インド

いきなりインド、チェンナイ(Day461)

インド
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1インドルピー≒1.71円
2024年8月。インド1日目、チェンナイ1日目

22時半にアブダビを出て、4時半にインドのチェンナイに到着。
ヨーロッパからすんなり日本に帰国すればいいのに、最後にどうしても寄りたい場所があった。

帰国前に寄らなければならない場所

スリランカのバワ建築ホテル。建築が素晴らしいと有名なので泊まりたい。
そしてスリランカから近い南インド

海外で出会う人、出会う人が「インド人はいい奴だ。」と言うので、本当かどうか確かめないと。
私は20年前に女1人で北インドへ1ヶ月出掛け、インド人らにコテンパに騙され、まとわりつかれ、インド人が大嫌いになっているのだ。
ポルトガルの宿で仲良くなったオーストラリア人のおじいちゃんに
「あっちから話しかけてくるインド人と話すのではなく、南インドでこっちから話しかけたインド人と仲良くなってみろ。」
と言われた。私はインド人を誤解しているらしい。確かめたい。

スリランカへ飛ぶ飛行機が、チェンナイからだと安かったので、南インドのチェンナイに行くことにした。

チェンナイ国際空港に到着

到着の空港では、アライバルビザを取るのは私だけだった。
空港の職員は「アライバルビザ?あっちだよ」とイミグレの左の奥にあるブースへ案内してくれる。
そこで貰った書類に必要事項を記入し、インドビザ代の2,000ルピー(3,580円)をクレカで支払う。

ここまではまだスムーズだったが、嬉しそうに「アライバルビザ?俺の列に来なよ!」と窓口に呼んでくれたイミグレ職員は新人だった。
私の書類を見ながら、滞在日数や宿泊先ホテルの住所を一文字一文字パソコンに打ち込んでいるのだが、めちゃくちゃ遅い。しまいに先輩職員2人が登場して背後で「そこの欄じゃないよ、こっちに打ち込めよ。」「おい、綴り間違えてるよ。」とわちゃわちゃ指導している。

・・・早く空港から出たいんだけど・・・

イミグレには誰もいなくなり、私1人が残されている。そこに、また別の職員のインド人男性が3人やってきて「ここにいた、ここにいた!お前はアライバルビザ?」と聞いてくる。
なんだろう・・・イミグレを出た瞬間に高額タクシーに乗せられたり、ツアー会社に連れて行かれるやつだろうか。北インドでの経験があるので、かなり警戒する。

新人くんのせいでかなり長時間イミグレで足止めをくらった。
入国したら、さっきの男性3名が「こっち来いよ。」と案内してくる。行ってみたら、あまりにも引き取りが遅くて、ずっとベルトコンベアで回っていた私のスーツケースを、暇そうな空港職員6名で見てくれていた。
チップを要求されるのかと身構えたが「荷物、俺たちがみといてあげたよーははっ。」と渡してくれ、何も要求されなかった。拍子抜け。

北インドのイメージが強すぎて、警戒し過ぎかもしれない。
ここまでのインド人たちは皆、面倒見が良くて親切だ。英語はなまりが強すぎて聞き取りが難しいが。

空港のATM

チェンナイ市内へは地下鉄で行けるようだ。20年前はインドに地下鉄なんて文明はなかったのに。
チケットは40ルピー。・・・70円って採算が取れるのだろうか。500~800円払っていたヨーロッパから来たら別世界だ。

地下鉄のチケット購入窓口では、クレカは2枚とも弾かれたので、空港に戻ってATMで現金を下ろす。空港の外にはここ1台しかなかった。(空港の中には航空券を持っていないと入れない。)
この銀行は手数料は無料。

チェンナイの地下鉄

チケットはこのQRコードが書かれた紙を改札にかざす。

インドに地下鉄!
調べてみたら日本のODAで建設されたようだ。こういう所で協力しているから日本人と韓国人だけアライバルビザで入国出来るのだろう。遠慮なく80円で乗車させてもらう。

1番前から2両目までは女性専用車両になっている。
チェンナイは田舎なのか女性たちの服装はインドの伝統服だ。そして地下鉄であぐらをかくのが標準。

チェンナイ市内に到着

予約した宿があるGovernment Estate Metro駅に到着。
さっそくインド人が転がっている。「インドは昔と比べて凄い発展している。」と旅人たちから聞いていたのだが。全然20年前と変わっていないではないか。

全然20年前と変わっていないではないか。
まあこの位なら大阪にもいるか。

いやいや、いやいや。
これは日本にはない、道のごみ、えぐい。

道に神の使いのこいつらがいるのは想定内なんだけど・・・

なぜ道端にヤギがいるのか。

電線の絡まり方も相変わらず凄い。安定の破壊力だ。
インドが発展したと聞いて少し寂しい気がしていたのだが、全然変わってなくて安心した。

ブロードランズ(ホステル)

チェンナイ。1000円位の宿はいくつもあり、どこに宿泊しようか迷ったが「伝統家屋」という文言に惹かれ、ここにした。1泊税込みで1,180円。

収容所ですか。

個室。エアコンは無くてファンだけだった。このレベルの宿なら20年前は350円位で泊まった記憶があるんだけどな。物価は3倍位になっているということだろうか。

トイレとシャワーをのぞいてみる。
普通なら「1000円も払ってこれかい!」と落胆するところだが、20年前もこんな宿に泊まったので懐かしくて嬉しかった。その頃は宿のトイレは和式で、水は側に置いてある手桶で流すタイプのものしかなかったのでかなり進化している。

昨日の朝にナン1枚を食べてから何も食べていない。
宿の部屋まで案内してくれた従業員のおじいちゃんが、「朝食いる?」と聞いてくれたので、水と朝食を買ってきてもらった。

バナナ、パンケーキ、卵焼きにスープ、充実している。
最初150ルピーと言っていたのに、
「こぉひぃぃーー、バァナァナーーー、パンケェキィィーーー!!・・・180。」
「ばななぁぁぁーー、こぉひいいいー、ぱんけぇきぃぃーーー!!・・・・・200」
と聞いてもないのに3回説明してきて3回目に200ルピーに値上がりした。
50ルピーは85円。どうでもいい金額なので気持ち良く200ルピーを払った。

朝食は美味しかった。インドじゃ350円でお腹いっぱいになるのか。幸せだ。

3時間ほど仮眠してから、廊下に出てみたら、日本人男性がいた。大学院生で、3日前からチェンナイに来ているらしい。
今日がチェンナイ最終日らしく、一緒にショッピングモールへ行かないかと誘われたので、Uberアプリでトゥクトゥクを呼んで一緒に行くことにした。

エクスプレス・アベニュー

20年前にはあれだけぼったくられたインドのタクシーやトゥクトゥクにサイクルリキシャ。
Uberで呼べたらもう揉めなくてすむ。なんて楽になっているんだ。
もっと皆に私が旅した20年前のインドの苦労を味わって欲しいのに。片道250円位。

日本人大学院生のRyさんが行きたがったのは、ここ。彼が持っている地球の歩き方に載っているようだ。

フィリピンでも見たようなよくあるショッピングモール。ホールで出し物をしていて賑わっている。
私はここでお馴染みの「miniso」でメイク落としとクシ、家電屋でUSB-Cコードを購入。彼はスポーツタオルをお互いかなりの格安で購入した。

どのお店の店員も愛想が良くて感じがいい。もじゃもじゃの頭で「イエス」と言いながら首をかしげるのもかわいい。(インドでは前にではなくよこにうなずく)
やはりインド人は、根はいい人たちなんだと思った。

ヨーロッパで購入した1,500円のUSB-Cコードはどれも使用して3日位で接触が悪くなり使い物にならなかった。高いのに4回買い替えた。
ここで購入した199ルピー(340円)のUSB-Cコードは、充電速度も速く故障しなくて性能がダントツいい。
インドはやはり進んでいる。そしてヨーロッパのスマホアクセサリーはなぜあんなにカスなのか。

最上階のフードコートに来た。
入口でセキュリティチェックがあるこのショッピングモールに来れる人たちは、お金持ちの部類なんだろう。

チョコワッフル177ルピー(300円)。現地の物価からしたら高いが美味しかった。

クエイド・Eーミラス・ロード

帰りもUberを呼ぶ。ショッピングモール前でUberでないトゥクトゥク運転手らもひっきりなしに声をかかけてくるが、「Uber呼んじゃったんだよ。」とこちらが言っても「えー。もっと高い金額で行ってあげるよ!」と、なんでやねんというわけのわからないことを愛想よく言ってくる。

宿の近くの賑わっている通路まで戻って来た。

Ryさんが「インド最後はビニヤニで締めくくりたい。」と言うので、ビリヤニが置いてあるお店に来た。持ち帰りしかやってなかったので、一番小さい130ルピーの持ち帰りを頼んだら、銀色の袋に大量に詰めたビリヤニをくれた。

Tasmac(酒屋)

ビールも飲もうという話になり、この通りに唯一ある酒屋へ。
インドのヒンドゥー教は、イスラム教と違ってお酒を禁止してはいないが、国から販売の許可がおりるのが難易度が高く、酒屋の数は少ない。地元民が行くレストランにはもちろん置いていない。
しかしアルコールは皆好きなようで、酒屋は大混雑だった。

後日行った他の酒屋も鉄格子がしてあったので、よっぽど高価で強盗に遭いやすいのだろう。

Ryさんとビリヤニを分け、ビールで乾杯した。ビールは1本350円となかなか高い。

彼は今夜の飛行機でタイへ旅立ってしまう。
大学の休み中にインドを旅してみようとやって来たが、北インドの後にチェンナイに来て、3日で「もうインドはいいかな。」と感じ、今朝、タイ行きの航空券を取ったらしい。

「インド、悪くはないけど、インドが最高って言う人の気持ちが分からない。旅慣れてますの自己アピールなのかな?」「旅って結局、どこへ行くかではなく、そこへ誰と行ったか、だよね。」

彼とは意見が合い、話が盛り上がった。
そう、同じ場所でも誰と一緒にいたかで全然感じ方が違う。

その後も、彼が大学生の時はコロナ中で、誰とも交流がなく閉塞感に耐えられなった話など聞いてあげたりした。

彼が宿をチェックアウトする時間になった。
今朝会って1日一緒にいただけなのに、お互い淋しくなった。
「ハグを。」
最後に彼はそう言い、お互いハグして別れた。

旅先での出会いはやっぱりいいし、そして別れは辛い。
旅立つ方はいいが、残されたものは何故か淋しさが倍増してしまう。

久々、日本語を喋ったな。きっと彼もだろう。
ひとりになり、いつまでも彼が座っていた椅子を眺めていた。

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