番ホームで合っているようだ。

列車は遅れて9時10分にやって来た。
ちゃんと2等車の乗り場に並んでいたのに、乗り込む時に駅員らにチケットを見せると「こっちの列車に乗りなよ。」と3等車の空いている席に座らされた。

2等車が満席だったから親切に案内してくれたようなのだが・・・
こっちは3等車の倍の料金(150円が300円にだけど笑)を払っているので、納得がいかない。3等車の座席は2等車の座席より固いのだ。

2等車は4両以上あったはず。もっと先頭の車両は空いていないのだろうか??と食堂車を抜け、3等車から、前方にある2等車の方に行こうとすると職員に止められた。
2等車の前方の方の車両は、同じ2等車でも前日までにネット予約した人しか座れないらしい。

2等車の当日販売チケット用の車両はわずか1両しかなく、浮かれポンチ欧米人たちで満席だ。
ネット予約用の席は、まだまだ空いているのに、なんて効率が悪いんだ。

仕方なく元の3等車に戻り、停車駅から乗り込んできた売り子から固いつまみ(コーンを揚げたもの)を購入して食べる。70円。今回は英語の教科書に包まれていた。
3等車の他の席の地元のスリランカ人たちは、素手でビリヤニを食べていた。

ヌワラエリア地帯を通る景観列車

この列車は、ヌワラエリアという紅茶が採れる地帯の横を通り、景観列車として有名らしい。

この紅茶地帯のヌワラエリアには、イギリス植民地時代に建てられたチューダー様式の建物や英国風庭園が多く残っているらしい。ここに降りる計画も立てていたのだが、キャンディでバス代をぼったくられたことで気持ちがそがれてしまい、飛ばすことにしてしまった。

9月のヌワラエリア。
どうにもこうにも天気が悪く、噂に聞くほどの景観列車にも思えない。

列車からの景色は、ヨーロッパのセルビア、モンテネグロ間のバール鉄道がやはり最高だった。

ヨーロピアンたちは、開けっぱなしのドアから体を乗り出したり、のけぞったり、わーきゃーわーきゃー騒ぎまくってうるさい。
そしてスリランカ人たちはトンネルに入る度に「ヒャッハー!!」と騒いでうるさい。あほですか
トンネルを通る度に、身を乗り出した欧米人が壁面にぶつかったりしないかひやひやする。

エッラに到着

15時45分。
キャンディ出発の列車は、エッラの駅に到着。
ここは終点ではないが、観光客らが皆一斉に降りるので、目的地に到着したことに気付く。

どうやら欧米人たちにかなり人気の場所のようだ。

欧米人に人気のリゾート地といった雰囲気。スリランカには様々な雰囲気の場所がある。
駅から宿まで15分ほど歩く。

Mad Monkey Hostel & Lounge

宿は、列車の駅と観光目的の橋がある場所の中間地点を予約した。1泊4.65$(690円)

靴を脱いで上がるスタイルで清潔だ。宿のオーナーも陽気で感じがいい。ドミトリーだけど、この2段ベッドが置いてある部屋を貸し切り状態。

しかし隣の部屋との間のドアは無く、隣の部屋の中国人の若い男の子が大音量でかける演歌みたいな曲が丸聞こえだ。
彼のベッドは下の段だけのはずだが・・・上段も、周囲も使いまくっていて荷物で溢れている。
世界一周中の最後の最後まで、なぜ中国人だけ音楽をイヤホンで聞く習慣がないのかは謎だった。

Ak Ristoro(レストラン)

たまたま宿の向かいに、日本人女性とスリランカ人男性のご夫婦が経営するレストランがあった。
凄くおしゃれで居心地が良さそうなので行ってみる。

ご夫婦は不在だった。
LIONビールとエビパスタを頼む。パスタ1,200円、ビール660円。
美味しい!めちゃくちゃ美味しかった。ビールは間違えて苦手な黒を頼んでしまったけれども・・・
さらに、Wi-Fiの速度も非常に速い。インドとスリランカに入ってからというもの、どこの宿でもWi-Fiが極端に遅く、ブログの更新がまったく進まなかった。しかし、ここであればインターネットも快適に使用できそうで、ストレスが溜まることもなさそうである。

近所の売店で特大サイズの水を買って宿に戻る。180ルピー(87円)であったが、また少しぼられているような気がする。

宿に戻ると、隣の部屋に宿泊していた中国人の若者の姿はなく、今夜は静かに眠れるかもしれないと思ったのも束の間。彼は深夜2時に帰ってきて、酔った様子でどこかに電話をかけたかと思うと、今度はスマートフォンで大音量の音楽を流し始めた。

「あの!うるさくて寝れないんだけど!」と注意すると
「あれ?もう寝るの??」とあっけらかんとしている。その後音楽は消してくれたが、30秒後に大いびきをかいて寝だした。これがまたうるさい。はっ?寝つき良すぎない?!
彼の全く悪気のない態度と屈託のない笑顔に、もう怒る気は失せてしまった。


次の日。

Mad Monkey Hostel の朝。

宿は朝食付きだった。男性オーナーが全てひとりで用意してくれる。
1泊700円もしないのにいいのだろうか。ホットシャワーも出るし、綺麗で居心地がいいので延泊することにした。

朝食を食べていると、例の中国人男子が、
「今日、何するのー!?僕と一緒にツアーでリトル・アダムス・ピークへ行こうよ!」
と誘ってくれる。

今日、どうしても行きたい場所があったので残念だが断った。
無防備な犬たちの間を抜けて、目的地へ歩いて行く。

ナイン・アーチ・ブリッジ(Nine Arches Bridge)

アーチ型の橋の上を通る鉄道を見に行く。中国人の彼は、昨日行ってしまったらしい。

宿からの近道はこんな茂みの横道を降りて行く。その辺のスリランカ人に聞いたら場所を教えてくれる。

ちょっとしたトレッキングコースをどんどん下って行く。

途中、列車が通る時刻表があった。頻繁に変更になるのか、ネットで見たのとは全く時間帯が違う。
そしてどの列車も、この時刻表の時刻からは30分以上遅れてやって来た。
12~13時半の間に3本位通るみたいなので、この時間帯に来るのがいいだろう。

昼過ぎ、ナイン・アーチ・ブリッジに到着。
ちゃんと9つアーチがある。列車好きにはたまらない、そそられる景観だ。

しかし・・・
12時半を過ぎても全く列車が来る気配がない。待ちくたびれてお腹が空いてきたので、山の上のレストランに行くことにする。

レストランからナイン・アーチ・ブリッジを見下ろす。

そして頼んだチャーハン(700円)がやってきたタイミングで・・・

あーっ!列車の汽笛が鳴って待ちに待った列車がやって来た。13時を過ぎている。
列車は、しばらくこの上で停車しているので、西洋人らが乗り込んだりして記念写真を撮っている。
私も近づきたいが、そうしたらテーブルに来たばかりのチャーハンを見捨てて山を降りることになる。
・・・なんてタイミングが、運が悪いんだろう。

チャーハンを食べ終わってから、山を降りたが、もう列車は通り過ぎた後。
列車を再び見るのを諦め切れず、次の13時50分の列車を間近で見れないかと、時間を潰すことにする。
トンネルの向こうまで歩いたり、近くで待機しているトゥクトゥクのドライバーに、近くの紅茶工場までの金額を聞いたりした。

この後、Uva Halpewatte Tea Factory(紅茶工場)へ見学へ行こうかと思っていたのだが、トゥクトゥクドライバーに「そこに行くのは3,000ルピー」と酷いボッタクリ価格を言われたので「やめるわ。」と返事した。

「待て、待て、2,000ルピーでいいから。」とドライバーは追いかけて来たが、後の祭りだ。

ナインアーチブリッジ周辺のジャングルを眺める。
こんなジャングルの中に住んでいる人がいるんだな。

14時15分になっても列車は現れなかったため、諦めて宿の方へ引き返すことにした。すると、5分ほど歩いたところで、遠くから列車の接近する音が聞こえてきた。急いで駅へ引き返したが、それは急行列車だったようで、すでに通過した後であった。
……あれほど待っていたというのに。つくづく運がない。

ゴール行きのバス

街中に戻ってきた。

明日はまた移動しよう。明日の移動経路の確認に、駅の方まで散歩してみる。
道端に警官がいたのでGoalという地名行きのバス停はどこか聞いたら、場所と時刻表を教えてくれた。

隣に列車の時刻表もある。ここからキャンディに行くならこの列車がいいだろう。私は反対方向のゴールへ行くのでバスにする。

今からでも紅茶工場に行く時間はあるけど、(そんなに紅茶工場に行きたいか?そんなに紅茶好きだった?観光を消化したいだけなのでは?)と自問自答する。
その結果、工場見学はやめて、昨日と同じレストランへ足を運ぶことにした

今日は、レストランにスリランカ人の旦那さんがいらっしゃった。パスタを注文すると、昨日対応してくれた店員が私のことを覚えていて、「昨日も同じものを頼んだね」と声をかけてくれた。昨日の方が美味しかった気がするが・・・作る人によって出来栄えが違う。

スリランカやインドで瓶ビールを頼むと、大瓶サイズしかないので量が多い。なのでレストランでは頼まなかったのだが、やはり小さい缶ビール位は飲みたい。

お酒を売っている場所を探して街を彷徨うが、いくつお店に入ってもぜんぜん見当たらない。
そこら辺のスリランカ人に聞きまくる。

かなり鉄道駅の方まで歩いて、やっと酒屋を見つけることができた。インドもそうだったが、スリランカもお酒が高い。350mlのビール缶を300円ほどで購入する。お酒を飲めない人は、旅費がかなり抑えられるだろうな。「じゃあお酒を飲めない体質を選ぶか?」と言われると、飲める体質に生まれてきてよかったと心から思うが。

酒屋を見つけるまで、現地の人に何度も道を尋ねた。スリランカでは、不確定要素が多く、人に聞かないと目的地に辿り着けない。そんな不便さも、かつてのバックパッカー旅を思い出させてくれ、ロールプレイングゲームのようで楽しい。

宿に戻って寝ていると、今夜も隣の部屋の中国人の男の子が「オーマイガ♪ オーマイガ♪」と叫びながら、夜中の2時に酔っぱらって帰ってきた。英語で誰か女の子と電話をしている。どうやら彼は夜な夜なクラブに通い、そこで外国人の女の子をナンパし、電話で口説いているらしい。
…若い男の子は大変だなぁ・・・笑

そんな彼に、「みきぷ!なんでヌワラエリア行かないの?イギリスみたいな建物があって、とってもいいのに!」と何度も勧められた。彼の無邪気な態度に、ここ二日間は癒された。

彼の話を聞いてヌワラエリアにも立ち寄ってみたくなったが、残念ながら日本帰国のフライトはすでに予約済みである。先を急がなくては。

明日は海辺の街、ミリッサへ移動する。

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