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立体都市、重慶でひとり火鍋。洪崖洞の夜景をこころみるも・・・(2025.5.4-6)

2025年5月4日(土)1元=20

立体都市、重慶

中国四川省の成都から重慶へ、Trip.comで予約していた高速鉄道(高鉄)で移動。
成都東駅から重慶西駅まではおよそ2時間。最初は早朝の1,500円位のチケットを予約していたが、夕方に変更したら倍の金額になってしまった。時速300㎞の乗り物なのにそれでも安いか。中国の鉄道もヨーロッパ同様、乗る時間帯で金額が変わる。

15時半到着。昔から発展していた大都市らしいが・・・建物が古いのかデザインが少し怖い。
大都会の湿度のある空気がする。
重慶は「山城」とも呼ばれるように、山や丘陵が多く、複雑な地形を持つ都市らしい。この地形のため、道路や建物が立体的に配置され、独特の景観を作り出している。

地下鉄移動して、予約している宿へ。今回も中心地っぽい場所に取った。
地下鉄に乗るのにはいつものAlipayのQRコードで乗るのだが、都市を移動すると、その設定を変えないといけない。そのAlipayアプリの画面が中国語だからどこをクリックしていいか分からない。面倒なのでここでも駅員のお姉さんにお願いして設定を成都から重慶に変更してもらった。お姉さんは成都の駅員さんと違い、都会らしく不愛想だった。

甜心青旅ホテル

Trip.comで予約。だいたいこの位置。中国の宿はGoogleMapで出てこなくて不便だ。

古い雑居ビルのワンフロアにあるホステル。受付は若いバイトの子が翻訳機で英語でしてくれた。靴を脱いで上がるのでとても綺麗。

この宿には2泊する。重慶には1,000円以下の宿もいくらでもあったが、課金して2,000円の宿にした。
ベッドの個室風のデザインと、共用トイレがすべて洋式というのが気に入ったのである。

ドミトリーの中では高い方なだけあって、なんと女優ミラー付きのお化粧ルームまである。無料で使っていい化粧品、メイク落とし、つけまつげまであってびっくり。シャワー、トイレはもちろんとても綺麗。何より宿泊者たちが若い子ばかりではあるが、静かで民度が高かった。やはり課金大事。

重慶好吃街(ハオチージエ)

シャワーを浴びて夜の街に出かける。宿から歩いて行ける所に、地元民や観光客で常に賑わうグルメストリートがあるらしい。

重慶ならではのB級グルメを気軽に楽しめるスポット。小さな店舗がずらりと並び、串焼き、麻辣小吃(マーラーシャオチー)、酸辣粉(スワンラーフン)、豆花(トウファ)など、どれも美味しそう。

フードコートのような食堂街もある。座って食べたいので露店ではなく、ここで食べることにした。

これ、麻辣串串香(チュワンチュワンシャン)だ。成都でも見かけた、唐辛子たっぷりの汁につけるおでんのようなもの。これにチャレンジ。
店頭のおばちゃんがお勧めを中国語で言ってくるので、「スマホのGoogle翻訳に向かって喋って。」とジェスチャーでお願いするも、Google翻訳を体験したことがないのか全く伝わらない。
「こいつ、何言ってるか全然わからん。」とつぶやくおばちゃんの中国語だけが翻訳された

そしておでんと思って頼んだものは、冷たかった笑
おでんじゃかったのか・・・食べ物を冷たい汁に漬ける感覚がよくわからん。ビールは常温のくせに。

この串屋のおっちゃんたちに外国人だからと歓迎される。

なので牛串購入。めっちゃ美味しいけど、その辺の路上に置いてあるこの、ガキンチョが素手で触っている可能性のある唐辛子ボックスで肉をまぶすのに、抵抗を感じる日本人もいるだろう。インドにいた私には何の抵抗もないが。

中国グルメに満足、満足。宿に戻ってパンダ繫殖基地で疲れた体を横たえた。


次の日。

中国人は本当にインスタントラーメンが大好きだ。飛行機の中でも、高鉄の中でも、九寨溝の中でも、周囲に臭いがするのなどお構いなしの度厚かましさで、従業員にお湯をもらって食べている。
よほど美味しいのかと、宿の下のコンビニで朝食にインスタントラーメンを買ってみたが、麺がぶよぶよで、日本で売っているカップ麺の方がよっぽど美味しかった。

宿の近くのパン屋が並んでいたので、カニクリームパンを買ってみる。
揚げパンのような見た目。外側は味の濃いカニパウダーがたっぷりついていて、中は中途半端に甘いクリームパン。おえぇぇぇぇ・・・・。中国人、味覚大丈夫か?!

磁器口古鎮(じきこうこちん/ツーツーコウグージェン)

まあ、住んでる地域も歴史も違えば、味覚も違ってくるのだろう。

気を取り直して、成都では人混みだらけで全然見れなかった古鎮の磁器口に来てみた。地下鉄で50分。

人もそんなに多くなく、いい感じ。左の壁の石で彫られたおっさんが誰かはわからないが。

明・清代の物流の要所として栄えた古い街並みらしい。

テーマパーク感があるのだが・・・新しく造り直したのかな?

小腹が空いたので、上海に行った時に食べてみたかった蟹の汁をストローで吸う肉まんみたいなもの。写真よりずいぶん小さかったが、店内の雰囲気が良かったので満足。

川へ抜ける方の長い路地を抜ける。石畳の道の両脇に黒瓦屋根の古建築が連なり、雰囲気が十分感じられる。

日本の旅館を思い出すような・・・京都の先斗町を思い出すような・・・手摺のデザインがかわいい。

両サイドは火鍋やお土産屋が並んでいたが、猫カフェまであった。

長い距離だったが、川沿いまでやってきた。対岸は大都会。緑豊かな風景とともに少し静かな時間を過ごした。成都の人混み古都のリベンジはできたかな。

李子坝(リーズーバー)駅

名物スポット「ビルを突き抜ける列車」がある李子坝(リーズーバー)駅へ地下鉄で移動。

ビルの5階部分を貫通するように設計されたモノレール駅。見せ物のためにこの設計になったのではなく、元々この下が商業施設、上がアパートのビルがあり、完全な立ち退きを強いるのではなく、建物内部に駅を組み込むことで住民の負担を最小限にしたらしい。重慶は平地がほとんどないため、こういった造りになってしまるらしい。
カメラ片手の観光客だらけ。5分おき位にモノレールが通るので、何度か観察した。

ビルの中はこんな感じ。モノレールだから音はしないだろうけど、振動はするのでは。住んでいる人はどう思っているのだろうか。
珍しい光景だけど、昔から大阪のTKPゲートタワービルで、ビルの中を貫通する高速道路を通っている私からすると、驚きはなかった。大阪のはビルオーナーが立ち退きを拒んだからああなったらしいが。

地下之城老火鍋

↓ここの近く。

今夜で重慶の滞在は最後。
コロナ禍では海外旅行に行けず、ストレスがたまる日々が続いていた。そんな中、いち早く海外へ旅立ち始めた旅行系YouTuber・おさださんの動画をよく観ていたのを思い出す。
中国人の間でもバズっている彼は、インスタライブで視聴者からおすすめの場所を聞き、それを参考に旅先を決めるスタイル。その様子を見て「この人の行く場所なら間違いない」と感じ、今回、彼が重慶で訪れていた火鍋店を自分も訪れることにした。

さっきのモノレールの駅から移動したものの、乗る電車を間違えてしまい、一度元の駅の近くまで引き返すハメに。しかも到着した駅は、東京の大江戸線やウズベキスタンの地下鉄も比にならないほどの深さ。地下94メートルで大江戸線の倍の深さらしい。地上に出るまで、何度もエスカレーターを乗り継がなければならず、目的のお店に着く頃にはすっかり遅くなってしまった。
どうやらこのあたり一帯は、防空壕を商業スペースとして活用しているエリアのようだ。

「地下之城老火鍋」は、そのすぐ横にある。かつての防空壕をリノベーションして作られたお店で、かなり人気のようだ。お客さんはたくさんいたけが、ずーっと奥まで何キロも店内が続いているので、意外と席は空いていた。見渡せば、これまで通りカップルか家族連ればかり。この店で火鍋をひとりで食べるのはかなり勇気がいるが、中国で“不安仙人”と呼ばれているおさださんですら、ひとりで入って食事をしていたので、私に出来ないわけがない。覚悟を決めて入店。

受付で英語で話しかけるも、中国語で返されて全く意味が分からん。ぽかーんとしていると、英語を話せるスタッフを呼んできてくれ、無事に案内してもらえた。

彼のお勧めで、2種類の火鍋を頼む。この写真の量とビール2本頼んでたったの2,460円。
左がオイルと唐辛子だらけのソース、右はトマトソース。具材やビールは机に貼ってあるQRコードを読み込んでモバイルでオーダーする。量が分からず、もやしやきのこを頼んだら、想像をはるかに超える山盛りで出てきてびっくり。お肉は豚肉だけでお腹いっぱいになってしまった。
具材をしゃぶしゃぶして、たっぷりのパクチーが入ったごま油にくぐらせて食べると、香りと旨みが口いっぱいに広がって、とても美味しい。基本はトマトスープで煮て、たまに唐辛子オイルのスープにくぐらせて、刺激的な味も楽しんだ。

本場の火鍋、美味しい!トマトスープで食べているのは観光客の欧米人らだけで、中国人らは両方とも唐辛子スープで食べていた。辛いのは苦手だが、少ししゃぶしゃぶするだけなら、くせになりそうな味だ。そして防空壕の中を通っていくトイレは怖すぎる。

夜の洪崖洞(ホンヤードン)

重慶イチのハイライト、夜の洪崖洞(ホンヤードン)へ来た。長江沿いの崖に沿って建てられた巨大な立体型商業施設で、まるで『千と千尋の神隠し』の世界。吊り橋のたもとに築かれた多層階の建築群が、夜になると黄金色にライトアップされ、幻想的な雰囲気を醸し出しているらしい。

地下鉄6号線「小什字駅」から歩いて来たら、この商業施設の11階に到着する。この1階から見上げるとその幻想的な景色が見れるらしいのだ。この時すでに22時54分。
何も知らずに11階から1階へ降りるエレベーターを見つけ、周囲の人らとエレベーターが上がって来るのを待つ。

下の覗くと凄い人の数だ。そのせいかエレベーターが11階に来るまで5分は待った。
この華やかなライトアップの建物群を下から見たらどんな感じなんだろうか。ライトアップされた建物の側面や屋根を見ているだけでも美しさに期待が膨らむ。

ようやくエレベーターが来て、周囲の人らとぎゅうぎゅうで乗り込む。1階に到着してビル群を見上げたら・・・

は?なんですか、これは。

まさか、まさか。時計を見ると23時3分。どうやら23時ピッタリに、エコのためライトアップは消灯したらしい。泣。

隣の崖はまだ少しライトアップされているけど・・・
こんなんじゃないしなぁ・・・

中国のネットからお借りした写真がこれ。これを見るために、ここから歩いて行ける場所に宿をとったというのに・・・

23時消灯か。上海でもそうだったな。下調べなしで来て、あほですか、私は。
明日の朝の飛行機で帰国だから、何をどうやってもこの夜景をもう見ることはできない。
あー今日は火鍋行く前も、ここに来る前も道にいっぱい迷ったな。その時間がなければ夜景を見れたのに。時間は大切にしないと。後悔だらけで長い長いエスカレーターを11階まで登って行く。
お店も閉まっていて人もほとんどいなくなっていた。

地上に上がると、すぐそこにたデイリークイーンがあった。せめてもの慰めに、小さい頃から大好きだったチョコがかかったソフトを。また日本に戻ってきて欲しいなぁ、デイリークイーン。


次の日。

朝8時。宿をチェックアウトして空港へ地下鉄で向かう。

重慶の空港。やはり中国の空港は広すぎて、プライオリティパスが使えるラウンジは自分のゲートからかなりの距離だったので入るのは諦めた。

空港の中になぜか中国庭園と古い建物が展示してあったので散歩して楽しむ。

日本への帰国便はガラガラだったので、椅子を一列使えて楽ちんだった。帰りの飛行機も1.9万。

中国南方航空、中国東方航空、中華航空とも荷物預け入れ無料だし、機内食もビールも出て満足だ。

こんなに気軽に安く来れて、絶景ばかりの中国。きっと私はこれからも何度も来るだろう。またいつか重慶の夜景を見ることもあるかも知れない。
やはり旅に「終わり」や「これで満足」といったことはないのだ。飛行機から窓の外の景色を見ながら、今回もそう実感しながら帰路についた。

20205年ゴールデンウイーク旅、完。

成都パンダ繫殖基地、パンダミュージカル付き午前チケットに課金。パンダリベンジ(2025.5.4)

2025年5月4日(土)1元=20

2025年ゴールデンウィークがもうすぐ終わる―――――。

パンダ基地・リベンジャーズ計画

昨晩はTrip.comで、5日先まで売り切れの「成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」(熊猫基地)の午前券を、仕方なくまだ売れ残っていた園内の「パンダ・ミュージカル」券とのセットで購入。約4,600円と、入場チケット1,100円からは3,500円の課金。
早朝に予約していた重慶行きの高速鉄道も課金して夕方に変更した。

「パンダ・ミュージカル」券とのセット券は、何時からパンダ基地に入場できるかの記載がなく、少し不安だったが、ミュージカルが11時スタートなので、きっと午前券の7時半から入れるだろう。

タクシーで成都パンダ繫殖基地へ

昨日は昼からの入場なので、時間に余裕があり倹約して地下鉄で行ったが、朝7時半にパンダ基地に着こうと思うと、かなりの早起きが強いられる。なんとか起きれたが、体力温存のため、DiDiアプリでタクシーを呼ぶことにした。

今日は、昨日入場した南門ではなく、西門に行ってもらうことにした。涼しくて快適、快適。
ここでもやはり、運転手が私が外国人だと分かると、何を言ってるか分からない中国語で(笑)パンダ基地の説明をしてくれた。

料金は27.5元(550円)。(地下鉄とバスなら180円)
中国のタクシーは安い。早朝ならタクシー一択だろう。(9時以降は大渋滞するので電車の方がいいかも?)

パンダ繁殖基地の無料の荷物預かり所

朝8時。西門に到着。もうオープンしてしまっていたが、ゲートは昨日の昼過ぎより全然人は少ない。

入場する手前の、左側にあるインフォメーションセンターに無料のコインロッカーがあった。ここから直接、重慶へ移動する予定なので、スーツケースを持ってきていたから助かった。
関西万博の入口で荷物を預けると1万円は、ぼったくり。中国を見習って欲しい。

パンダ繁殖基地の西門から入場

購入したチケットとパスポートのデータが紐づいているはずなので、入口でパスポートを係員に見せる。午前券とはっきり書かれていないチケットだったので、入れるかドキドキしたが、すんなり入れた。

売り切れで諦めていたパンダ基地午前券。やった!入れた!
西門は南門と違って小高い丘からスタート。

これから見れるであろうパンダにわくわくしながら進む。道が真っすぐじゃないので、地図を見ながら進んでもやはり自分がどこにいるかよくわからないが。

パンダ祭りの熊猫渓谷区

西門からは、山月館、秋月館、望月館、云月館・・・などと名前のついた丸い建物があり、その裏は屋根のない展示になっている。近い館から入ってみる。

起きてるやん。

めっちゃ 起きてるやん。

8時半がちょうど朝食タイムのようで、ドアの鉄格子の窓から新鮮な竹が雑にぼんっと投げられ支給される。それを待ち遠しそうにおねだりしている。周囲の昨日の古い笹には興味がないようだ。グルメだな。

食べ終わったらう●こして寝るパンダ。だらしないなぁもう。

お尻 割れてるパンダ。

外の展示にやってきた。ミニ池で遊ぶパンダ。

暑くなってきたので、急に水に浸かったかと思うとじっと考え込む パンダ。

寝ながら、笹食べるパンダ。

木に挟まる パンダ。
どいつもこいつも、朝はとにかく動きまくっている。パンダがこんなに活発だったなんて。見ていて全く飽きない。周囲の中国人らも皆大喜びで動画や写真を撮りまくっている。

カートの乗り方

まだ9時過ぎだが、暑くなってきたので、広すぎるパンダ基地を歩くのがキツくなってきた。カートに乗ることにする。パンダタワーの近くのカートの停留所で、チケットのQRコードを読み込んでWeChatで払おうとする。だが、ここでも中国の電話番号が必要だった。
停留所にいた係員のお姉さんに、電話番号を入れてくれと頼むが、それでも上手くいかない。係員のお姉さんに現金で30元渡したらチケットが購入出来ると言われたが、現金を持っていない。どうにも困っていたら、お姉さんが近くにいた子連れのおばさまに、「この人が私があなたのWeChatに30元送金するから、現金を渡してあげてくれないか。」と頼んでくれた。

中国を入国して初めて手にした現金。本当に係員のお姉さんもスマホの翻訳機能を使いながら一生懸命対応してくれた。親切過ぎる。

これがカート乗り放題のチケット。600円課金したが、早朝に1回乗っただけで、その後は人が多過ぎて全く乗れなかった笑

快適に進む。本当に広いので、このカートを上手く乗りこなさないと全部は回れないだろう。

屋外の密林区

パンダ密林区に到着。かわいい!かわいい!

ほんと、すぐ木から落ちてどんくさいのだが、人から守ってもらうために、かわいさに全振りしたんだろうな。

仲間4人でじゃれ合う パンダ。

ミュージカル「パンダ」とは

パンダ ミュージカルの予約時間の10時が近づいてきた。ミュージカルを見るのはやめてパンダを見続けていた方がいいような気がするが、やはりパンダミュージカルがどんなものか、好奇心がうずく。
園の中心地にある建物へ急ぎ、ミュージカルを見ることにした。

変なパンダのメイクと中国語の歌詞。うーん。ちょっと想像していたものとは違っていた。中国語の発音は歌に向いていないか??もう出たかったが、指定された席は前方の真ん中。人も少なく、途中退場はしづらかった。後悔・・・後悔・・・

1時間を無駄にしてしまった。好奇心とは恐ろしい。
昼が近づいてきて温度が上がってくると、パンダたちはエアコンの効いた建物内に入れられるようだ。
そして一斉に寝ている。落ちないか?それ。

昔の野生のパンダはこの暑さで大丈夫だったのだろうか??

12時。重慶へ行く高速鉄道を13時半に予約してある。12時にはここを出ないと。
カートを待っていたら間に合わなそうだ。暑さの中、西門の出口まで猛ダッシュした。

なんとか出口に12時に到着。預けていたスーツケースを取り出す。

かなりのパンダが見れて大大大満足だった。
和歌山にまたパンダが来る時はあるのかな。2019年頃には7頭もいた気がしたのだけれど。
それまでは、またこの成都まで来たらいいか。飛行機片道1.9万だし。他のパンダ基地には世界で1頭しかいない茶色の毛のパンダもいて、その子も見てみたい。

成都東駅

パンダ基地の出口を出てすぐ、地下鉄の駅までの送迎バスが停まっていたので乗り込む。この時間帯はタクシーだと渋滞して危険だ。

成都東駅。出発10分前に到着。

高鉄に乗り込んだのは出発2分前だった。あぶない。もっと遅い列車にすれば良かったな。
成都から重慶には2時間で到着する。何があるか分からないが、とにかく重慶から日本に帰国するチケットが1.9万と安かったから目的地を重慶にしただけだ。

どんな街なんだろう。満席の鉄道からの車窓を見ながら、少しわくわくしていた。

成都パンダ繁殖基地への行き方。午前券が取れない!中国レンタルサイクルが安過ぎ(2025.5.3)

2025年5月3日(金)1元=20

パンダ繫殖基地の入場チケット

ネットで調べたところ、パンダは早朝の涼しい時間に活発に動くが、昼を過ぎると寝てばかりになるとのこと。
そこで早朝に成都のパンダ基地へ行く予定にし、Trip.comで見たらいつでも予約が空いていたので安心していた。ところが前夜になって予約しようと詳細を確認すると、入場券は午前券と午後券に分かれており、空いていたのは何かのグッズやチケットと抱き合わせの午後券のみ。肝心の午前券は5日先まで完売していた。他の予約サイトや公式HPもすべて売り切れだったので絶望。
当日窓口での販売は、予約チケットが余っている場合のみなので売っている訳がない。

パンダ基地の中の展示に掲載されていた写真

明後日には早朝に重慶へ移動する高鉄のチケットを取ってある。したがって、パンダ基地を見学出来るのは明日しかない。外のアミューズメント施設との抱き合わせチケットなら1,780円で売っていたので、それをを購入した。パンダ基地入場の単体チケットは1,100円だったが仕方ない。
パンダ・・・午後でも起きていてくれるだろうか。

次の日、5月3日のお昼12時。
午後券スタートの13時の入場に間に合うように宿を出て近所のデパートに寄る。

フードコートに回転寿司ならぬ回転火鍋屋がある。これなら一人でも入りやすそうだ。夜に来よう。

パンダ基地内に食べるところがあるか分からなかったので、パンを購入して行く。とても美味しそう。中国人もパンは食べるか。

パンダ繫殖基地への行き方

パンダ基地の入口は西門と南門があるらしい。現地についてから観光を調べているので、どっちから入るのがいいのかよく分からない。地下鉄3号線に乗って、パンダ基地が近づいてきたら周囲の人らが一斉に降りたところで一緒に降りた。中国人らについて行ったら間違いないだろう。

熊猫大道(熊猫基地南大门)駅という名前らしい。

南門へ行くルートのようだ。

地下鉄を上がって直ぐの建物に皆入って行くのでついていくと、ここが専用シャトルのチケット売り場のようだ。壁に貼ってあるQRコードを読み込んで、チケット代2元(40円)を支払えと言われる。WeChatPayで支払おうとするのだが、ここでも中国の電話番号を入力しないと支払えない。案内係のお姉さんの電話番号を借りた。うーん、中国、電話番号付きSIMを買わないと不便な場面が多い。

20分ほどシャトルバスに乗り、南門到着。

成都ジャイアントパンダ繫殖基地

13時に入場したが、暑い!中国暑すぎる!日差しが遮るものがなくてキツイ。出発時には曇っていたので宿に日傘を置いてきた。
入場前の長蛇の列に並ぶ間、日傘を手売りで売っている汗だくのおっちゃんが目に留まったので、おっちゃんのスマホに表示されたWeChatPayのQRコードを読み込んで900円で購入。
おっちゃん「どこから来たの?」
私「日本!」
おっちゃん「Welcom to China!!」
頻繁に日傘は売れないのか、私が外国人だからなのか、めっちゃ喜んでくれた。嬉しい。

購入したパンダの模様入りの日傘は、私が持っていた超軽量タイプのものよりかなり遮光性が高く、購入して大正解であった。帽子だけじゃ肌が痛い位の日差し。

そしてパンダはどこかと探しまくったのだが・・・
パンダたちは暑さのため、昼以降はすべて冷房の効いた屋内に移されていた。そして、この人だかりで見えない。ちーん。

どのパンダも寝ている。動かない。顔すら見えない。人混みの中を、高々と腕を伸ばしてスマホで撮ってこれ。直にも見れないし来た意味あんのか、これ。

南門の近くのパンダはこれだけ。他のパンダはもう暑すぎてひっこんじゃったか。

仕方なくベンチに座って持参したパンを食べる。野生のクジャクが見れた。

レッサーパンダ館もあって寄ってみるが、こいつは日本にもいっぱいいるしなー・・・

パンダタワー

暑い中、かなりの丘を登って、竹の子をモチーフにしたパンダタワーにやって来た。展望台も兼ねているようだが、ここもオンライン予約をしないと入れないようだ。

これがHP掲載の地図なのだが、拡大すると画像が荒すぎて文字が読めない。だから自分がどこにいるか分からない。なめてんのか、この地図。
南門から入ったので西門に抜けないと園内を周ったことにならないが、得意の方向音痴炸裂で、南門から入ってパンダタワーでUターンして南門へ戻っていたようだ。西門付近は周っていないことになる。

パンダ基地はかなり広い。ここまでもかなりの距離を歩いていて、足が痛かった。
帰りは園内のカートに乗って出口まで帰ろうとしたが、カートのチケット購入のQRコードを読み込むと売り切れだった。これも事前購入必須のようだ。

暑い中、お土産に入る。せめて抱き合わせで購入したアミューズメント施設、「熊猫時空館」だけでも楽しんで行こうと園内を歩き回ったが見つからない。

熊猫時空館(

南門を出て直ぐの外の施設だったようだ。
閉館間際に入り込む。

中国語で何か言われたが、何となくジェットコースターはここだよ、と言っている気がする。

中はかわいいパンダの写真がいっぱい。見たい。やはり起きて動いているこいつらを見たい。

説明された場所に来てみると、やはり映像が動くタイプのジェットコースターがあった。大人気もなく、最前列に乗り込む笑
風や振動などの演出もあり、想像以上に楽しめた。

帰りは門の外にツアーバスが何台か停まっていた。春熙路行きのバスを見つけたので、これは楽ちんだと乗り込む。WeChatPayで10元。ここまでの地下鉄が4元、バスが2元だからあまり変わらない。

パンダ基地・リベンジャーズ

春熙路に戻ってきた。
宿に戻ってシャワーで汗を流し、今日一日のことに思いを巡らせる。

成都と言えば、パンダ。私は和歌山のアドベンチャーワールドに数年に一度は足を運ぶほどのパンダ好きである。「ジャイアントパンダ繁殖基地」はまさに聖地。しかし、今日の体験はというと、寝ているパンダを眺めただけ。……いや、駄目だ。

見た過ぎる

あれこれ検討した結果、明日の早朝の重慶行きの高鉄のチケットをキャンセルし、夕方発の便を取り直すことにした。早朝便は1,900円だったが、夕方便は3,600円。さらにキャンセル料として300円かかる。

パンダ基地の午前入場チケットは、5日先まで完売していたが、明日の午前券では、「パンダミュージカル」とのセットチケット(4,500円)がまだ残っていた。高額ゆえに売れ残っているのだろう。ミュージカルには全く興味がなかったが、日本から成都まで再び来る費用を考えたら安いものだ。迷わず予約した。これで明日の朝、再びパンダ基地へ行き、その足で午後には重慶へ向かう計画が整った。

春熙路でYoutuberお勧めの回鍋肉

我ながら、完璧な変更計画に満足し、夜ご飯を食べに出る。昼間みたデパート内の回転火鍋を食べたかったが、19時を過ぎたので閉店してしまっていた。
旅系Youtuberのしげ旅さんが絶賛していた回鍋肉のお店へ行ってみる。

なんて読むんだろうこれ。GoogleMapでこの漢字を入れて検索しても全然違う場所が出てくるので、やはり中国でGoogleMapは使い物にならない。Amapでなんとか辿り着く。
20時に来たら、店の前のプラスチック椅子にこれだけの人が座って待っている。受付してもらったら「60人待ちで1時間待ちます。」と言われた。
連休中だからか、他の店も軒並み行列ができていたので待つ。

これだけ並ぶのだから、きっと相当美味しいのだろうと期待し、椅子に座って一時間待った。
入店できたのは、夜の9時半。
ビールを注文すると、中国あるあるの「冷たいのと常温、どちらにしますか?」と聞かれた。常温のビールの意味とは。
回鍋肉は、「かなり美味しい。」と某Youtuberは絶賛だったが、オイルに唐辛子が漬けてあるだけのシンプルな味付けだった。私が期待していたような胡椒の香りや奥行きのある味わいはない。味音痴なのか?し●旅。まあ、この味付けが四川省なのだろう。日本のCookDoの回鍋肉の元がどれだけ優秀か分かっただけでも良しとしよう。

会計はビールもご飯(食べ放題)も入れて全部で60元(1,200円)。大人気なのはこの料金設定もあるだろう。

中国のレンタルサイクルが優秀過ぎる

成都の夜もこれが最後。夜景を見に行きたかったが、徒歩30分の距離。
最近まで中国周遊をしていた友人のインスタを見ていたら、レンタルサイクルで観光しまくっていたので、私もそれで行くことにした。

中国では、至る所にこんな風にレンタル自転車が停まっている。アプリで自転車に貼ってあるQRコードを読み込んで、元の場所に返さなくても、乗り捨てOK。乗り捨て場所は駐輪禁止エリア以外どんな場所でもいける。そして料金は15分でわずか1.5元(30円)!

黄色い自転車は「美团(Meituan)」、青い自転車は「哈啰出行(ハローバイク)」、緑の自転車は中国版Uberの「滴滴(Didi)」アプリが運営。
Alipayアプリを開き、「More」をタップ、アプリ検索で「HelloBike」を選択してインストールしたら、そこから青い自転車のQRコードを読み込む。
カチャっという自転車のロック解除音と共に、中国語で自転車が長文を喋り出した。やはり中国は日本より進んでいる。

酔った状態で、爽快に自転車を飛ばす(飲酒運転)。
歩道なのか、車道なのか・・・どこを走っていいかよく分からなかったが、22時でも他にレンタルサイクルを走らせている若者たちがいたので、彼らのあとに付いて行く。

安順廊橋

回鍋肉のお店から、20分程はしらせて、夜景が綺麗で有名な場所に来た。
レンタルサイクルを道端に停め、アプリの終了ボタンを押すとガチャっという音と共に自転車にロックがかかる。凄い!便利!請求額はたった90円だった。
でもこれ・・・アプリの自転車レンタル終了ボタンを押すのを忘れて帰国したら、1ヶ月借りっぱなし状態で莫大な請求金額になるんだろうなと思うとちょっと怖い・・・

日本は土地が狭いから、これだけの自転車を停める場所は確保できないだろうし、自転車のメンテナンスなど考えたら15分30円で提供する企業はないだろう。ああ、中国便利。また来よう。

23時。
橋のライトアップが美しい。川辺にあるバーも雰囲気が良く、欧米人たちがいた。
この歴史的な橋はマルコポーロの旅行記にも登場したらしいが、現存するこれは、2002年に再建されたものらしい。

他の観光客らと、河を渡る観光船を眺めながら、マルコポーロの見た橋に思いを馳せる。
明日は動くパンダを見れるだろうか。そんなことを考えていた。

中国の成都観光。中国の連休は人が凄すぎる(2025.5.2)

2025年5月2日(金)1元=20

夜に黄龍から成都の春熙路(チュンシールー)に戻ってきたの。今回もTrip.comで宿を予約してある。中国の宿はネット規制のためGoogleMapの地図には出てこない。

三分之一青年旅舍(成都春熙路太古裏)

Amapで辿り着いたビルは外観は古くてボロボロだった。エレベーターもこれ・・・大丈夫だろうか。

普段は1泊1,000円程度の女性専用ドミトリー。5月1日からの中国5連休に入ってからは1,800円に値上がりしている。受付の金髪の小太りのお姉さんは恐ろしく愛想が悪いが、他の男性従業員らはまだマシ。

部屋はいつも通りとっても清潔なカプセルタイプ。ランドリーサービスがたった8元(160円)で利用できると見て予約したが、しかし3つある女性用トイレは全部和式。次からは口コミを見て洋式トイレがあるホステルを予約することにしよう。

明後日の朝、成都から重慶へ移動する高鉄のチケットを予約してある。重慶に行きたかったわけでもないが、兵馬俑のある西安行きの高鉄チケットが中国人にも大人気なのか、予約でいっぱいだったのだ。それに大都市重慶から日本へ帰国する航空券も1.9万と安かった。
成都には明日と明後日丸一日滞在できる。成都での目的はもちろん「パンダ繁殖基地」だが、Trip.comの入場チケット予約欄を見ると、明日も明後日も空いているようだ。移動で疲れているので、パンダを見に行くのは明後日にして、明日はのんびり成都の街を観光しよう。そう思って眠りについた。

春熙路(チュンシールー)観光

次の日。宿の下のコンビニで40円のペットボトルの水を買い、成都の街を散策に出掛ける。

連休中とあって街は大混雑。4月に訪れた時とはまるで別世界である。

人、人、人。なんですかーこれは。本当に歩けない。渋谷や心斎橋なみ?

有名な老舗麻婆豆腐店。youtuberが何人か紹介していたが、物凄く辛いらしいのでパス。

IFS国際ビル

IFSビルの屋上に登れるとネット情報で見てやってきた。ビルに登るパンダがいる!

やはり成都でもパンダは大人気のようだ。

ショッピングモールの屋上まで行く。ショッピングモールは混んでないのだが・・・

屋上のパンダスポットは大人気。ビルに捕まっているパンダはこれか。

カフェにでも入ろうかと思ったが、1000円近くして観光地価格。抹茶も中国では人気のようだ。

太古里(Taikoo Li)ブランド街

ビルのすぐ裏にある、4月にもちらっと寄ったブランド街へ来た。風情ある建物がいい!

清代以前から残る四川風の伝統建築や路地を活かし、現代の感覚で丁寧にリノベーションされたものである。なんて素敵なんだ何も買えないけど。

創建が西暦300年代の大慈寺。唐代には玄奘三蔵がここで修行したらしい。

お腹が空いてきたので、ブランド街から地下鉄へ行く地下街に小籠包のお店があったことを思い出し、行ってみた。蟹シュウマイ810円。

錦里古街(ジンリ・ぐうがい)

そのまま、地下鉄に乗り、錦里古街へ向かう。伝統的な建築とグルメ、工芸品の屋台がずらりと並び、古き良き四川の風情を体感できるらしい。

何ですかこれは笑 入れん。

つて三国志の英雄・諸葛亮孔明を祀る「武侯祠」のすぐ隣にある通り。

美しい石畳の通り、赤い提灯、歴史の面影を残す建物──
いや、建物、全く見えないのよねー。日本の連休と中国の連休はずらして欲しい。

もう風情を感じるのは諦め、食に走ることにする。めっちゃ美味しそう!日本でこんな大きなイカ、屋台で売ってたっけ?

山椒みたいな粉をいっぱいかけられたが、辛くはない。25元(500円)とめっちゃお得。

とにかく全く建物は見れないまま、人酔いしただけの錦里だった。イカを食べに来ただけで終わった。本当は風情ある通りだと思うのだが。

結局、大混雑に疲れ宿の近くのショッピングモールまで戻ってきてトイレを拝借。
通路になぜか鶏がいる。カフェで休憩する客の荷物のようだ。

屋台歩き

四川省と言えば「火鍋」では?と思って勇気を出して女ひとりで火鍋屋に来たが、QRコードでしか注文が出来ず、それがまたも楽天SIMでは上手く繋がらず、従業員のお姉さんの携帯の電波をテザリングさせてもらっても無理だった。なくなくお店を出る。

街をさまよっていると屋台街に辿り着いた。GoogleMapの地図には「青年路」とある。

様々なものが食べ物が売っている。向かいに席もあるのでここで夜ご飯にしよう。

ビールを売っているお店に魚のフライも売っていたので、一緒に頼む。お店のおじさんは私が外国人だと分かると凄く愛想よくしてくれた。

ここにいる中国人らもひとりでいる人などいない。皆、家族連れやカップルだ。そういえば今現在、私には彼氏がいるんだったが、「○○へ旅行へ行ってくる。」と言うと面白くないのか、いつも連絡が途絶える。こういう時に楽しいことも分かち合える間柄がいいのに。帰国したら別れよう。ねこが慰めにきてくれた。

中国のSPA

宿の近くにある古いビルにSPAがあったので帰りに寄った。黄龍と九寨溝で3万歩あるいてボロボロの身体を、マッサージで疲れを取りたい。

古いビルの階段を上がると思っていたより豪華でびびった。

中国語しか通じないし、メニューも読めない。90分235元(5,000円)のコースにする。日本でいつも行っている所より割高だったが、もう働いてるんだし、ここはケチらないことにする。

中国語しか通じないので、コースの内容もかっても全く分からなかったが、バスローブに着替えたらベッド付の個室に通された。奥にはシャワーとトイレがある。まるでラブホテルのようだ。

マッサージしてくれる人は若い女性だったのでほっとした。ベッドの下側を開けると足湯スポットが出てきた。最初の30分は足湯につかりながら肩や背中をマッサージしてくれたが、うつ伏せになってマッサージされた方が気持ちいいから、このシステムはいらんかな。

60分の身体のマッサージと30分の足つぼが終わると、お茶とおつまみが出てきた。マッサージをしてくれた女性が必死で壁のインターホンを押すジェスチャーをしながら中国語でいっぱい説明した後、出て行った。全く理解出来なかったが、壁のタイマーが60分からどんどん減っている。お茶を飲み終わったら壁のインターホンを押して部屋の鍵を開けてもらって出ていけということだろうか。

10分位でお茶を飲んでインターホンを押したら、男性従業員がドアを開けてくれ、更衣室まで案内してくれた。マッサージ後に部屋を出るのがあまりに早いので驚いたようで、ジェスチャーで「お前、もういいのか?シャワー浴びた?」と聞かれた。
しまった。部屋の横にあるシャワーを浴びて、あの部屋のベッドで残り60分間、ゆっくりしてよかったのか。ちゃんとGoogle翻訳で女の人に確かめれば良かった。

まあもう夜も遅いし、ホステルに戻ってからシャワーを浴びることにしよう。欧米人は朝にシャワーを浴びるから朝がシャワーが混んでいるんだけど、中国人は夜に浴びるから夜が混んでいる。

路上のタピオカミルクティーが美味しそうで購入したが、美味しいのだが常温。機内のビールも常温だったし、コンビニの水も常温。中国人は冷たい飲み物はあまり飲まないのだろう。

宿に着いてから、明日行く成都パンダ繫殖基地のチケットを予約して行き方も調べよう。

この時はまだ、パンダ繫殖基地にパンダが活発に動く午前中に行けると思っていた。

中国のパムッカレ、黄龍へ。九寨溝から黄龍まで、予約バスに乗れずローカルバスで行く(2025.5.1)

2025年5月1日(木)1元=20

九寨溝から黄龍へ。バスで2時間。自力で向かう。

高鉄の黄龍九寨駅の近くだが、そこの手前で左に曲がって到達する。

九寨溝の黄龍行きのバスセンターの場所

九寨溝の入口から東に徒歩約15分位のところに「旅客バスセンター」があり、ここから黄龍や成都方面へのバスが運行しているらしい。
黄龍行きのバスは、シーズンオフの5月末は7:30発と7:40発の2便のみで、料金は52元(約1050円)。6月以降は7:30~9時半発まで大幅増便される。

黄龍までは、ここからバスで約2時間かかる。旅客センターまでは、私が宿泊しているホテルから徒歩25分の距離だが、今日は3万歩も歩いてすでに疲労困憊、これ以上歩きたくなかった。7時代のバスも嫌。そのため、翌朝8時半のバスをTrip.comで予約した。(≒1,200円)

予約完了後に届いたメールはこれ。

ピックアップ場所は8カ所。日本語がおかしい「永遠の愛」ってどこ?!
そして出発前日の夜21時までに、ドライバーからピックアップして欲しい場所の電話があるとのこと。

は?

電話は中国語オンリー、そして日本の携帯番号の私にはかかってこないだろう。予約時点で前日の夜20時でキャンセルも変更も出来ない。どーすんのこれ??!

予約した旅行会社宛てにメッセージを送ると直ぐに返事があった。
私「中国語が話せないので、ドライバーと連絡が取れない。明日月湾駐車場に8時20分に待ってる。」
「了解。ドライバーに伝えておきます。」
私「私は白いミニスーツケースを持っている。絶対見つけてね!」
「了解!」
良かった。安心して眠りについた。

予約した九寨溝から黄龍行きのバスに乗れない

Trip.comから指定されたピックアップ場所8か所全てを、Amap(高徳地図)に入力して調べてみると、「月湾駐車場」が宿泊ホテルから1番近いようなのでそこを指定した。
ピックアップ時間の10分前の8時20分に、徒歩10分で月湾駐車場に到着。

てっきり、乗る人は私位しかいなくて、バスはすぐにわかるものと思っていた。しかし、駐車場には30人ほどの人が集まっており、次々とバスがやってくる。これでは、自分が乗るべきバスを見つけるのは難しい。どうしよう。

「黄龍」と書かれたバスが来たので喜んで駆け寄ると、運転手に「違う違う」と強く追い払われた。彼は手持ちのメモを見ながら、事前に連絡を取っている客しか乗せないようであった。Google翻訳で「予約してます」と伝えてもダメ。なんだこの冷たいおっさん。

その後、何台ものバスを見送ったが「黄龍」と書かれたバスは二度と現れず、気づけば駐車場には私と若い女性の2人だけ。彼女に予約したバスのナンバーを聞かれたが、私のメールには書かれていなかった。彼女のスマホにはバスナンバーが書かれたメッセージが届いている。
ようやく9時に最後のバスが来て、彼女が乗車。私も一緒に乗り、運転手に行き先を確認したが通じない。女性が翻訳機で「このバスは黄龍ではなく、高鉄の黄龍九寨駅行きだ。」と教えてくれた。

はあ、バスを逃したのか。行き先看板を掲げたバスは1つしか来なかった。他に私が予約した黄龍行きのバスが来ていたのだろうか?
このバスでとにかく高鉄の駅まで行こう。そこからタクシーで黄龍に行っても3,000円位のようだ。
運転手に「予約してないけど乗せて。」とお願いすると「料金を払えばいいよ。」と言ってくれた。51元をWeChatのQRコードで支払う。

予約会社との返金やり取り

バスに乗ってひと安心したので、予約した旅行会社に「予約したバスに運転手が乗せてくれなかった!」と怒りのメッセージを送った。
ほどなくして「は?調べたらあなたの予約したバスは8時40分に月亭駐車場を出たよ。メッセージ見てないの?」と返事が来た。

なんと。予約確認はメールで届いていたのに、バスのナンバーは、このやりとりしているメッセージに昨夜の23時半に届いていたらしい。
寝てるし、見るかいボケっ
(前日夜に予約した私が悪いのだが。)

私「白いスーツケースを持っているから、見つけてって言ったよね?!」
旅行会社「運転手は席を離れちゃダメという規則。あなたが見つけないといけなかった。」
私「だったら昨晩の『私を見つけてください』ってメッセージに『了解!』って返すなよ。」
旅行会社「翻訳の限界ですね。バスの中をいくら探してもあなたの白いスーツケースはない。」

???
お互い翻訳機で話しているから話がかみ合わない。返金してもらいたかったが、もう時間の無駄なので諦めた。まあ1,200円のバスチケットだし。

Trip.comにチャットで「返金して」と報告したら旅行会社が200円だけ返金してくれた。
今後このブログを見た人は、中国語が話せなくても、バスのナンバーはTrip.comのメッセージ欄に届くと分かったので、安心してこの経路のバスを予約できることでしょう。なんて役に立つブログ。

高鉄の黄龍九寨駅から黄龍までの路線バス

10時半。一昨日訪れた高鉄の黄龍九寨駅に戻ってきた。
バスを降りる時、運転手に翻訳機を通じて「まだ黄龍に行きたいか?」と聞かれた。
「はい。タクシーで行こうと思っています」と返すと、「あのバスなら15元で乗れるよ!」と指さして教えてくれた。おっちゃん、なんて親切!お礼を言ってバスを降りた。

おっちゃんが教えてくれたバスに行くと、運転手らが暇そうにたむろしている。
「黄龍に行きたい」と伝えると、「高鉄の到着時間に合わせて出発するから、11時20分に出るよ。」と教えてくれた。先にQRコードでチケット代を支払い、「ご飯食べるからまた戻ってくるね」と言ってバスターミナルの待合室へ。

バスターミナルの待合室。変なお土産。
まともに食べられそうなものは、カップラーメン、肉まん、とうもろこしだけ。

周囲の中国人らがとうもろこしを食べていたので、200円で買ってみたのだが・・・
まだ熟していないのか水の味しかしない。

11時15分、バスに乗ろうとすると、ちょうど高鉄の駅から降りた人々が次々と乗り込んできていた。この路線バスのルートはネットでは見つけられなかったが、バスの本数も多いし300円と安い。
路線バスに揺られること30分、車窓は絶景だった。

黄龍景区に到着

世界遺産の黄龍景区の入口に到着した。運転手が私が外国人だと分かると、ゼスチャーで「先にあっちへ行け。」と親切に教えてくれる。荷物が無料で預けられるらしい。
荷物預かり所の若い女性スタッフは、中国に来て初の英語が流暢な人で、褒めると喜んでくれた。(以降、英語が話せる人には出国まで出会わなかった。)
ここで無料でミニスーツケースを預ける。

荷物預り所の横のこの入口&出口は、徒歩ルートのようだ。頂上の五彩池までは徒歩では1時間半かかるらしいので、ほとんどの人がロープウエイコースへ向かった。チケットは予約していなかったので、窓口でパスポートを見せて、ロープウエイと入場料がセットになったチケットを購入。140元(2,860円)。

標高約3,500メートル。九寨溝よりも高く、お土産屋では酸素ボンベが売られており、吸入しながら登る人もいるほどだ。しかし、私はこのエリアに来てすでに3日目。高山病の薬が効いているのか、体調はすっかり元に戻っていた。

ロープウエイの入口までは、チケット売り場からはさらに無料のバスで向かう。
ロープウエイに乗っている時間は5~10分。

ロープウェイを降りると、電動カートで上に向かうコースと、徒歩のコースがあった。徒歩は40分かかるらしいので、迷わず20元(400円)課金して電動カートに乗り込む。
ここでも一人旅は私だけなので、運転手の横のひとり席に乗ることができた。

なんですかこれは。絶景!絶景!絶景!
アルプスの山のようではないか。電動カートでの距離も結構長く、楽しめた。

ついに黄龍の最上部に到着。美しい山々。だが標高3,500mは・・・日差しがきつすぎる!
日焼け止め、日傘、マスク、サングラス必須。

黄龍古寺

頂上には黄龍古寺という道教の寺院があった。若い女性たちが民族衣装をまとい、音楽に合わせて踊りを披露している。楽しくてずっと眺めていた。

五彩池

さらに奥へ進んで行くと・・・メインの五彩池が見えてきた!

水がやはりとても澄んでいる。これも私がかなり昔にガイドブックで見て、ずっと憧れていた景色だ。当時は辿り着くまでの経路が長すぎて諦めていたが、今やスマホひとつで、簡単にここまで来れてしまう。

目の前に到着。本日、ここに着いた人は高山病が辛いのか、お土産屋で買った酸素ボンベで酸素を吸っている人らが沢山いた。思いのほか多くの人が訪れており、皆が熱心に動画を撮影していた。
私も一息ついて座り、景色を堪能。

世界一周中もこんな段々畑のような白い土地に水が溜まっているのを見たことがある。
そう、トルコのパムッカレ!
こっちの方が山々やお寺に囲まれていて、水も豊富で幻想的だ。
トルコのパムッカレは、観光地化に浮かれたトルコ人らが周囲のホテルに水を引き過ぎて枯れてたし。しかしパムッカレは中を素足で歩けたから、足の裏の感触がとても楽しかった。あの白いざらざらした地をもう一度歩いてみたい。

かなり長い時間いたが、下山することにする。
電動カートは購入したチケットで往復で乗れるらしいが、同じ道を戻るのも面白くないので、徒歩で降りることにした。

信じられないほどの量のお菓子やジュースを担いだ男性たちとすれ違う。山頂のお店のジュースやスナック菓子が高いのも当然だろうな。かなり高齢の人もいて、表情を見ていても辛いのが分かる。

道中には何カ所もトイレや休憩場所がある。鳥が驚くほど近い距離にいる。

どうやら人々がお菓子をあげるから人に慣れているようだ。微笑ましい。

ここも九寨溝と同じく、トイレはとてもきれい。ビニールに詰めて、臭いがしないようにきちんと密封して捨てるスタイルのようだ。かつてバックパッカーの憧れだった“ニーハオトイレ”には、今の中国ではどこに行けば出会えるのだろう。

整備された木の遊歩道を下るのは、それほどしんどくはなかった。
ただ、絶景を期待していたものの、シーズンオフのためか、まだ雨季前だからなのか、五彩池以外はどこも水が枯れていて残念だった。

出口近くはもう干からびている。2時間近くかけて頂上からゆっくり下山した。

高鉄の黄龍九寨駅まで戻る

徒歩で下山したら、出口が荷物預かり所のすぐ横なので楽だった。道路の向かいに路線バスが停まっていたので、声をかけてくるタクシーを振り切って乗り込んだ。やはり15元で高鉄の黄龍九寨駅まで行くようだ。

30分で黄龍九寨駅に到着。
ここから成都まで戻る。列車の予約はすぐに埋まってしまうため、あらかじめ17時50分の列車を予約してある。黄龍自体は滞在時間は5時間位で済むが、心配なのでかなりの時間の余裕をみて夕方を予約した。朝のバストラブルのせいでちょうどいい時間になった。この駅周辺には時間を潰すところが何もないので、逆に良かったかも。

うん。時刻表がたやすく読める。日本人ばんざい。

天気にも恵まれ、九寨溝と黄龍を堪能した。帰りの列車も満席だったから予約は必須だ。

成都到着

20時。2時間で成都東駅に到着した。宿は中心地の春熙路(しゅんきろ)駅にとってある。

地下鉄の春熙路(しゅんきろ)駅に到着。
なに、この人、人、人。3日前と全く形相が違う。

中国は今日から5連休だ。それだけでこんなにも街の景色が変わるものなのか。
舐めてはいけない。恐るべし中国の人口。

足の踏み場も通り道もない中、必死でスーツケースを引き摺りながらホテルへ向かった。

憧れの九寨溝国立公園、これまで見てきた中でもダントツの絶景(2025.4.30)

2025年4月30日(水)1元=20

成都から北へ300㎞、四川省阿壩(アバ)蔵(チベット)族羌(チャン)族自治州にある九寨溝。
やっとここまで来れた。1992年世界遺産登録。

九寨溝国家公園

九寨溝の街の中心地から歩いて15分。九寨溝国家公園の入口に到着。
4月は朝8時から営業しているが、高山病で部屋でのんびりしていたら9時半到着になってしまった。入口が想像していたより近未来的。

チケットは前日にTtrip.comから購入してある。入場券と中でのバス代を含めて280元(5,600円)。
強気の金額。ネットでチケットを購入したら、入口ではパスポートを見せるだけで入場できた。

人も多いがバスもひっきりなしにジャンジャン来るので、ゲートをくぐってすぐに乗れた。

全長60キロにもわたる渓谷地帯に、大小114の湖沼が点在している。道は下の入口から入って、奥に進むにつれYの字に二手に分かれている。バスは1種類しかなく、右と左のどっちに行くか分からないまま乗り込む。

4月の時点でこんなに混んでいて、明日からの中国5連休では一体どれだけ人が押し寄せるのだろう・・・

バスはどんどん奥へ進む。この距離ではとてもじゃないが徒歩で観光するのは無理だろう。
・・・えっ待って。窓から見える湖は、びっくりするほど青く澄んでいて、目を奪われた。

箭竹海(せんちくかい/ジエンジューハイ)

バスはYの字の右奥方向に進んだようだ。一番奥の湖より少し手前のようだが、全ての乗客がこの箭竹海という場所で降りたので、一緒に降りた。

景色が何となくキルギスのカラコルを思い出す。そんなに水は綺麗でもないかなと、皆が歩く奥地へ歩いて行くと・・・

!!水が、水が綺麗過ぎる。湖底に沈殿したこの石灰華が、水中の有機物を沈殿させるため、水が非常に澄んでいるらしい。

観光客は私の他には中国人しかいなかった。写真映えする民族衣装のようなものを身にまとい、楽しそうに撮影している人たちも多い。

道は木製の遊歩道になっており、歩きやすく、トイレも驚くほど清潔。しかし、湖を一周するコースなのでその距離は想像以上に長い

箭竹海瀑布

滝まである。ブラジルやアフリカで見た滝を思い出すなぁ。全然規模が違うけど。

この苔のむした感じもまた中国って感じでいい。

熊猫海(くまねこかい/ションマオハイ)

大きな湖を一周したら次は熊猫海へ。熊猫とはもちろんパンダのこと。

その昔、野生のジャイアントパンダが水を飲みに来ていたという伝説がある湖。石灰入っていても飲めるのかな。魚が泳いでいるから飲んでも大丈夫なんだろう。

よく観察してみると、たった一人で行動しているのは私だけであり、中国人の観光客は皆、家族や友人、恋人などとグループで行動していた。きっと、独りで歩く私は少々奇妙に見えたに違いない。

周りが全員ひとりでないことに気付くとめっちゃ孤独・・・笑
他の国だと、一人で旅しているヨーロピアンがいっぱいいたのに、なぜ中国人しかいないんだ。マニアックな場所なのか、奥地過ぎて来るにはハードルが高いのか。

暑くて体力が奪われたので路上売りのおばさまからアイスを購入。こんな路上でもアリペイのQRコードで購入。5元(100円)。
他の中国人たちは、売店でお湯を貰い、持参したカップヌードルを食べている。飛行機や新幹線の中でも食べているのをよく見るし、中国人はカップヌードル好きなんだな。

五花海(ごかかい/ウーホワハイ)

バスを降りてからどんどん歩いて入口の方へ北上して行く。ここは1番の名物スポットだ。

ここがやはり断トツで綺麗だった。

湖底には大小の岩や倒木が沈んでいて、それらが肉眼ではっきりと見えるほどの透明度。沈んだ倒木がまるでガラス越しのように見える、完璧な配色。

中心地

バスでY時の分岐点まで戻ってきた。長いお土産屋。

抜けると、奥にフードコートやレストランがあった。

私には食べている時間がなさそうなので、「五彩池」と表示のある看板の方へ進む。中心の分岐点の左側へ行くバスへ乗り込む。

长海(ちょうかい/チャンハイ)

左側の道の1番奥まで来た。トレッキングコースはまたこの湖を一周するようだ。ブログではさらりと書いているが、この時点で4時間歩きっぱなしで相当足が痛い。うん、一周するのはやめて次の池へ向かおう。

喉が渇いたので、自販機で水を買おうとしたらタッチパネルの操作が難しかった。周囲の中国人のお姉さんに聞いたら親切に教えてくれた。水は100円と、外で買う値段の倍。

五彩池(ごさいち/ウーツァイチー)

歩いてやってきた。ここも名スポットらしい。ターコイズブルーやエメラルドグリーンの水をたたえ、「宝石のような池」と称される場所。

めっちゃエメラルドグリーンだけど・・・干上がってませんか??
看板の説明書きを読むと、2017年に九寨溝で発生した大地震(マグニチュード7.0)により、地下に亀裂が生じて水が流出し、多くの湖や滝が水量を減らしたり、一時的に姿を消したりしたという。

地震ってどこの国でも恐ろしいな。

树正群海(じゅせいぐんかい/シュージョン チュンハイ)

いくつもの湖が連なったエリア。じっくり説明を読みながら周る。
16時も過ぎたから、そろそろバスに乗り込んで入口の方へ向かわないと。

树正寨(じゅせいさい/シュージェンヂャイ)

16時半。集落っぽいところでバスを降りた。

これはもしや・・・憧れのチベット!この辺りは、今もチベット族の人々が暮らしているエリアらしい。

回転させることで、お経を読誦したのと同じ功徳を得られるマニ車。もちろん回す。20年前、ネパールでも回しまくったけど笑

路地に入ると、新しい建物ばかり。チベット族が住んでいるけど、ここはいわゆる観光用に再現された村だろうか。

1番奥の寺はまだ出来ていない。素敵だなぁ。チベット、ほんと行ってみたい。

お店の人は本当にチベットの人なのだろう。売っているものがヤク肉の干し物などだ。ヤク、あんなにかわいかったのに食べちゃうのね・・・

お店のおっちゃんに勧誘されたので、飲んでみたかったバター茶というものを飲んでみる。
きなことバターにお湯を混ぜた飲み物で、決して美味しいものではないが、体がぽかぽかあったまり、高山病で疲れた肉体に染み渡っているのが分かる。きっとこの標高が高い地域での体力温存のための飲み物なんだろう。

その後は入口まで湖を眺めながら2km歩いてみたが、これが失敗だった。水もどこも干上がっているし。
途中で疲れたから奥からやってきたバスに乗ろうとしても、満席で乗れないのだ。
仕方なく乗れるまでバスを5台もやり過ごした。

出口到着時には閉館の18時。この日の徒歩数は29,388歩。足が痛すぎる。

帰り際にやっと3名だけ欧米人観光客を見た。日本人ならこの看板読めるけど、外国人にはハードル高いんだろうな。

宿に戻って人休みしてから、夜ご飯を食べに出る。明日の朝食用にケンタッキーでハンバーガーを購入した。注文が店のQRコードを読み込んだモバイルオーダーでしか受け付けておらず、モバイルオーダーをするには中国の電話番号が必須だったので、お店のお姉さんの電話番号を借りた。今後もこんな場面があり、注文出来ないお店が多々あったので電話番号付きの物理SIMも持っていた方がいいかもしれない。

夜ご飯は近所の鍋のお店に入って高山病の身体に優しそうなものを頼んだ。店の店主には「鍋が名物なのに鍋を頼めよー」と何度も話し掛けれたが。

九寨溝、来て本当に良かった。絶景の宝庫。全ての旅人に一生に一度は訪れて欲しい。

明日はまたここからバスで1時間程の黄龍を観光する。Trip.comで予約したバスに乗れないなんて夢にも思わず、疲れ果ててぐっすり寝た。

九寨溝への行き方。成都から九寨溝へ高鉄とローカルバスで移動(2025.4.29)

2025年4月29日(火)~30日(水)1元=20

2025年8月「黃龍九寨駅」までの高鉄が開通

成都東駅から九寨溝へ行くには、ネット情報だと「高速バスで8時間」「ツアーで行く」などの情報を見たが、2025年8月に「黃龍九寨駅」までの高鉄(中国の新幹線)が開通したようである。

GoogleMapでは何もない更地だが、「高徳地図」アプリだとちゃんと駅が出てくる。
高鉄の「黃龍九寨駅」の駅から、この100以上の湖沼がある九寨溝迄は更に車で2時間位離れているようだが、この経路で行った人の情報が見当たらない。まぁ現地に着けば、恐らくタクシーかバスで行けるだろう。

高鉄のチケットは、公式HPからなら中国語で手数料無しで購入出来るようなのだが、日本の電話番号だと上手く登録出来なかった。仕方なく、毎回、手数料を数百円取られるがTrip.comから予約している。

高鉄の黃龍九寨駅

14:44成都東駅→(高鉄)→16:48黄龍九寨駅→(バス)→19:00九寨溝

成都から2時間。寒空の中、黃龍九寨駅に到着した。少し頭痛がする。昨晩はアルコールは飲んでないはずだが、曇っているからだろうか。

これが、2024年に出来たばかりの黃龍九寨駅。
取り敢えず、電車でトイレに行かなかったので、トイレへ行こう。

世界一周を共にした靴、汚いので帰国してから捨てたが、こうしてみると本当に汚いw
トイレの表示が英語・韓国語・日本語で書いてある。日本語ではダブリューシー(WC)。日本だと伝わらんけどな。そして中国のトイレは和式がほとんどだが、中南米と違って無料だし、マレーシアと違ってびちょびちょではないのがありがたい。20年前は「ニイハオトイレ(扉なし、壁なしトイレ)」で有名だったのに。

高鉄の黃龍九寨駅からな九寨溝までのバス

高鉄の駅から先は予定していない。
トイレから出ると、すぐにタクシー運転手たちに声をかけられる。中国語で何を言ってるか分からないが、悪徳タクシーっぽい雰囲気だけは伝わった

バス停らしき建物の方へ向かうと、裏に大きなバスターミナルがあった。
「九寨溝!」と言いながら九寨溝の写真を周囲の人らにスマホで見せると、「これに乗れ」と乗るべきバスをジェスチャーで教えてくれた。

満席になると出発するようで、あっという間に満席になり、「51元(1,020円)」というので、運転手のスマホに、自分のAlipayのQRコードを読み取らせて料金を支払った。

出発前、運転手に翻訳機を使って「どこのホテル?」と聞かれたため、予約していたホテル名をスマホの画面で見せた。すると運転手は中国語で「●●で降りろ。降りたら☓☓……」というような説明をしてくれているようなのだが、中国語なので分からない。
・・・高徳地図を見てホテルの近くに来たら降ろしてもらおう。それにしても変なデザインの建築物がならぶ。

バスは山道をどんどん登っていく。それにつれてひどい頭痛に襲われだした。この痛みには覚えがある。南米で標高4500mのラパスイピアレスで体験したやつ。どうやら一気に登ってきたことで高山病になってしまったようだ。ネットで調べてみると、九寨溝も標高3500mあるらしい。

1時間ほど経過したところでトイレ休憩があった。
そこには、世界81ヵ国を渡り歩いた私でも、見たこともない動物がいた。チベットのガイドブックで見た「ヤク」という動物だろうか?毛むくじゃらで飼い主に従順、とても気が弱そう。でかいのにおどおどした感じが可愛らしい。

記念撮影用のようだが、ヤクに近寄る元気も、トイレに行く元気もなかった。
頭が痛い、痛い痛い吐き気もする。ここで私が吐くと、バスが地獄絵図と化すだろう。
バスの中には給水機が設置されていたので、ペットボトルに水を汲み、水分をたっぷり取ってゆっくり深く息を吐くようにする。バスの給水機の水は少し変な味がした。水道水が安心して飲める日本は、世界でも珍しい国なのだ。中国でも水道水は飲めない。これは水道水なのだろうか。

九寨溝のバス停

高鉄の黄龍九寨駅からバスで2時間。夜の19時に九寨溝中心地でバスを降りた。バスはこの辺りから何箇所か停車してくれるので、乗客は皆、自分のホテルに近い場所で降りているようだ。
私の予約したホテルは、なんとバス停の真向かいだった。きっと運転手が中国語で私に説明してくれていたのは、このことだったに違いない。

四季童話ホテル(九寨溝観光センター)

GoogleMapには出てこないが、Trip.comで見るとこの辺りのホテルは沢山出てくる。

ホテルは観光する九寨溝から徒歩圏内で、町の中心地で1番安いホテルを選んだ。中心地にドミトリーはなく、ここから徒歩30分位の所にはあったが、30分も歩くのは嫌なので珍しく個室に泊まることにした。

なんせ、ツインルーム2泊でこの値段なのだ。個室でいいだろう。Trip.comで鉄道を予約してから宿を予約するとかなり割り引いてくれるようだ。

高山病でふらふらになりながらチェックインをする。吐き気を抑え、頭を抱え込みながら、予約番号とパスポートを、受付の愛想のいい女の子に見せる。中国語で同情しながら4階の部屋まで荷物を運んでくれた。本当にふらふらだったのでありがたい。

1泊2,350円でこの広さ。無料のペットボトルの水が2本用意されているし、ふかふかのベッドでとても清潔、間接照明も心地良い。部屋に着くなり、胃液を全部吐いてしまった。個室にして良かったと心から思った。

標高が高いのは事前に知っていたので、南米旅行時に持って行っていた高山病の薬、「ダイアモックス」の残りを持ってきている。薬を飲み、ペットボトルの水をがぶ飲みしてベッドに横になった。食欲などあるはずもない。

夜23時。
部屋のドアをノックする音で起こされた。

こんな時間に・・・少し怖くなりながら「はい・・・」とドアを開けると、中国人の若い男性が立っている。愛想よく笑いながら、中国語で何か言ってくる。
「すいません・・・中国語わかんないです・・・」
そう英語で告げると、残念そうに「そう・・・OK!」と言いながら去って行った。

朝の九寨溝

次の日。

夜中も一度起きて、もう1本のペットボトルの水をがぶ飲みした。高山病にはとにかく水分と酸素を取るのがいいらしい。朝起きると薬もきいたのか、頭痛はなくなっていた。

九寨溝の中心地。端から端までは数百メートル位の広さだ。快晴で気持ちいい。

昨日はあの変な炭水化物麺しか食べていない。ホテルの横に商店があったので入ってみる。菓子パンを買おうと手に取ったら、それを見た店員の女の子が、その辺の菓子パンを裏返して印刷されている日付を凝視し、ゴミ箱に捨てだした。
自分の手にした菓子パンを裏返すと、消費期限なのか賞味期限なのか分からないが、印字の日付はどれも3週間位過ぎていた。菓子パンは中国では売れないのだろうか。諦めてお菓子とバナナでお腹を満たすことにする。

まだ朝の8時前。街中のベンチで座って食べよう。

標高が高いからお菓子がパンパンだ。全部で250円位だった。

そういえば・・・昨晩部屋に来た男性はなんだったのだろう。彼は手にプラスチックの救急箱のようなものを持っていた。そうだ、きっと彼は振舞いからして従業員で、フロントの女の子に私が体調が悪そうなのを聞いて薬を持ってきてくれたに違いない。言葉が通じないから症状が分からず、諦めて帰っていったのだろう。スマホの翻訳機を使えばよかった。中国は英語が全く通じないのがもどかしい。

お腹が少し膨れたので、九寨溝の施設の入口まで歩く。ホテルがある街の中心からは徒歩15分。
ここでもパンダは人気なのか。

九寨溝の入口に着いた。8時のオープンちょうど位だが凄い人だ。

昔から憧れていた九寨溝。中国の山奥過ぎて、絶対一生来れないと思っていたのに。
今からどんな景色が待っているのだろうか。
高山病のことなどすっかり忘れ、心躍らせながらゲートをくぐった。

成都2日目、中国5連休を避けて急いで九寨溝へ移動。中国で必須のアプリとeSIM紹介(2025.4.29)

2025年4月29日(火)1元=20

昨晩、「スーツケースの鍵を失くした。」という投稿をInstagramのストーリーズにアップしたところ、予想以上の反応があった。
「チャックの部分にボールペンを差し込んで引っ張れば中身は取り出せますよ。」
「大丈夫ですか?」
「壊しましょう!!」
(他人事)
「面白過ぎます。やはり期待を裏切らないですね笑」

といったコメントがたくさん届いた。ありがたかったが、開けたあと引っ張りだした荷物は手持ち?!

自分で思い付いた苦肉の策は、スーツケースの鍵がTSAロックなので、空港まで40分の距離を戻り、空港職員に頼んでマスターキーで鍵を開けてもらうという方法。しかしそんなお願いをしたところで、職員がのんでくれるかは不明である。

スーツケースを開けるアドバイス

「鍵屋に行けばすぐに開けてもらえますよ」
そうメッセージをくれたのが、フィリピン留学時のクラスメート、中国人のChoさんだった。
「鍵屋」というのはきっと、玄関ドアや車のドアをインロックした時に針金などを使って開けてくれるサービスのことだろう。

ChatGPTに「中国語で鍵屋は何というか?」と聞くと「鎖匠」という解答がきたので、高徳地図アプリで「鎖匠」を検索するといくつかヒットした。
明日、一番近い場所にスーツケースを持っていってみよう。そう決めたら安心して、チャック部分にボールペンを差し込んで全開、中身を全部引っ張り出し、メイクを落として安心して眠りについた。

この金具部分は開かないが、チャック部分にボールペンを差し込んで引くと、隙間が開いて中身を取り出せるのか。セキュリティとは・・・南米でもアフリカでも、スーツケースに現金を入れて安心していた自分が恥ずかしい。

次の日。まだ午前中だけど宿をチェックアウト。こんな飲食店街に宿はあったのか。
中国ではドミトリーは若者しか泊まらないのか、若い中国人しかいなかった。

中国で必要なアプリ

ネット規制により、Googleが使えない中国で、必須のアプリはこの4つだけである。楽天SIMなら中国に入国してからもGoogleを使えるので、入国してからダウンロードしてもOK。(宿や街中のWiFiはGoogleは使えない)

・Alipay(支付宝):地下鉄の支払い、DiDiタクシー、レンタル自転車も使える。これがないと支払いは詰む。
・WeChat:メッセージ機能あり。WeChatPayで支払いも出来る。これしか無理の店も多いので必須。
・Amap(高徳地図):GoogleMapのように電車やバスの経路が出る。
・Trip.com:中国の宿はBooking.comに掲載ないので、これで宿予約。高鉄も予約。eSIMも購入。

旅の途中でパンダ基地内バスの当日購入だけ現金しか使えなかったが、中国の支払いは全部上記2つのアプリでまかなえる。

中国の鍵屋

翌日、雨の中「Amap(高徳地図)」で見つけた、鍵屋がある商店が並ぶ通りまでやってきた。

見逃しそうだが、天井にぶら下がっているあれは・・・木製の鍵の看板ではないか?

英語が全く通じない店主のおじいちゃんに、ジェスチャーで持ってきたスーツケースの鍵を開けてくれとお願いしてみる。するとおじいちゃんは、長く伸びた小指の爪を鍵穴に差し込んで回そうとし始めた。

・・・絶望(小指の爪は鼻くそほじる用ではないよね?)

「いや、もういいです…」と立ち去ろうとしたら、おじいちゃんは近くに停めてあった車の中から何やら工具箱を持って来た。
鉄製の耳かきのような器具を2本取り出してくる。期待していなかったが、それを鍵穴にがちゃがちゃ差し込み、15分後、見事スーツケースの鍵を開けてくれた。じじい、疑ってごめん!

料金を聞くと、30元(約600円)とのこと。タダではやはり無理か笑
しかし日本なら数千円するだろう、安い。
WeChatPayで払えというので、店頭のQRコードを読み込んで支払おうとしたが、全く接続できなかった。
「このスーツケースを置いていくから。銀行へ行って現金を下ろしてくるから待ってて」と翻訳機で伝えたのだが渋っている。信用されていないのか、現金が嫌なのか不明。しかしとにかくじじいをなだめ、近くの銀行へ向かった。

中国のeSIM

しかし、近くの銀行のATMを3台試したが、海外用のクレジットカードでキャッシングができなかった。空港でちょっとくらい下ろしておくべきだったか。
宿のWiFiだとAlipayもWeChatも繋がったということは・・・中国のeSIMならそれらが使えるのでは?
藁をもすがる思いで、Trip.comから中国本土用のeSIMを購入。そしてアクティベートしてみる。
すると、WeChat PayもAlipayにも繋がった。店に戻って無事におじいちゃんへ30元を支払うと、おじいちゃんは何か中国語で話しながら、嬉しそうに手を振ってくれた。

Trip.comの香港本土のeSIM。7日間、10Gでたったの647円!安過ぎ。3千円以上したトルコは見習って欲しい。

本体は香港のeSIMなので、Googleも繋がった。これで安心してネットが使いまくれる。(楽天SIMは2Gまでなので。)

フードコートオープン

今回予約したホテルは、「成都体育中心」というスタジアムの近くで、成都の中心部――「春熙路」からはやや離れた場所に位置しているようだ。

周辺をふらりと散歩してみると、偶然にも近くのフードコートがちょうどオープン初日を迎えており、セレモニーが行われていた。

中に入ってみると、古風な中国衣装をまとった人々が店内を彩っている。華やか。

少しお腹も空いてきたので、何か食べようと店を物色する。

看板が読める。本日オープンなのと、麺なのは読める。排骨面はちょっと怖い・・・

入り易そうなこの店にしよう。入ると店員のおばさんたちに中国語で話し掛けられまくったが、私が外国人だと気づくと、珍しいのかにこやかに親切に振舞ってくれた。中国、やはり印象がいい。そして私はここでは、周囲の人に中国人にしか見えてないんだということに気付く。

成都名物の麺なのだろうか。15元(300円)。無料の飲み物はお茶かと思ったら砂糖味。

麺に味はついておらず、この辛い汁をかけて食べるらしい。そして私は辛いものが食べれない。
何も味がしないひよこ豆と、小麦の味しかしない麺。炭水化物×炭水化物。マズ(自粛)やはりラーメンは日本が最上級か。

成都街歩き

地下鉄の駅まで15分、少しこの町をぶらぶらしてみる。また鍵屋の看板を見つけた。中国でスーツケースの鍵を失くしても、この看板を目掛けていけば安心だ。果たしてこの情報を必要としている人がいるのかどうか不明だが。

パンダグッズが売っている店が、やたらある。中国でもパンダは人気のようだ。

成都の東の高鉄(中国の新幹線)の駅へ地下鉄で向かう。
飛行機のチケットを購入した後で、中国では5月1日から5連休が始まることを知った。この時期は各地でかなり混雑するらしい。そこで、今回の旅で一番行きたかった九寨溝へは、4月中に移動してしまおうと考えたのだ。

春熙路(チュンシールー)

乗り換えの駅、成都の中心地「春熙路」で降りてみる。地下は呼び込みの激しいフード屋台街だった。

パンダ基地のイメージから、成都を竹林と思っていた私はあほだ。
渋谷にあるような、ビルの側面にある飛び出す大パネルがある。大都会ではないか。

この横の古き良き町並みを残したエリアは、ブランドショップ街。こっちの建物の方が味わいあるのに。ルイヴィトンの中に入ってみる。

手前はルイヴィトンの歴史紹介展示があり、奥はルイヴィトンタワー。更にその奥はカフェになっているようだ。

この日は天気が悪いので、3日後にまたここに戻ってくるから、その時にまたゆっくり見学して写真を撮ろうと思っていた。しかしまさか、5月1日を過ぎた後のこの辺り一帯が、地面が全く見えない程の大混雑になるなんて・・・この時は知る由もなし。

成都東駅

地下鉄で成都東駅に到着。高鉄の駅の入口が全く分からない。近くにいた警備員らに、Trip.comで予約しておいた九寨溝黄龍駅行きのチケットを見せながら、聞きまくる。
中国語で親切に笑顔でゼスチャーで教えてくれた。ヨーロッパにはない温かさがある。
動線は、人の多さゆえ、ぐるっと大回りして上に上がるようにしているようだ。

高鉄のチケットは、1年前に上海に来た時は窓口でチケットを購入している人々を見たが、今はもうほぼ全ネット予約制に移行しているようだ。チケット購入窓口には並ぶ人がいなかった。中国の進歩は凄まじい。
予約しておけば、地元の人は自動改札機にICカードをかざすだけで駅に入れるのだが、外国人は検問の人が立っている一番端の改札機に行き、パスポートをスキャンしてもらわないといけない。

成都東駅はかなり広く、ホームに着くまでにかなり時間がかかった。出発5分前に列車に乗り込む。座席は満席。航空券を購入した際に、この高鉄もあらかじめ予約しておいて正解だった。

指定された座席に向かうと、隣の席に座っていた女の子が、私の席にたっぷりと荷物を置いていた。彼女は中国語とジェスチャーで「この席を使いたいから、あっちのもう一つの席を使ってくれ」と訴えてきた。案内されたその席に行ってみると、通路側の席だった。

「嫌です。私は窓側の席を予約したのです。」そう英語で伝えると、更に隣に座っていた彼女の母親には伝わらなかったようだが、若い彼女には伝わり、納得してくれた。

後から考えると、席を譲っても良かったのかもしれない。しかし、やはり初めて乗るこの経路では、窓側の席からの景色をしっかりと見ておきたかった。

中国滞在2日目。この先にどんな景色が待っているのだろうか。ワクワクしながら窓の外を眺めていた。

2025年GW、中国の成都へ。スーツケースの鍵を無くして大ピンチ(2025.4.28)

2025年4月28日(月)1元=20

貯金が全然貯まらないので、就職して初のGWくらいは家でおとなしく過ごそうと思っていた。しかし、会社で「28日、出勤出来ない?」と聞かれ嫌すぎて、とっさに「もう28日の航空券を買っているので無理です」と返した。

その直後に会社のトイレで、前から目をつけていた中国、成都行きの格安航空券1.9万円をポチる。
順番が違っても、とにかく私は航空券を買ってしまっているので休日出勤などできないのだ。

関空から成都へ向かう

海外旅行も慣れすぎてしまい、もはや少し遠くのカフェに行く位の感覚である。出発の2日前にミニスーツケースに荷物を詰め込んだ。忘れものがあれば現地で買えばいい。そのまま空港へと向かう。

ブログにはアップしていないが、昨年エチオピアに行く前に上海に1週間いて、中国はこれで3度目。もはや勝手知ったる国である。
中国ではネット規制があり、GoogleもInstagramも繋がらない。VPNを用意しなければと思いがちだが、楽天のSIMやeSIMを使えば、GoogleもInstagramも問題なく使えることは、すでに身をもって確認済みである。

さらに、中国版PaypayのアリペイWechatをダウンロードしておけば、現金を下ろす必要もなく、列車でもバスでも屋台でも、全てがキャッシュレスですみ、宿も列車の予約も全てTrip.comですむことも知っている。特に構えることもなく、安心して12時出発のエア・チャイナに乗り込み、ビールを頼んだ。

エア・チャイナも東方航空や南方航空と同様、預け荷物は23キロが2個まで無料、機内食もアルコールも付いている。成都まで8時間の道のりで1.9万ってなぜこんなに安いんだ。しかもGW中なのに。

乗り継ぎの杭州蕭山国際空港

2時間半のフライトを経て、経由地の杭州蕭山国際空港に到着。乗り継ぎ時間は3時間半あり、余裕だと思っていたが、空港がやたらと広い上に、国際線から国内線に乗り継ぐため、一度イミグレーションを通って外に出て、預けた荷物をピックアップしてまたチェックインし直さなければならなかった。そのため時間の余裕はなかった。

中国の空港は広すぎて、舐めててはいけない。

イミグレーションでは入国カードがデジタル化されており、スマートフォンで必要事項を入力するとQRコードが表示され、それをイミグレに置いてある機械にかざすと入国カードが出力される。中国は進んでるなぁ。

そして成都行きの国内線になると、機内食が一気にかわいくなった。パンダ!パンダ!

味は国際線より落ちたけども・・・辛い唐辛子のソースがついていて、1粒舐めただけでも食べれたもんじゃなかった。四川省に来たのを実感する。

日本から中国行きの飛行機は空いていたが、この中国の国内線は満席で窮屈だった。すでに中国の人口の多さを実感する。

成都空港到着

17時に杭州を出発し、20時に成都に到着。すっかり夜になってしまっている。

飛行機から降りる時、自分の座席の床に何かキラッと光るものが落ちている気がした。拾おうかと思ったが、隣の人が早く降りたそうにしていたので、(光るものなんて持ってなかったし、私のものじゃないか)と思い、確かめずに飛行機を降りた。これが大後悔の始まり…

空港のトイレに入ると、個室が20個ほど並んでいたが、オール和式トイレだった。しかも和式でありながらオート洗浄が付いているという謎のハイテク仕様。いや、オート洗浄いらんから、洋式にして?!はあっ?運動靴の裏が汚れそうで和式は嫌だ。

旅の間、中国のこの四川省あたりでは、和式トイレが主流であることを知った。どこも20個ほどの個室が並んでいても、そのうち洋式はわずか1つという構成ばかりである。
日本の女子トイレでは、和式を選ぶ人はまずいないが、中国では逆に、浸透していないのか洋式を使う人はほぼ皆無であった。そのため、洋式トイレを毎回独占状態でラッキー。やはりトイレ事情に関してだけは、日本が世界の最先端か。

高徳地図(AMAP)で経路検索、宿へ移動

国内線に乗り換えた途端、外国人の姿を全く見かけなくなった。世界中どこへ行っても必ず目にする欧米人の姿も、この駅には見当たらない。やはり英語が通じにくいという点が、彼らにとって中国旅行のハードルを高くしているのだろうか。

杭州空港の職員も、地下鉄の駅の係員も、私が話す英語は理解出来るが、話すことはできないようで、スマホの翻訳アプリで英語の表示を私に見せてきた。

しかし、英語が通じなくても日本人なら看板もメニューも読めるから楽ちんだ。是非、日本人は中国に行ってみて欲しい、アドバンテージが高過ぎる。

中国では Google Map が使えないが、代わりに「高徳地図(Gaode Map)」というアプリがある。宿までの経路を調べ、地下鉄に乗ろうとしたが、楽天モバイルのSIMではネット接続はできても、アリペイやWechatは繋がらなかった。(後に重慶では問題なく使えたため、地方では制限があるようだ)

駅で職員に尋ね、20代くらいの女性駅員3人が集まり、私のスマホを操作しながらあーでもないこーでもないと試行錯誤してくれた。テザリングしてもらっても結局アリペイは使えず、「自動券売機で買って」と言われたが、現金のみ対応。クレジットカードも使えない。

最終的に「私がもうチケットを買ってあげる!それで行きなよ」と言って、切符を渡してくれた。20代位の若い子が。なんて親切なのだろう。中国のイメージが覆される。感謝の気持ちをたっぷり伝えて、もらった乗車券で地下鉄で移動。

宿の最寄りの駅で下車。そういえば、南米やアフリカでは、夜に街を歩かないように気を付けていたが、すっかり忘れていた。見た感じ、日本と変わらない雰囲気だし、中国は治安は大丈夫のようだ。

このホテルの装飾を見る限り、中国でもパンダは大人気なのだろうか。成都にはパンダ基地があるため訪れたが、イメージではもっと田舎の風景を想像していた。だが来てみると成都は高層ビルが立ち並び、大都会。

Chengdu Desti Youth Park Hostel

予約していたホテルに到着。このホテルだけはBooking.comにも掲載されていたが、これ以降はTrip.comのみに掲載の宿に宿泊。屋台が立ち並ぶ隙間に入り口があって分かりにくい。

看板犬。踏むよ?

レセプションでほぼ英語が通じない中、なんとかチェックイン。

中国のホテルはどこも男女別だった。しかもパイプベッドじゃなくてしっかりしたカプセルホテル形式ばかり。綺麗で最高。10人女性専用ドミトリーで、わずか1泊1,190円。これは心地よい。

コンセントは下にある変な形状のものと、日本と同じものが2種類、どこの宿にもあった。
変換プラグは不要。

シャワー室やトイレも清潔。ここのトイレは洋式があった。助かった。

やっとベッドでゆっくりできると思い、スーツケースからパジャマを取り出そうとした。だが、手持ちのリュックを探しても鍵が見つからない。荷物をすべて出しても見当たらない。

・・・・そうか、あの飛行機の床に落ちていたキラリと光るもの——あれはスーツケースの鍵だったのだ。キーホルダーも付けず、降りる時に確認を面倒がったのが仇となった。そして青ざめる。
この状況って、もしやこれまでの旅のピンチの中でも割と上位の方なのでは・・・
帰国したら予備の鍵はあるけれど。
明日からの9日間の旅、私は毎日同じ服を着て、同じ下着を身に付けてこのただの箱を持ち歩くのだろうか??あほなの?

考えろ。考えろ。

この箱が開かなくて困ることはあるか。

下着も服も毎日同じで過ごせばいい。女性専用ドミトリーだし、寝るときは全裸でいい。手荷物内はミニ化粧水とを持っている。メイクは洗面の石鹸でも落とせるし、普段からほぼノーメイクだ。足りないのは日焼け止めくらいか。

・・・そう考えると、このスーツケースの中身ってほぼ要らないものか。なぜ私はこんなに荷物を持って来たんだ。

それでもやはり、この箱を開けれたら帽子やサングラスもあるし便利である。

旅の初日から、スーツケースの鍵を失くすという大ピンチ。
さて・・・これから、どうしたものか——。

2024年11月インドネシア旅行。ビザ取得と税関申告HP。東方航空で中国無料トランジットホテル。(2024.11.13)

世界一周から2024年の9月に帰国。
直ぐに就職活動をし、10月には5社内定獲得。10月半ばに内定をもらった行くと決めた会社には
「11月頭に健康診断受けてからになるから、12月1日が入社日。」と言われてしまった。

とにかく貯金が減って懐がイタイので、内定以降、タイミーバイトで観光客相手に小銭を稼いでいた。
それもそれで楽しいが、入社まで丸々三週間あるとなると、また旅に出たくなってきた。
もう職業旅人でいいや。
南米のペリトモレノへのリベンジを検討したが、航空券代だけで50万近くしたので断念。
イランに入国したせいでESTAでアメリカトランジットすらも出来ないし・・・
他に、安く行ける場所って・・・

旅の期間と経路

2024年11月13日(水)~29日(金)

そう言えば20代の時のバイト仲間が、駐在先がタイからインドネシアに変わったと言っていたのを思い出した。彼を訪ねにインドネシアに行ってみることにした。その時の旅行記を簡単に残しておこうと思う。

ジャカルタ→ジョクジャカルタ→マラン→スラバヤ→バリ島のウブドへと移動する。
インドネシアは結構広い。バリは人生3度目。

インドネシアのVISAと事前税関申告のHP

インドネシアは現在、VISAがいる。昔バリに行った時は不要だったが。
VISA取得のHPはここ。
税関申告のHPはここ。

空港でアライバルビザは取れるし、税関申告も空港にあるQRコードを読み込めばその場で申告できるが、事前しておけば並ばないで済む。

インドネシアでの通信環境

今回も楽天SIMで2Gだけ使った後は、激安のTrip.comでのeSIMを購入。毎回旅はこれで十分。2年前の世界一周時に、中南米で物理SIMを売っている場所を探し回ったのは今や懐かしい記憶。それはそれで楽しかったが。

関空→広州トランジット

朝7時。始発の電車で関空に到着。
関空のラウンジのオープンはどこも朝8時からだったから開いていない。お腹がぺこぺこなので仕方なく唯一開いているファミマでおにぎり購入。

中国の航空会社はとにかく安い。片道2.1万円。保険が使えるよう利用付帯のエポスカードで購入した。
中国南方航空で中国の広州でトランジットしてから、インドネシアの首都、ジャカルタへ向かう。

チェックインカウンターで、中国での滞在ホテル名の提示を求められた。
南方航空のHPに、「24時間以内のトランジットならホテル宿泊無料どの座席クラスでも2024年年末までならOK!」とあったので、「現地のカウンターでそれを予約して利用する。」と言うと、「あなたの座席クラスでは無理。」と言われてしまった。
は??
「いけるよ!」と、東方航空HPの上記リンク先を見せたら「・・・あとで返事する」と、またもモメモメ。

結局「本当にホテル用意できるか知らないからね!」と言われながらチェックインさせてもらった。
(中国ではちゃんと用意してもらえた。)
はぁ・・・自社のサービスぐらい把握しておいてほしい、どうなってんの?!航空会社のカウンターって。
11月の中国行きの飛行機の座席はガラガラで3席並びを遠慮なく使わせてもらう。

まあ、世界一周中に「出国航空券は?」「VISAは ?」と、何度もスペイン語で揉めまくった私にはこの位はお手の物。
機内に乗って1時間後には機内食が出てきて、おにぎりを食べたのを後悔する羽目に。焼肉弁当だったんだけど、さすが中国。かなり美味しい。ビールはぬるくて缶がボコボコだったけど。中国って水も常温だもんなー。

お昼に中国の広州空港に到着。

日本人ならなんとなく歓迎されてる感じの看板が読めるのが嬉しい。

この後、2024年11月30日に日本人は中国入国にVISA不要になるのだが、この時点ではギリギリ24時間トランジットビザをもらわないと入国出来ない。2回目なので記入も手慣れたもんで、この紙に滞在ホテル名を「Trandit Hotel」と記入して入国させてもらう。パスポートにシールを貼られ、出国審査の列に並び直し。

中国東方航空のトランジットホテルサービス

広州の空港に無事入国。空港の外に出てから、南方航空のカウンター(50番出口の隣)でホテルを選ぶ。さすがの中国も空港では全員英語が通じる。

ウェブサイトに載っているよりも遥かに多い選択肢に迷いつつも、見た目が綺麗そうなホテルを選択。無料送迎バスを待つ他の中国人らは、別のホテルを選んでいるようだ。このホテルに行くのは私一人しかいなかったのでハズレか?

Guangzhou Baiyun Airport Rezen Select Hotel

無料送迎バスで10分、ホテルに到着。昨晩から興奮で眠れず、一睡もしていなかったのでそのまま2時間だけ仮眠。

こんな綺麗なホテルが無料なんて東方航空サマサマ。
「一人宿泊ではこのサービスはやってないから、他に女性一名の客がいたらシェアになるかもだけどいい?」って空港のカウンターでは言われたけど、団体行動好きの中国で、そんな変な女性はいなかったようだ。ひとりでゆったり使わせてもらう。

目が覚めたらお腹が空いていた。ご飯を食べたいけど、ルームサービスはこんなのしかないのか。

せっかくなので、美味しい中国料理を食べに市内へ出ることにする。

ホテルから空港への無料送迎バスがあるにはあるが、1時間に1本しかなかった。ホテルの近くに市内バスもタクシーも見当たらない。しかたなく無料送迎バスで空港へ向かうが、昼は10分の道のりも夕方はラッシュで40分もかかってしまった。空港到着はすっかり夕方。

空港からお得意のアリペイでQRコードを表示させて地下鉄に乗り込む。30分位乗って176円。
改札ゲートの前にセキュリティチェックがあり、ペットボトルの水が引っ掛かった。しかし目の前で一口飲めばOKだった。

どの駅で降りていいのか、漢字が読める日本人には楽勝だ。こんなに文字が近いんだから、お互いもっと仲良くしようよ♪

恒宝広場

中国のガイドブックも何も持ってないし、広州の観光スポットなんて知らないけど、適当にGoogleMapをみて栄えていそうな場所で降りる。

駅から歩いて栄えていそうな場所に着いたけど・・・
イスラム圏でよく見る日傘だよなぁ。なんかデザインむちゃくちゃ。

観光地なのか夜でも屋台ちっくなお店がいっぱい開いている。

おでん??何かわからんし、食べる勇気もない。現金持ってないけどいけるのだろうか?

ファーストフードっぽい腸粉、拉肠のお店に入ってみた。従業員は全員高齢のおばさま、おじさまで、英語全く通じず。愛想も皆無で観光客が来る店ではないのだろう。
こっちが笑顔で話し掛けても無表情なので、日本人は敵視されているのかと勘ぐってしまう

腸粉広東料理の1つらしい。米粉を溶いて蒸し上げたもちもちの薄皮に具材を乗せて、巻いて蒸し上げる。ソースの味は濃すぎだけど、中の海老がぷりぷりで美味しい!285円。

地下鉄の駅に向かって市場を通って帰る。こんな夜中に路上散髪ですか。

ローカルだなあ。この辺は観光客なんていないか。私はどこへ迷い込んでるんだ。

地下鉄の駅の近くの若い従業員がいるお店で、杏仁豆腐とマンゴーのデザートを食べた。
中国人でも若い従業員の子は、日本人の私にもちゃんと愛想が良かった。350円。

地下鉄で空港に到着。
しかし、ホテルまでの無料送迎のバスがどこから出るのか分からない。困ってインフォメーションセンターに行くと、優しいお姉さんが、その辺を歩いていたおじいちゃんにスマホを借りて、わざわざホテルに電話をかけてくれた。

「29番ゲートの外で待ってれば来るよ」
お姉さんにそう言われたのでゲートへ向かう。その前に、スマホを貸してくれたおじいちゃんに英語でお礼を言ったら、凄い怪訝な顔をされた。

こっちが愛想よくしているのに、あそこまで怪訝な態度を取られるのは初めてだ。
まさか「Thank You」程度の英語が分からないのか?それとも日本人が嫌いなのか?
・・・上海では感じなかったが、広州では年配の人には反日感情があるのだろうか?

答えが分からないまま、もやもやした気持ちを払拭すべく、ホテのロビーに売っていた缶ビールを購入。200円。ホテルの売店のおっちゃんは外国人に慣れているようで、愛想が良かった。

昨日から2時間しか寝ていない。今日はぐっすり寝れそうだ。
明日はもうインドネシアのジャカルタ。