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バハルダール→アディスアベバ→ケニアへ飛ぶ。また宿に面白い日本人が来た(Day330-331)

リアルタイムは南アフリカ。やっと画像アップ出来そうなネット環境になったので徐々に更新していく。

最近はインスタのハイライトで動画更新しております。

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バハルダールの空港

エチオピア5日目
1ETB(エチオピアブル)≒2.7円、闇両替1ETB(エチオピアブル)≒1.4円

朝7時半にタクシーに迎えに来て貰えるよう宿に頼んでおいた。
本日バハルダールからアジスアベバへ飛行機で戻る。10時半の飛行機だが、この街はネットが繋がらないので早目に空港に行ったらwi-fiが使えると思ったのだ。ラウンジもあればそこで食事が出来る。

宿のお姉さんにタクシーを呼んでと頼むと彼女の弟の車が来てくれていた。7時半と言ったのに7時に来たので慌てて用意して乗り込む。
同じ部屋に宿泊していたSはまだ寝てた。ここにあと1週間はいるという。私もこの素敵な町にもう少しいたいが、たぶんネットが繋がらない環境に1週間も耐えれそうにない気はする。

空港迄の道のりも、頭に大きな荷物を乗せて器用に歩く人々、牛たち…といった風景でのどかだった。

空港のゲートに到着したが、8時にならないと開かないと言われたので運転手と30分時間を潰した。時間通りに来てよ…運転手。

空港に入るとwi-fiも食べるところも何もない空港だった、することがない。ギリギリ迄寝てれば良かった。

モニターもないし、アナウンスが現地の言葉なので自分の飛行機のチェックイン時間が分からない。この町の人は親切なので、その辺の人に聞きまくって、同じ飛行機の人を見つけたのでチェックインが始まったら教えてくれるよう頼んでおいた。

無論ラウンジもない。路上コーヒーショップのみなので、そこでエチオピアコーヒーを飲んだ。エチオピアのコーヒーにはお香が付いていたり、床に香りのする草を撒いていたりするのが独特の文化で面白い。撒き方が大胆でホラーちっくだが。

1泊2日で来た道を1時間で戻る

この空港の職員の人のチェックインはめちゃめちゃ遅くて時間がかかった。町の雰囲気通り。日本時間で動いている私には慣れない。

やっと時間になりプロペラ機に乗り込む。

飛行機が離陸し出すと隣の席のおじさんの携帯が鳴り「ハロー♪」と電話に出てずっと喋舌っていた。モラルとは?!

エチオピア航空、乗車時間が1時間でもマフィンが出た。しかし上部の空調機が壊れていて向きが変えれず、ずっと冷房直撃だった。このせいでこの後1週間は風邪で高熱が出ることになるので、乗務員に言って席を変えて貰えば良かった。

アディスアベバの前回の宿に到着

あんなに苦労してバスで来た道を、数千円の航空券代で1時間で戻ってくるのは何か空しさを感じた。断然こっちの方が楽だけど、バス移動も経験しないとエチオピアの本質は味わえなかったのかなとも思う。

2回目なので空港から宿迄の道のりも慣れたもの。boltで宿まで行くと数日前と同じメンバーがいてホッとした。170ヵ国訪問済のTさんと世界一周初心者の荷物激少ない男の子。

バッテリーを調達しに行く

バハルダールで手持ちのバッテリーが全て壊れてしまったので、電気街っぽいとこまで購入しに行くことにした。
数日前に行ったバスや電車の始発駅が集中している場所。お金を持っていそうな人らとホームレス、物売りの人らが入り混じった混沌とした場所だ。

30分位歩くのでタクシーアプリを使ったが、待っている間ひっきりなしに「お金をくれ」という男性や子供たちに絡まれた。やはり宿の近くですら治安が悪い。

電気街のビル内のお店を3軒訪問し、バッテリーの金額を聞いたらどこも1万円を超えていた。私が持って来ていたバッテリーはネットで購入した1000円と2000円の2台だったのに。
日本でネットでモノを購入するとなんて安いのだろうと驚愕する。

なんとかビルの外にあったお店で7千円位の金額のバッテリーを見つけ購入。闇両替で倍のレートで両替をしているので実質3500円で購入出来た。

宿の人らと食事、宿に凄い人が入ってきた

電気街から30分位の道のりをサモサを歩き食いしながら戻る。
途中、マレーシアに滞在している友人たちから「今飲んでいる。」と電話がかかってきた。思わず少し話したが、アジスアベバの治安で外人が路上でスマホを喋りながら歩いていたら、スリにあってもおかしくなかったかも。

宿の近くも何人もの人らが首絞め強盗に遭っている。気を付けないと。電話は早々に切って、宿の人らと暗くなる前に数日前に行ったレストランへ食事に行った。

Tibsが美味しかったのでやはり同じものを頼む。数日前のものより肉が固すぎて噛み切れず、残してしまった。煮込み過ぎ。またもピラフとパンという炭水化物×炭水化物をチョイスした、旅初心者くんは今朝インド人に分けてもらったカレーが辛すぎたらしく、お腹を壊していてここでもほとんど食べていなかった。

宿に3人で戻ると今朝新しくチェックインして来たという男性が観光から戻って来ていた。
「どーも、どーも!」
と満面の笑みで大きな一眼レフカメラをぶら下げ、輪に入り込んできた彼は底なしに明るい人だった。

「そのカメラぶら下げながらアディスアベバ歩いて来たんですか?!」
「はい!そうです!歩いていたらエチオピア人に何度も鞄にしまえって注意されました!そんな時は相手のことを撮ってあげたら喜んでくれてます。そしてさっき牛乳ぶっかけ強盗に遭って、ポケットに入っていたバッテリーを盗まれました~」

強い・・・クセが・・強すぎる…

彼は南アフリカから北上してきた旅人で、先日、ケニアでサファリ中に全財産を盗まれたらしい。
車にリュックを置いたままカメラに夢中になり、振り返ったら座席にパスポートだけ置かれていて鞄がなくなっていたそう。

「この国、パスポート再発行出来ませんからねぇ。それ知ってて優しさを残してくれたのか、『警察や大使館に行くな』って意味で置いていったんですかねぇ」

1,000ドル以上入っていたらしいが、凹まないのだろうか。宿に同じく首絞め強盗に遭って1,000ドル盗まれたチュニジア人がいるが、彼はずっと宿で落ち込んでいる風だった。このメンタルが羨まし過ぎる。

彼の話が面白過ぎてこの日も夜遅くまで宿の地下のバーで皆で話し込んでしまった。

私がエチオピア→ケニア間は飛行機でなく1泊2日のバス移動にすれば良かったかなぁと言うと、一眼レフカメラマンもTさんも一斉に口を揃えて「止めたほうがいい」とアドバイスをくれた。なんでも国境のモヤレという町の宿がほぼ野宿&汚な過ぎで耐えれないんだとか。20代の頃ならそんな移動もしてみたいが、今の私にはお金があっても体力がないので、面白みに欠けるが飛行機で移動出来るとこは飛行機を使おうと思う。

アディスアベバは宿で出会った人々が楽しかった。ケニアがビザなんて要らなければ、事前に航空券を取っていなくてもっと滞在していただろうな。

ケニアのナイロビへ飛ぶ

次の日の朝、Boltでアディスアベバのボレ国際空港へ。エチオピアブルが少し余っていたが、この国のお金は信用が無さすぎて他国で一切両替出来ないので、トイレ掃除をしていたおばちゃんにあげた。

プライオリティパスがあってラウンジに入れるので私は空港でお金を使わなくていいのだ。
ラウンジ飯ーーーーー!!久々に美味し過ぎて盛りだくさんに食べてしまった。
エチオピア・・・インジェラ主体の食生活はやはりキツかったんだろうな。卵が!ズッキーニが!美味し過ぎる。

11時発の飛行機だったが、機材トラブルで2時間遅れで出発した。待っている間、日本人の大学院生に「SIMのWi-Fiを貸してくれ」と声を掛けられた。スーツを着て大学の研究のためにケニアに来たという彼とは縁がないだろう。連絡先も交換しなかった。

エチオピア航空でもまた機内食が出たけどラウンジ飯で食べたので食べきれなかった。ビールだけ堪能する。

ケニア到着

ジョモ・ケニヤッタ国際空港に2時間遅れの15時に到着。ケニアの入国審査はあっさりすぐ終了で、今年から始まった新しいeVISAはほとんどチェックされなかった。これ、航空券や滞在予約書を事前に取っていなくても適当な航空番号でいけたんじゃないだろうか。たらればなんだけど。

ケニアのナイロビはアフリカの三大凶悪都市のうちの一つだ。流しのタクシーでは強盗に遭うかもしれないのでUberで移動したい。そのためには空港のATMでお金を下ろし、SIMカードを購入しないといけないのだが・・・欧米人旅行者が激並びで1時間以上待った。

夕方にやっとSIMを購入出来て、Uberで宿まで移動する。空港からは遠いので高速代も入れて1000円位かかってしまった。

宿はインスタから連絡を貰っていた郊外にある綺麗な宿を予約しておいた。
バックパッカーには少し高いが、治安の歩いケニアを一緒に観光出来る人がいたらいいなと思ったからだ。宿には私以外にお姉さまがひとり。高級ツアー志向の人で見事にその期待は裏切られたが・・・

飛行機内が寒くて風邪をひいてしまったようで、その日の夜は高熱が出てうなされた。前途多難なケニア旅の始まりだった。

バハルダールで癒しの日々(Day329)

エチオピア4日目
1ETB(エチオピアブル)≒2.7円、闇両替1ETB(エチオピアブル)≒1.4円

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同じバスで今度こそバハルダールへ

朝の5時集合と言われたが、出発するのは6時。
5時半にバスに行ったら昨日のバスと同じメンバーのエチオピア人らがちょうど降りてきていた。ずっと同じバスにいるとなんとなく仲間意識が芽生えてくる。

Sが昨日は3人席の真ん中でしんどかったというのでお互い窓際の好きな席に移動したのだが「昨日の席に戻れ」と元々座っていた人たちに戻されてしまったので窓際の席と代わってあげた。

17時間掛けてバハルダール到着

出発してからまたも検問、検問、検問の嵐。北上するにつれて間隔が狭まってきているので北のスーダンかエリトリアと何か揉めているのだろうか。また10回近くは検問があったが、今回はスムーズに3時間半でバハルダールに着いた。

念願のバハルダール到着

ヤシの木の下を走るトゥクトゥク、土の道に頭に大きな荷物を乗せて運ぶ民族衣装の人々。確かにのんびりできそうな町だった。バスターミナルで降りると、凄い数の客引きが寄ってきた。昨日からずっとsimは繋がらないのでタクシーは呼べない。

勝手に人の荷物を運び出すトゥクトゥクたちを断りながら、Sが昨日予約しておきながら泊まれなかったホテルまで一緒に歩く。彼は荷物があっても30分位ならいつも歩くというが、20代の彼には容易でも私には暑い日差しの中キツかった。

ホテル到着

ホテルに辿り着いて、従業員に「昨日バスの遅延で泊まれなかったけど今日泊まるからいい?」とお願いすると快く了承してくれた。今回も節約でSと同じ部屋に泊まることにした。1名でも2名でもシャワートイレ付で1室6$なので、やはり誰かと旅した方がアフリカではお得になる。

宿にはwi-fiがなかった。町もSimが繫がらなしい困っていたら、たまたま宿にいた、ピンク色のシャツを着たバーバパパ風の近所のおっちゃんがその後Wi-Fiが繋がるこの町唯一のホテルに案内してくれた。

ホテルで3人で談笑。航空券を空港まで買いに行きたいとバーバパパに言うと旅行会社にも闇両替にも案内してくれると言う。

私は明後日、ケニア行きの航空券をもう取ってしまっているため明日にはアジスアベバに戻らないといけない。ケニアビザを取得するのに航空券番号が必要だったので日本で取ってしまっていたのだ。

ダハルバールまで行きはバスで17時間もかかった距離だが飛行機だとたったの1時間、1.5万円の金額だ。飛行機で戻ろう。

旅行会社と闇両替へ

Sとは別れ、20分位歩いておっちゃんと旅行会社に行くと、なんと航空券の金額はエチオピア航空のHPに載っていた1.5万ではなく1万円。しかもエチオピアブルで支払可能らしい。ということは・・・闇両替で公定レートの倍の金額で両替したら実質5千円で明日のチケットが買えるということか。まあここまでのバス代800円よりは勿論高いがコスパで考えたらなんと効率のいい移動なのか。昨日のあの地獄のようなバス移動はなんだったんだろう。まあ初っ端からアフリカバス移動の洗礼を全身で味わえたが。

その後バーバパパに闇両替のバイヤーの所まで連れて行ってもらい100$を両替してもらった。ちなみにエチオピアのお金は他国では全く価値も信用もないため、エチオピアブルからドルへの両替は出来ないので、使う予定のギリギリを両替しないといけない。。

両替しているとフェリーのキャプテンという男が話し掛けてきた。「今日一緒にフェリーツアーに行かないか?」と言う。金額を聞いても「コースに寄るから。フェリー乗り場でプライスリストを見せるよ。」しか言わない。後で友人と寄るからというとその後航空券を買うまでずっと付いてきた。

Sのとこまで戻り、フェリーツアーの料金を一緒に見に行かないかと誘った。航空券の金額や闇両替のレートも教えた。

私、S、バーバパパ、キャプテンの4人でトゥクトゥクで移動して旅行会社まで行き、最後の1席になっていた明日のアジスアベバ行きのチケットを購入した。この時、スタッフに「お前はアジスアベバまでエチオピア航空で来たのか?」と聞かれたがなぜそんなことを聞くのか分からず「あと1席しかないので早くチケットを買って」とお願いした。どうやら後から聞いたら国際線でエチオピアに入ったら国内線が半額になるらしい。それを使えば良かった…

それにしてもバーバパパと道を歩いていると数十メートルおきに知り合いや友人に会い挨拶される。ここで生まれ育ったというのもあると思うがとても顔が広い人だった。しかし昼間から私とずっと過ごしているし仕事は何をしているのだろう。こうやって外国人相手に両替やチップで稼いでいるのだろうか。

フェリー乗り場で騙されそうに

バーバパパにチップを渡して別れ、キャプテンにフェリー乗り場に連れて行ってもらった。

陸地でプライスリストを見せてと言っても「船の中にあるんだ。船の中で見せる。」と言う。「大丈夫、大丈夫、怖くない。」と笑いながらいい、訝る私とSが船に乗ってプライスリストを覗き込んで見ていたら、いつの間にかフェリーを発車させられていた。Sがすぐに気付いて「待って、待って止めろ!」と言いながらフェリーから降りようとする。私も隣の停泊しているフェリーに飛び移ろうとした。私たちの様子にキャプテンも他の組員も慌て驚き、フェリーを岸まで戻した。

勝手にフェリーを出港させてお金を払うまで陸に戻らない作戦だったんだろう。私泳げるから平気だけどさ。

そしてプライスリストも1番安い島を2つ巡るコースで1.2万円。ボリ過ぎ。そして勝手にフェリーを動かしたキャプテンがもう全く信用ならなかった。

「どうする?今からどのコースにする?ディスカウントするよ。」どの口が裂けてそんなことを言うんだろう。「考えとくー」と言いながら早々に退散した。

昼ご飯にSとフルーツスムージーを飲みながら語った。彼も世界一周中で南米は終了しているので、「どこへ行ってもあのウユニ→アタカマ抜けツアーの絶景を超えるものはない」と意見が一致し、話が盛り上がった。

ここから飛行機でアジスに戻れば楽だけど、昨日のバスの雰囲気もエチオピアを味わえたし何より怖かったので1人じゃないくて良かったと話した。彼はこれまでで昨日のバスが1番辛かったと言うけど、私にはインドのぎゅうぎゅう詰めのローカル深夜バス、コロンビアの隣の難民に座席を占領されまくるミニバン…もっと辛いバス経験はいっぱいある。

ふっ彼もまだまだ青いな…

ひとりでバハルダール観光

彼は1週間はここにいるのでホテルでゆっくりすると言うのでひとりで出掛けた。

教会や市場を見学して…

湖のビューポイントまで来た。野生のカバは見えるかな。

カバは居なかったけど湖のほとりに地元の人が行くような屋外コーヒーショップがいくつかある。

かわいい小さい子がいる一軒のお店に入ってみた。

めっちゃくちゃかわいい。エチオピアは美男美女が多い。というか美男美女しかいない。顔が小さく目がぱっちり。子供の頃から顔が整っている。

その子の母親らにエチオピアコーヒーを入れてもらった。焚火をくべてお湯を沸かし丁寧に作ってくれ、御香と一緒に差し出される。その御香がまた森林の匂いというかずっと嗅いでいたいような香りだった。時間はかかるが癒やされることこの上ない。

飲んでいると隣の席の若い男性が同じテーブルに座って話し掛けてきた。カバいるよ、ここの人らはほとんどキリスト教だよといった話から、エチオピアには85以上の言語があるから英語を公用語にしていて数学の授業も英語なんだ。だから田舎のお年寄り以外皆英語が話せるよ。など色々教えてくれた。最後にまたチップを要求されるかと思ったがただのいい人だった。この辺の見極めが難しい。

コーヒー代15ブルと最初に言っていたお爺さんは払う時になったら50ブルとか言い出した。その辺の聞き間違いを誘ってるんだろう。コーヒーを煎れる動画や子供を撮らせて貰ったので、意表をついて100ブル渡したら母親の方は凄く喜んでくれた。してもらったことの対価を払うのは気持ちいい。

停電レストラン

ホテルに戻る道を歩いていたら、かなりのローカル食堂の前でSと遭った。「この食堂、インジェラ以外をくれと言ってるのに英語が全く通じないんですよ〜」と困っていた。どこまでも地元に溶け込む旅スタイルで羨ましい。私がホテルオーナーお勧めの魚レストランに行くと言うとSも一緒に行くことになった。

オーダー中に停電になったが、ガスコンロとスマホの灯りで魚料理を作ってくれた。

ガーリックがきいていて本当に美味しかった。これで500円位だったのでここにずっといたい。Sはすっかり気に入り1週間はいるという。

夜も安全なバハルダール

帰り道も子供や大人が道にいっぱいいた。20時でも外に人がいっぱいいてアジスアベバの治安とは雲泥之差だ。

日本の子供は小さい頃からYoutubeを見てTVゲームをしてる印象だが、ここの子供たちは自転車のタイヤを転がすだけで楽しそうに遊んでいた。

カメラを向けると最高の笑顔!

スマホの画面を見てはしゃいで動きまくるので全然ちゃんと撮れない笑

凄く幸せな気持ちになれた。エチオピアが普通に好きで楽しかった。あれほど旅友たちから「エチオピア最悪」とか聞いていたのに。都会?観光地?田舎?行く場所に依るんだろうか。

ケニア行きのチケットをもっと先にしなかったことを後悔した。

エチオピアのアジスアベバからバハルダールへ・・バス強盗にあったと思った日(Day328)

エチオピア3日目
1ETB(エチオピアブル)≒2.7円、闇両替1ETB(エチオピアブル)≒1.4円

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宿からバス停へ移動

ズワイへ行く日。バハルダールへ行くSと同じ朝6時、同じバスターミナルなので一緒に宿からBolt(エチオピアの配車アプリ)で5時過ぎに宿を出ようという話になった。
4時半に起きてシャワーを浴び、待ち合わせの5時過ぎに降りたらSは共有スペースのソファで寝ていて私が降りてきてから出発準備をし出した。

彼は一人でソファを占領していて他の人が座る席がなくてうろうろしていても気付かないし、外国人からもらったご飯を目の前に人がいても分けなかったり、重そうな荷物を持ち上げる時に手伝うとか全くしてくれない人だった。悪い人ではないんだけど気が利かない。うん。今から彼が準備するのを待とう・・・

5時半頃に彼が準備が出来たようなので私がBoltを呼んだ。宿を出ようとすると高い場所に設置した一畳ほどの監視台が庭に設置してあって、そこから宿のガードマンが眠そうに降りて来た。

外が暗い時間帯はこの宿を出てすぐの場所でも首絞め強盗が頻発しているので一緒にタクシーが来るまで待つと言う。Boltタクシーが捕まり易いように大通りに自分の位置を立てたのだが「絶対外を歩くな。」と言われ運転手に電話をかけて現地の言葉で宿の目の前まで来るように交渉してくれた。

そんなに治安が悪いのか、アジスアベバ・・・大通りはここから見えているというのに。
(実際この宿を出てすぐ首絞め強盗に遭った人は何人もいる)

昨晩も同じ宿のカメルーン人に「一人で移動するのか?本当に本当に気を付けろよ。」と忠告された。凄く不安になってくる。

Boltタクシーが来たのでバス停まで向かった。バス停付近の大通りは早朝でも地元の人がまばらに歩いていたがそれ以外の道は外灯も少なく人は全くいなかった。

長距離バスターミナル

昨日来たバスターミナルには大勢の人がいた。Sは「バハルダール行きのバスどれ?」と聞いてすぐ見つけていた。私はここで急に彼と同じ方向へ行くことにした。地元の人らに危険を警告をされ、男性と行動した方が安全だとふんだのである。

気のいいSは快くOKしてくれ、一緒にバスに乗り込んだ。チケットは580ETB(800円)だった。

ちゃんとひとりにひと座席あり、インドのバスみたいに3人席に5人乗ってくるといったことはなさそうだが、座席はへたっていてクッション性なし。皮製でつるつる滑るのでバスが揺れる度に姿勢を保つのが大変だった。これで10時間の距離はまあまあ辛い。

助手席はこんなだし、立って乗っている人らもいたので早目に来て座席を確保しておいて良かった。

6時過ぎにバスは走り出し、1時間もしないうちに停車した。周囲の人に何事かと聞くと「警察の検問だから荷物を持って全員降りろ。」と言う。降りてPoliceにパスポートを見せた。こっちのPoliceは長いライフル銃を背負い、腰にはナイフを何本も巻き付けていて威圧感がある。いちいちIDと乗客の顔を照らし合わせていて、これが乗客全員分なので結構時間がかかる。

エジプトのシナイ半島では検問は2時間に1度位の頻度だっただろうか。ここでもそんな感じかと思っていたら甘かった。それ以降、1時間に1回位だったのが北へ向かう程、その間隔が狭まってくる。40分に1度位が30分に1度位になり、検問が終わったところなのにまたすぐ次の検問の時もあった。

検問はバスを降りないといけない時もあれば、座ったまま全員がIDを上に掲げるだけで終わりの時もあった。それでもいちいちバスを停車させられるので全然進まない。

そしてトイレ休憩は1回もなかった。5時間位走ったところでトイレに行きたくなったがどうやら男性も女性も検問で降ろされたタイミングでその辺の野原でしているようだった。しかたないので私も塀に隠れて青空の下でした。歩いてくる牛と目が合った。

途中、軽食休憩とお昼休憩はあった。軽食の場所では物売りの子供たちからオレンジやバナナを買って写真を撮らせてもらった。

軽食休憩では皆が30ETBでパンを購入してチリソースを付けて食べている。パンにチリソース。。。全然美味しくないがこれしか売っていないから仕方ない。

お昼休憩のメニューはインジェラしかなかったので遠慮しておいた。「味はゲロ」は言い過ぎだが食べたくはない。そしてそこのトイレは凄まじく汚くドアがなかったので男性が来ないことを祈りつつすぐに済ませた。

バス強盗にあったと思い後悔した瞬間

アジスアベバからバハルダールまではGoogleMapで見て10時間の距離だったが、検問に続く検問で、これは夜に到着するなと思っていた15時頃。牧場の中にあるような田舎道を走っていると、牧場からこちらに向かって何か叫びながら凄い勢いで走ってくる男性が2名いた。

Sと「はは、このバスに乗りたいのかな?」と言いながら呑気に写真を撮っていると、男たちが近づくにつれ車内の乗客がざわめき出した。皆が身を乗り出して見ている方向を見ると・・・なんとさっきの男性を先頭に、何か叫んでいる男たちが8名、こちらに向かって走ってくる。8名とも長いライフル銃を持っていた。しかし警察ではない。

前後に走っていたバスも全て停車させられ、ライフル銃を向けられてUターンさせられている。乗客たちは撃たれないように頭を伏せ、隣の席の男性は手持ちのお金を財布から隠しだした。

・・・?!えっ?

隣の男性に何事か聞くと「オリジン・・・怖い」とひそひそ声で言う。地元の人ってことだろうか。とにかく車内は尋常ではない緊張した雰囲気。至近距離にライフル銃を持った人たちがいる。

お金を隠すということは・・・これ、バス強盗だよね??

中米やメキシコではよく聞いたがエチオピアでもあるのか・・・まさか自分が遭遇するなんて・・・。隣のSも「何?テロ?」と焦っている。彼がいてくれてまだ心強かった。ひとりだと泣きそう。取り敢えず周囲の人の真似をして手持ちのお金やクレカを分散して隠したが、バレるだろうし現金とスマホは諦めた。命だけは助かるよね・・・?

バハルダールへ行こうとしたことを大後悔していたら、男たちが乗り込んでくる気配はなく、バスはそこで何十分か停車させられていただけに終わった。隣のエチオピア人に聞くと「この先の道で警察とオリジンが揉めているから今はバスは進むなと言われている。」と教えてくれた。

1時間位バスは停車させられ、走り出したがその後も検問の連続だった。北に行く程治安が悪いのだろうか?女性と外人のID確認はすぐすむのだがエチオピア人のID確認は長い。Sと「今日だけで20回以上は検問あったよね、数えておけば良かった。」なんて会話した。

バスの乗客の人らは素朴で、片言の英語で外国人の私たちを安心させようと声掛けをしてくれる。運転手も「大丈夫!ちゃんとバハルダールに着くからな!」と言ってくれ安心する。
来る前は「エチオピア人最悪」なんて聞いてきたのだが、いい人たちばかりじゃないか。場所によって人の感じが違うのだろうか。

ダハルバールに辿り着かず1泊

日が暮れてから、バスは最寄りの町で停車した。全員が降車し出し「Finish!」と言われた。エチオピアでは夜にバスを走らせてはいけない規則があるらしい。GoogleMapを見るとMottaという町だった。そしてネットは数時間前から全く繋がらなくなっていた。

バスを降りると凄い人が私とSに集まってきて「俺の宿に泊れ!こっちだ!」と引っ張ってくる。その通り付いて行こうとすると警備員のような服装の人らが注意してその人らを追い払ってくれた。どうやら全員バスが停車したこの目の前の宿に泊まるようだ。バスの乗客全員がチェックインしている。「明日朝、バスに11時に来いよ。」と言われた。エチオピアの11時は朝の5時だな。。。

Sとツインの部屋にした。綺麗でひとり340円という安さになった。ホットシャワーもトイレもついていてSはご機嫌だった。Wi-Fiはない。

隣の食堂に皆食べに行っていたので行ってみた。賑わっていてお店の人も愛想が良くて楽しい。

エチオピア人は全員インジェラを食べている。飽きないのだろうか。分けてもらった。店によって酸っぱさが全然違う。これはあまり酸っぱくなくて美味しかった。

Sと「本当に今日は怖かったしひとりでなくて良かった、ひとりだと不安過ぎた。」と語りあった。私はこうやってよく旅先で知り合った人と行動を共にするのだけれど、Sは私と同じく1年半旅をしていて初めてのことらしい。彼みたいにすぐに現地の人とコミュニケーションを取るタイプはひとりの方がいいんだろうな。

ビールがキンキンに冷えていて美味しかったので2本目。パスタを頼んだら1人目の従業員には「ない」と言われたが2人目の従業員は「いいよ」と言ってくれた。出て来るまでかなり時間がかかったので無理矢理作ってくれたのかもしれない。渡したち以外は全員インジェラだし。これがガーリックが効いていて美味しかった。

バハルダールを勧めてくれたTさん、「移動は楽だしすぐ着く」って言ってたな。彼が行ったのは16年前だそうだから今と全然情勢が違うのだろう。検問があるなんて言ってなかった。
アジスアベバからこのMotta迄で14時間かかり、ダハルバールはまだ先。体力、精神的にもしんどいけど2人で移動していたら笑い話に出来るのが救いだ。アフリカのひとり旅は辛いと思う。

ネットがないのですることもなく、この日はすぐに寝た。

アジスアベバに日本人がいた(Day327)

エチオピア2日目
1ETB(エチオピアブル)≒2.7円

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Mad Vervet Backpackers Hostelの人たち

次の日、起きてキッチンで手持ちのコーンスープを飲みながらスマホをいじっているとふいに日本語が聞こえてきた。私が昨日から見てずっと外国人と思っていた金髪の男性はドイツ人と日本人のハーフだった。彼とカメルーン人の男性を入れて会話する。情報を聞ける人が現れてほっとした。

このハーフのSさんも数日前にこの宿に来たらしい。
話しているともう一人日本人のTさんが降りてきた。彼は170ヵ国も周っているという旅の強者。もう未承認国家などマニアックな国しか残っていないらしい。
昨日誰も見かけなかったのは外出するタイミングがちょうど私と入れ違いになっていたようだ。もう一人若い男の子もいるらしいが、その子はダナキルツアーから帰ってきたところで、疲れで熱が出て寝込んでいるそう。

昼頃、その日本人男性3名らと一緒に近所の食堂へ食事に行った。
初インジェラ。有名な「見た目雑巾、味はゲロ」というやつ。これがエチオピアの主食で80ブル(200円)。舌触りは柔らかいクレープみたいでふわふわしているし、味も酸っぱいだけで悪くはない。ゲロだなんて酷い言われようだ。まあ・・・でも同じ頼むなら米かパンかな・・・という感じで二度と頼みはしなったのだけれど。

どの食堂を覗いても、エチオピアの現地の男性らは昼間から何もしていないか飲んでいるか。
仕事がないのかな・・・

ローカルバスでメルカートへ

ハーフのSさんと一緒にメルカート(市場)に行くことにした。他の2名は体調不良なので宿でゆっくりするらしい。

宿から15分位歩いた所に大きな交差点があり、ここが色んな方面へ行けるバスの始発らしい。
周囲の人らに「メルカート?」と聞くと親切に乗るべきバスを指差してくれる。大型のバスで金額は20ブル(55円)。

噂には聞いていたが、ぎゅうぎゅうに人を詰め込めるだけ詰め込むまでバスは発車しない。市場まで直行便だったようで、この状態で誰も降りず、40分位乗っていてキツかった。高いけどBoltという配車アプリで来た方が楽だっただろう。

これがメルカート??凄い広い。想像していた他国のものとは違っていた。

何本も道があって道によって電化製品だったり雑貨だったり・・・という風に分かれているよう。市場・・・というより町だった。ウズベキスタンなどにあった市場みたいにいい雰囲気でもないし早々に退散。

長距離バスのバス停

明日、Sさんは旅ベテランTさんから聞いた北にあるダハルバールとへいう町へ向かうらしい。そこは10時間位かかりそうなので、私は地図で見て5時間位で行けそうな南にあるジワイという湖の横に村へ行くことにした。明日のチケットを買いに一緒に市場からすぐのバス停に来てみた。

Sさんはこの世界一周のために日本で2年間英語を勉強していたそう。あと社交的なので地元の人らとも会話が弾む。なので彼といるとすぐに目的の切符売り場が見つかった。
どこ行きのバスであろうと明日一斉にこのバス停から朝の6時に出発するらしい。チケットは当日乗ってから払えと。
そしてエチオピアでは何故か世界標準時刻より6時間ずれている独自の時間を使用している。バスターミナルの人らには「明日、12時ね。」と言われる。これ、知らなかったら昼の12時に来ていただろうなぁ・・・

アジスアベバの電車に乗ってみる

バス停の横に高架を走っている電車があったので帰りはこれで帰ることにした。渋滞は避けれるし揺れるバスよりは楽だろう。地元の人らに「切符どこで買うの?」と聞いたら皆親切に教えてくれる。ほとんどの人が流暢な英語が話せるので会話もスムーズだ。

Sさんは宿に戻ると言うが、私はエチオピアコーヒーで有名なTomoca Coffeeの本店へ行ってみたいので反対方向なのでここで別れた。

「PIAZZAへ行きたい。」と言うと10ブルだった。
高架の駅に入るには手前に3名の警官が立っていて厳重な荷物チェックと身体検査があり、スーパーで買ったばかりの水が没収されてしまった。

上からの景色はカオス。バスも人も入り乱れている。10分位待って電車に乗り「PIAZZA」と英語のアナウンスが流れたところで降りた。

またも教会。中は入れないので皆ガラスから覗き込んでいる。

訳すと『植民地化されなかったエチオピアの勝利』みたいな名前の博物館を横目に・・・

Tomoca Coffee

Tomoca Coffeeの本店に着いた。カフェでのんびり・・・なんて思っていたがまさかの狭さと立ち飲み形式だった。そして本当に店の時計は6時間ずれていた。海外のニュースを見た時など不便じゃないのだろうか??なぜそんな独自路線を行く。

カフェラテを頂く。美味しいけどコロンビアの方がダントツ美味しかったと言ったらエチオピア人に怒られるだろうか。比べることが出来ていい経験だった。

市場からPIAZZA行きの電車が空いていたので気を良くし、宿までも電車で帰ろうと反対方向の電車に乗ってみた。
これが東京の中央線より混んでいて失敗した。自分が乗った駅でもこの状態なのに、次の駅、そのまた次の駅でも後からどんどん人が乗ってくる。誰も降りないし次の電車を待とうともしない。ホームにいる警備員は無理矢理人を押し込める役目のようだ。そして人が挟まりドアが閉まらなくて、何度も何度も開閉を繰り返す。乗車率400パーセント位??

1人黒人の中にうずもれて腕も動かせない状態。誰も腕を動かせないのでここまできたらスリにすら遭う心配はないだろう。それどころかヘタしたら圧死するかもしれない。すぐに降りてタクシーに切り替えたかったが、車輛の真ん中まで追いやられ、どの駅に停車しても人が乗ってくるばかりで誰も降りないので身動き出来なくて降りれない。この状態で何駅もやり過ごし、やっと誰か降りるタイミングで人を押しのけ降りられた。

宿の人らの夜ご飯

なんとか降りた場所から45分位歩いて宿に戻ってきた。

一緒に市場に行ったSさんはテイクアウトを買ってきたというので、他の3名と近所のレストランに行った。ビールは置いていないので仕方ない。Tibsという肉の煮込みみたいなものを頼んだが少し辛い味付けで美味しかった。パンは2ヶ月位外に放置した?と思える位乾燥していたけど。
他の2名はピラフと米という炭水化物×炭水化物。

その後宿に戻り4人でビールを飲みながらお互いの旅について語ったり情報交換をした。
1年旅をしていてもう観光に飽きているのか、この時間が私には1番楽しい気がする。
旅先で出会う人らの経験や人生観を聞くこと。

170ヵ国達成のTさんはもう行ける国がほとんどなく、ほぼ未承認国家を周る旅になっているそう。今はソマリランド共和国(ソマリアではない)のビザ待ちでかなりまたされているらしい。
そこまで苦労して高いビザを取って現地の滞在時間は短くて、何のために行くのかと問うと「本音を言えば行きたくない、もはやスタンプラリー」とのこと。吹き出してしまう、修行かよ。

ダナキルツアーから戻ったばかりの24歳の男の子は社畜を辞めて旅に出たばかりの初心者。その割に英語は堪能だし、荷物が小さなリュック一つで1泊2日の荷物より少ないので旅のベテランにしか見えない。荷物の少なさに「絶対下着1枚しか持ってないよね?」と皆につっこまれていた。そしてずっとお腹を壊している。

ハーフのSさんは、他の2名と違い明るいパリピな人。どこからどうみても日本人には見えない。宿にいてもずっとipadで絵を描いていて「人と人が絵で会話出来る世界を造りたい」とか言っている。いや、それ面倒臭いでしょ。言葉の方が早いよ。

クセが強い人らとお酒を飲みながらの会話は楽しかった。私の電車体験を聞いて、他の2名も「エチオピアの洗礼を受けるためにこのホテルはエチオピアの天国みたいな場所だな。ずっとこのホテルに居たかった。

世界一周再開、エチオピア入国(Day325-326)

最近はインスタのハイライトで動画更新しておりますのでよろしくお願いします。
場所の雰囲気は動画の方がかなり訴求力があるので。

https://www.instagram.com/mikip_travel

世界一周再スタート

トランジットだとビザなしで行けるのを利用して中国の上海→韓国の済州島を経由してからアフリカのエチオピアへ。

世界一周で残るところはモロッコとヨーロッパ位なのだが(東南アジア、インド、ネパール、オーストラリアは昔周遊したため)エジプト以外のアフリカは未踏。

私が聞いていたアフリカは「石を投げられた」「宿やビザ代、ツアー代が高い」「ウザい」だったので行くつもりはなかった。しかしエジプトのカイロの宿で出会った人らが揃いも揃ってアフリカを縦断すると言うので気になってしょうがない。どんなところなのか興味が沸いてきてしまったので行ってみることにした。

エチオピア航空

クアラルンプールを経由し、朝の7時にアジスアベバに到着。
エチオピアン航空は機内食が付いていたが、ビールはぬるかった。後ろの空いている座席を3席取って寝れたので疲れはマシだが、自分以外黒人しか乗っていないのが不安でたまらない。これから未知の世界へひとりで行くのだ。

エチオピア入国

空港の入国審査で事前に申請・取得していたエチオピアビザが引っ掛かる。カウンターで「お前の持っているのは『ビザ取得のレシート』だ。あっちへ行け。」と言われる。

エチオピア大使館からきた「ビザ取得できました。Succesful!」と書かれたメールにはこれしか添付されていなかった。一瞬入国出来ないかと焦ったが、アライバルビザカウンターに行ったらメールに書かれた発行番号を見ながらちゃんと発行してくれた。メールにはレシートが2通届いていたからきっと大使館が添付を間違えたんだろう。ビザ代は80$もするのにこのいい加減さ・・・

無事入国審査を通過したら、いつものように空港内でSIMカードを購入。一番安いので20G、10$だった。

エチオピアも闇両替あり

カード屋のお兄さんに「ブラックマーケットで両替したいんだけど。」と話を持ち掛けるとブローカーの人を呼んでくれて、早速空港内で闇両替が出来た。30$と少額紙幣のみ両替したのでレートは悪い。公定レートが1$=56ブルのところ、67ブルで両替してもらえた。
(この後、街中かつ$札だ100と105ブル、つまり公定の倍のレートで両替してもらえた。)

Mad Vervet Backpackers Hostel

空港から20分歩いたところにあるバス停から、市内へ行くローカルバスが出ているのだが宿とは違う方向だった。RIDEというタクシーアプリが使えたのでそれでBooking.comで1番安かった宿へ向かう。

(宿に宿泊していたチュニジア人が空港を出て少し歩いたところで首絞め強盗に遭い1000$盗られたらしいので空港から歩かなくて良かった。)

8時頃宿に着き、チェックイン時間前だがベッドで寝させてもらえた。
ドミトリーは男女で分かれているようで、同室はドイツ人の留学生の女の子だけだった。宿の人からは「日本人の男が今3人宿泊してるよ。」と聞いたのだが見かけない。取り敢えず長時間飛行だったので少し寝ることにする。

アジスアベバの街散策

13時頃起きてシャワーを浴び、外出の準備。宿には人が誰もいなくなっていた。この周辺はひとりで歩いて安全なのだろうか?情報がなくかなり心細い。

宿はダウンタウンからは離れている。周囲は小さな商店や食堂、コーヒーショップなどがぽつぽつ並ぶ。子供が何かくれとジェスチャーしながらついてくる。食堂の人らに声を掛けられるが客が他に誰もいないしひとりで入る勇気がない。取り敢えず、タクシーは高かったので(15分乗って600円位した)ダウンタウンの方へ歩いてみることに。

キリスト教の教会を見かけた。中には入れず、皆外からお祈りしている。
出る時に、入口の鉄格子の門に全員キスをしている。軽い感じではなく舐め回している感じ。コロナ中ならあっという間に感染が広がっただろうな。

ガイドではないという男に付きまとわれる

アジスアベバは首都だけあって想像していたアフリカよりずっと都会だった。低中層程度のビルと途中で会社が倒産して建設が中断したような廃墟ばかり。観光客は私以外全く歩いていなかった。

アフリカって本当に楽しいのだろうか?私はなぜこんなところに来てしまったのだろう。特に特徴のない街を誰にも会わず30分以上歩いているとそんな疑問と後悔が頭をもたげてくる。

エチオピアと言えばナメック星に似た場所に行けるという1泊2日の「ダナキルツアー」が有名だが、そのハードな内容から「世界一過酷なツアー」と言われている。400$。そんなものは行かない。

スーパーで水を買う。40円位。野菜はシナシナのしか売っていなかった。

30分歩いてショッピングモールと書かれた場所にやって来たが全く賑わっていなかった。そこを出たら一人のエチオピア人に纏わりつかれエチオピアについて色々説明される。

「ちょっと待って下さい。ガイドはいりません。」と言うと
「心配しなくていい。私はドライバーをしていて駐車場まで帰るところなので一緒に歩いているだけ。」と言う。
もちろん信用出来ないがどこを観光していいか分からないので彼が案内してくれる通りに従ってみることにする。

最初ビッグマーケットというところに連れて行かれたがただの小さな店が2軒あるだけ、しかも閉店中だった。今日はラマダンの最終日らしくほとんどのお店が閉まっているらしい。

テカ・ネゲスト・ベアタ・レマリアム修道院

次は教会。陸ガメが何匹がいて写真を撮ってくれた。同行の男は警備員に怒られていたから本当は写真を撮ってはいけなかったのかも。

教会・・というか偉大なる皇帝のお墓らしいが中は見れず、見たければ鍵を開けるから外国人料金で200ブルと言われた。千円って・・・断る。

景色のいい丘にあるエチオピアのモニュメントへ連れて行ってくれ、ガイドではないと言う男は色んなことを教えてくれた。

『アジスアベバとは「新しい花」という意味。エチオピアはアフリカの中で唯一占領されていない国。他の国はイタリア、フランス、イギリスなのに占領され奴隷として酷使された。日本はアフリカに全く来てないだろ?だから日本は好きなんだ。走っている車は全部日本製だし性能がいい。あとアメリカも嫌いなんだ。日本はヒロシマとナガサキがあるからアメリカの敵だろ?』

彼の言い方はヨーロッパ諸国への憎しみがこもっていた。占領され酷使されたアフリカ人と原爆を落とされた私たちは感覚違うと思うし・・・センシティブ過ぎる話題はどう答えていいか分からない。

「エチオピア人って生肉食べるの?」
そこらじゅうの食堂の看板に生肉の写真があったので話題を変えた。
「そうだよ。昔ジャングルだったから。」
なるほど。まあ日本人も馬刺し食べるしな・・・外人に言うとドン引きされるけど。
食べてみたい好奇心はあるが、常温保管だろうしやはりやめておこう。

彼がまたマーケットへ行こうと言い連れて行ってくれた場所は小さなお土産屋だった。本物のビッグマーケットはラマダンの今日は休みで明日からオープンするらしい。これまでのお店も全て彼の知り合いのお店なのだろう。

やはり最後に揉める

16時を過ぎて日が傾きかけてき、1時間以上歩いて足が痛い。彼にお礼を言って別れようとすると急に態度が豹変して「ガイド代30$払え」と言ってきた。
案内してくれたのでいくらか払おうかと思ったが1時間もしないガイドで4500円とは強欲過ぎる。

200ブル渡そうとすると『もっと寄こせ!』と言うのでムカついて走って逃げてしまった。周りの人らが「いいぞー逃げろ、逃げろ!」と笑いながらはやし立てる。

大通りに面したところまで出てアプリでタクシーを呼んで宿まで帰ったが、200ブル位は渡したら良かったと後悔した。私もまだ30$しか両替していないので手持ちのお金がないのだ。早く両替商を見つけないと。

宿にはレセプションもキッチンも人の気配が全くなかった。
もう暗いのでひとりで外出するのは危険だろう。朝から何も食べていないがしかたない。
かなり疲れたのでそのまま少し寝てしまった。

23時頃起きて共有スペースに行ったが外国人が2名いるだけ。日本人がいると聞いたのは聞き間違いだったのか・・・

明日からもひとり。

孤独で不安な気持ちのままアジスアベバの初日を終えた。