1スリランカルピー≒0.48円
2024年9月。スリランカ7日目
本日はキャンディからエッラという町へ移動する。
キャンディからエッラまでの列車
7時半。宿をチェックアウトして鉄道駅へ向かう。
列車の時刻は予めスリランカの列車サイトで調べてある。
City View Hostelのオーナーは、今朝も切なそうな顔で「気を付けてね。」と丁寧に別れの挨拶をしてくれた。元々そういう喋り方なのかもしれないが。
私がチェックアウトすると、あの淋しそうな殺風景な宿に誰もいなくなることを思うと胸が痛んだ。
徒歩15分、鉄道駅に到着。途中、トゥクトゥクドライバーに声をかけられまくり。
前回、3等車は満席で懲りたので、エッラ行きの2等車のチケットを買う。600ルピー（300円）。
ホームに入る前に外の売店で大好きなコーラを買う。駅中の売店は高かったので、外で買っておいて正解だった。
時刻表とホームの番号が、なんと今どき手動の木製プレートである。めちゃくちゃかわいい。
エッラ行きは8時50分に2番ホームから出るようだ。
標識が全くなく不安なので、念のため駅員にも聞く。2番ホームで合っているようだ。
列車は遅れて9時10分にやって来た。
ちゃんと2等車の乗り場に並んでいたのに、乗り込む時に駅員らにチケットを見せると「こっちの列車に乗りなよ。」と3等車の空いている席に座らされた。
2等車が満席だったから親切に案内してくれたようなのだが、こっちは3等車の倍の料金を払っているので納得がいかない。3等車の座席は2等車のより固いのだ。
2等車は4両以上あったはず。もっと先頭の車両は空いていないのだろうかと食堂車を抜け、前方にある2等車の方に行こうとすると職員に止められた。
前方の車両は、同じ2等車でも前日までにネット予約した人しか座れないらしい。
当日チケットの車両はわずか1両しかなく、浮かれ欧米人たちで満席だ。
ネット予約用の席は空いているのになんて効率が悪いんだ。
仕方なく3等車で地元の素手でビリヤニを食べるスリランカ人たちに混じって、売り子からいつもの固いつまみを購入して食べる。70円。
今回は英語の教科書に包まれていた。
ヌワラエリア地帯を通る景観列車
この列車は、ヌワラエリアという紅茶が採れる地帯の横を通り、景観列車として有名らしい。
この紅茶地帯のヌワラエリアには、イギリス植民地時代に建てられたチューダー様式の建物や英国風庭園が多く残っているらしい。ここにも行く計画を立てていたのだが、キャンディでバス代をぼったくられたことで気持ちがそがれてしまい、飛ばすことにしてしまった。
どうにもこうにも天気が悪く、そこまで景観列車にも思えない。列車からの景色は、ヨーロッパのセルビア、モンテネグロ間のバール鉄道がやはり最高だった。
しかしヨーロピアンたちは、開けっぱなしのドアから体を乗り出したり、のけぞったり、わーきゃーわーきゃー騒ぎまくってうるさい。スリランカ人たちはトンネルに入る度に「ヒャッハー！！」と騒いでうるさい。
トンネルを通る度に、身を乗り出した欧米人がぶつかったりしないかひやひやする。
エッラに到着
15時45分。エッラの駅に到着。終点ではないが、皆一斉に降りるので到着したことに気付く。
どうやら欧米人たちにかなり人気の場所のようだ。
欧米人に人気のリゾート地といった雰囲気。スリランカには様々な雰囲気の場所がある。
宿まで15分ほど歩く。
Mad Monkey Hostel & Lounge
宿は、列車の駅と観光目的の橋がある場所の中間地点を予約した。1泊4.65$（690円）
靴を脱いで上がるスタイルで清潔だ。宿のオーナーも陽気で感じがいい。ドミトリーだけど、この部屋を貸し切り状態。
しかし隣の部屋との間のドアは無く、隣の部屋の中国人の男の子が大音量かける演歌みたいな曲が丸聞こえだ。
彼のベッドは下の段だけのはずだが、上も周囲も使いまくっている。
世界一周中の最後の最後まで、なぜ中国人だけ音楽をイヤホンで聞く習慣がないのかは謎だ。
Ak Ristoro
たまたま宿の向かいに、日本人女性とスリランカ人男性のご夫婦が経営するレストランがあった。
凄くおしゃれで居心地が良さそうなので行ってみる。
ご夫婦は不在だった。
LIONビールとエビパスタを頼む。パスタ1,200円、ビール660円。
美味しい！めちゃくちゃ美味しかった。ビールは間違えて苦手な黒を頼んでしまったけれども笑
そして、Wi-Fiスピードも速い。インド、スリランカに入ってから、どこの宿もWi-Fiが遅すぎて全くブログの更新が出来なかったが、ここだとネットをするのもストレスが溜まらなそうだ。
近所の売店で水を買って宿に戻る。180ルピーだったが、また少しぼられているような気がする。
宿に帰ると中国人の男の子はおらず、静かに寝れると思ったのも束の間。
夜中の2時に戻ってきて酔っ払いながらどこかに電話し、大音量でスマホで音楽をかけ出す。
「あの！うるさくて寝れないんだけど！」と注意すると
「あれ？もう寝るの？？」とあっけらかんとしている。その後音楽は消してくれたが、30秒後に大いびきをかいて寝だした。これがまたうるさい。はっ？寝つき良すぎない？！
彼の全く悪気のない態度と屈託のない笑顔に怒る気は失せた。
次の日。
Mad Monkey Hostel の朝。
宿は朝食付きだった。1泊700円もしないのにいいのだろうか。ホットシャワーも出るし、綺麗で居心地がいいので延泊することにした。
中国人の男の子が「今日、何するのー！？僕と一緒にツアーでリトル・アダムス・ピークへ行こうよ！」と誘ってくれる。
今日、どうしても行きたい場所があったので残念だが断った。無防備な犬たちの間を抜けて歩いて行く。
ナイン・アーチ・ブリッジ（Nine Arches Bridge）
アーチ型の橋の上を通る鉄道を見に行く。彼は昨日行ってしまったらしい。宿からの近道はこんな茂みの横道を降りて行く。その辺の人に聞いたら教えてくれる。
ちょっとしたトレッキングコースをどんどん下って行く。
途中、列車が通る時刻表があった。頻繁に変更になるのか、ネットで見たのとは全く違う。
そしてどの列車も、この時刻表から30分以上遅れてやって来た。
12～13時半の間に3本位通るみたいなので、この時間帯に来るのがいいだろう。
ナイン・アーチ・ブリッジに到着。ちゃんと９つアーチがある。列車好きにはたまらないそそられる景観だ。
12時半を過ぎても全く列車が来る気配がない。待ちくたびれてお腹が空いてきたので、山の上のレストランに行くことにする。
レストランからナイン・アーチ・ブリッジを見下ろす。
そして頼んだチャーハン（700円）がやってきたタイミングで・・・
あーっ！列車の汽笛が鳴って待ちに待った列車がやって来た。13時を過ぎている。
しばらくこの上で停車しているので、西洋人らが乗り込んだりして記念写真を撮っている。
私も近づきたいが、そうしたらテーブルに来たばかりのチャーハンを見捨てて山を降りることになる。
・・・なんてタイミングが、運が悪いんだろう。
チャーハンを食べ終わって降りたが、もちろん列車は通り過ぎた後。
次の13時50分の列車を間近で見れないかと、時間を潰すことにする。
トンネルの向こうまで歩いたり、トゥクトゥクに近くの紅茶工場までの金額を聞いたりした。
この後、Uva Halpewatte Tea Factory（紅茶工場）へ見学へ行こうかと思っていたのだが、トゥクトゥクドライバーに「3,000ルピー」とか酷いボッタクリ価格を言われたので「やめるわ。」と返事した。「待て、待て2,000ルピーでいい。」とか追いかけて来たけど断った。
こんなジャングルの中に住んでいる人がいるんだな。
14時15分になっても列車は来なかったので、諦めて宿の方へ戻っていると、5分位歩いたところで列車がやってくる音がした。急いで戻ったが、急行だったようで通り過ぎた後だった。
・・・あんなに待ったというのに。つくづくついていない。
明日はまた移動しよう。明日の移動経路の確認に、駅の方まで散歩してみる。
警官がいたのでゴール行きのバス停はどこか聞いたら、場所と時刻表を教えてくれた。
隣に列車の時刻表もある。ここからキャンディに行くならこの列車がいいだろう。私は反対方向のゴールへ行くのでバスにする。
今からでも紅茶工場に行く時間はあるけど、（そんなに紅茶工場に行きたいか？そんなに紅茶好きだった？観光を消化したいだけなのでは？）と自問自答する。
結果、工場見学はやめて昨日と同じレストランへ来た。
今日はスリランカ人の旦那さんがいらっしゃった。
昨日の店員が私のことを覚えていて「昨日も同じものを頼んだね。」と言われた。昨日の方が美味しかったから作る人によって出来栄えが違う。
スリランカやインドで瓶ビールを頼むと、大瓶サイズしかないので量が多い。なのでレストランでは頼まなかったのだが、やはり小さい缶ビール位は飲みたい。
お酒を売っている場所を探して街を彷徨うが、いくつお店に入ってもぜんぜん見当たらない。
そこら辺の人に聞きまくる。
かなり鉄道駅の方まで行って、やっと酒屋が見つかった。そしてインドとスリランカはお酒が高い。
350mlビール缶を300円で購入する。お酒を飲めない人は旅費は安くすむだろうな。じゃあお酒を飲めない体質を選ぶかと言うと、飲める体質に生まれたことに感謝なのだが。
酒屋を見つけるまで、現地の人に聞きまくった。
不確定要素が多くて、人に聞きまくらないと目的地に辿り着けないスリランカ。やはり昔のバックパッカー旅を思い出してロールプレイングゲームのようで楽しい。
宿に戻って寝ていると、今夜も中国人の男の子が「オーマイガ♪オーマイガ♪」と叫びながら夜中の2時に酔っ払って帰って来て、英語で女の子と電話している。
内容を盗み聞きしてみると、どうやら彼は夜な夜なクラブに行って、そこで外国人の女の子をナンパし、電話で口説いているようだ。
・・・若い男の子は大変だなぁ笑
彼に「みきぷ！なんでヌワラエリア行かないの？イギリスみたいな建物があってとってもいいのに！」と凄く勧められた。彼の無邪気な態度でここ2日は癒された。
話を聞いてヌワラエリアに寄りたくなったが、しかしもう日本帰国のフライトチケットは予約済だ。先を急がないと。
明日は海辺のミリッサへ移動する。
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