スリランカ

シギリアから聖地キャンディへ。閑古鳥の宿のオーナーが切ない(Day468)

スリランカ
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1スリランカルピー≒0.48円
2024年9月。スリランカ6日目

今日はシギリアの宿をチェックアウトして、聖地キャンディーへ向かう。

朝、シャワーを浴びようと思ったら、ガマガエルがシャワーヘッドを占領している。
切ない目でこっちを見ながら、喉を鳴らしていて、なんとなくかわいい。
部屋に入り込んでくる猿とカエル。スリランカの自然は素晴らしい。

シギリアからキャンディ行きの直行バス

昨日、River Retreat Sigiriya ホステルの女性オーナーから、シギリアからキャンディ行きの、バスの行き方は聞いている。

このレストランの向かいから、キャンディ行きのの直行バスが一日一本、朝の6時半に出ている。
それ以外の時間だとダンブッラで乗り換えになり、ダンブッラからは満席で座れないと言われた。

眠いが仕方ない。バスでは座りたいので、早起きして朝6時半に目印もないもない場所でバスを待つ。
他に誰もいないし、本当にこの場所で合っているのだろうか。

こんな辺鄙な場所にバスなんか来るのだろうかと疑ったが、6時半過ぎにバスがすごい勢いでやって来た。
見過ごされてしまわないよう、大きく手を振ってバスを停める。

チケット回収係の人が、私のスーツケースをバスの後ろのトランクへ入れてくれた。
無事、キャンディ行きの早朝の空いているバスに乗れた。

スリランカのバスは、やはりドアは開けっぱなし。
途中で乗客がどんどん乗ってきて、あっという間に満員になった。
チケット係は、私以外の地元の人々からはバスの料金を徴収するのに、なぜか私には言ってこない。
不思議に思いながらそのまま乗る。

ぼったくりバス

9時過ぎ。約2時間半でキャンディーに到着した。
バスはここが終点ではないので、慌てて降りる。
降りると、チケット係の若い男性は私をバスの後ろのトランク置き場まで連れて行き、スーツケースを出してくれる。

そしたバスの料金を聞くと「1,000ルピーだ。」と言う。
「高いわ!」
これまでのバスの料金と違い過ぎたので、思わず叫んだが、チケット係の男性は目を逸らす。
「本当に乗客全員、1,000ルピーも払っているの?」と聞くと
「・・・Yes・・・」と気まずそうに言う。

乗って来たバスが、もう出発するというので、揉めるのも面倒なので1,000ルピー払った。
2時間半も乗って、たったの500円だし。

これまで乗ったバスで貰ったバスチケット

のちに宿のオーナーに「キャンディシギリヤ間のバス代っていくら位なん?」と聞くと、「知らないけど・・・たぶん5~600ルピー位じゃない?」と言う。やはりぼったくられていた。

これまで乗ったバスは、乗ったらすぐにチケット係が、ちゃんと料金を書いた紙を機械で発券してくれていた。あのチケット係は、他の乗客がいる前ではボッタクリの金額を私から徴収出来ないから、最初から私だけは発券せず、誰もいない場所で金額を徴収する形を取ったのだ。
スーツケースを背後のトランクに入れ、その場所まで連れて行きチケット代を回収する流れが、あまりにもスムーズだった。これまでも外国人旅行者から、この方法でお金を騙し取っていたに違いない。

ぼったくられた金額は200円位。惜しくはない金額だが、なんとも素直に騙されてしまった自分が悔しい。

スリランカ人はインド人よりずっといい人だと聞いていたので、油断し過ぎたしショックだった。
どこにでも悪い奴はいるものだ。今後はもうちょっと警戒しないと。

City View Hostel Kandy

宿はバス停からと、佛歯寺からも、近い場所を予約していた。
Booking.comでのホテル名はCity View Hostelだが、Googleマップ上の名前はなぜかMLSC hostelとなっている。ドミトリーで2,000ルピー(930円)

9時半に宿に着く。
入口に近所の怪しいおっちゃんらがたむろしていて、私の姿を見るなり「お前はあっちだ。」と、旅行者で賑わっている、隣にあるカフェを指差された。
外国人はこんな安宿に泊まらないのだろうか。「ちゃうわ!」と言いながら宿へ向かう。

恐る恐る、階段を上ってレセプションへ。
若いくりくり髪の毛のオーナーは、クチコミ通りとても親切で、私がここを通る度に気に掛けて話しかけてくれる。
いつ見てもなぜか悲しそうな顔をしながら、ゆっくりとした英語でだ。

宿のWi-Fiのパスワードが「onemorestay(もう1泊して)」だった。
彼は私にも、「泊まるの1泊だけなの・・・そう・・・」と悲しそうにつぶやいた。
キャンディでは皆、長居はしなくて、儲からないのだろうか。ちょっと切なくなる。

私の他の宿泊者は、インド人男性1名だけ。
全部で3部屋ある宿で、私にはこの6人部屋が貸切になった。
清潔だったが、殺風景過ぎてオーナーの態度と相まってこれまた切ない。

ミニマリストを目指していたら、これが究極の部屋の形になるのだろうか。
なんとも味気なさ過ぎて、落ち着かなかった。

部屋からの景色。
雨が降ってきて出掛けるのが億劫になったが、キャンディには一泊しかしないので、観光に行かなくてはならない。

キャンディのフードセンター

雨が止んだので街へ出る。

化粧水がまた切れたので、歩いて行けるショッピングモールまで買いに行くことにする。
そのショッピングモールの横の、立体駐車場の最上階にフードコートがあるようだ。

スリランカでは、これまでスリランカカレーコットゥなど食べたが、他にも美味しい地元グルメがあるらしい。
そんな地元料理の数々が、このフードコートの窓口で買える。
上部に設置されたモニターで、メニューと料金が見れるので分かりやすい。
安さで人気過ぎて、地元の人らで溢れ返っているので、席には中々座れなかった。

まずはエッグホッパー60円。美味しい。

これは名前を忘れた。クレープのような生地とカレー。50円。酸っぱくはないけど、食感はインジェラそのもの。懐かしいエチオピアを思い出した。

食後のデザートにソフトクリーム65円を頼んだが、水の味しかしなかった。
これがスリランカクオリティ。本当にありがとうございました。

キャンディ・シティ・センター

隣のショッピングモールへ。いつも化粧水を買うのに利用しているメイソウはなかったが、またもジャパニーズショップのパッチもんみたいなお店があったので、そこで化粧水購入。
全然肌は潤わなかったが、帰国まであと数日なので、これで耐えることにする。

ショッピングモールの食料品売り場はこんな感じ。ビールが売っていないか、のぞいてみたが、地下の別の売り場にあるようだ。
インドでもスリランカでも、アルコールは別売り場で、レジや在庫は鉄格子の中にある。金額が高いから盗まれるのだろうか。

世界遺産の仏歯寺へ

川を横目に見ながら、世界遺産の仏歯寺へ向かう。

寺の周囲の、庭部分に入る。午前中に雨が降ったので道がぐちゃぐちゃ。

ぬかるみだらけで歩きにくい。

八角堂

シンハラ建築(古代から中世にかけてのシンハラ王国の時代に最も栄えた建築)の建物で、もともとは王の休憩所。今は図書館になっている。

これらの建物の内部に入るには、靴を脱がないといけない。
このどろどろの地面の状態で靴を脱ぐのが・・・
気持ち悪いし、足洗い場なんてないので、再度履くときに靴が汚れるし。

うーん・・・入るか、やめておくか・・・かなり悩む。

しかし、どう考えても、キャンディーに来て、この世界遺産のお寺に入らない人はいないだろう。

意を決して入り口の靴預り所で入場料2,000ルピー(1,000円)を払い、靴を脱いで中へ向かう。

やはりスリランカ人は無料のようで、中にたくさんいる。

象牙が飾られた祭壇がある。亡くなった象から取ったものだといいんだけど。

一日3回のプージャ(お祈り)の時間には扉が開かれ、仏歯が入った金色の入れ物を見ることができるらしい。凄い人だかりのようなので、時間はずらした。

2階へ上がる。
地元の人らにとってはかなり重要な祈りの場らしく、真剣にお祈りをしている人の数が凄い。
あまりの混雑ぶりと、そこまで敬虔な仏教徒ではない私は、場違いな気がして、仏歯の入れ物を見るのは諦めることにする。

象が通り抜けられるだけの高さがある色鮮やかなトンネル。

そこからバルコニーに出てみると、警備員の若い男の子に「こっちへ来い。」と呼ばれる。

何かと思って話を聞くと、今日はキャンディのお祭りがある日で、夜にあの川の向こうでダンスが行われるらしい。

なんてことはない、そこまでの案内とダンス鑑賞の営業だった。1時間2,000ルピーだと言う。全然興味がないので、断ってお寺を後にする。

近所のスーパーの地下で、缶ビールを買って宿に戻ってきた。

殺風景な部屋でひとりで飲むビールは少し孤独。ドミトリーが貸し切りだとかなり淋しいな。
ここに、他に誰かがいるのといないのとでは、キャンデーの夜の感じ方は全然違っていただろう。

スリランカは、気に入ればヌワラエリアゴールなど、もっと観光しようかと思っていたが、他の旅人にも全然会わないし、今朝、バス代を騙されたことで、さっさと出たい気分になってきた。

日本への帰国日が近づいてきた。明日は列車でエッラへ移動する。

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