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レソトのセモンコンから一気に南アフリカのポートエリザベスに移動、24時間寝れない地獄(Day352-3)

レソト王国4日目
1M(レソトマレ)≒8.5円

レソトのセモンコンから首都マセルへ移動

朝6時のバスに乗るべく5時過ぎに宿をチェックアウト。Bさんは私のスーツケースをドミのある高台から運んで降ろしてくれたし、慣れた手つきでレンタルした寝袋も片付けてくれた。

セモンコンのバス停までこの道をスーツケースを引き摺って行く。昨晩レセプションに送迎サービスがないか聞いてみたが「また探しておくよー」と流された。

6時10分前に到着したらほぼ満席だった。危ない。
なんとか乗り込め、また爆音の中首都マセルへ向かう。行きと同じ130マレ+荷物代10マレ。荷物は膝の上に乗せられたのに荷物代を取られる。

3時間半で3回目のマセル。

レソトで南アフリカランドを手に入れる方法

私もBさんもここで手持ちのお金が尽きたので、周囲の人に南アフリカランドを下ろせるATMないか聞いてみた。
ATMでレソトのマレを下ろして銀行の窓口に持って行くと、同じレートで南アフリカランドに両替してくれると言う。銀行は並んでいたが特別に外国人用窓口に通してもらう。

レソトと南アフリカの国境

無事南アフリカランドを手に入れ、マセルの町から国境まで乗り合いタクシーで5分移動。

11時に国境到着。目の前がイミグレだ。

屋台で豚肉ステーキを買って腹ごしらえ。今日はこれが初めての食事だ。レソトの移動は結構キツイ。

ネットに情報が全然ないので、国境を越えた先にバスやタクシーがあるのか不明。タクシーに声を掛けられたので、ブルームフォンティーンまで行けないか聞いてみたら行けると言う。
料金は200マレと言われたが、150に値切った。人が集まったら出発すると言っていたが、あと一人来ただけで出発してくれた。
こんな豪華な車でそんな安い金額で1.5時間先の町まで行ってもらっていいんだろうか。

ブルームフォンティーンのバス停

14時過ぎ、ブルームフォンテーンの長距離用のバスターミナルで降ろしてもらった。
ここはINTERCAPE社グレイハウンド社Eldo Coaches社と言う3つのバス会社があった。ここでBさんはケープタウン、私はブルームフォンテーンへ行くので別々にバスのチケットを買う。

最初5列シートの代わりに1番安いというEldo Coaches社に金額と時間を聞いたが、窓口のお姉さんがクソ態度悪かったので却下。なんじゃあの態度。Googleの口コミを見ても評価☆1だった。
グレイハウンド社に聞くと420ランドで22時出発という。あと10時間待ち・・・
1番評判がいいINTERCAPE社に聞くと430ランドで23時発と言うが、確かボツワナから入国する時にINTERCAPE社のHPから予約したよなーと思い、HPから見てみると19時半発の400ランドのチケットがあった。なんで窓口で案内してくれないんだろう。

BさんはINTERCAPE社で即ケープタウン行き22時発のチケットを購入していたが、ネットには18時半のバスがもっと安い金額であった。伝えるか迷ったが伝えておいた。

ブルームフォンテーン観光

出発までまだまだあるのでブルームフォンテーンを観光する。Bさんはずっと友人と電話しているので彼の荷物と私の荷物をセキュリティチェーンでくくりつけ、ひとり街を散策した。

南アフリカは首都が3つあるらしく、ブルームフォンテーンもそのうちのひとつだ。司法を司る最高裁判所があるらしい。だからと言って治安が良さそうにも見えない。ゴミゴミしていて特に観光もないのでここには宿泊せず、すぐにバスで次のバスに向かおうとしているのだが・・・昨晩寒すぎて2時間しか寝れなかったので眠い。眠すぎる。

15分位歩いた所にあるショッピングモールに来てみた。隣のバラ園も閉まっていて、ここをぶらついてドーナツをほお張る位しかすることがなかった。

地獄のバス待ち

16時半に駅に戻りBさんと隣のファーストフードで食事。19時半のバスに乗るべく19時にチェックイン(荷物の重さを測られる)してバスが来るのを待つのだが全然来ない・・・
窓口の人に聞くと、こっちに向かう途中でバスが故障し、乗り換えをしているところであと2時間で着くと言う。

ここからが地獄の始まり・・・

2時間待ってもバスは来なかった。21時半になりBさんが「では、僕行きますね♪」と意気揚々に去っていった。うらめしい・・・いや、羨ましい。私の方が早くバスに乗って寝れると思ったのに。
私と同じバスの他の乗客たちも、見渡すと待ちくたびれてグロッキー状態。

寝ようにも待合室は混雑していて、しかも寒い。他の方面行きや他社のバスもひっきりなしに到着するので、いつ自分のバスが到着するのかずっとアナウンスを聞いていないといけないので寝れない。2時間しか寝ていない中、朝6時から何台も車を乗り換えて22時にこの状態。

結局バスが来たのは翌日0時10分だった。24時間以上寝ていないことになる。これはエチオピアのバスより体力的にキツかった。いやマジで。乗り込んですぐ爆睡。


南アフリカ共和国5日目
1R(南アフリカランド)≒8.5円

ポートエリザベス到着

起きるともう朝でポートエリザベスに近かった。1度も起きなかった。よほど疲れていたのだろう。

到着してすぐIntercape社の窓口で明日のバスチケットがないか聞いてみたが、600ランドと凄く高いしここじゃない駅から出るらしい。後でネットでもっと安い時間帯のバスを探すことにする。

いい天気。元イギリス植民地だったという雰囲気も出ている。

南アフリカでまだSIMカードを買っていなかったので買うことにした。MTN社で5Gで103ランド。
途中ホームレスの人が入ってきてお店の人らが追い出していた。外にもたくさんいる。この町はあまり治安が良くないようだ。

Uberで予約したホテルに行ってみたが、行ってみるとマンションの一室で、オーナーに電話して入口のセキュリティを開けてもらって中に入り、部屋の鍵をもらうタイプだった。ジョージアのバトゥミでもこのパターンがあったけど、あの時も何度オーナーに電話しても繋がらず1時間待たされた。
今回も電話しても出ないし、メールも返信がないのでここに泊まるのはやめることにした。キャンセル料がかかってでも、すぐに寝たい、休みたい。
GoogleMapで歩いていけそうなホステルがあったので、歩いて行ってみた。

Lungile Backpackers(ホテル)

歩いて到着したホステルは、予約していないがオーナーが快く迎えてくれた。

女性専用ドミトリー貸し切り。凄く綺麗だ。247ランド。宿代を300ランド支払うとお釣りが今ないので、ビールか何か頼めと言う。そんな昼間からビールなんて・・・と思ったが、ここまで歩いて暑かったし、あまりにも美味しそうなので1本頼んだ。
これが失敗で、午後から観光しようと思っていたのに疲れているので即行寝てしまった。

起きたら夕方。まあまた明日観光したらいいか・・・本当に昨日は疲れたもの。30歳の男性と同じペースで行動するのはやはり無理がある。(後日Bさんに聞いたら彼も体力限界でこの日は何も出来なかったらしい。)
またビールを頼みパスタを自炊してホテルでゆっくりする。他の客は別室で4人位ヨーロピアンがいた。

明日は曇りでこの日を逃してしまったことを後悔するとも知らず、眠りについた。

レソトのセモンコンも絶景、マレツニャーネ滝を見に行く。アフリカで初めてのキャンプ泊(Day351)

レソト王国4日目
1M(レソトマレ)≒8.5円

セモンコンロッジ

セモンコンも夜に到着で周囲の様子が分からなかったが・・・
ここもさらに絶景!

宿のレセプションは遥か下界。この階段を昨夜は登ってきたのか・・本当にしんどかった。

ドミトリーやキッチンの建物の外観もかわいい。
テント泊したBさんは昨夜は寒すぎて朝の4時以降はキッチンの建物に避難し、コーヒーを飲んでやり過ごしたそう。

ドミトリー300マレ。キャンプサイトは180マレ。ドミに専用のバス・トイレも付いている。キッチンは別棟にあるし、下界のレセプションの横にレストランがあり、そこではWi-Fiも繋がる。

明日はまた南アフリカに戻るので、昨日到着したバス停まで15分程歩いてバスの時間を聞きに行く。明日もこの道をスーツケースで歩くのはキツイな。

ここが村の中心地でお店がいっぱい並んでいる。お店と言ってもトタンで作った二畳ぐらいのスペースなのだが。中はちゃんと商店やバーになっていて感心する。
バスの時間は聞いたら朝の6時が始発だった。ATMもあったが、もしここでカードをが飲み込まれてしまったら詰むのでお金は下ろさないことにする。海外では銀行併設のATMで下ろすようにしている。
ここのスーパーでまた夜ご飯を調達。

マレツニャーネ滝へ

11時半。
宿の裏の道から滝へ行けると聞いたので、宿に戻って早速行ってみる。
マレツニャーネ滝はアフリカ最大の高低差があるらしい。

歩き出すと子供たち5人がまたついてくる。本人たちは親切に道案内してくれているようだ。全員女の子でバケツを持っているので聞くと上の方まで毎日水を汲みに行っていると言う。こんな所だから家に水道が通っていないのかも知れない。大変だなぁ・・・

子供たちとじゃれながら30分以上歩いていると、右の建物で男性に呼び止められた。130を160と手書きで書き直した紙を見せられ、外国人はここから入場料がいるという。結構高い。最初詐欺かと思ったが、カードが使えたので正式な政府の建物なんだろう。

道がないので滝の方向が分からない。ここでもまた散歩に来た現地の男性が「案内してやる」と言って前を歩き出す。
ずっと案内してくれたさっきの子供たちも、この男性も、入場料徴収の人も・・・どうもアフリカに入ってから最後にお金を要求されるんじゃないか?この係員は本物か?と疑ってかかってしまう自分が嫌になる。でも事実、エジプト以降ほとんど要求されるのでどうしようもない。
結局、レソトではヒッチハイク以外でお金は要求されなかった。ここだけアフリカではないのかも知れない。

13時。やっと滝が見えた!ここまでも結構歩いたな。アフリカ一の高低差の滝で細く風になびいている。
案内してくれた男性と共に3人でずっと眺めていた。

男性が「下を見て見ろ」と言うので見たら滝の麓に人が見える。下まで降りて行ったら滝の水が浴びれると言う。Bさんが行こうと言う。

男性が教えてくれたルート通りに滝の麓まで降りようとするが、道なき道のこういった崖を降りていく。しかも土が乾燥してパラパラしているので、すぐにズルズル滑り落ちてしまいとても危険だ。
途中まで周囲の草を掴んだり、尻もちをつきながら降りて行ったが、私は途中でギブアップ。Bさんにはひとりで降りて行ってもらった。

14時。途中で座ってBさんを待っていたら下まで降りるのは諦めたらしく戻ってきた。このまま降りても戻る前に日が暮れると思ったそうだ。私たちより先に降りて行ったガイド付きのイギリス人カップル2名は凄い速さで戻って来ていた。ガイドの方がヘトヘトでだいぶ後ろを歩いていた。彼らはポニートレッキングもしていたし体力もお金もあって羨ましい。

来た道をまた戻る。ガイドがいないとまた帰り道が分からなくなってしまった。

アフリカで初めてのテント泊

宿に戻り延泊したいと申し出たのだが、今日はドミトリーが高校生のプロジェクトで全部埋まっていて、1番安い部屋で600マレ(5000円)しか空いていないと言う。
Bさんが「だったら僕のテント2人用なので一緒に使いますか。」と言ってくれたので、寝袋だけレンタルして泊めさせてもらうことにした。

西アフリカ縦断旅はボツワナ以降、宿代が高騰するのでテントと寝袋を購入してキャンプサイトするのがバックパッカーと聞いていた。重いテントと寝袋を持ち運びするのが嫌で私はキャンプサイト泊はしなかったが、それが今日体験出来ることになり、わくわくした。

キャンプサイトからキッチンやシャワーのある建物に行こうとするとこいつらの縄張りを通らないといけないのだが、威嚇されまくって全然通れない。

自炊した夕食を食べた後、わくわくしてテントに潜る。しかし憧れのテント泊はそんな甘いものではなかった。
昨日Bさんが言っていたように標高が高いこのセモンコンで外との仕切りがペラペラのビニール1枚・・・レンタルした寝袋も180マレもしたのにペラペラだった。
2人も芋虫のように寝袋のチャックを上まで上げて、取り敢えずごつごつした床に寝転がる。だが、本当に寒い。昼はあんなに暑かったのに夜はテントにも外に置いた荷物にも霜が張ってくる。
彼が「昨日は本当に寒かったけど2人いたら全然室温が違う。」と言うので、テント内の二酸化炭素が増えるとまだ温度はマシなのだろう。昨日はどれだけ寒かったんだ。

10時に熱いシャワーを浴びてテントに入った時はまだ寝れたが、一度トイレに目が覚めて、外に出ようとテントのチャックを開けるとそこから一気に冷気が入ってくる。そこからが寒すぎて全く寝れなかった。結局朝4時にBさんがトイレに起きてテントのチャックを開けた以降、またテント内の温度が下がったので耐えきれなくなり、私だけキッチンに避難してお湯を沸かし、バケツにお湯を溜めて足を付けコーヒーを飲んで朝の5時まで過ごした。

憧れのテント泊は2時間しか寝れなかったし、寒くて途中で離脱した結果になったけど、それでも1度体験してみたかったのでそれが叶った。バケットリストがどんどん達成していく気分でやはり旅は楽しい。

5時にBさんも6時のバスに乗るためにキッチンにやって来た。
今から南アフリカのブルームフォンティーンまで移動する。


天空の国レソトの絶景マレアレア、次の日はセモンコンへ移動(Day349-350)

レソト王国2目
1M(レソトマレ)≒8.5円

マレアレアロッジからの景色

昨夜は真っ暗な中到着したので、マレアレアロッジがどんな所か分からなかったが・・・
起きて見てみたらこんな絶景!

来て良かった・・・ヨハネスブルグから1日で来るのはめちゃくちゃ大変だったけど・・・

宿泊していたのはこの長屋タイプの1番安い部屋。宿泊者は他の建物に欧米人数名のガラガラ状態。

昨夜はレセプションが閉まっていたので改めてチェックインする。Wi-Fiは購入者のみレストランで繋がる。次の行き先も調べないといけないので50マレ(420円)と高かったが購入した。
ロッジには馬に乗ったり、ガイドの案内で滝に行ったりなど様々なアクティビティがあったが、節約してBさんと自力で散策に行くことにした。

マレアレアロッジを出て右側を散策

右が西なのか東なのか分からない。方向音痴なので察し(略)

広いロッジの敷地を出てすぐレストランやマーケットとGoogleMapに表示があったが、これらの建物のようだ。想像と全然違う。

周辺を歩くと絶景だらけ。人が少ないし、観光客は私たちだけなので地元の人たちがすぐに話し掛けてくる。子供たちも無邪気についてくる。

「花を植えているから、見に来て。」と自宅の庭に案内されたりもした。

何の構えもなくリラックスしてぶらぶら歩ける村。エチオピア以降、歩けばずっと誰か黒人がついてくるし、スリにも気を付けていたし、頭をからっぽにして歩くのは1ケ月以上ぶりだ。こういう村に滞在する旅っていいよな・・・

山の麓まで行きたかったのだが、途中から地元民の土地だったらしく、牧羊犬に威嚇されまくって通れなかった。ちゃんとガイドを雇わないと山や滝まで行ける道は分からないようだ。

ロッジでカクテルを飲んで休憩

宿に戻り、入口近くにある商店で今晩の自炊用の野菜と、私はお酒を購入した。お酒を渡してくれる子供が笑いまくっていたのでボラれていたと思うが。

宿にも二匹の上品なワンコがいて、無言で「遊んでくれ」と足元にボールや棒を持ってきて絡んでくるのがまたかわいい。絶景を眺めながらカクテルを飲み干し至福の時を過ごした。

マレアレアロッジから出て左を散策

夕方。また昼に行ったのと反対方向へBさんと出掛けた。

地元の子供たちが運動場で球技をしている。バスケに見えるがドリブル禁止のルールらしい。女の子たちが私に腕を絡めてきて人懐っこくてかわいい。

更に進むともっと小さな子供たちが、観光客が珍しいのかずっとついて来た。スマホの動画や写真を撮りたいらしく、貸すと夢中でその辺にいる牛や自分たちを撮っている。

そのうち子供たちの自宅に着いて、その真横を羊飼いや牛飼いたちが通るのを眺めながら子供たちと遊んだ。

Bさんは夢中で子供たちとボールをパス遊びしながら遊んでいる。私は女の子と自撮りごっこをして遊んだ。ここから眺める夕日も絶景だった。

こんな笑顔みせられたら幸せになっちゃうよね・・・

帰り道は外灯がない真っ暗な中を宿まで歩いて帰った。治安は大丈夫そうだが動物に襲われるのが怖いといった感じの帰り道。

私がシャワーを浴びている間にBさんがポトフを作っていてくれた。性格もいいし、いい旦那さんになるんだろうな。私は厚かましくポトフが出来上がる前にピーマンでつまみを作りビールを飲んだ。

絶景&トレッキング後のシャワー&ビール・・・この日は最高にいい1日だった。


レソト王国3日目。

マレアレアからセモンコンへ移動

次の日。

マレアレアロッジの朝。

今日はレソトのマレアレアからセモンコンへ移動する。マレアレアは私が行きたいと提案した場所だが、彼は滝を見たいからセモンコンに行きたいと言う。マレアレアから直接行けたらいいが、一度一昨日通った首都のマセルまで戻らないと行けないようだ。

レセプションが閉まるのが早いので、昨夜は宿の人にセモンコンまでの行き方を聞けなかった。今朝、チェックアウトをしようと8時半にレセプションに行き聞いたら「8時にマセル行きのバス停までの送迎バスがあったのに。」と言われてしまった。今からならタクシーじゃないと、ここから8㎞離れたバス停までは行けないらしい。

宿にタクシーを呼んでもらった。30分後位に来たタクシーは200ランド(1,600円)と言ってきた。8kmで1600円・・・物価からしても高過ぎる。値下げ交渉をしたが、全く下がらなかったので「歩いて行く。」と告げたがそれでも下がらなかった。

マレアレアロッジから最寄りのバス停まで歩く

Bさんは「8km位なら歩けます。」とテントや寝袋などがぎっしり入った20kg位はありそうなリュックを背負ってスタスタ歩き出す。(徒歩2時間)
途中石が突き出したごつごつの砂の道。これが登りでずっと続いている。私はミニスーツケースなので普通に引き摺れば車輪が壊れてしまうかも知れない。
石がある度にスーツケースを持ち上げるので全然進まず。彼は「先に行ってますね。」と先へ進み出し、あっと言う間に見えなくなった。

有料ヒッチハイク成功

私が8㎞も歩ける訳がないので、『車が通ったら絶対にヒッチハイクをしてやろう。』それしか頭になかった。だが、日曜日のせいなのか全く車が通らない。
歩いていると羊や牛飼いの人らがよく「どこ行くんだ?」と声を掛けてくれるが「バス停」と言うと「ふーん。」って雰囲気になるだけ。羊飼いが車を出してくれる訳ないか・・・

ロッジから2km以上歩いた所位でやっと同じ方向へ進む車が1台通りかかった。これを逃してなるものかと停まってくれアピールをしたら停まってくれた。現地のご夫婦のようでほぼ英語が通じなかったが「マセルに行くバスステーションまで。」を繰り返すと乗せてくれた。やった!これでもう歩かなくてすむ。

乗り込んでしばらくすると体格のいい黒人の奥さんの方がジェスチャーで「お金、お金」と仕草をしてきた。いくらか聞いたのだが「あなたの言い値」と言われ相場が分からない。するとたばこを吸って休憩しているBさんが見えたので停めてもらった。私よりかなり先に行っていたようだ。

Bさんも乗せてもらい、「お金くれって言ってるけど金額を言わないんだよね。」と私が言うと、サラっと100マレ渡していた。女性はご満悦だったのできっと十分な金額だったのだろう。

マレアレアのバス停

ご夫婦は一昨日マセルから来た時に降ろされたバス停で降ろしてくれた。来た道を引き返して行ったので私たちのためにわざわざ送ってくれたのだろう。

10時50分。この何もないバス停でいつ来るか分からないバスをひたすら待つ。歩道に座っているとちょくちょく牛がやって来てどかなくてはいけなかった。
途中黒人の女性が通りがかり、「あー喉が渇いた。」と言いながら、おもむろに彼が飲んでいるエネルギードリンクを指差してくれと言う。本当、外国人って平気で日本人が絶対頼まないようなことを頼む。彼は断っていた。

ここでも1時間半待って、やっとマセル方向行きのミニバスが通りかかった。この調子だと今日もセモンコンに着くのは夜だろう・・・料金は行きと同じ70マレ

数時間かけてまた爆音のバスに乗りマセルへ戻る。SIMがなく暇なので、彼と国名しりとりなどして時間を潰した。一昨日は夜に通った道で分からなかったがこの道もずっと絶景だ。さすがアフリカのスイス。
マセルの町の近くに来ると彼がチケット回収の人にセモンコン行きのバス停の場所を既に聞いてくれていて、降りて近くの別のバス停へ向かう。

再びマセルのバスターミナル

15時。ここでも人が集まるまで1時間半待ち、16時半にセモンコン行きのミニバス出発。
料金は130マレ+荷物代10マレ。マレアレア行きの倍する。

食事は売り子が中華を売っていたので購入したが激辛ソースをかけられたので食べれなった。

爆音をかけられまた進む。

あとちょっとでセモンコンの町・・・という所でタイヤの中にビニールが挟まって動きが悪いとのことで停車して修理していた。この車だけ他の車にどんどん抜かされていたもんな。タイヤを外して修理出来るところが凄い。外に出るとかなりの寒さだ。標高がかなり高いんだろう。寒さに震えながらまた満天の星を満喫した。

次の日の写真

セモンコンの町(という程のものではないが)に着いたのは21時半。そこから目指すセモンコンロッジまではまたも石が突出した道で2km位はありそうだ。到着して直ぐ男性たちに囲まれ、スーツケースを頭に乗せて運んでくれようとしたのだが、残りの現金がほとんどないので断って自分で運んだ。南アフリカを出る時にもっと下ろしておくべきだった。この村にATMがあるのかあやしい。

かなり苦労しながらスマホのライトを頼りに夜道をセモンコンロッジを目指して歩く。ずっと下りだったのでまだマシだった。

セモンコンロッジ

かなり長い距離を歩いたと思ったら目的のロッジに到着。SIMを持っていないので予約していないが、ドミが貸し切りで空いていた。300マレ。彼はまた安いキャンプ泊(180マレ)にするというので、ドミを貸し切りで使わせてもらった。
レセプションからドミまではかなりの階段を登るが宿の人が荷物を運んでくれた。

Bさんがまた夜ご飯を食べると言うのでインスタントラーメンにバターとニンニクを入れて食べた。

石の壁で出来たドミトリー。夜はかなり冷え込んで毛布1枚じゃ全然足りなかったが、ダウンジャケットを着て震えながら寝た。この日も移動だけの1日だった。

ヨハネスブルグからレソトへ移動、真夜中到着のマレアレア(Day348)

南アフリカ共和国4日目
1R(南アフリカランド)、1M(レソトマレ)≒8.5円

今日は南アフリカ共和国のヨハネスブルグからレソトへ移動する。

レソト王国とは

レソトは四方を南アフリカに囲まれた内陸国。全土が標高は1400m以上にも達し、「天空の王国」や「アフリカのスイス」などと呼ばれている。
「アフリカにある数少ない立憲君主制国家がレソト王国エスワティニ王国だよ。」とエチオピアの宿で旅人から聞き、これらの国に行ってみたくなった。王様の言うことは絶対なんだとか。

ヨハネスブルグから直接レソトのマセルへ

ヨハネスブルグからからレソトへ行くのは、ネットにある情報では大型バスでブルームフォンティーンまで行き、そこでミニバスに乗り換えるというものばかり。
しかしブルームフォンティーンまで行かなくても、ヨハネスブルグから地元の人らが乗る乗り合いバスで直接レソトに行けるのではと考え、バスを探すところから始める。

宿をチェックアウトし、Uberの目的地をGoogleMapで出てきたミニバス乗り場に設定して呼ぶ。
しかし目的地よりだいぶ手前の、ヨハネスブルグ到着時のあの危険なPark Stationの前で降ろされた。
運転手が「レソト行きの乗り場はこのバス停の向こうだ。ここからは車では行けないから歩いて行け。」と言う。

Uberを降りると早速男2人が寄って来て「どこへ行くんだ?」と聞きながら私の荷物を運ぼうとする。断って自分で運びながらバスターミナルの駐車場を横切って奥のミニバス乗り場まで行く。男2人はついて来て少し会話しただけなのに最後に「チップ!」と叫んだ。こんなのは無視。

ミニバス乗り場に着くと、早速Bさんが周囲の人に聞きまくって、レソト行きのバス停を知っている人を捕まえてくれる。

知っていると言う男性に10分位歩いた所にある、レソトのマセル行きのバス停まで案内してもらった。だいぶ歩いて知らない場所に案内してもらったので彼にはチップを渡す。確かにタクシーで来るのは無理か。

ヨハネスブルグのレソトのマセル行きのミニバス停

8時半到着。
ヨハネスブルグの乗り合いバス乗り場は、行き先によっていくつにも分かれているようだ。
GoogleMapで「Taxi Rank」と入れたらいくつも出てくるので困惑したが、その謎が解けた。

こんな場所が他国へ行くバス停なんて私ひとりだったら分からなかっただろうな。本当は今日ひとりでエスワティニに行くつもりだったが、ひとりで行動してもバス停を見つけて行けていたのだろうか。

窓口でパスポートを出してレソト行きのバスチケットを買う。350ランドと大型バスと変わらない位高い。料金表があるので正規の料金だ。お金を渡してチケットをくれと言っても窓口のおばあちゃんは「そんなものない。」と言う。どこかに登録しているのか?ちゃんと乗れるのだろうか。

狭いバスターミナル・・・というか広場は大量の荷物を持つ人らで溢れ返っている。
「マセル!」と運転手が叫ぶバスに乗り込もうとしたら、座席が荷物で埋まっている。地元の人らはチケットを買うより先に座席の場所取りをしていたようだ。大人しく端っこで待っていてばかだった。

満席で乗れなかったので、7ランドの路上の焼き鳥をほお張りながら人が集まるのを待つ。時刻表はなく、満席になったら出発するシステムだ。

炭火で焼いた焼き鳥は格別に美味しい。もっと買えばよかった。

ヨハネスブルグ→レソトのマセルへ

1時間待って満席になったので、やっと出発した。

レソトは標高が高くて絶景の宝庫。「アフリカのスイス」と言われている。もう既にバスからの車窓が絶景だった。
エアーズロックのような大地も見える。しかし人は全く見えないので誰も住んでいないようだ。いつまでもずっとこんな景色が続く。

南アフリカとレソトの国境

15時半、やっと国境に到着。道路状態が悪かったのでスピードが遅い。ブルームフォンティーンを経由した方が舗装道路を走って早かったのかも知れない。
バスの外国人は私たちだけだったので、私たちだけイミグレで審査を受ける。

あっさり出国・入国審査を済ませ、イミグレの外へ。ここからマレアレアという村まで行きたいのだが、一緒にバスを降りた地元の男性が「ここからマセルのバスターミナルは離れている。バスターミナルまでは皆シェアタクシーで行く。」と言うので一緒に乗せてもらった。4名乗って1人13マレ(104円)。

レソトでは南アフリカランドが全く同じレートでそのまま使える。だが逆は無理なので、お釣りでレソトのお金を貰ったら出国するまでに全部使い切るようにしないと。

レソトのマセルのバス停

シェアタクシーに乗って5分位でレソトの首都マセルに到着。Bさんがマセルには特に見どころがない上に宿泊費が高いのでこのままマレアレアまで行こうと言う。
マレアレアには観光客が泊まれるホテルは恐らく「マレアレアロッジ」のみでありその近辺に食堂がないことは知っていたので「食料を買ってから行こう。」と提案。スーパーでソーセージ、パスタ、トマト缶、ヨーグルト、バターなど買い込んでからバスターミナルまで歩いて行く。

巨大なバスターミナルで「マレアレア行きは?」と聞くとここではなくもっと奥のバスターミナルに行けと言われた。場所も聞く人によって変わるので恐らく2か所ある。

16時半に到着すると案内してくれた人が「最終が今すぐ出るぞ!」と言われたが、他人と荷物で乗車率120%のぎゅうぎゅう。乗れそうもないので次のミニバスに乗ることに。他の人が次もバスはあると言うのでまた人が集まるまで待つ。今日はタイミングが悪くついてない。朝7時にちゃんと宿を出ていれば全ての乗り継ぎはもっと上手くいったような気がする。
案内してくれた人はチップを要求して来ず、南アフリカとは人や町の雰囲気が違う。民度が高く治安がいい感じだ。
有料のトイレに行くと、子供たちが恥ずかしそうに英語で話し掛けてきた。めちゃめちゃ礼儀正しくてかわいい。

屋台でとうもろこしを買ったり、ペットボトル演奏を聞いたりして1時間待つ。

レソトのマセルからマレアレアロッジまでのミニバス

4人しかいないがミニバスは17時半に出発。途中、別のバスターミナルに寄って人を集めたり、道端に立っている人らに行き先を叫び、勧誘しながらゆっくり走る。少し走る度に背面のドアが開いて積んでいた荷物が落ちるので拾いに行くし、乗る人がいる度に停車するので全くと言っていいほど進まない。Bさんは最初「19時位には着きますよ。」と言うがそれは絶望的なのがだんだん分かってきた。

そしてドライバーが車内でかける音楽がこれまで乗ったどのバスよりも爆音過ぎて耳も精神的にも辛い。走り出してすぐ「ボリューム、もう少し下げてくれる?」と頼むと少しだけ下げてくれたのだが、次に停車した時にもっと大音量にされたので諦めた。アフリカでは音楽は爆音であればある程かっこいいらしい。この後レソトで乗るミニバス全てが爆音で苦痛だった。

日も暮れ、真っ暗な中走る車。昼間はもの凄く暑いのに夜は極寒だ。

21時も過ぎてやっとバスはある分岐点で停車した。ここがマレアレアのバス停らしい。ロッジの運転手がトラックで迎えに来てくれている。
隣に座っていたミニバスの切符回収の人に『SIMカード持ってないから予約してないけど、マレアレアロッジに行くんだー』と伝えていたので、途中でロッジに電話して迎えをお願いしてくれていたようだ。夜にこんな所で降ろされたらどうすることも出来なかったので有難い、助かった。

私たち2名とマセルのバス停から最初から乗っていた若い女性の3名全員がここで降りる。しかしロッジの運転手に「緊急事態だ。先に彼女を家まで送らないといけない。」と言われロッジと反対方向に走り出した。疲労マックスで早く寝たいけど・・・もうどうにでもして・・・

トラックの荷台に敷かれたマットレスにBさんと寝転がって星を眺める。朝から12時間以上移動して疲れ果てていたが真っ暗闇を走るトラックの荷台から見た満天の星は格別だった。標高が高いので空気が澄んでいて星がくっきり見える。南半球なので日本の冬に見れる星座が見れて変な気分だ。

マレアレアロッジ

無事、地元の女性を自宅まで送り届け、ロッジに到着した時は22時を回っていた。1番安い部屋で1人300マレ。2人でも1人でも1人300マレなので、Bさんはキャンプサイトで自分のテントと寝袋で寝ることになった。キャンプサイトは165マレ。

もう寝たかったが彼が食べてから寝たいと言うので、一緒にインスタントラーメンを作って食べてから寝た。次の日、ここに来て良かったと思わせるような絶景が待っているとは知らずに。